まずほかのレビューを見て驚いたんですが、意外にも低評価多いんですね。まぁ僕としては精神学的な引用のミスとかよりは「こういう風に考える人もいる」程度の捉え方で読んでたので、些か的はずれな印象を受けました。というか、ラカン等の引用部分に関しては正直に言いますと分からん!となる部分はあったので、多少読み飛ばした上での感想にはなりますが……
本題に入ります。まず僕がこの本を手に取ったのは偏に「昔にオタクがどう評価されてたのか確認してやろう!」という不純な動機だったんですが、この本を読んでいくうちにそんな思いは崩れ去りましたね。
なんかこれ、今のオタクに対しても当てはまる部分多くね……?となっちゃったわけです。よくあるテンプレ的オタク批判がされると思っていたら、思っていたよりもガチな分析が展開されていたので……。
それで、この本を読んだことで僕はオタクという概念に対して微量ながら理解が進んだように感じました。いやまぁ全てに賛同するって訳じゃないですけど、見方としては約20年たった今でも共通する部分がある、またはそれ以上に発展している部分があるのではないかなと。
あとは単純に、昔のアニメ文化とかに触れるにはいい機会でしたね。この文章自体が僕が生まれるより前に書かれているというのもあるんですが、そこまで昔になるとそもタイトルすら知らない作品がじゃんじゃか出てきて、「なるほど、そういうのがあったのか」となりましたね。なかなか面白かった。
そういう理由から、僕は星5付けました。他の人が読んで不快に感じそうな表現も少しあったので、合うかどうかは人次第かもしれないですけど……読む価値はあるなと思いますよ?ただ表紙に綾波レイがでっかく写ってるのはちょっと周りの目が気になる……
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戦闘美少女の精神分析 (ちくま文庫 さ 29-1) 文庫 – 2006/5/10
斎藤 環
(著)
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- 本の長さ366ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2006/5/10
- ISBN-104480422161
- ISBN-13978-4480422163
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2006/5/10)
- 発売日 : 2006/5/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 366ページ
- ISBN-10 : 4480422161
- ISBN-13 : 978-4480422163
- Amazon 売れ筋ランキング: - 64,895位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 271位ちくま文庫
- - 305位漫画・アニメ・BL(イラスト集・オフィシャルブック)
- - 917位社会一般関連書籍
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年5月18日に日本でレビュー済み
2010年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
そこそこです!
まずタイトルの『戦闘美少女の精神分析』ですが、これで内容を想像するとおそらく裏切られます。
実際の内容は「戦闘美少女を好むオタクの精神分析」とでもいうべきもので、
ヘンリーダーガーとの比較、戦闘美少女の系譜、ラカン派精神分析などの観点から戦闘美少女とは何か分析しています。
ラカンというと難しい感じですが、出てくる用語や論は比較的軽く、
精神分析を詳しく知らない読者でも読めるよう配慮があるところは評価できます。
しかし、戦闘美少女などのアニメ絵の特徴(大きな目小さな口など)は動画で動かす際、
動きが少なくても見映を良くするために進化した結果であるという結論は、
間違ってるとは言いませんがラカンまで持ち出した割にはありきたりなのは否めません。
個人的には少し脱線した箇所の東西の漫画における時間感覚の相違などが楽しめました。
まずタイトルの『戦闘美少女の精神分析』ですが、これで内容を想像するとおそらく裏切られます。
実際の内容は「戦闘美少女を好むオタクの精神分析」とでもいうべきもので、
ヘンリーダーガーとの比較、戦闘美少女の系譜、ラカン派精神分析などの観点から戦闘美少女とは何か分析しています。
ラカンというと難しい感じですが、出てくる用語や論は比較的軽く、
精神分析を詳しく知らない読者でも読めるよう配慮があるところは評価できます。
しかし、戦闘美少女などのアニメ絵の特徴(大きな目小さな口など)は動画で動かす際、
動きが少なくても見映を良くするために進化した結果であるという結論は、
間違ってるとは言いませんがラカンまで持ち出した割にはありきたりなのは否めません。
個人的には少し脱線した箇所の東西の漫画における時間感覚の相違などが楽しめました。
2020年9月25日に日本でレビュー済み
"わが国には『セーラームーン』に限らず、少女たちが戦うストーリーは枚挙にいとまがないほど実在する。いやむしろこう言うべきだろう。日本のアニメーション作品は、その大半に戦う美少女が登場する。"2000年発刊の本書はアニメヒロインを精神科医、セクシュアリティ視線から検討した実験的一冊。
個人的には、村上隆が装丁を手がけた本書のタイトル通り、いつから日本のアニメでは所謂アマゾネス的マッチョなタフ"ガール"ではなく、肌もあらわな【可憐な少女たちが戦闘をする】のが当たり前になったのだろう?と車内のスマホゲームの広告を眺めながら疑問に思っていたこともあり、手にとってみました。
さて、そんな本書はいわゆる痛ましい幼女連続殺人の後のオタクバッシングの空気感を【結果として擁護するような形になる】精神科医として日本と欧米のオタクにメール等でインタビュー分析した内容が前半三分の1、間に日本の『戦闘美少女』と類似性が見出せるとして、アウトサイダーアーティストのヘンリー・ダーガーの作品論を挟ん、後半では日本アニメの黎明期から振り返って『戦闘美少女』の系譜【ファリック・マザーに対するファリック・ガール(男性器を持つ少女)】としての定義化を行なっているのですが。
まず、過去にはゴジラファンではあったことを認めつつも、自身は『オタクではない』と発言している著者ですが。二次元の倒錯的な性に作品として熱中していても『それはそれとして』【現実の性には極めて健全な国内外のオタク達】の好意的な紹介、そして宮崎駿、石ノ森章太郎、永井豪らの懐かしい漫画やアニメ(エロ含む)特撮作品の【広範かつ丁寧な紹介】に関しては単純に興味深く面白かった(熱かった!)
一方で、過度に情報化された幻想の共同体に適した形で、欧米の現実に則した成人女性とは違う形で日本独自の文化としてファリック・ガールが出現した等の論旨に関しては、あとがきで東浩紀が書いている様に、本書が先駆けてきな刺激になって、既に2000年代に豊富にオタク論が展開された後に読んだ私には【やや性急であり乱暴に感じましたが】『これもこれとして』おそらくは絶対的な答えはなく、視線によって様々な意見が存在するのが正しいと思うので、あくまで『精神科医としての視点によるオタク論】としての本書。充分に今でも刺激的である様に思われました。
最近の猫も杓子もオタク宣言する前、70年、80年代からの古参『オタク』な誰かへ。また2000年代オタク論の先駆け的な実験的考察に関心ある方へオススメ。
個人的には、村上隆が装丁を手がけた本書のタイトル通り、いつから日本のアニメでは所謂アマゾネス的マッチョなタフ"ガール"ではなく、肌もあらわな【可憐な少女たちが戦闘をする】のが当たり前になったのだろう?と車内のスマホゲームの広告を眺めながら疑問に思っていたこともあり、手にとってみました。
さて、そんな本書はいわゆる痛ましい幼女連続殺人の後のオタクバッシングの空気感を【結果として擁護するような形になる】精神科医として日本と欧米のオタクにメール等でインタビュー分析した内容が前半三分の1、間に日本の『戦闘美少女』と類似性が見出せるとして、アウトサイダーアーティストのヘンリー・ダーガーの作品論を挟ん、後半では日本アニメの黎明期から振り返って『戦闘美少女』の系譜【ファリック・マザーに対するファリック・ガール(男性器を持つ少女)】としての定義化を行なっているのですが。
まず、過去にはゴジラファンではあったことを認めつつも、自身は『オタクではない』と発言している著者ですが。二次元の倒錯的な性に作品として熱中していても『それはそれとして』【現実の性には極めて健全な国内外のオタク達】の好意的な紹介、そして宮崎駿、石ノ森章太郎、永井豪らの懐かしい漫画やアニメ(エロ含む)特撮作品の【広範かつ丁寧な紹介】に関しては単純に興味深く面白かった(熱かった!)
一方で、過度に情報化された幻想の共同体に適した形で、欧米の現実に則した成人女性とは違う形で日本独自の文化としてファリック・ガールが出現した等の論旨に関しては、あとがきで東浩紀が書いている様に、本書が先駆けてきな刺激になって、既に2000年代に豊富にオタク論が展開された後に読んだ私には【やや性急であり乱暴に感じましたが】『これもこれとして』おそらくは絶対的な答えはなく、視線によって様々な意見が存在するのが正しいと思うので、あくまで『精神科医としての視点によるオタク論】としての本書。充分に今でも刺激的である様に思われました。
最近の猫も杓子もオタク宣言する前、70年、80年代からの古参『オタク』な誰かへ。また2000年代オタク論の先駆け的な実験的考察に関心ある方へオススメ。
2011年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
巻末に解説を書いている東浩紀によれば,この本は先駆的なオタク分析だという. マンガやアニメだけでなく,オタクへのインタビューやアウトサイダー・アーティストのヘンリー・ダーガーの紹介など,さまざまな内容をふくんでいる. ヘンリー・ダーガーをとりあげているのは彼をオタク文化の先駆者ととらえているからだ. 東も書いているように,この本は,こうしたさまざまな十分には整理されていない内容をふくんでいるがゆえに読者に対してさまざまな可能性をひらいていて,おもしろいということができる.
2004年6月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数ある『おたく評論』の一つとして読むのにはいい。
中でも、第四章の『ヘンリー・ダーガーの奇妙な王国』は必読個所。
おたくの起源がこんな所にもあることを知ることが出来る。
読んでいてかなり憂鬱な気分になったけれど…。
普段の生活でおたくと縁のない人間にとっては、第二章の『「おたく」からの手紙』もなかなか興味深い内容。
賛同できるかどうかは別として、おたくの考え方やものの見方を垣間見ることができる。
また海外のアニメファンのスタンスを紹介している第三章『海外戦闘美少女事情』も、日本と海外のおたくの違いが明確に書かれていて一読の価値あり。
第五章の『戦闘美少女の系譜』は日本のアニメ史の流れを大まかにつかむには最適。でも資料として数は多いが内容的には随分大雑把。
著者の好みで書かれていたり、内容紹介に疑問が残ったりする部分がなきにしもあらず。
精神分析に関する専門用語が多く出てくるので、慣れるまで結構大変。
最終章で著者は「おたく擁護」の立場に立っているけれど、読者に「おたく擁護」を強要しない節度は素晴らしい。
個人的には読み終えた後、なるほど、そういう見方もあるのか…
と思ったが、そこどまり。
なかなか興味深く読める一冊でした。
中でも、第四章の『ヘンリー・ダーガーの奇妙な王国』は必読個所。
おたくの起源がこんな所にもあることを知ることが出来る。
読んでいてかなり憂鬱な気分になったけれど…。
普段の生活でおたくと縁のない人間にとっては、第二章の『「おたく」からの手紙』もなかなか興味深い内容。
賛同できるかどうかは別として、おたくの考え方やものの見方を垣間見ることができる。
また海外のアニメファンのスタンスを紹介している第三章『海外戦闘美少女事情』も、日本と海外のおたくの違いが明確に書かれていて一読の価値あり。
第五章の『戦闘美少女の系譜』は日本のアニメ史の流れを大まかにつかむには最適。でも資料として数は多いが内容的には随分大雑把。
著者の好みで書かれていたり、内容紹介に疑問が残ったりする部分がなきにしもあらず。
精神分析に関する専門用語が多く出てくるので、慣れるまで結構大変。
最終章で著者は「おたく擁護」の立場に立っているけれど、読者に「おたく擁護」を強要しない節度は素晴らしい。
個人的には読み終えた後、なるほど、そういう見方もあるのか…
と思ったが、そこどまり。
なかなか興味深く読める一冊でした。
2011年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分のオタク的な要素も、思春期にみた「風の谷のナウシカ」をみて以来目覚めたような気がします。そのあとに、藤原カムイなんかの絵がのっている同人誌を本屋でながめた思い出があって。そんなわけで、「戦闘美少女の精神分析」というタイトルの本に、自分の中にいまだ存在する思春期心性についても考えたいかなと思って読んでみました。それで、自分は「オタク」ではないなと思いました。
というより、この本を通じて、ラカンの考え方に、現在の精神病理を読み解くヒントが豊富にあって、これは使えるんじゃないかなという期待を抱きました。この本についてのいろいろな批判もあるようですが、精神分析的な視点をメディアや社会現象に適応して、考察する手法にも自分にとっては新鮮でした。(私は勉強が足りない!)ラカンについての書を読んで改めて、今まで、DSMの一軸の診断、とくに神経症圏のひとたちがかかえる性倒錯の問題については、軽視しすぎであったという反省をしています。フロイト、ビオンとかちょっとかじってみて、それなりにおもしろかったのですが、ラカンはもっとおもしろいと思いました。「対象a」「大文字の他者」とか全く今まで知りませんでした。魅力的な言葉ですね。
ラカンは難しい。いずれ、まだ未消化な知識がいずれ、自分の中で十分消化され、さまざまなケースや現象への新たな理解がみえてくることを期待しつつ、しばらくラカンを読み続けようと思っています。
というより、この本を通じて、ラカンの考え方に、現在の精神病理を読み解くヒントが豊富にあって、これは使えるんじゃないかなという期待を抱きました。この本についてのいろいろな批判もあるようですが、精神分析的な視点をメディアや社会現象に適応して、考察する手法にも自分にとっては新鮮でした。(私は勉強が足りない!)ラカンについての書を読んで改めて、今まで、DSMの一軸の診断、とくに神経症圏のひとたちがかかえる性倒錯の問題については、軽視しすぎであったという反省をしています。フロイト、ビオンとかちょっとかじってみて、それなりにおもしろかったのですが、ラカンはもっとおもしろいと思いました。「対象a」「大文字の他者」とか全く今まで知りませんでした。魅力的な言葉ですね。
ラカンは難しい。いずれ、まだ未消化な知識がいずれ、自分の中で十分消化され、さまざまなケースや現象への新たな理解がみえてくることを期待しつつ、しばらくラカンを読み続けようと思っています。
2008年1月2日に日本でレビュー済み
前半はオタク論、中盤は90年代のアニメを中心としたアニメ分析(というよりはアニメ史、アニメ紹介に近いが)。最終章で本論の戦闘美少女分析を行う。
用語を定義の曖昧なまま濫用しているのは問題だ。例えばアニメは「欲望の原理」に支えられているという。で欲望の原理とはなにか、「セックス&バイオレンスの原理」だそうだ。しかし原理と言うからには何か理論や法則があるはずだが、その説明はない。「アニメは欲望に支えられている」と言えば十分ではないか。
時間性、運動性、事実性。それぞれ時間、運動、事実のような性質を持つものと普通は解釈できるが、「事実のような性質」とはいったい何だ?事実とは異なるのか?用語の定義が曖昧なら用いられ方も抽象的で、文脈によって意味が少しずつ異なるのだ。
カッコつきの単語は全て、一般的に我々が用いる意味とは異なる意味で使われているが、ひどいときにはページあたり10以上もそのような「用語」が出てくる。
他の分野の科学であれば、例えば「現生哺乳類の多様性は恐竜絶滅後に空白となったニッチへの適応放散が重要な役割を果たした」などの説明は、小学校で習う単語だけでも完全に説明可能だ(回りくどくなるが)が、本書はまず不可能だろう。ためしに終章の一ページをカッコつき単語を全て別の言葉で説明しできるか試してみて欲しい。
分析全体の筋はまっとうだが無難で目新しくはない。悪いポストモダンの典型「用語は借り物中身は無し」を地で行っている。
用語を定義の曖昧なまま濫用しているのは問題だ。例えばアニメは「欲望の原理」に支えられているという。で欲望の原理とはなにか、「セックス&バイオレンスの原理」だそうだ。しかし原理と言うからには何か理論や法則があるはずだが、その説明はない。「アニメは欲望に支えられている」と言えば十分ではないか。
時間性、運動性、事実性。それぞれ時間、運動、事実のような性質を持つものと普通は解釈できるが、「事実のような性質」とはいったい何だ?事実とは異なるのか?用語の定義が曖昧なら用いられ方も抽象的で、文脈によって意味が少しずつ異なるのだ。
カッコつきの単語は全て、一般的に我々が用いる意味とは異なる意味で使われているが、ひどいときにはページあたり10以上もそのような「用語」が出てくる。
他の分野の科学であれば、例えば「現生哺乳類の多様性は恐竜絶滅後に空白となったニッチへの適応放散が重要な役割を果たした」などの説明は、小学校で習う単語だけでも完全に説明可能だ(回りくどくなるが)が、本書はまず不可能だろう。ためしに終章の一ページをカッコつき単語を全て別の言葉で説明しできるか試してみて欲しい。
分析全体の筋はまっとうだが無難で目新しくはない。悪いポストモダンの典型「用語は借り物中身は無し」を地で行っている。
2002年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
かなり難しい言葉が多かったですが偏見的な印象が一切なくて非常に冷静な論理展開でさくさく読み進める本だと思います。オタクというものをかなり深く知りたい一般の方にはオススメでしょう。
ただ・・・オタクが読むにはかなり痛いかな~と正直思いました。僕自身読んでて自分が精神分析されているような気にさせられ読み終わった後、今までのように簡単に虚構に戻れなくて辛いです(笑)。オタクを楽しく続けたい人は正直避けたほうが無難ですよ。
偏見な意見の本ならこんなに深く喰いこまなかったと思うんで評価は真ん中の3にしました(本当は1にしたい・・・)。ホントこの作者は一流の精神科医だな。
ただ・・・オタクが読むにはかなり痛いかな~と正直思いました。僕自身読んでて自分が精神分析されているような気にさせられ読み終わった後、今までのように簡単に虚構に戻れなくて辛いです(笑)。オタクを楽しく続けたい人は正直避けたほうが無難ですよ。
偏見な意見の本ならこんなに深く喰いこまなかったと思うんで評価は真ん中の3にしました(本当は1にしたい・・・)。ホントこの作者は一流の精神科医だな。