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オリエント急行の殺人 (創元推理文庫 105-16) ペーパーバック – 1959/10/16
- 本の長さ324ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1959/10/16
- ISBN-104488105165
- ISBN-13978-4488105167
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1959/10/16)
- 発売日 : 1959/10/16
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 324ページ
- ISBN-10 : 4488105165
- ISBN-13 : 978-4488105167
- カスタマーレビュー:
著者について
1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。中産階級の家庭に育つが、のちに一家の経済状況は悪化してしまい、やがてお金のかからない読書に熱中するようになる。特にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズものを読んでミステリに夢中になる。
1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な憶測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。
1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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面白かった!と喜んでました。
(1では5ツ星だが2で星がひとつ減り3でさらにふたつ落とした。)
1 雪に閉じ込められた国際列車内での極めて特異なアイディアの殺人事件をポワロ物独特の雰囲気の中で読ませるエンターテイメント作品。
2 ただ、本格推理小説としては甘い。
(以下、ネタバレがありますので未読の方は読まないでください。)
解決のために必要な情報がポワロだけが知っていて読者には知らされないまま解決部に至る。解決説明になってからポワロにベラベラ喋られても困るのである。
腑に落ちない点もいくつかある。
これだけの人間が車掌の勤務日に合わせて乗ってくるのは難しい。(車掌の方が勤務日を犯行日に合わせたのだろうが。)
予約が一斉に取られればあやしまれる。かといってバラけて取れば、他の関係ない乗客に予約され全員同じ車両に乗れないし犯行の重大な障害になる。
そもそもその日にラチェットにも予約を取らせるのが難しい。いくら秘書として共犯者を送り込んでいても、ラチェットなら買いもの等の理由で簡単に予定を変更することがある。
この面子は2度も3度も集まれるようなものではないのだ。
犯人側からすれば同じようにやるならラチェットが滞在中の町のどこか目立たぬ場所でやる方が楽な気がする。何も遠い外国の国際列車内でやることもあるまい。
ラチェットに脅迫の手紙すら送って警戒させている。Daisy Armstrongとまで書いてハッキリと敵が何処の連中なのか知らせている。ラチェットは狡猾なのだから、列車がいやに混んでいる事を不審に思うはずである。乗客の顔をよく見てチェックしないわけがない。
推理小説として素晴らしい犯行舞台・道具建てが優先したのだろう。
ラチェットの隣室であるハッバード夫人が騒ぎ立てる必要はないのでは?
睡眠薬を盛られているとはいえ隣で騒いだり捜索があればラチェットは目を覚まし、機嫌を悪くしてそのまま起きているかもしれない。ポワロの部屋もふたつ隣である。計画は流れてしまう。そんなことをするだろうか。
そして決定的にありえないのはリンダ・アーデンがハッバード夫人だという筋。顔を変える変装でもしていたのだろうか? いくらなんでも、有名女優ともなれば21世紀の現在ほどではないにせよその顔を知っている人物にいつ何時出食わさないとも言えないではないか。
というか、ラチェットもリンダ・アーデンの顔を知っている。そしてハッバード夫人は列車内できわめて目立つ言動を繰り返している。部屋もラチェットの隣である。ありえない。
被疑者がポワロに問い詰められてあっさりと認めてしまうところも何となく気が抜ける点である。逃げることができない推理の論理によって攻撃者であった犯行者が逆に追い詰められるところが推理小説の味というもの。
3 最後に、非常に後味が悪いのは、やはり上流階級の人間たちが家族の愛だの正義だのを理由にして私刑を集団的組織的に行っているという構図である。これは欧米社会のいちばん嫌らしくて恥な部分である。
ポワロとしても大事な顧客層を警察に突き出すのは評判上好ましくなく、一応真相を発見した事は見せておいてからこれを放免するのは二重に彼の評判を上げる事になる。
映画版で見るとここらへんの嫌らしさは犯人たちが抱き合ったりキスしあったり乾杯したりしているラストシーンでさらに腐臭を加えていた。
奥付けを見ると、1959年初版で改版しているもの。
確かに犯人を「下手人」と訳してみたり。
長沼訳はあの時代としては見事なものだし、素晴らしい。
けど、坪内訳の沙翁劇のようなもので、装丁は新しくなっても中身はクラシック。
それゆえ、同時代の空気を吸った人間ならではの味わいがあるのは事実だけど。
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