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物語の役割 (ちくまプリマー新書 53) 新書 – 2007/2/5
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- ISBN-10448068753X
- ISBN-13978-4480687531
- 出版社筑摩書房
- 発売日2007/2/5
- 言語日本語
- 本の長さ126ページ
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2007/2/5)
- 発売日 : 2007/2/5
- 言語 : 日本語
- 新書 : 126ページ
- ISBN-10 : 448068753X
- ISBN-13 : 978-4480687531
- Amazon 売れ筋ランキング: - 119,825位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 149位文学理論
- - 151位ちくまプリマー新書
- - 4,059位エッセー・随筆 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1962(昭和37)年、岡山県生れ。早稲田大学第一文学部卒。
1988年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。1991(平成3)年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。主な著書に『やさしい訴え』『ホテル・アイリス』『沈黙博物館』『アンネ・フランクの記憶』『薬指の標本』『夜明けの縁をさ迷う人々』『猫を抱いて象と泳ぐ』等。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞を受賞。『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、2006年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。翻訳された作品も多く、海外での評価も高い。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
ベッドの脇に置いてしょっちゅう手に取っています。
また、アンネの日記などの読書体験を語りながら、人が生きていく上での物語の役割を語っていて、味わい深いものがありました。
「たとえば、非常に受け入れがたい困難な現実にぶつかったとき、人間はほとんど無意識のうちに自分の心の形に合うようにその現実をいろいろ変形させ、どうにかしてその現実を受け入れようとする。もうそこで一つの物語を作っているわけです。」
この一節が心に残りました。
小説を書く際に、主題が何かということは一切考えていない、という発言は意外だった。一行で書けてしまうような主題があるのなら、小説を書く意味がない、と言われると、なるほどと思う。
第2部 物語が生まれる現場(私が学生だったころ;言葉は常に遅れてやってくる;テーマは最初から存在していない ほか)
第3部 物語と私(最初の読書の感触;物語が自分を救ってくれた;『ファーブル昆虫記』―世界を形作る大きな流れを知る ほか)
書かれていたので、本当に気軽に購入したのです。まぁ、中高生向きでもありましたね。
大学の講演会などで話された内容だったようなので、むしろ
年齢的にはもう少し成熟しつつある学生に対するメッセージの向きなようにも
思いました。ただこの本は他のレビューにもありましたが、
死や死者との対話から人が物語を紡ぐことによって希望を
生み出すーという視点が中心になっています。
とりわけ小川さんがその基盤にしているのが、
ホロコースト文学であり、今では想像できないような過酷な運命のもとに
命を奪われた人たちの記録でした。
だから内容的にはかなり重いものに感じました。
それでも人は物語を必要とし、紡ぐことによってまた生きていくのですよね。
文学がそうした力を維持できれば、薬やカウンセリングばかりに
依存してしまうような今の精神的に不安定な社会状況も
また少し変わるのではないか、と思います。
そこで知った数学者たちのエピソードを小説にしようと思った。エピソードに出てくる友愛数を、小説の中で使用するために、時計にある番号が刻まれていることと、主人公の誕生日を使ったのだと書いてあった。
つまり、小川さんの小説の書き方は「テーマを考えて書く」のではなく、「日常に潜む物語から書く」という手法をとる。その手段として、人や場所、そしてストーリーなどを入れ込んでいく。
ふと日常内で周りを見渡してみると、「ああ、この人にも物語があるのだなぁ」とつくづく思うようになった。
物語をテーマにした講演がもとになっており、ご紹介のために大雑把に分けると次のようなことが書かれています。(本の構成どおりではありません)
(1)小川作品の秘密
小川さんの小説(物語)論
小川作品が生まれる過程(『博士の愛した数式』誕生の秘密も明かされています)
創作に対する姿勢・心がけ、書き手としての実感
(2)すべての人にとっての物語の役割
現実を受け入れるために物語を作り出す心の動きについて
(3)1,2両方にかかわる(それぞれを補強する)小川さんの読書体験
(1)では、小川さんの作家としての物語に対する敬虔とも言える姿勢、謙虚さ、真摯さに胸を打たれました。・・・テクニックだけで書いているような小説、読者の感情を簡単に操れると思っているような人の小説はもう一切読みたくない、という強い思いに駆られた程です。
また、小川作品はいわゆる「わかりやすい」作品ばかりではありません。(1)は「小川作品をより深く、豊かに味わうヒント」にもなるかと思います。
(2)を読んでいると、現実に立ち向かっていく静かな勇気が湧いてきます。「誰でも生きている限り、かたわらに自ら作った物語を携えている」と小川さんは述べています。この自作の物語によって、また、他の人の手によるすぐれた物語を読むことで、わたしたちは強くしなやかに生きていけるはずだ、そんな希望が胸に満ちてきたのでした。
物語に関心のあるかたは特に、どうかどうか読んでみてください!!