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注文の多い注文書 (単行本) 単行本 – 2014/1/23

3.6 5つ星のうち3.6 18個の評価

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商品の説明

著者について

クラフト・エヴィング商會
吉田篤弘と吉田浩美の制作ユニット。
テキストとイメージを組み合わせた、独創的な作品を多数発表している。
『稲垣足穂全集』『らくだこぶ書房21世紀古書目録』で講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。
『どこかにいってしまったものたち』、『クラウド・コレクター』、『じつはわたくし、こういうものです』など。
また吉田篤弘の著作として『つむじ風食堂の夜』など、吉田浩美の著作として『a piece of cake』がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2014/1/23)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/1/23
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 205ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480804501
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480804501
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.5 x 1.8 x 19.5 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 18個の評価

著者について

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小川 洋子
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1962(昭和37)年、岡山県生れ。早稲田大学第一文学部卒。

1988年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。1991(平成3)年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。主な著書に『やさしい訴え』『ホテル・アイリス』『沈黙博物館』『アンネ・フランクの記憶』『薬指の標本』『夜明けの縁をさ迷う人々』『猫を抱いて象と泳ぐ』等。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞を受賞。『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、2006年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。翻訳された作品も多く、海外での評価も高い。

カスタマーレビュー

星5つ中3.6つ
5つのうち3.6つ
18グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2015年9月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ないものがある。無いはずのものでもある。そんな矛盾した考え方も時には正しい。あるを証明することは容易いが無いを証明することは難しい。それなら無いを打ち消しあると思った方が人生面白い。サンタクロースはいないのでは無く、まだ出会っていないだけ。タイムトラベルは不可能ではなく、実現出来た人がいないだけ。世の中全てを肯定する生き方なら、人生は100倍面白い。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年6月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
商品があっという間に届き、まったく新刊かな?と思う程、状態が良いのを送っていただきました。自分の好きな編集社のホンであると何度も読み返すのでとてもありがたいです。どうもありがとうございました。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年7月16日に日本でレビュー済み
小川洋子氏が依頼人の注文に至る物語を紡ぐ『注文書』、商会が竹取物語もかくやの難題(依頼品)を探し納める『納品書』、再び氏により納品後が描かれる『受領書』により構成された5篇の共作が、標本を扱うように繊細に編まれ収集された短編集。‬

‪小川洋子氏、クラフトエヴィング商会の作品がお好きなお客様、幻想文学、マジックリアリズム がお好きなお客様、こちらがお探しの一品です。‬

‪(追伸。お気に召しましたら読後に沈黙博物館 もいかがでしょうか?‬)
2016年11月28日に日本でレビュー済み
小川洋子さんの文章による注文書。
それぞれが物語にちなむ風変わりな依頼人による注文。
川端康成の特定の人の体の一部が見えなくなる病気のための目薬。
バナナフィッシュの耳石。
ボリスヴィアンの肺に咲く睡蓮の花の標本。等々。
物語を知っている方には、元の物語もこの物語も一緒にして
より物語を深く楽しめることでしょう。
未読の方は、世にこんな不思議な物語が存在しているんだ。と
興味を引かれることでしょう。

注文書の小さな物語の後には、クラフトエヴィング商会の製作した
ホンモノ感たっぷりの依頼品のオブジェが納品されます。
そして物に触発されるように納品書、受領書、として
再び小川さんの物語が添えられます。

このレビューだけでも物語という言葉を七回も使ってしまいました。
物語の中にはモノ、物が隠されています。者、でなくて物。
物語には物に因み、物から触発され、物が紡ぎ出す。
そのような対談の言葉が深く印象に残りました。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年6月5日に日本でレビュー済み
川端康成から……「人体欠視症治療薬」
サリンジャーから……「バナナフィッシュの耳石」
村上春樹から……「貧乏な叔母さん」
ボリス・ヴィアンから……「肺に咲く睡蓮」
内田百けん から……「冥土の落丁」

静かな孤独と・喪失のさびしさと・やわらかなかなしみの中から紡ぎだされ、
名作にまつわる品物の魅惑的な謎に幻惑される、各〈注文書〉。
期待以上に現出される品物と〈納品書〉。
洒脱に結ばれる〈受領書〉。

美麗装丁・美麗写真な本書自体、「物自体が語っている品」な気がする仕上がり☆。

.
「物の方が大きな影響力を発揮することが、時にはある……
 ひょっとしたら そんな場合には、物の方がわれわれ以上に生き生きとしていて、
 死んだふりをしているだけかもしれない」

という、幻想作家:G.マイリンクの一節が思い出された。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年1月30日に日本でレビュー済み
小川洋子さんとクラフト・エヴィング商會双方のファンです。
このお二方(お三方)が一緒に作品を出したとのことで早速読みました。

刊行の噂は数年前から聞いていたので
まだかまだかと待ちわびておりました。
製作に9年かかったとのことです。

双方の持ち味が生かされた内容だと思います。
少し毒気のある小川さんの注文内容に対し、
注文された商品を完璧に用意するクラフト・エヴィング商會。

小川さんならではの不気味で美しい文章に
クラフト・エヴィング商會のこれまた不思議で懐かしい商品が
答えてくれます。

端々まで美しい1冊だと感じました。
29人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年3月9日に日本でレビュー済み
森博嗣のどこかの著作で見た言葉であったが、
「質問の『質』でその人の『質(レベル)』がわかる」といったようなエッセィ。

この『注文の多い注文書』は小川洋子氏の筆による捜索物の依頼を、
クラフト・エヴィング商會が承るという形式となっているが、
虚実と幻想、ロマンが入り混じった依頼(『バナナフィッシュの耳骨』だと? くそっ、気になるぜ!)に対し、
文章だけでのアンサーだけでなく、写真付きで報告書が届くのである。
……コレがオモシロクないわけがない!

言葉と言葉のキャッチボール、二人っきりのリレー小説、創作と創作の交感・交信……
このやりとりを言い換えること様々であろうが、
ここは一つ、完成された造形物に魅入ってしまうように、
このテキスト、ヴィジュアルを楽しむのが◎だろう。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年3月21日に日本でレビュー済み
どきどきした。
小学生の頃、普通の植物図鑑とかに紛れて、
想像上の植物がリアルに、さもありなんと描かれている本を手に取ってしまい、
「マジか!!」
と世界を信じそうになったあのときを思い出した。

本好きかどうかはさておき、
子どもの頃の、あの有名な、妖精やサンタクロースもありじゃないかと思ってしまう精神を
お持ちの方ならば、楽しめると思う。
個人的には、台詞まわしに、中欧の幻想小説の雰囲気を感じ取った。
登場する魅惑的な写真には、どことなく哀愁漂う、近代化以降の日本の民芸品をみているような気がしたから
そんなコントラストもいい。
ううう、これはやはり、収集癖のある人のツボをつく作品に思う。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート