水滸伝には,様々なエピソードが入っています。魯智深,林沖,史進,宋江,智取生辰鋼,そして武松(武十回)といった前半のエピソードは,各地で語られていた講談から取ったものであるので読みいいものですが,後半につれて,構成は崩壊していきます。
この第2巻には,智取生辰鋼,宋江,武松の3つの話があります。その中でも秀逸なのは,武松(武十回)のくだりでしょう。厳密にいえば,武松のエピソードには,3人の異なった武松(虎退治,潘金蓮殺し,鴛鴦楼の殺戮)が出てきますが,特に面白いのは,潘金蓮殺しです(この話が,艶書「金瓶梅」と大きく発展していきます。)。水滸伝の登場人物は,人殺し好き,目的のためなら手段を選ばない(気に入った人物を入山させるとき)など人間的には感心しませんけれども,この潘金蓮のくだりについては,素直に感情移入できる話ではないかと思います。
水滸伝は,多くの面白い話がちりばめられて混乱すると思いますが,水滸伝の魅力は,その無秩序な構成にあります。水滸伝の魅力を知るためにも,この武十回だけでも読むことを勧めます。

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水滸伝 (2) (ちくま文庫) 文庫 – 2005/8/10
- 本の長さ512ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2005/8/10
- ISBN-104480421122
- ISBN-13978-4480421128
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