新品:
¥2,860 税込
ポイント: 29pt  (1%)
配送料 ¥480 6月8日-10日にお届け
発送元: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
販売者: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
¥2,860 税込
ポイント: 29pt  (1%)  詳細はこちら
配送料 ¥480 6月8日-10日にお届け(17 時間 23 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
通常9~10日以内に発送します。 在庫状況について
¥2,860 () 選択したオプションを含めます。 最初の月の支払いと選択されたオプションが含まれています。 詳細
価格
小計
¥2,860
小計
初期支払いの内訳
レジで表示される配送料、配送日、注文合計 (税込)。
出荷元
☆現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
出荷元
☆現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
支払い方法
お客様情報を保護しています
お客様情報を保護しています
Amazonはお客様のセキュリティとプライバシーの保護に全力で取り組んでいます。Amazonの支払いセキュリティシステムは、送信中にお客様の情報を暗号化します。お客様のクレジットカード情報を出品者と共有することはありません。また、お客様の情報を他者に販売することはありません。 詳細はこちら
支払い方法
お客様情報を保護しています
Amazonはお客様のセキュリティとプライバシーの保護に全力で取り組んでいます。Amazonの支払いセキュリティシステムは、送信中にお客様の情報を暗号化します。お客様のクレジットカード情報を出品者と共有することはありません。また、お客様の情報を他者に販売することはありません。 詳細はこちら
¥700 税込
ポイント: 7pt  (1%)  詳細はこちら
キャンセルについて 発送通知後のキャンセル処理はシステム上できかねます。返品リクエストをお願い致します。その際の送料と手数料はお客様にご負担いただいておりますことをご了承ください。 住所不明、受け取りミス商品の再発送は行っておりません。 中古品のため多少のスレ、クスミ、ヤケ, 折れ等がある場合が御座いますが概ね良好な状態です。表紙カバーが画像と異なる場合がございます。 キャンセルについて 発送通知後のキャンセル処理はシステム上できかねます。返品リクエストをお願い致します。その際の送料と手数料はお客様にご負担いただいておりますことをご了承ください。 住所不明、受け取りミス商品の再発送は行っておりません。 中古品のため多少のスレ、クスミ、ヤケ, 折れ等がある場合が御座いますが概ね良好な状態です。表紙カバーが画像と異なる場合がございます。 一部を表示
配送料 ¥210 5月26日-27日にお届け(17 時間 23 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
残り1点 ご注文はお早めに 在庫状況について
¥2,860 () 選択したオプションを含めます。 最初の月の支払いと選択されたオプションが含まれています。 詳細
価格
小計
¥2,860
小計
初期支払いの内訳
レジで表示される配送料、配送日、注文合計 (税込)。
この商品は、三方よし屋 が販売、発送します。
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

コミュニティ 安全と自由の戦場 単行本 – 2008/1/8

3.8 5つ星のうち3.8 8個の評価

{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥2,860","priceAmount":2860.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"2,860","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"28X59ZagFMS%2BbDGBXL9pO%2FTU5zAn2OwIdToPD%2BP1rJXKBZLNzL6yAP5jLpTZsEuEwtnS74XPA2yjSMHd%2F0gi%2Bv9mu5tiT9Sf5iNHWHvWq%2BNTqdjODDIXIkQgmdXEW7BRSeQ3h6oWNEoT6JZ6lNGWE0lbSx9rXgJx0kZ6MANhlaSFH%2FM5HWfbvQ%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥700","priceAmount":700.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"700","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"28X59ZagFMS%2BbDGBXL9pO%2FTU5zAn2OwIdTIbPv%2BprD9RgHHNqUc1PiIftG3ra1oBZtpCSYCc0xQ%2BxxbdOxhzqxlpEXJu0%2FPuLsvc9QoLelbTSCbVil93tUbzIRLwdMg6NgJCj9jETiTL7tfXOO0kZ3bnPGuvdZ2IInBN1L8SlUm9olyEY%2Fsc%2F%2Bl2f62nedjf","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}

購入オプションとあわせ買い

私たちが生きる世界で、コミュニティとは何なのだろう。かつての血縁や職域によるローカル・コミュニティは、近代の産業構造に取って代わられたが、いまやそれも解体し、果てしない分解を経て、ゲートで鎖された高級住宅地とゲットーの二極化に向かっている。コミュニティは、文字通り監視カメラと壁と銃によって守られる空間になりつつある。
グローバル・エリートは社会からの逃走を図り、負け組が再浮上するための回路は切られ、持たざる者は置き去りにされる。この動きは、いまや「国」や「社会」や「福祉」の意味を大きく変えようとしている。
こうした世界で「安全」と「安心」を求めるとき、代償として何らかの「自由」を支払うことは避けられない。しかし守られるのは誰の安全で、無視されるのは誰の自由なのか。階層化が加速し、囲い込みと排除が進む世界で、安全と自由は幻なのか。
現代の社会学界を代表する理論家が、コミュニティの幻想と現実と課題を論じ、共同体の根幹を問う、必読の書。
続きを読む もっと少なく読む

よく一緒に購入されている商品

¥2,860
6月 8 - 10 日にお届け
通常9~10日以内に発送します。
この商品は、☆現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店が販売および発送します。
+
¥4,180
最短で5月25日 土曜日のお届け予定です
残り7点(入荷予定あり)
この商品は、Amazon.co.jpが販売および発送します。
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計: pt
詳細
追加されました
spCSRF_Control
これらの商品のうちの1つが他の商品より先に発送されます。
一緒に購入する商品を選択してください。

商品の説明

著者からのコメント

最近勤務先の入学試験の小論文で、「格差社会」への賛否が問われた。わたしは試験官の一人として、その答案を読む機会を得た。そして予想外に、賛成論が多いことに驚いた。いや「驚いた」というのは、あまり正確ではない。驚いたのは半分のわたしであって、もう半分のわたしはそれを当然のことと思ったからである。

冷戦が終わり、新自由主義イデオロギーが「画一思考」と化して、15年以上がたつ。それは「規制緩和」の合唱の下で、自由化や民営化が押し進められてきた時代である。そしてまた競争の成果として、「格差」が生み出されてきた時代である。今日の若者たちは端(はな)から、そのような時代のなかを生きてきたといってよい。

若者たちがこぞって、「格差社会」に賛成するのは奇妙である。というのも実際には、皆が競争に勝ち残れるわけではないから。しかしかれらの立場は、もう少し切羽詰まったものかもしれない。かれらはもう、社会的救済に期待を寄せていない。したがって元々、「格差社会」に賛成する以外の選択はないのかもしれない。

わたしは今回、Z・バウマン著『コミュニティ』を翻訳し、刊行した。著者は目下82歳、原著の刊行時には75歳であった。というと読者の皆さんは、年寄りの説教臭い話を連想されるかもしれない。しかしそれは、大いなる誤解である。いったんかれの著作を繙(ひもと)けば、スピーディな論旨の展開に驚かれるはずである。

本書の主題は一言でいえば、コミュニティの際限のない解体である(社会学では家族、地域、大学、会社、人類その他の、あらゆる集団をコミュニティの単位と見る)。本書で著者は、個別化や階層化が加速し、社会が分断されつつある状況を描く。そこではコミュニティは、「失われた楽園」として夢想されるにすぎない。

若者たちが今後、船出していく世界はいかなるものか。本書では人間は、グローバルズとローカルズに大別される。グローバルズとは「国際化」や「情報化」の波に乗っている人々をいい、ローカルズとはそうでない人々をさす。はっきりしているのはグローバルズには、ほんの一握りの人々しかなれないということである。(訳者より)

著者について

著者 ジグムント・バウマン Zygmunt Bauman
現代の社会学界を代表する理論家。1925年、ポーランド生まれ。ナチス侵攻によりソヴィエトに逃れ、大戦後帰国。ワルシャワ大学教授となるが、反体制的知識人として同大学を追われる。テルアヴィヴ大学教授、リーズ大学教授などを経て現在リーズ大学名誉教授、ワルシャワ大学名誉教授。アマルフィ賞、アドルノ賞受賞。著書多数。邦訳書に『立法者と解釈者』『近代とホロコースト』『社会学の考え方』『政治の発見』『リキッド・モダニティ』『アイデンティティ』『廃棄された生』がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2008/1/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/1/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 224ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480867171
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480867179
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 8個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

カスタマーレビュー

星5つ中3.8つ
5つのうち3.8つ
8グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2008年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コミュニティはつねにすでに失われた楽園である−−伝統的なコミュニティはそのメンバーと対象化不可能なほど完全に一体化していたハズであり、そのメンバーである限りそれ「について」考えることすらできないもののハズである、故にわれわれ自由ゆえに孤独で不安な現代人が安心・安全のいわばふるさととしてコミュニティを夢想するとき、定義上それはコミュニティから離脱することと同値になる、と著者バウマンはいいます。追い求める限り絶対に得られないという、近代/現代人の誰もが共有するこの逆説的な前提と、近代的な自由とコミューナルな安心の間にあるトレードオフの関係から出発し、著者は鮮やかな手並みで、古典的な共同体論から大雑把にフーコー以後と括れる現代のパラダイムまでの議論を俯瞰し、あわせて関連する様々な問題を一貫した視座から分析・批判していきます。
かつては強力だった権力が人々への関与をやめ自閉し、文字通りばらばらになった状況のなかで追い求められるいくつもの(擬似)コミュニティを批判的に検証していくなかで、バウマン自身の答えが明らかになっていきます。それは、自由を放棄して擬似コミュニティの幻想に身を委ねるのではなく、一定の自由を担保しつつ擬似コミュニティ間の政治的過程を通じて自由と安心のトレードオフの着地点を探っていくというものです。ある意味実に「近代的」な、常識的な結論といえなくもないですが、現実に地球上いたるところに「逃走の線」を描いているのは一握りの勝ち組、「グローバルズ」だけに見える現状では、砂に描かれた顔に賭けてみる、という選択も理解できないわけではありません。
小さな版型の割には読みでのある本ですが、訳者の苦労の賜物でしょうか、論旨を追うのに難渋することもなく、一読後、現代社会について一段高いところから見渡すような、霧が晴れたような気がします(問題がすっきり解決したという意味ではなく、一貫した理論的地図とでもいうべきものを手にした実感です)。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年10月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最近、私の仕事で小さなコミュニティから開始する仕事を結構意識して動いている。なぜか。
大きなコミュニティは、小さなコミュニティを囲い込んでしまい、次第に息苦しい存在にしてしまうからだ。
伝統的な共同体も今では息苦しい存在なのは、過疎化した村落で、よそ者を受け付けずにそのまま共同体そのものが崩壊するケースが多いことは聞いたことがあるだろう。

この本が、松岡正剛の千夜千冊の第1237夜で詳しい解説が載っていて、読む気になったので以前読んだのだが、読み返してみると、この本がIT革命の渦中だった頃の2001年の出版で現代(2018年)に至ってはこの議論は誰もが気づいている「常識」のレベルに至ってることに驚いた。バウマンがこの著書を書いたのが75歳だということには今更驚かない。引用している著書や軸にしている本が、いささか古さも感じるし、これは訳者の責任もあるが文体の翻訳の仕方が古くて悪文である。

こういう文体がなぜ生まれるのは、バウマンが東欧ポーランド生まれのユダヤ人であることとは無関係ではなさそうだ。ナチスドイツにポーランドを追われソ連に亡命し、帰国後、ポーランド軍で少佐まで出世するも反ユダヤ主義の動きから国を追われる。イスラエルで大学教授になり、71年からはイギリスのリーズ大学の教授になる。結構波乱万丈な経歴だと思いませんか?当時のアシュケナージ・ユダヤ人はこういう感じであちこちの国に身を寄せて、色々な言語を次々の駆使しなくては、生きることすらままならなかった経歴が、こういう悪文を生み出したと思う。同じ時代で、この本でも引用されているカール・ポランニーにしても、ハンガリー語、ドイツ語、英語、フランス語等チャンポン状態だ。

バウマン自身、ユダヤ人だからこそ、コミュニティで置き場所に苦悩している様があることで、知識人階級で生きるためには多数の著書を出版して、「実績」を残さずしては学際社会から排除されることは意識していたのだろう。だからマイノリティに対して只ならない愛着が文章から生まれるのは当然かと思う。

バウマンの議論は、現代でこそ意識する必要がある。特に「ペグ・コミュニティ」だ。ペグというのは「釘」のことだ。訳者はこの比喩をもっと意識的に意訳するべきだと思った。例えば「出る杭コミュニティ」とか。これが意味することは「出る杭は打たれる」に象徴される様に、社会はそういう「逸脱」を許さないのだ。「逸脱者」は排除するか、囲い込んで「境界」内に取り囲んで「家畜」の様に飼いならそうとする。NPO法人になると経理や情報も公開義務があるので組織の秘匿性や隠蔽が難しくなり、やがてツルツルの無害な「家畜」として社会の「養分」にされる。

社会というのは、人間の共通感覚の集合体のことであり、生命体の様なものだ。病原菌は取り込んで「免疫」を作り、社会に有益なものならそれを秩序の中に組み込んでしまう。取り込めないのなら囲い込んである領域に押し込めるか、それが無理なら「排除」する。

社会における「逸脱」という問題は、古くからあり、また現代的な新しい問題でもある。IT社会によって加速的に情報処理のスピードアップが図られ、国家ではもはや制御が出来ない程乱立したコミュニティが、今では山ほど生まれている。アラブの春に象徴される様に、コミュニティや繋がりによる個から集団化する運動のスピードは国家の処理が追い付けない程になっている。勿論これによって「責任を負わないきずな」は社会や国家を崩壊させるケースを、さらに囲い込もうとする動きと対立していこうとするか、妥協して社会システムに組み込もうとする動きと両極端だが、恐らくどちらも正解ではないだろう。とても過激な内容すぎて、今後も再版は不可能と思われる問題作「
罵論・ザ・犯罪―日本「犯罪」共同体を語る 」はこの内容の議論が含まれる。小室直樹氏と長谷川和彦氏の過激さが特に素晴らしい(笑)。

バウマンは「倫理的なコミュニティ」の構築は出来るだろうか?と投げかけている。私もその様な疑問にはとても応えることは無理だ。けれどこれは問題を考えるに当たっての指標となる良書だと思う。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
を自分で言語化できずウサウサしている未熟者にとって、いいストレス解消になりました。
頭いい人たちもいろいろ考えて、あげく未解決。
晴れ晴れとした諦めを与えてくれます。
本文中に紹介されている論はダイジェストみたいで、社会学素人にも楽しく得した気分。

ただしベースの知識があるともっと楽しかったろうなー、と思うので自分勝手な残念分マイナス☆1。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年1月11日に日本でレビュー済み
 企業・政府等組織ガバナンスの緩みや家庭崩壊,学級崩壊など,「集団」の機能不全もしくは機能低下を,毎日思い知らされているみたいだと感じておられる方には,ぜひご一読いただきたい。
 カバーのエンドウマメが雄弁。アンデルセンの童話の『5粒のエンドウマメ』を思い出します。サヤ=コミュニティなんですね。本来そこは居心地のよいところのはずなんですが,近頃はそうでもないぞ,というのが本書の主張の大きな柱。今日的なテーマ。「今日の世界では,伝統的なタイプのコミュニティは,どうやら間断のない分解の過程にある」(123ページ)ということが,繰り返し具体的な事例を交えて語られ,その他,読み応えのある「多文化主義批判」「エスニック・マイノリティ」「ゲットー」などについての考察を経て,「さて,じゃ,どうなりゃいいのよ」というところまで書かれています。ここがお楽しみ。コミュニティ(安心して身を置ける集団)を持たないで,人は生きていけるものなのでしょうか???
26人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年6月29日に日本でレビュー済み
不必要な比喩が多く、また論旨がハッキリしないため、非常に読みにくい。
日本語としておかしい部分も多々あり、訳も悪いと思われる。
内容は、著者が他人の主張を自分の都合の良いように切り抜いて貼り付けただけの酷いものである。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年4月10日に日本でレビュー済み
コミュニティにより人は安全(感)を得る、それは物理的にも心理的にも。ただし、コミュニティを成立させるために人は自由を差し出さなければならない。その安全と自由のバランスをどこでとることが可能かということを思想史を通観することで考える材料を本著は与えている。

近代というものが自由を極大化すべく、コミュニティを次々と解体した結果世は資本主義が覆った。しかも、権力はパノプティコン型(介入する=保護する)から、撤退する権力(人ではなく事物で管理する)へと変質しつつあり、誰がコミュニティの代替システム(セーフティーネット)を提供するのかという部分で空洞が広がりつつある。

かといってコミュニティを再建できるかという点で、ゲーテッドコミュニティとゲットーという裏表の関係にある例をあげているがそこで見て取れる姿は決して希望ではない。もしかしたら自由(欲望)をある程度制限するという思考錯誤の中には「安全」への欲望をもある程度制限するということが含まれているのかもしれないとそんなことを考えさせられる。

当著では明確な答えは与えられていないが、それでも多文化主義が単に「貧困」問題を看過するだけの知的怠惰のようなものだと舌鋒鋭く批判を展開するなど迫力ある論考が展開されている。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート