前々から興味があり、やっと読みました。
重松さんの教育論、識者を通しての様々な捉え方が感慨深く、良い1冊でした。
お薦めの本です。
状態も良く、手頃に良書を購入出来て良かったです。
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教育とはなんだ 増補新版 (ちくま文庫 し 31-1) 文庫 – 2008/3/10
重松 清
(編集)
- ISBN-104480424245
- ISBN-13978-4480424242
- 出版社筑摩書房
- 発売日2008/3/10
- 言語日本語
- 本の長さ382ページ
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2008/3/10)
- 発売日 : 2008/3/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 382ページ
- ISBN-10 : 4480424245
- ISBN-13 : 978-4480424242
- Amazon 売れ筋ランキング: - 993,201位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1963(昭和38)年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。
出版社勤務を経て執筆活動に入る。1991(平成3)年、『ビフォア・ラン』(ベストセラーズ、現在は幻冬舎文庫)でデビュー。
著書は他に、『ナイフ』(新潮文庫、坪田譲治文学賞)、『定年ゴジラ』(講談社文庫)、『エイジ』(新潮文庫、山本周五郎賞)、『ビタミンF』(新潮文庫、直木賞)、『隣人』(講談社、講談社文庫で改題『世紀末の隣人』)、『流星ワゴン』(講談社文庫)、『きよしこ』(新潮文庫)、『トワイライト』(文春文庫)、『疾走』(角川文庫)、『その日のまえに』(文春文庫)、『カシオペアの丘で』(講談社文庫)、『とんび』(角川書店)、『十字架』(講談社、吉川英治文学賞)など多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今、ボランティアとしてアフリカ某国にいます。
こちらの子どもたちと一緒に過ごしていて思うのは、本当に素直で、元気で、自分の感情に忠実。
日本の子どもたちは・・・
そんなこんなで、日本にいた時よりも日本の子供たちのことが心配になってしまいました。
(こちらの子どもたちも沢山問題を抱えていて、大変ですが)
日本に帰ったら、日本の子どもたちのために、何か自分ができることをやりたい。そんな自分にとってのヒントがこの本の中にはたくさんあります。
各方面で活躍されている方々との対談形式で進む話の中に、あぁ、こんなことが起こっているんだ、こんなことをしている人たちがいるんだ、自分はじゃあ、こういうことができるかもしれない。
そんなことを思いながら、線を引き引き、わからないことや、知りたいことについてネットで情報を集めながら読み進めています。
第一線で働く人たちの問題意識を知るという意味で、良い本ではないでしょうか。
(私にとってはそれ以上のものとなりました)
さらに重松ファンになりました。
こちらの子どもたちと一緒に過ごしていて思うのは、本当に素直で、元気で、自分の感情に忠実。
日本の子どもたちは・・・
そんなこんなで、日本にいた時よりも日本の子供たちのことが心配になってしまいました。
(こちらの子どもたちも沢山問題を抱えていて、大変ですが)
日本に帰ったら、日本の子どもたちのために、何か自分ができることをやりたい。そんな自分にとってのヒントがこの本の中にはたくさんあります。
各方面で活躍されている方々との対談形式で進む話の中に、あぁ、こんなことが起こっているんだ、こんなことをしている人たちがいるんだ、自分はじゃあ、こういうことができるかもしれない。
そんなことを思いながら、線を引き引き、わからないことや、知りたいことについてネットで情報を集めながら読み進めています。
第一線で働く人たちの問題意識を知るという意味で、良い本ではないでしょうか。
(私にとってはそれ以上のものとなりました)
さらに重松ファンになりました。
2010年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
重松さんの人間描写・人間観察にとても惹かれていたので,
その重松さんがまとめる教育についての本に興味が湧いて読ん
でみました。
自分もこの世界の関係者ですが,これほどいろいろ多岐に渡
って教育に関わっている人がいて,その人の造形の深さに驚く
とともに,どうして融合しないんだと歯がゆい想いがしました。
学習指導要領には書かれていない,本当の教育のめざすもの
に向けて,それぞれの分野の人が真摯に頑張っている姿に,自
分も頑張る勇気が湧いていきました。
教育現場にいる人も,そうでない人も,今の日本のいろいろな
教育の現実を知るためには,とてもいい本だと思います。
その重松さんがまとめる教育についての本に興味が湧いて読ん
でみました。
自分もこの世界の関係者ですが,これほどいろいろ多岐に渡
って教育に関わっている人がいて,その人の造形の深さに驚く
とともに,どうして融合しないんだと歯がゆい想いがしました。
学習指導要領には書かれていない,本当の教育のめざすもの
に向けて,それぞれの分野の人が真摯に頑張っている姿に,自
分も頑張る勇気が湧いていきました。
教育現場にいる人も,そうでない人も,今の日本のいろいろな
教育の現実を知るためには,とてもいい本だと思います。
2004年6月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
重松清と教育論、という、ミスマッチなのかマッチしているのかわからない、ちょっといぶかしげに読み始めたのが
この本です。重松清の子ども描写は本当に優れたものがあります。子どもの時に感じたちょっとした心の動きを
上手に表現する。それに、父親として、親子を描くのも上手です。現代の親子をかゆいところに手が届くような
表現力で書く作家、そして『世紀末の隣人』や、コラボ的な『さつき断景』で見せたように、一風変わった、でも真実を捉えられる
ルポライターでもある…。塾講師として教育に関わる私としては、興味と不安の入り混じった心情でした。
内容は教育の第一線で関わるいろいろな人に重松清がインタビューする対話形式。重松清は相手と議論を戦わすほど
積極的には出ないものの、適切な質問や、面白いエピソード込みの現実味溢れるコメントで上手く味付けをしています。
そして、教育に携わる人々の話がまた面白い。重松清の人選が非常に独創的で優れていて、各教科に関わる人々や
改革に関わる人に加えて保健室の養護教師さん、学校建築に携わる人、給食関係の人、そして[よのなか]科で
おなじみの藤原和博さん、学童保育…それぞれの人がそれぞれの悩みや現状、展望を語っていて興味深い。
教室の造りがみんな同じなのもなぜかわかったし、授業参観で保護者から分析表が渡される、なんていう悩みも、ちょっと
極端な話ではありましたが、とても同情するものがあります。ああ、確かにうちの塾でも匿名でこの先生辞めさせてください、
なんて手紙が来ていたなぁ、ああ、教師間のモビングもトップが率先してやっていて辞職する人いっぱいいたたなぁ、なんて。
総合学習が外向けのものにならざるを得ない、なんていう話も虚を疲れた感じです。
いちばん念頭に置かれているのは小学校教育なのかな、という気がしますが、教師の人々の置かれている立場がよくわかり、
「ゆとり教育」やその後の方針転換などの「現場」の思いが良く伝わってきます。
一冊の本として、教育現場のオーソドックスなものからなかなか考えが及ばない範囲にいたるまでの「情報量」に優れ、
表面をなぞっただけであったり、独りよがりであったりすることなく「現実実」にあふれ、生き生きとした改革への
「強い意志」が読み取れ、しかもそれを具現化していく「行動」が示されている…対話形式という形を取りながらの
ここまでの完成度はすごいと思いました。確かに重松清に「ここはもうちょっと突っ込んで欲しい」と思ったり、
「本当にそうか?」と違和感を持ったりするところがないわけではありません。例えば重松清が「倫理」は暗記科目だった、
と言っていたのは全員に当てはまる話ではないでしょうし、教壇を作るのは旧時代的、生徒との距離をとってしまう、
というのも微妙といえば微妙。もちろん一般論であったり生の体験談として相手がそうした考えを持っていたのでしょうが。
しかし、現実に子どもや、保護者、もっと大枠での教育に携わっているだけではなく、「立ち向かっている」人々の話は
読んで損はありません。
教育に携わる者、親として子どもを思う者…この本を読んだらすごく影響を受けることは間違いありません。
単なるオピニョンではなく、行動を伴った教育へのまなざしがしっかりと捉えられている点でこの本は優れていると思います。
かつての自分を思い出し、また父親の視点から言葉を発する重松清(ここでも「私小説」っぽい…)と
内部の力溢れる人々の声のコラボは大いにマッチしています。
正直、わたしには大いに役立ちました。この本を読んで教育に関心を持ってもらえたらいいなぁ、と思います。
この本です。重松清の子ども描写は本当に優れたものがあります。子どもの時に感じたちょっとした心の動きを
上手に表現する。それに、父親として、親子を描くのも上手です。現代の親子をかゆいところに手が届くような
表現力で書く作家、そして『世紀末の隣人』や、コラボ的な『さつき断景』で見せたように、一風変わった、でも真実を捉えられる
ルポライターでもある…。塾講師として教育に関わる私としては、興味と不安の入り混じった心情でした。
内容は教育の第一線で関わるいろいろな人に重松清がインタビューする対話形式。重松清は相手と議論を戦わすほど
積極的には出ないものの、適切な質問や、面白いエピソード込みの現実味溢れるコメントで上手く味付けをしています。
そして、教育に携わる人々の話がまた面白い。重松清の人選が非常に独創的で優れていて、各教科に関わる人々や
改革に関わる人に加えて保健室の養護教師さん、学校建築に携わる人、給食関係の人、そして[よのなか]科で
おなじみの藤原和博さん、学童保育…それぞれの人がそれぞれの悩みや現状、展望を語っていて興味深い。
教室の造りがみんな同じなのもなぜかわかったし、授業参観で保護者から分析表が渡される、なんていう悩みも、ちょっと
極端な話ではありましたが、とても同情するものがあります。ああ、確かにうちの塾でも匿名でこの先生辞めさせてください、
なんて手紙が来ていたなぁ、ああ、教師間のモビングもトップが率先してやっていて辞職する人いっぱいいたたなぁ、なんて。
総合学習が外向けのものにならざるを得ない、なんていう話も虚を疲れた感じです。
いちばん念頭に置かれているのは小学校教育なのかな、という気がしますが、教師の人々の置かれている立場がよくわかり、
「ゆとり教育」やその後の方針転換などの「現場」の思いが良く伝わってきます。
一冊の本として、教育現場のオーソドックスなものからなかなか考えが及ばない範囲にいたるまでの「情報量」に優れ、
表面をなぞっただけであったり、独りよがりであったりすることなく「現実実」にあふれ、生き生きとした改革への
「強い意志」が読み取れ、しかもそれを具現化していく「行動」が示されている…対話形式という形を取りながらの
ここまでの完成度はすごいと思いました。確かに重松清に「ここはもうちょっと突っ込んで欲しい」と思ったり、
「本当にそうか?」と違和感を持ったりするところがないわけではありません。例えば重松清が「倫理」は暗記科目だった、
と言っていたのは全員に当てはまる話ではないでしょうし、教壇を作るのは旧時代的、生徒との距離をとってしまう、
というのも微妙といえば微妙。もちろん一般論であったり生の体験談として相手がそうした考えを持っていたのでしょうが。
しかし、現実に子どもや、保護者、もっと大枠での教育に携わっているだけではなく、「立ち向かっている」人々の話は
読んで損はありません。
教育に携わる者、親として子どもを思う者…この本を読んだらすごく影響を受けることは間違いありません。
単なるオピニョンではなく、行動を伴った教育へのまなざしがしっかりと捉えられている点でこの本は優れていると思います。
かつての自分を思い出し、また父親の視点から言葉を発する重松清(ここでも「私小説」っぽい…)と
内部の力溢れる人々の声のコラボは大いにマッチしています。
正直、わたしには大いに役立ちました。この本を読んで教育に関心を持ってもらえたらいいなぁ、と思います。
2004年12月31日に日本でレビュー済み
少々難しい内容だけれども、今日の教育を見なおすとても良い本だと思う。
今日の教育が抱える問題の隅々を専門家と共に話し合い、その解決策を探る。
大変勉強になると共に、これからの教育界を見なおす良い機会になった。これからの教育の向かっていく方向、今の教育、学校の現状を知る大変良い機会になった。
今日の教育が抱える問題の隅々を専門家と共に話し合い、その解決策を探る。
大変勉強になると共に、これからの教育界を見なおす良い機会になった。これからの教育の向かっていく方向、今の教育、学校の現状を知る大変良い機会になった。
2004年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
重松清が「教育とはなんだ」と自らに問いながら、今はときめく教育界の識者たちにインタビューをする。
重松は、早稲田大学教育学部出身で、いじめや不登校など、教育問題を題材に取り上げた小説も多く執筆している。そんな彼が知ったかぶることなく、相手に学ぶ姿勢でインタビューに挑む。聞くことが学ぶことであることを痛感するとともに、彼の鋭い質問力に感服する。
また、インタビュー後に、重松自身とインタビューをされた相手の両方が、「その後」として手記を書いており、出会いが双方に新しい仕事のきっかけや変化をもたらしている。
重松があとがきで「安易で浅薄な『分かる」よりも、もっと大切な『分からない』がある。」と書いている。「教育とはなんだ」の答えを安易に教えてくれる本ではない。しかし、現在の教育の課題がある程度分かるとともに、新たな『分からない』が生まれ、教育に対して一方的で無責任な批判ができなくなる本である。
重松は、早稲田大学教育学部出身で、いじめや不登校など、教育問題を題材に取り上げた小説も多く執筆している。そんな彼が知ったかぶることなく、相手に学ぶ姿勢でインタビューに挑む。聞くことが学ぶことであることを痛感するとともに、彼の鋭い質問力に感服する。
また、インタビュー後に、重松自身とインタビューをされた相手の両方が、「その後」として手記を書いており、出会いが双方に新しい仕事のきっかけや変化をもたらしている。
重松があとがきで「安易で浅薄な『分かる」よりも、もっと大切な『分からない』がある。」と書いている。「教育とはなんだ」の答えを安易に教えてくれる本ではない。しかし、現在の教育の課題がある程度分かるとともに、新たな『分からない』が生まれ、教育に対して一方的で無責任な批判ができなくなる本である。
2004年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
重松清が学校を巡るさまざまな問題について、その第一人者にインタビューをしたものをまとめた一冊。
その道の第一人者による言葉には、現実を打破するヒントが隠されていて、読んでいて実に考えさせられる。教育問題は一朝一夕にどうにかなる問題ではないが、こんな本が一冊でも多く売れて、大人たちが「教育」について考えていけば、きっと明るい未来が待っているんだろうなあ、と感じさせる良書だった。
「教育論とは」「給食とは」「教員免許とは」など、ちょっと変わった視点からの切り込みも多く、その話題も新鮮なものが多かった。
その道の第一人者による言葉には、現実を打破するヒントが隠されていて、読んでいて実に考えさせられる。教育問題は一朝一夕にどうにかなる問題ではないが、こんな本が一冊でも多く売れて、大人たちが「教育」について考えていけば、きっと明るい未来が待っているんだろうなあ、と感じさせる良書だった。
「教育論とは」「給食とは」「教員免許とは」など、ちょっと変わった視点からの切り込みも多く、その話題も新鮮なものが多かった。
2010年7月21日に日本でレビュー済み
教育というものを多様な切り口からとらえている良書。教育書にありがちな、作者の思い込みみたいなものが極力排除されていて納得できる内容。学校教育というものの普段見落とされがちなテーマを取り扱っていて本当に面白い本だと思う。学校は子どもが生活を送る「環境」であるということをはっきりと認識していなければこんな本は作れないはず。教師と生徒の間の人間関係だけにフォーカスした本が多い中で、秀逸な出来栄え。