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夜の国のクーパー 単行本 – 2012/5/30
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- 本の長さ404ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2012/5/30
- ISBN-104488024947
- ISBN-13978-4488024949
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2012/5/30)
- 発売日 : 2012/5/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 404ページ
- ISBN-10 : 4488024947
- ISBN-13 : 978-4488024949
- Amazon 売れ筋ランキング: - 684,404位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 15,789位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
1971(昭和46)年千葉県生れ。
1995(平成7)年東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。
2002年刊行の『ラッシュライフ』が各紙誌で絶賛され、好評を博す。2003年に発表した『重力ピエロ』は、ミステリファン以外の読者からも喝采をもって迎えられ、一気に読者層を広げた。また『重力ピエロ』で、1970年代生れとしては、初の直木賞の候補となる。
2004年『チルドレン』、2005年『グラスホッパー』、2006年『死神の精度』が直木賞候補に。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞受賞。洒脱なユーモアと緻密な構成で読む者を唸らせ、近年稀にみる資質の持ち主として注目を浴びている。
2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞と山本周五郎賞を受賞した。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
本作は2012年の作品。2000年の「オーデュボンの祈り」はじめ初期の疾走感に満ちた雰囲気から考えると、大分落ち着いた筆致かなと感じました。
とはいえ、洒脱さや奇想天外感は今回も健在で、十分堪能させていただきました。
・・・
本作、いい意味で切れ目がありません。
目次も章立てもなく、途中途中で猫のマークで節のストップがあるだけ。トム君がメインキャストですからね。
・・・
また構成も、三つの場面を行き来します。
一つは猫のトムが語る、彼がいた国が鉄国に占領される状況。一つは猫のトムと、仙台の公務員の「僕」とが会話する場面。そしてもう一つはクーパーの兵士が遠征に行く場面。
状況がかなり異なる上、断片的な情報のみが与えられるため、欠けた部分を埋めるべく初めは読み進めました。そして、その埋まる部分が増えていくにつれ、今度は三つの場面の繋がりが分かってくると、物語の全体像が見えてきて、これまた気持ちよくて止まらなくなる。ミッシング・パーツをもっと埋めたくて、展開を知りたくて、更にページを手繰る手を止められなくなる。
この読ませるテクニックも伊坂マジックと言えましょう。
・・・
もう一つ。
伊坂作品では、何というか、人間の良き部分に信念のある性善説的なキャラづくりが物語を方向づけている部分があると思います。
今回でいうと、猫のトム。
本能から鼠に飛びかかってしまうのですが、おのが国を占領される最中に<中心の鼠>から、今後鼠を狩ることをやめてほしい旨、団交を申し出される。
鼠たちは狩られるリスクを冒して猫のトムに賭けたわけですが、その態度はトムをして
「疑うのをやめて、信じてみるのも一つのやり方だ」(P.300)
と語らしめます。
この信じることの可能性は、パッとしない仙台の公務員「僕」が、浮気した妻を今後信じてゆくかどうかという事で一つの道を示しているように思います。
難しいことではあるのでしょうが、そこを敢えて信じてみるのは、文字通り一つのやり方であり、そういう生き方もあっていいんだと思います。
また猫のトムが、本能から鼠にとびかかりたいのを少しづつ押さえていく様。これもまた理性の可能性を寓意的に示しているようにも思えました。
ああ、うまく表現できないのですが、伊坂氏はこういう「人の力」みたいなのを本当に上手にストーリーに練りこんでくるのですよ。で、私はこういうのが好きなんです。
ちなみにトムは猫ですが、まあ喋って考えることができるという時点で既に人と同等ですよね。
・・・
ということで伊坂作品を堪能しました。
未知なるクーパーと戦う+国中を塀で巡らす、という当初の描写で、すわ進撃の巨人か、と思わせましたが、全きツイストに私の予想は見事外れ、思っても見ない結末となりました。あっぱれな結末。
戦争敗北・政治(王族)腐敗というひんやりした設定は、「魔王」や「モダンタイムス」などにみられるファシズム的ネガティブエッセンスと通底しますが、本作はそうしたひんやり風味を残しつつ、どこか明るいユーモラスさが漂うエンターテイメント小説に仕上がっていると感じました。
2年半の製作期間とのことですが、『考えて練り込んだ感』はありました。
読み終えて再度、数か所複線を探して読みなおした個所もあり、内容的にはまずまずでした。
しかし2点不満があります。文面に関してです。
★一つ目
本文から引用
「かさかさかさかさ、どうなるのかしら、こそこそ、これからどうするのかしら、ゆらゆらゆら、どうして顔に色を塗ってるのか
ぶつぶつ、本当に無事なんだろうな、本当にどうなっちゃうの、ぼそぼそぼ、そねえあの動物何かしら、牛でもないし…」
この「かさかさ」や「ゆらゆら」や「ぼそぼそ」などを使った群衆心理の表現が本文中4か所出ています。
これが気持ち悪い。(個人的感想ですが。)
★2つ目
とにかく句読点「、」や「。」が多すぎる。
1つ目の上の文章でも多いと感じませんか?
本文から1例を挙げますと
「薄茶色の、牛にも似た大きさではあったが、それにしては脚が長く、首も伸びている。
顔つきも細く、長い。この街には羊と牛がいる。人間が柵で囲い、飼っているのだ。
毛や皮は衣類に使い、肉は食用にし、骨は道具に使う。
人間の生活には欠かせないが、今、目の前にいる動物は明らかに羊や牛とは違う。」
「句読点が多すぎ」と言う感覚が常に頭の片隅にあり、読み物として物語に中々のめり込めない。
作家の意図が有るのかもしれないが、文法力や教材としては子供にもオススメできません。
もう少し読者が感覚的に「スッ」と取り込める表現をしてほしいと感じました。
他の伊坂作品と同様、気持ちよく読者を騙してくれます。
今回は2つの点で「そう来たか!」と唸らされました。
ストーリーとは別に、猫の描写が素晴らしいですね。
「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」「きょうの猫村さん」を超える
猫描写はもう出ないと思っていましたが、これは完璧。
猫が身近にいる人なら、猫描写でも唸らされること間違いなし。
他作品とリンクがないなど、伊坂ファンにとってはそのあたりが
物足りないのかもしれませんが、コアなファン以外でも楽しめる小説です。
猫や馬は何かの隠喩なのか?登場人物の名前は変わっているが
何かのメッセージが隠されているのか?
などと、考えながら読む小説も好きだけど、おそらく、この小説には
そういったメッセージ性はないと思われます。
純粋に面白かったな。と思える話。
二年半かけて大切に育て上げた感が、しっかりと伝わってきます。
読み終わったあとは、切なさと、感動と、爽快感の入り交じった複雑な
気持ちです。
想像して、予想したことが少しずつ外れていき、また、そこが読んでいて
楽しくて仕方ありませんでした。
作者のデビュー作を思わせる事もあり、初めて読まれる方にもお薦めできる
最高の小説です。
トム君はしぐさ、行動がかわいい。
主人公みたいなものですね。
物語は後半で一気に進むわけですが、オチがなんともお粗末。
は?という感じ
物語後半で、今までの前提が全て覆ってしまうので(実は~だった。的な。)、物語自体が崩れています。
いい意味で裏切られることはよくありますが、ちょっとがっかりです。
いつもの、人間同士の心理描写やセリフ回しで、情景が自然と浮かんでくる伊坂先生イメージで軽~く読み進めていくと、タイトルでもあるクーパーの説明あたりで確実に挫折すると思います。冒頭はファンタジー要素が強く、また語り手の場所や人も変わるので、読み手の方でしっかり情景を整理して読まないと混乱します。
それでも根気よく読み続けられたのは、ネコのトムくんのおかげ。彼とってもいいキャラクターで愛らしいです。
ネコ同士の掛け合いやネズミ達との話し合いなど、ネコ好きな方はより楽しめる要素があると思います。
クーパーの説明までをしっかり整理できれば、後半伏せん回収の流れで最後までさくさく読み進められました。
クーパーのくだりはなかなか読むのがつらかったですが、読んだあとは爽快で、また伏線も他のものに比べて非常に分かりやすかったので、2回目読むとより楽しめました。
この本を、伊坂先生はじめての方に、わざわざ進める...には憚りますが、全く毛色が無いわけではないので、ファンなら読んで損はないと思います。
トムくん可愛かったな~!