短編なので、どれも流れが早いです。
牧歌的な場面が描写されてるな~と油断してると、
次には死体が転がってる記述になるので、軽く衝撃を受ける。
そして、”探偵役”が自分が犯人かの如く、瞬時に謎解きを始めるので面食らう。
なにかの解説でこれに言及してたことで、読んでみようと思ったのですが、
それが何か忘れてしまって、どこが着目すべき点だったのかも失念。
ちゃんとメモしとかないと駄目だなぁ~という顛末でした。
にしても、文体が堅すぎてめちゃくちゃ読み進めるのが辛かったです。
もちょっと訳しようはなかったのでしょうか。
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詩人と狂人たち (創元推理文庫 M チ 3-8) 文庫 – 1977/9/1
G.K.チェスタトン
(著),
中村 保男
(翻訳)
ガブリエル・ゲイルは風変わりな詩人画家であるが、いくつかの怪事件を解決した名探偵でもあった。「もし、あたり一面についた誰かの手の跡を見せられたら、その男がなぜ逆立ちをして歩いたか教えてあげましょう」彼自身狂人で逆立ちをよくするから、それがわかるというのだ。奇怪な事件を解決するゲイルの幻想的な探偵作法。全八編収録。
- 本の長さ282ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1977/9/1
- ISBN-104488110088
- ISBN-13978-4488110086
登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1977/9/1)
- 発売日 : 1977/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 282ページ
- ISBN-10 : 4488110088
- ISBN-13 : 978-4488110086
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,100,826位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年3月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ブラウン神父」シリーズに先立って発表されたチェスタトンの短編集。主人公を務めるるのは天才詩人・画家にして、狂人を自称すると共に狂人の理解者を標榜するガブリエル・ゲイル。8つの短編が収められているのだが、各編はミステリの短編と言うよりは、作者の思弁を披露するための題材と言った趣きが強い。
ゲイルの逆説的振る舞いや言辞は、後のブラウン神父を彷彿とさせるものがあるが、上述した通り、纏まったミステリの短編を提供すると言った意図は薄いようである。一見奇矯に見えるゲイルの言動を通して、現代(当時)社会の皮相なものの見方の批判、神秘現象・迷信の様な非科学的なモノに対する合理的批判兼科学万能批判、と言った精神を披瀝したかった様に思われる。全編を通して、色彩豊かな風景描写が多いのも特徴で、詩人と言うゲイルの設定に合わせたものかも知れないが、物語の幻想性を高めている。
例えば「石の指」の奇想には驚くが、構成はミステリ的ではなく、真の合理的精神を持ちながらも、"神の摂理"は信じる、あるいは"表面的に見えるものは真実ではない"、と言った作者(=ブラウン神父)の思索が込められている様に思う。作中「鱶の影」、「紫の宝石」はややミステリ的趣向があり、「ブラウン神父」シリーズが本作の延長上にある事を示している様に感じられた。全体構成も趣向が凝らされており楽しめる。チェスタトンの思弁や後の「ブラウン神父」シリーズを味合うための貴重な作品。
ゲイルの逆説的振る舞いや言辞は、後のブラウン神父を彷彿とさせるものがあるが、上述した通り、纏まったミステリの短編を提供すると言った意図は薄いようである。一見奇矯に見えるゲイルの言動を通して、現代(当時)社会の皮相なものの見方の批判、神秘現象・迷信の様な非科学的なモノに対する合理的批判兼科学万能批判、と言った精神を披瀝したかった様に思われる。全編を通して、色彩豊かな風景描写が多いのも特徴で、詩人と言うゲイルの設定に合わせたものかも知れないが、物語の幻想性を高めている。
例えば「石の指」の奇想には驚くが、構成はミステリ的ではなく、真の合理的精神を持ちながらも、"神の摂理"は信じる、あるいは"表面的に見えるものは真実ではない"、と言った作者(=ブラウン神父)の思索が込められている様に思う。作中「鱶の影」、「紫の宝石」はややミステリ的趣向があり、「ブラウン神父」シリーズが本作の延長上にある事を示している様に感じられた。全体構成も趣向が凝らされており楽しめる。チェスタトンの思弁や後の「ブラウン神父」シリーズを味合うための貴重な作品。
2004年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この著者の書いたもので読んだものを挙げるとこれ以外では
「正統とはなにか」という本を10代の時に読んだ。
思想についてなんだけど単純に書かれていて読みやすいものだった。
あらゆる西洋思想と言われているものを調べ疑い、結局自分が求めて
いたのは最初に自分が立っていた場所、つまりプロテスタントの思想
だった、という話。
放浪の途上での発見が存分に発揮されていて人の心の奥深くにある
ミステリーを描くことに成功している。
「正統とはなにか」という本を10代の時に読んだ。
思想についてなんだけど単純に書かれていて読みやすいものだった。
あらゆる西洋思想と言われているものを調べ疑い、結局自分が求めて
いたのは最初に自分が立っていた場所、つまりプロテスタントの思想
だった、という話。
放浪の途上での発見が存分に発揮されていて人の心の奥深くにある
ミステリーを描くことに成功している。
2004年1月13日に日本でレビュー済み
私の精神的危機を救ってくれた作品なので思いで深い。(その分、客観的になりきれない所があることは自覚しているのでこのレビューはある程度割り引いて読んで下さって結構です。)
「人間の想像力は果てを知らずときにその枠組みを逸脱する。」
この作品に収められた短編群のストーリーはいずれも、ある観念・論理に捕らわれてその道を踏み外した(orしかけた)人々(狂人たち)を、正気と狂気の境界に踏み止まった“詩人”であるガブリエル・ゲイルがその渕から救う(or癒すor弔う)というものである。想像の果て、思考の果て、論理の果てに狂気の口に飲み込まれそうになった者たちにとって、ゲイルの言葉は優しく重みをおびて響くに違いない。
探偵小説に場を借りた、思想・哲学小説。(←彼の作品は押し並べてそうであるが…)
「人間の想像力は果てを知らずときにその枠組みを逸脱する。」
この作品に収められた短編群のストーリーはいずれも、ある観念・論理に捕らわれてその道を踏み外した(orしかけた)人々(狂人たち)を、正気と狂気の境界に踏み止まった“詩人”であるガブリエル・ゲイルがその渕から救う(or癒すor弔う)というものである。想像の果て、思考の果て、論理の果てに狂気の口に飲み込まれそうになった者たちにとって、ゲイルの言葉は優しく重みをおびて響くに違いない。
探偵小説に場を借りた、思想・哲学小説。(←彼の作品は押し並べてそうであるが…)