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リヒテル 単行本 – 2000/9/1
- 本の長さ600ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2000/9/1
- ISBN-104480885129
- ISBN-13978-4480885128
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商品の説明
商品説明
生前、リヒテルは本格的なインタビューに全く応じなかった。たった1回の例外を除いて。ジャーナリズムが持つ皮相的な視点によって、彼の芸術の表層のみが強調されることを忌避したのだろう。旧ソ連のピアニズムの最高峰にあったこのピアニスト(こういう言い方をこそリヒテルは最も嫌ったに違いない)は、なかなか西側に姿を現さず、また出自、教育過程などが不明で、まさにジャーナリズムが言う「幻のピアニスト」だったのだ。
唯一の例外的なインタビューが、映像作家のモンサンジョンによってリヒテル最後の2年間に行われたものであり、それをリヒテルによる一人称形式に編集したのが本書である。父の銃殺、そのことに母の再婚相手が関わっているらしいこと、名教授ネイガウスとの出会いなど、彼の人生の激動が彼自身の口から語られているのは貴重だ。しかしそれらの衝撃的な事実さえも、あるいはリヒテルの芸術にとっては皮相的なことに属するのかもしれない。そう感じさせる何物かが、このインタビューの背後に見える。リヒテルにとっては、たとえば、それらの事実が起こったときに感じた春の匂いなどのほうが、はるかに真実なのだ。しかしその点への視点は、モンサンジョンには不足している。
本書の後半はリヒテルが他人のコンサートを聴いた批評や自らの録音への感想をつづった音楽ノートだが、この部分には彼の音楽観が十全に表れており、文句無しにおもしろい。(梅津時比古)
唯一の例外的なインタビューが、映像作家のモンサンジョンによってリヒテル最後の2年間に行われたものであり、それをリヒテルによる一人称形式に編集したのが本書である。父の銃殺、そのことに母の再婚相手が関わっているらしいこと、名教授ネイガウスとの出会いなど、彼の人生の激動が彼自身の口から語られているのは貴重だ。しかしそれらの衝撃的な事実さえも、あるいはリヒテルの芸術にとっては皮相的なことに属するのかもしれない。そう感じさせる何物かが、このインタビューの背後に見える。リヒテルにとっては、たとえば、それらの事実が起こったときに感じた春の匂いなどのほうが、はるかに真実なのだ。しかしその点への視点は、モンサンジョンには不足している。
本書の後半はリヒテルが他人のコンサートを聴いた批評や自らの録音への感想をつづった音楽ノートだが、この部分には彼の音楽観が十全に表れており、文句無しにおもしろい。(梅津時比古)
内容(「MARC」データベースより)
今世紀最大のピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテル。彼が死の直前に長い沈黙を破って語った謎にみちた生涯とは? 冷戦下ソ連の政治状況を背景に語られた稀有なドキュメント。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2000/9/1)
- 発売日 : 2000/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 600ページ
- ISBN-10 : 4480885129
- ISBN-13 : 978-4480885128
- Amazon 売れ筋ランキング: - 903,319位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 297位演奏家・指揮者・楽器の本
- - 1,001位音楽史
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中古で購入したが、予想以上にきれいで気持ちよく読めている。リヒテルの姿をいろいろな側面から非常に良く表現している出色の本で、予想通り素晴らしい内容。購入してよかった。
2016年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
買いそびれていた本でした。きれいでした。予想以上に豊富な内容でじっくり時間をかけます。ので、若干の配達遅れは問題ないです。
2015年7月18日に日本でレビュー済み
生涯を綴った本格的な伝記というよりは、リヒテルの語った言葉をそのまま記した回想録のような本でした。モンサンジョンはグールドでもおなじみの音楽家、著述家ですが、リヒテルにはかなり神経を使ったようでかなりのページ数の序文でその事に触れています。リヒテルは両親との関係がうまくいってなかったとか、スターリン統制時のソ連で不自由な行動を強いられたとかで、ややネガティブな思考が随所にみられます。本書の約半分近くのページ数を占める「音楽をめぐる手帳」は、1970年から1995年に渡って音楽(コンサート、レコード、カセット、映画など)について書かれたメモのようなものですが、これがなかなか面白いのです。辛口な批評や熱のこもった感想を読むと、リヒテルがいかに音楽に対して愛情を持っていたか良く解かりました。どうせなら完全ディスコグラフィも付けて欲しかったのですが、最近レコード芸術誌に掲載されたので良しとします。かなり高価な本なので、図書館で借りて読みました。