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ディミター (創元推理文庫) 文庫 – 2012/9/21

4.0 5つ星のうち4.0 10個の評価

アルバニアの秘密警察に囚われた男。エルサレムの病院で頻発する超常現象。すべての謎を解き明かす、想像を絶する真相とは──『エクソシスト』の著者が放つ驚愕のミステリ!

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 東京創元社 (2012/9/21)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2012/9/21
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 389ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4488198112
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4488198114
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 10個の評価

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ウィリアム・ピ−タ−・ブラッティ
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上位レビュー、対象国: 日本

2017年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブラッティはマンハッタン生まれ、両親はレバノンからの移民。彼が6歳の時に父が家を去り、母に育てられた。少年時代だけで28回転居をした。カソリック。

「ディミター」について次のような応答が残されている。
Q ブラッティさん、今回の作品、ディミターはエクソシストに匹敵すると思われますか?
A 疑いなく、これは私の作品の中の最高作です。本作を超えることは自分にはできません、その事をよく承知しています。

2017年1月12日、89歳の誕生日を5日過ぎた日に亡くなった。心から哀悼の意を捧げつつ、ディミターのレビューを書きます。

ディミターは、凄絶な拷問に耐える無言の男からスタートして、一見関わりのない場所、人物が登場する複雑なプロット。
丁寧に読んでいかないと解らなくなるかもしれない。
やがてあらゆるシーンが蜘蛛巣のように関連づけられて行き、ディミターが追跡する目的人物の名が明かされる。衝撃的なラストシーンは、状況と人物の悲惨さと対照的に愛の輝きに満ちて、目がくらむほどの美しさである。
読み終わると、ブラッティが目指し、構築した世界が理解できて深い感動に満たされた。それはキリストの祈りに満ちた究極の安寧の境地だ。

エクソシスト同様、表面に出ているサスペンス、不思議現象などだけを追っても十分楽しめるが、人物名にしても、選んでいる土地にしても、キリスト教に関する知識の有無が、深い理解のための鍵となってくる。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私には理解不可能でした。エクソシストは良かったけど。
2013年1月11日に日本でレビュー済み
1973年のアルバニアは「神」という概念を国家的に否定して(もちろん「キリスト教」を弾圧)いたのですが、そこに現れた正体不明の男に当局が事件への関与の疑惑を深め、拷問を加えます。その拷問の指揮を執り、男の名前や過去を探す拷問者ヴロラと謎の男の関係を描く1部、その翌年である1974年のエルサレムの病院で起こる奇跡に接する医師メイヨーとある事件を追いかける刑事メラルの2部、そして終章である3部という構成になっています。

ミステリなんでネタバレなしですが、かなり面白かったです。アルバニアにおける宗教史や因習、鎖国状態に置かれていた事実にもびっくりしましたが、単純なミステリでない、スパイモノを注入し、さらに哲学的な問いかけをまぶすことで、個人的にはかなり好みの作風になっています。さらにその東欧からイスラエルのエルサレムに移るのも納得の展開。

その上描写やプロットの見せ方がいちいち憎らしいくらいでして、物語の緩急の付け方が玄人好みです。一見何の変哲も無いように見せかけて実は・・・という部分や、クライマックスでの盛り上がり結末を早く知りたいという欲求を押さえつけながらページをめくることこそ読書の究極の楽しみのひとつですし、最後のカタルシスも素晴らしく、もうひとつの究極の読書の楽しみである読後の余韻もばっちりです。

とりあえず、あまり知識を入れないで読まれた方が楽しめる作品であることは間違いないと思います。

スティーブン・キングが好きな方にオススメ致します。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年10月7日に日本でレビュー済み
個人的には、『エクソシスト』の原作者というより、映画『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』の監督としてのブラッティに興味がある。

ブラッティが「わたしの作家としてのキャリアを通じて個人的にもっとも大切な作品」と呼んでいる本作には、作者が長年表現し続けて来た、信仰と懐疑と無神論と救済についての、ひとつの回答が与えられている気がする。

第一部のエピグラフとして、新約聖書の「パウロの回心」について、すなわちキリストの迫害者だったサウロが、キリスト者に転身する箇所が引用されているが、読後に気付いた。これは本作の鍵のひとつ。

登場人物の名前を考えても興味深い。
例えば、謎と神秘の目撃者である警部補は「ピーター」であり、つまり作者と同名。
聖書上のポール(パウロ)とピーター(ペテロ)の関係を考えても面白いかもしれない。

後半部、情報が断片的に提示されるので、話に追いつけなくなるが、それが最後に見事にまとまるのも凄い。しかし、イスラエルに対する作者の思いを、深く理解出来ていないのは心残りである。

深い余韻を残す神秘主義小説であり、繰り返し読んでみたいと思わせる。
『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』が好きな人にはたまらない一作。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年11月9日に日本でレビュー済み
キリスト教における、信仰と神秘体験をモチーフにしたミステリ。

吟味され、時間をかけて書かれたであろう文学的とも言える文章。終盤までどこに向かっているのか分からないストーリー。複雑に散りばめられ過ぎた伏線など、正直読み易いとは言えない作品です。
つまらないと感じてしまう人もいるでしょう。それでも自分は「良かった」と思いました。

ストーリーも良いのですが、その最も大きな理由は、スパイ、警官、医師の主要登場人物たちに、しかも最終的には悪役であるはずの尋問者にまで強く感情移入してしまったからです。 それが出来るか出来ないかで、作品に対する印象はかなり違って来ますから。
決して多くのページが割かれている訳ではありませんが、彼らの人生を想うと切なさを禁じ得ません。
映画エクソシストを好きだという人なら感じたはずの、哀しくも清々しいあのラストの余韻、それと同じ感情が読後に湧き上がって来ます。

独特な雰囲気を持った物語で、無二であるが故に読者を選びますが、ありきたりのミステリには飽きたという方にはお薦めです。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年11月10日に日本でレビュー済み
暗い影が覆っていたような当時の東欧にあっても、まるで真っ暗な穴のような存在に思えた国アルバニア。無宗教を標榜する政府がキリスト教を厳しく弾圧していた、という背景がある。
その国の農村部で、謎の男が公安に捕まり、苛烈な拷問を受けるシーンから話がスタート。
いくら痛めつけても痛みも苦しみも見せない謎の男は拷問者を殺害して逃走。
これが伝説のスパイ「ディミター」だ、というところで第二部へ。

続く舞台はエルサレムの病院で、立てないはずの患者が立って歩いたり末期癌患者が治ったり・・という謎の奇跡が起きる一方で、街では謎の殺人事件が。なんだか神経症気味の医者と事件を追う刑事が右往左往するうちに、話は意外な進展を・・・という概略。

全体にひどく冗長な展開で散漫。
特に第二部では読んでいるうちに誰がどこで何をしている、という基本的な動きさえ見えなくなってくる。ついでに名前も似通っているせいか、しまいには誰が誰だかすらさえわからなくなってくる始末。
登場人物表はせめてもうちょっと整備しておいてほしかったと思う。

第一部もひどく単調なのだが、謎のスパイが失踪して、ようやく少しは話が進展するかと思ったら、基本は恐ろしく散漫なシーンの繰り返し。
そんなだらだらした話が、ミステリーもどきなオチをほぼ無理やりおっつけた感じで中途半端に終わる。
途中ちょいちょい表記が問答形式になって、これがまた非常に読みづらい。

翻訳も最近の英語のエンタテイメント系のものとしては稀なくらい読みにくい。
言葉の流れや繋ぎが妙だし、背景にでてくる中東、イスラームや現地語などのエスニック系語彙には弱いらしくて、不思議な訳がちょいちょい出てくる。
ただでさえ無駄に錯綜した冗漫な話が、翻訳のために余計流れがおかしくなって、読んでいる間じゅうぬかるみに嵌ったような気分だった。
やれやれ。

と、いうわけで、展開のカッタルイ話が苦手な向きにはまずオススメしません。
作者は84歳。ううむ、その年齢は納得がいく、と言おうか・・・。

エルサレムの町の雰囲気が随所に嗅ぎ取れるのが、唯一の救いだった。
映画化の話もあるということだが、この冗長さを上手く整理して映像化したら、むしろ案外面白いのかも、とは思った。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年10月3日に日本でレビュー済み
エクソシストのイメージが強すぎてオカルト色が強いかと思っていたが、前半のアルバニアでのミステリアスな断片だけで、それが後半の謎解きパートでしっかりと収斂していくところはさすがのお手並みであった。 ジャンルとしては広義のミステリー、もしくはエスピオナージに含まれると思うが、宗教的な神秘性をスパイスにするところがブラッティたる所以であろうか? エスピオナージ、ミステリが好きな方にはぜひおすすめしたい。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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