主題ではないが、マルクス主義の強さを感じた。
マルクス主義との距離感で、左右や主張が整理されるが、それが弱くなったためさまざまなことが見えにくくなっている。
歴史の終わり、ベーコン、コージェブ、フクヤマ、リオタールなどが紹介される。
カルチャラルスタディーズ、ポストコロニアリズムなど、差異を観点とした、差異の政治が主流になっている。
逃走論とスキゾッキッズが気になった。
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ポストモダンの正義論 「右翼/左翼」の衰退とこれから(双書Zero) 単行本 – 2010/9/18
仲正 昌樹
(著)
これからの「正義」とは?
「社会はより良くなる」という「進歩」の理想が失われ、
右も左もいまや弱体化している----。
200余年にわたるその過程を描き、
地球規模の「正義」でなく、
自らの現場から始める「ミニマムな正義」を推奨する、
この時代の正義論!
- ISBN-104480842934
- ISBN-13978-4480842930
- 出版社筑摩書房
- 発売日2010/9/18
- 言語日本語
- 本の長さ253ページ
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商品の説明
著者について
仲正昌樹(なかまさ・まさき)
1963年広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士(学術博士)。現在、金沢大学人間社会研究域法学系教授。政治思想史・比較文学を専攻。著書に『貨幣空間』『〈隠れたる神〉の痕跡』(以上、世界書院)、『〈法〉と〈法外〉なもの』(御茶の水書房)、『「不自由」論』(ちくま新書)、『集中講義!アメリカ現代思想』(NHKブックス)、『今こそアーレントを読み直す』(講談社現代新書)、『日本とドイツ』(光文社新書)、『知識だけあるバカになるな!』(大和書房)、『〈リア充〉幻想』(明月堂書店)、『なぜ「話」は通じないのか』(晶文社)ほか多数。
1963年広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士(学術博士)。現在、金沢大学人間社会研究域法学系教授。政治思想史・比較文学を専攻。著書に『貨幣空間』『〈隠れたる神〉の痕跡』(以上、世界書院)、『〈法〉と〈法外〉なもの』(御茶の水書房)、『「不自由」論』(ちくま新書)、『集中講義!アメリカ現代思想』(NHKブックス)、『今こそアーレントを読み直す』(講談社現代新書)、『日本とドイツ』(光文社新書)、『知識だけあるバカになるな!』(大和書房)、『〈リア充〉幻想』(明月堂書店)、『なぜ「話」は通じないのか』(晶文社)ほか多数。
About this Title
無条件で「他者」の苦しみに共感し、その苦しみを構造的に取り除くための大変革に向けた闘いにコミットするというのは、自己中心的に日々を生きている普通の人にはかなりきついことである。歴史発展の法則に従って「みんな」が、ユートピア=歴史の目的に向かって着実に進んでいるという前提があればこそ、自分も何らかのアクションを起こし、その動きに参加する気になれるわけである。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2010/9/18)
- 発売日 : 2010/9/18
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 253ページ
- ISBN-10 : 4480842934
- ISBN-13 : 978-4480842930
- Amazon 売れ筋ランキング: - 691,053位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 21,060位哲学・思想 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月23日に日本でレビュー済み
「歴史の進歩」という観念の、歴史的変遷を軸に、近現代の政治哲学をおさらいする。記述は平明であり、また、著者の研究の裏付けがあるだけに信頼できる。
ただ、話題が多岐にわたるので、まとまりが欠ける印象を受けた。さらに、話題に新味がないので(どこかで聞いたような話ばかり)読み進めるのにやや苦痛を感じた。
巻末の読書案内は有益である。
ただ、話題が多岐にわたるので、まとまりが欠ける印象を受けた。さらに、話題に新味がないので(どこかで聞いたような話ばかり)読み進めるのにやや苦痛を感じた。
巻末の読書案内は有益である。
2019年12月5日に日本でレビュー済み
浅田彰「逃走論」を読んで、分かっていたものまでさっぱり分からなくなったような状態でこの本を読み始めましたが、分かりやすい始まりから読者を置いてけぼりにしない論理の積み上げ方で最後まで分かりやすい本でした。
「右」「左」や「革新」「保守」など、よく使われる言葉や対比について、複数の使われ方があるようで頭の中でこんがらがっていましたが、時代の流れで実際に「左」だったのもが「右」として扱われるような流動的なものであることがようやく理解できました。
「右」「左」や「革新」「保守」など、よく使われる言葉や対比について、複数の使われ方があるようで頭の中でこんがらがっていましたが、時代の流れで実際に「左」だったのもが「右」として扱われるような流動的なものであることがようやく理解できました。
2010年10月21日に日本でレビュー済み
現状に対して無力な「左翼」を批判した赤木智弘の論文『「丸山真男」をひっぱたきたい―31歳、フリーター。希望は、戦争。』が大きな反響を呼び、これに対する左派論客たちの反論にもどこか空々しい虚しさが漂ってしまう。こうした「閉塞感」に満ちた時代に必要な方法論を模索するために、本書ではまずフランス革命をもたらした啓蒙主義までさかのぼります。
ここからアダム・スミス、ヘーゲル、マルクスから、ベンヤミン、ポストモダン系思想まで「進歩史観」の盛衰を丹念に振り返りながら、素朴に「正義」や「平和」を唱えることが現代においていかに困難であるかが論じられます。こう書いてしまうと少しハードルが高く感じられてしまいますが、実際には本質的な要点をうまく捉えて平易に述べられているので、私のように哲学・思想史に疎い初心者にも非常にわかりやすい構成になっています。
最終章では再度、赤木論文とそれに対する左派の反論を掘り下げ、ロールズの正義論を参照しつつ、その限界をも踏まえながら著者としての提言が示されます。
個人的にはサンデルの『 これからの「正義」… 』を読む前に、もう少し入門的な本が読みたいと思って本書を手にしたのですが、思いがけず心に響く名著に巡り会えた気がして満足しています。「平和な社会/世界の構築に貢献したい」と気負っては力尽きていた若い頃の自分に読ませてあげたい、そんな一冊です。
ここからアダム・スミス、ヘーゲル、マルクスから、ベンヤミン、ポストモダン系思想まで「進歩史観」の盛衰を丹念に振り返りながら、素朴に「正義」や「平和」を唱えることが現代においていかに困難であるかが論じられます。こう書いてしまうと少しハードルが高く感じられてしまいますが、実際には本質的な要点をうまく捉えて平易に述べられているので、私のように哲学・思想史に疎い初心者にも非常にわかりやすい構成になっています。
最終章では再度、赤木論文とそれに対する左派の反論を掘り下げ、ロールズの正義論を参照しつつ、その限界をも踏まえながら著者としての提言が示されます。
個人的にはサンデルの『 これからの「正義」… 』を読む前に、もう少し入門的な本が読みたいと思って本書を手にしたのですが、思いがけず心に響く名著に巡り会えた気がして満足しています。「平和な社会/世界の構築に貢献したい」と気負っては力尽きていた若い頃の自分に読ませてあげたい、そんな一冊です。