ここまで密着して調べ上げた本に出合えるのもなかなかない。
野口整体というものは出会った人にしかわからない高い敷居がある。
その敷居を越えると、素晴らしい世界が待っているのだ。
この作者は恐らく調べているうちに出会ったのだろう。
本部道場の事や、野口氏に関する事柄に詳しく触れられているが、そこには野口氏への深い感動と愛情すら感じる。
どうして治療を辞め、自分で調節するといったことを指導するように
なったかなど詳しく載っている。気というものを文面で説明する
難しさが感じられて、もどかしく思う。身体というものを
語るのがいかに難しいかということがわかる素晴らしい作品である。
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野生の哲学: 野口晴哉の生命宇宙 (ちくま文庫 な 38-1) 文庫 – 2008/4/9
永沢 哲
(著)
ダブルポイント 詳細
- 本の長さ425ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2008/4/9
- ISBN-104480424326
- ISBN-13978-4480424327
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2008/4/9)
- 発売日 : 2008/4/9
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 425ページ
- ISBN-10 : 4480424326
- ISBN-13 : 978-4480424327
- Amazon 売れ筋ランキング: - 551,877位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 727位東洋哲学入門
- - 740位日本の思想(一般)関連書籍
- - 2,107位ちくま文庫
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トップレビュー
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2006年12月7日に日本でレビュー済み
素晴らしい本だと思う。
本来、描き出すことも、説明することも難しい何かを、捉まえようとしている。
それに成功しているのかどうかは、読者の判断に委ねられるだろうが。
他の凡百の書籍と比べれば、その質は抜きん出ている。
ただ、野口晴哉自身の著作、さらにはこの著者が翻訳したナムカイ・ノルブの
著作と比較してしまうと、何か物足らないものを感じてしまう。
中沢新一の『虹の理論』を読み直しているような気になってしまうのも
原因だろうが、野口やノルブの著作を読むときに生じる意識の変性が、
あまり起こらないのである。
そこまで期待し、要求してしまうと、点は辛くなる。
そして、後書きの墓の前でのエピソードが、著者の不安の顕われのように
感じられてしまうのである。
しかし、何はともあれ、一級の作品だと思う。
本来、描き出すことも、説明することも難しい何かを、捉まえようとしている。
それに成功しているのかどうかは、読者の判断に委ねられるだろうが。
他の凡百の書籍と比べれば、その質は抜きん出ている。
ただ、野口晴哉自身の著作、さらにはこの著者が翻訳したナムカイ・ノルブの
著作と比較してしまうと、何か物足らないものを感じてしまう。
中沢新一の『虹の理論』を読み直しているような気になってしまうのも
原因だろうが、野口やノルブの著作を読むときに生じる意識の変性が、
あまり起こらないのである。
そこまで期待し、要求してしまうと、点は辛くなる。
そして、後書きの墓の前でのエピソードが、著者の不安の顕われのように
感じられてしまうのである。
しかし、何はともあれ、一級の作品だと思う。
2004年6月4日に日本でレビュー済み
整体は技法の全貌が明らかになるまではわからない世界だろう。この書は技法についての系統的な順を追った説明はなく、伝記としても資料不足である。その部分をフランスやチベットをもちだしてレトリックで補おうとしている。だから勿論全く野口整体というものを知らない人には不向きであり、知り合いが誉める類の書物である。だが部分的にハッとさせられる説明があり、誰もが疑問に思う点、例えば事故にあう事が治療であった、死を向かい入れる準備、霊が呼ぶ、などの興味深いエピソードが語られる。がしかし、やはり技法が具体として説明されないので不満が残り、伝記的事実も内部の人間にしか語られてないことはそのままになっている。(例えば早すぎる死の理由や、松本道別から受け継いだ技はなにか、その他たくさん)だから技法の歴史もはっきりしていないところはそのままである。
だが後書きを見ると驚愕することに著者は墓の前で許しを得たことになっている。有名な遺稿が載せられているが、それとともに人間の運命についての謎の前に立たされる書。
だが後書きを見ると驚愕することに著者は墓の前で許しを得たことになっている。有名な遺稿が載せられているが、それとともに人間の運命についての謎の前に立たされる書。
2010年8月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
野口晴哉を天使になぞらえるという著者の発想を受け入れる人はだれもいないのではないでしょうか。
また現代フランス哲学もあるという話は、まったくのまとはずれです。哲学を全く目指したことのない野口晴哉をかえってつまらないわくぐみにおとしこめることになると思います。
また現代フランス哲学もあるという話は、まったくのまとはずれです。哲学を全く目指したことのない野口晴哉をかえってつまらないわくぐみにおとしこめることになると思います。
2017年7月22日に日本でレビュー済み
思い込みの所産。
つくりすぎ。真実を伝えていない。
中沢新一の影響から抜けていない。
読む価値なし。
つくりすぎ。真実を伝えていない。
中沢新一の影響から抜けていない。
読む価値なし。
2003年1月16日に日本でレビュー済み
著者の文章自体がすでに,詩よりももっと詩的な文章で, 本を開く人はまずそのことに心を奪われるのではないでしょうか。
野口晴哉という,魅力的な人物に,著者が寄せる気持ちが,ぐいぐいと読む人の心に迫ってきます。
そして,わたしたちの日々のささやかな経験の中に,全生思想の晴れやかな宇宙が顔をのぞかせていることを気づかせてくれます。
じぶんの生と喜びのダンスを踊るような本といったらいいでしょうか。
すごくおおげさですけど・・・・この本が私にこんな表現をするようにそそのかすのです。
野口晴哉について名前を出す人は,たくさんいますが,こんな本は他にないと思います。
整体に関心のある方には強くお勧めです。
野口晴哉という,魅力的な人物に,著者が寄せる気持ちが,ぐいぐいと読む人の心に迫ってきます。
そして,わたしたちの日々のささやかな経験の中に,全生思想の晴れやかな宇宙が顔をのぞかせていることを気づかせてくれます。
じぶんの生と喜びのダンスを踊るような本といったらいいでしょうか。
すごくおおげさですけど・・・・この本が私にこんな表現をするようにそそのかすのです。
野口晴哉について名前を出す人は,たくさんいますが,こんな本は他にないと思います。
整体に関心のある方には強くお勧めです。
2002年11月2日に日本でレビュー済み
野口晴哉という人物について、私はまったく知らなかった。それなのに、どうしてこの本を手にとることになったのだろう。おそらく、身体とか整体に関しての知識を得たいと思ったのだろう。結果的に、読みながら私は、この人物に非常に興味をかき立てられることになった。近いうちに、箱根と御殿場のあいだにあるという野口晴哉記念館を訪れることになるかもしれない。また、野口本人が書いた本も読みたくなった。そういう興味深い人物を取り上げ、一冊の本にまとめあげてくれた著者に感謝したい気持ちだ。とともに、やはり素人には理解の届かないところが多かったのも事実である。線を引きながら読んだのだけれども、その部分を読み返してみても、いまではあまりこちらに伝わってくるものがない。線を引いた時点で、全体像が見えないまま引いていたようなところがあるせいだろう。読みながら全体的にまとまりがないと感じたのも、きっとこちらに責任があるのだろう。同じようなことが何回も書かれているのもけっしてこの本の欠点ではないが、愉気や活元や天心などの言葉が、全体像のなかでどのように布置されていくのかを著者がもう少しだけ説明してくれたらさらによくなると感じた。さて、私はもう一度この本への旅を始めようと思う。読み終わったときに、薄くかかっている霧がもう少し晴れてくれたらと願っている。