「教育と精神衛生」について書かれた第一章を読みました。
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「思春期における精神病および類似状態」
「思春期患者とその治療者」
「ある教育の帰結」
「精神科医からみた学校精神衛生」
「『思春期を考える』ことについて」
「学校精神衛生ーー世界精神衛生連盟会議、マニラ、一九八一年の報告」
「教育と精神衛生」
身につまされながら読ませていただきました。教育という名の下に、何の反省もなく、至極当然のように行われていることが、いかに子どもたちを追い詰め、病の温床になっているかに思いをいたしたとき、いたたまれない気がいたします。
中学生を対象とした少人数制の学習塾を営んでおります。私が描いている塾の姿と、子どもたちや多くの保護者の方々が求めている塾の姿との間には懸隔があります。
子どもたちのこころに気くばりのできる塾、という初心はいつしかどこへやら、しだいに勉強に、受験へと子どもたちを駆り立てるようになってきている自分、加害者に組するようになっている自分を感じています。ときに二律は背反することはわきまえているつもりです。河合隼雄さんは、『こころの処方箋』新潮文庫 に、「ふたつよいことさてないものよ」と書かれています。また、「ふたつわるいこともさてないものよ」とも書かれています。これを機に、私のスタンスとして、「塾と精神衛生とのはざま」で、折り合いをつけるのにふさわしい地点を、初心に返って探ってみようと思っています。今一度子どもたちとの関わり合いを見つめ直そうと思っております。中井久夫先生は、こんな機会を私に与えてくださりました。
日頃子どもたちと接する機会のある人、すべての人たちに読んでいただけたら、と思っております。きっと何かが変わると思っています。何かがはじまると感じています。それが私の希望であり、悲願です。
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「思春期を考える」ことについて 中井久夫コレクション (ちくま学芸文庫) 文庫 – 2011/9/7
中井 久夫
(著)
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「面白い」「笑わせる」子に潜む
出口のない悲哀
人生にとって始まりは重要であり、その後の行路に無視できない影響を及ぼす。精神科医として、患者の治療を通して時代を眺めてきた著者は「高度成長は終わったが、そのバランスシートはまだ書かれていない。しかし、その中に損失として自然破壊とともに、青春期あるいは児童期の破壊を記してほしいものである。われわれは大量の緑とともに大量の青春を失ったといえなくもない」と指摘している。思春期の難しさを丁寧に描き出した作品を中心に、豊かな視野と透徹した洞察を物語る「サラリーマン労働」「病跡学と時代精神」「サリヴァンの統合失調症論」などを収める。
解説=滝川一廣
【目次】
I
思春期における精神病および類似状態
思春期患者とその治療者
ほか
II
サラリーマン労働
「熟年」ということばについてのひとりごと
ほか
III
病跡学と時代精神―江戸時代を例として
病跡学の可能性
ほか
IV
サリヴァン Harry Stack Sullivan(一八九二‐一九四九年)
サリヴァンの統合失調症論
ほか
少し長いあとがき
解説 私たちの思春期 滝川一廣
出口のない悲哀
人生にとって始まりは重要であり、その後の行路に無視できない影響を及ぼす。精神科医として、患者の治療を通して時代を眺めてきた著者は「高度成長は終わったが、そのバランスシートはまだ書かれていない。しかし、その中に損失として自然破壊とともに、青春期あるいは児童期の破壊を記してほしいものである。われわれは大量の緑とともに大量の青春を失ったといえなくもない」と指摘している。思春期の難しさを丁寧に描き出した作品を中心に、豊かな視野と透徹した洞察を物語る「サラリーマン労働」「病跡学と時代精神」「サリヴァンの統合失調症論」などを収める。
解説=滝川一廣
【目次】
I
思春期における精神病および類似状態
思春期患者とその治療者
ほか
II
サラリーマン労働
「熟年」ということばについてのひとりごと
ほか
III
病跡学と時代精神―江戸時代を例として
病跡学の可能性
ほか
IV
サリヴァン Harry Stack Sullivan(一八九二‐一九四九年)
サリヴァンの統合失調症論
ほか
少し長いあとがき
解説 私たちの思春期 滝川一廣
- 本の長さ363ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2011/9/7
- ISBN-10448009363X
- ISBN-13978-4480093639
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価格 | ¥1,430¥1,430 | ¥1,430¥1,430 | ¥1,540¥1,540 | ¥1,540¥1,540 |
内容紹介 | アルコール症、妄想症、境界例など「身近な」病を腑分けし、社会の中の病者と治療者との微妙な関わりを豊かな比喩を交えて描き出す。【解説:岩井圭司】 | 社会変動がもたらす病いと、家族の移り変わりを中心に、老人問題を臨床の視点から読み解き、精神科医としての弁明を試みた珠玉の一九篇。【解説:春日武彦】 | 精神が解体の危機に瀕した時、それを食い止めるのが妄想である。解体か、分裂か。その時、精神はよりましな方として分裂を選ぶ。【解説:江口重幸】 | 精神医学関連書籍の解説、『みすず』等に掲載の年間読書アンケート等とともに、大きな影響を受けたヴァレリーに関する論考を収める。【解説:松田浩則】 |
商品の説明
著者について
中井久夫
1934年、奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授
1934年、奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2011/9/7)
- 発売日 : 2011/9/7
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 363ページ
- ISBN-10 : 448009363X
- ISBN-13 : 978-4480093639
- Amazon 売れ筋ランキング: - 304,197位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1934年生まれ。1959年、京都大学医学部卒業。はじめウイルス研究者。東大分院において精神科医となる。神戸大学名誉教授。1985年、芸術療法学会賞、1989年、読売文学賞(翻訳研究賞)、1991年、ギリシャ国文学翻訳賞、1996年、毎日出版文化賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 ヴァレリー詩集 コロナ/コロニラ (ISBN-13: 978-4622075455 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月28日に日本でレビュー済み
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私は良質なエッセーとして読んだ。もちろん、精神科医の専門領域についてはこちらは知識がないから、飛ばすか、類推するしかない。自分にあった章は振り返って読むこともあるかもしれない。独特の視点(私は中井節と言う)が同調社会の常識に一石を投じ、読者に波紋(知的好奇心)を広げる。そういうことで、素人の私は読了したわけである。
2011年10月2日に日本でレビュー済み
《大衆大学は、酷薄な言い方をすれば失業者プールでもありうるわけです。親からいえば、中学やハイスクールを出てぶらぶらしているくらいなら、大学へ入れて学歴をつけておけば景気が回復したときに社会的地位の上昇が期待できる。一方政府からいえば、親の負担で何百万人かの青年たちを大学に入れておけば、失業手当も払わず社会不安も興さずにすむ》(p.24)というあたりは、今の状況から考えると興味深い。日本を含む先進諸国は長期間にわたる景気回復が望めそうになく、親世代の可処分所得の減少も含めて「学歴による地位向上」というのは幻想になりつつあり、大衆大学はビルトインされた社会システムとして機能しなくなっているのなか、と。
個人的に納得的なのが、多くの患者が中学二年をもっともなつかしい時期と回想するということが繰り返し書かれていること。79年に書かれた「ある教育の帰結」では《人間の追求するものを満足satisfactionと安全保障感securityに分けたのは》サリヴァンであるとして、教育は死回避行動ではないかという議論とともに、サリヴァンが登場します。「精神科医からみた学校精神衛生」では《一人親友があるか、一人もいないかで、予後には重大な開きが生まれる》(p.79)というあたりもサリヴァンに引きつけて読まされました。「人格は対人関係の数だけある」のなら、自分の好きな自分の人格と出会うために、特定の人物と親しくなるんじゃないか、もっと下世話に言えば、特定の飲み屋にも行くんじゃないのかとか思っているもんで。サリヴァンの「対人関係事に人格がある」というのは、言葉を変えれば吉本隆明さんの関係の絶対性かもしれない、と個人的には思っています。中井先生をはじめとする日本人の精神分析医に米国よりサリヴァンが許容されるのは、これじゃないかな、と。マツクス・ウェーバーが父に対する家族裁判を主宰して、父を家出と死に追いやったことで重篤なうつ状態になったというのは知りませんでした(p.134)。
個人的に納得的なのが、多くの患者が中学二年をもっともなつかしい時期と回想するということが繰り返し書かれていること。79年に書かれた「ある教育の帰結」では《人間の追求するものを満足satisfactionと安全保障感securityに分けたのは》サリヴァンであるとして、教育は死回避行動ではないかという議論とともに、サリヴァンが登場します。「精神科医からみた学校精神衛生」では《一人親友があるか、一人もいないかで、予後には重大な開きが生まれる》(p.79)というあたりもサリヴァンに引きつけて読まされました。「人格は対人関係の数だけある」のなら、自分の好きな自分の人格と出会うために、特定の人物と親しくなるんじゃないか、もっと下世話に言えば、特定の飲み屋にも行くんじゃないのかとか思っているもんで。サリヴァンの「対人関係事に人格がある」というのは、言葉を変えれば吉本隆明さんの関係の絶対性かもしれない、と個人的には思っています。中井先生をはじめとする日本人の精神分析医に米国よりサリヴァンが許容されるのは、これじゃないかな、と。マツクス・ウェーバーが父に対する家族裁判を主宰して、父を家出と死に追いやったことで重篤なうつ状態になったというのは知りませんでした(p.134)。
2013年12月11日に日本でレビュー済み
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中井先生の本を読んでいると自然と励まされます。この本では「(前略)1970年に例えば14歳であること、17歳であること、20歳であることの重さを特に感じないわけにはゆかない。」 こういう記述にその時代の困難さが自分個人のものだけではなく、精神科の医師からその時代の中で生きていく困難さを過ぎ去った後で支えてもらっているような気持ちになり、涙があふれてきました。中井先生の著作のおかげで多くの方々の生き方や本に出会うことができています。