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箱根山 (ちくま文庫 し 39-10) 文庫 – 2017/9/6
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- 本の長さ432ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2017/9/6
- 寸法10.5 x 1.8 x 14.9 cm
- ISBN-104480434704
- ISBN-13978-4480434708
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
箱根の老舗旅館 “いがみあい"の結末は?
品のいい笑いと起伏に富んだ展開の妙、それに付け加えるなら明日を信じる気持ち。獅子文六の傑作『箱根山』はそんな成分から出来ている。
かつて箱根山の観光開発を巡って西武と東急という二大資本が争ったことがあった。箱根の山は天下の嶮というが本当は喧嘩のケンではないか、と獅子は考えたのだろう。箱根の温泉地・芦刈(作中では足刈)を舞台に、二つの老舗旅館のいがみあいの物語を書くことを思いついた。
玉屋と若松屋は、先祖を同じくする間柄だが、足刈一の名にどちらがふさわしいか、互いに譲らず争い続けている。しかも旧い湯治場であった箱根を近代的なリゾート地に生まれ変わらせようとする新興勢力も入り込んできていて、両家ともに気が抜けない。
そんな中、若い人々は旧い世代の対立とは無縁だった。有能で人柄もよい勝又乙夫は、若番頭として玉屋を支える立場だ。彼はドイツ人水兵と使用人の間に生まれた子供で、天涯孤独の自分を育ててくれた玉屋に絶対の忠誠を誓っている。そんな彼と、若松屋の長女・明日子の間に思いがけない縁ができた。英語と物理の成績が悪い明日子が、乙夫に家庭教師をこっそり頼んだからだ。二人の間にはやがて、強い信頼感が芽生えていく。
開発業者たちの思惑が絡み合い、玉屋と若松屋の人々は翻弄される。反目し合っているものの、彼らには戦後のせちがらさとは無縁という共通点があるのだ。先の読めなさが獅子作品の魅力だが、人間関係がもつれて行き詰まったかと思える箇所で、物語には明るい光が射す。目を射る鋭いものではなく、朝日のように暖かい光である。それが読者に、希望と活力を与えてくれるだろう。(恋)
評者:徹夜本研究会
(週刊文春 2017.11.30 号掲載)著者について
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2017/9/6)
- 発売日 : 2017/9/6
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 432ページ
- ISBN-10 : 4480434704
- ISBN-13 : 978-4480434708
- 寸法 : 10.5 x 1.8 x 14.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 55,658位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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時代は昭和30年代。物語は、箱根開発競争に地道を上げる三大企業と、その争いに巻き込まれる二つの老舗旅館、そしてその両家に生まれた男女の恋が絡んで進みます。
この若者乙夫(おとお)がまあ好青年。ドイツ兵と旅館の女中との間に生まれた不幸な生い立ちを卑下せずすくすく育ち、大恩ある女主人に忠義(!)を尽くす。現代小説ではちょっと造形しにくいさわやかさです。
この乙夫と、商売敵である若松屋の一人娘明日子が恋をし、三つ巴の開発競争に明け暮れる三大資本から二つの旅館を、ひいては歴史ある箱根を守ろうと「ある計画」をたてます。アブラギッシュなモーレツサラリーマンたちの、あの手この手のビジネスアイデアも見ものですが、二人が愛をかけて「計画」にまい進する純真さと使命感が実に気持ち良い。
まことに溌剌として痛快なビジネス小説であり、青春小説です。
今また東京オリンピックを迎える時期ではありますが、こんな作品が再び生まれてくる保証はありません。
ねえ、面白い小説ある?と聞かれたときに、文庫で『箱根山』が買えるよ、と答えられるようになりました。
ちくまさん、ありがとう。