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亜愛一郎の転倒 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M あ 1-5) 文庫 – 1997/6/21
泡坂 妻夫
(著)
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完璧な写実性で注目された画家の絵の中に見出される数々の不思議――手の指が六本ある少女、針の間違っている時計、開けられないドアなどは何を意味するのか? さらに一夜にして忽然と消失した合掌造りの家、タクシーの後部座席に突然出現した死体……等々、ちょっとした不合理から思いもかけぬ結論を導き出す亜愛一郎。快調の第二弾。
- 本の長さ341ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1997/6/21
- ISBN-104488402151
- ISBN-13978-4488402150
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1997/6/21)
- 発売日 : 1997/6/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 341ページ
- ISBN-10 : 4488402151
- ISBN-13 : 978-4488402150
- Amazon 売れ筋ランキング: - 250,486位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 891位創元推理文庫
- - 1,517位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このシリーズは切れがいいです。
本書もスパッと落ちるので読んでいて気持ちがいいです。
短編ですし、手軽に読むのにはお勧めです。
本書もスパッと落ちるので読んでいて気持ちがいいです。
短編ですし、手軽に読むのにはお勧めです。
2010年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
容姿は二枚目。振る舞いは三枚目。憎めないナイスガイの亜愛一郎。そんな彼が活躍するシリーズ二作目。泡坂先生の特徴はやはり
ユーモラスにしてトリッキーなところ。でも実は、そんな演出の裏では誰よりも人格者な性格が働いているような気がしてならない。
「藁の猫」なんてどうだろう。こんなにも人間という精神動物を端的に描いて見せた作品があるのだろうか。あまりに悲しい。でもそれを
楽しく読める。その皮肉。抽象的で不合理だからこそ単純。愛しい強迫観念こそ苦しい。その逆も然り。一流の逆説。
また「砂蛾(すなが)家の消失」では、奇術師としても知られた泡坂先生の手品が炸裂だ。家をまるごと消失させてしまうのだ。
その他、上品な滑稽さに酔える「珠洲子(すずこ)の装い」。タイトル同様で遊び心あふれる「意外な遺骸」。緻密なパズル性を有した
「三郎町路上」。そんなのアリ?ちょっと想像してみたらグロテスクな逆説に驚く「病人に刃物」。とにかく面白い。
興味ある方は心ゆくまで遊んでみて下さい。この不思議な造形世界を。
ユーモラスにしてトリッキーなところ。でも実は、そんな演出の裏では誰よりも人格者な性格が働いているような気がしてならない。
「藁の猫」なんてどうだろう。こんなにも人間という精神動物を端的に描いて見せた作品があるのだろうか。あまりに悲しい。でもそれを
楽しく読める。その皮肉。抽象的で不合理だからこそ単純。愛しい強迫観念こそ苦しい。その逆も然り。一流の逆説。
また「砂蛾(すなが)家の消失」では、奇術師としても知られた泡坂先生の手品が炸裂だ。家をまるごと消失させてしまうのだ。
その他、上品な滑稽さに酔える「珠洲子(すずこ)の装い」。タイトル同様で遊び心あふれる「意外な遺骸」。緻密なパズル性を有した
「三郎町路上」。そんなのアリ?ちょっと想像してみたらグロテスクな逆説に驚く「病人に刃物」。とにかく面白い。
興味ある方は心ゆくまで遊んでみて下さい。この不思議な造形世界を。
2014年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
亜愛一郎の狼狽・転倒・」逃亡の3作品はチェスタートンの味がする作品である。3作品を通じた大きな仕掛けも魅力的である。この作品は3冊セットで読む必要があろう。
2004年8月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
心理トリックをつかった短編が8つ収められた、素敵な推理小説の本です。
短い話のなかに、ちゃんと伏線がちりばめられていて、筋道立った解決に
「うーん、さすがだ」
と何回もつぶやいていました。
無理がないきれいなトリックを披露してくれるお話ばかりでとっても面白いです。
どれも面白かったのですがとくに、
「砂蛾家の消失」
のホウセンカの種子の伏線に
「やられた!」
と思いました。
短い話のなかに、ちゃんと伏線がちりばめられていて、筋道立った解決に
「うーん、さすがだ」
と何回もつぶやいていました。
無理がないきれいなトリックを披露してくれるお話ばかりでとっても面白いです。
どれも面白かったのですがとくに、
「砂蛾家の消失」
のホウセンカの種子の伏線に
「やられた!」
と思いました。
2018年4月1日に日本でレビュー済み
本書は、『亜愛一郎の狼狽』に続く亜愛一郎シリーズの第2作である。『狼狽』と同様、8作の短編が収録されている。
本書も、探偵役の亜愛一郎のユニークで秀逸なキャラクターな上、どの作品でも適度なユーモアが盛り込まれ、読んで楽しめる作品ばかりである。
中でも、得意の逆説が冴える『珠洲子の装い』、見立て殺人の背後に思いもよらない真相が隠されている『意外な遺骸』、論理的思考の盲点を突く『病人に刃物』が傑作と言える(評者が最も感心したのは『意外な遺骸』)が、他の5作も水準の高い良作である。
本書も、探偵役の亜愛一郎のユニークで秀逸なキャラクターな上、どの作品でも適度なユーモアが盛り込まれ、読んで楽しめる作品ばかりである。
中でも、得意の逆説が冴える『珠洲子の装い』、見立て殺人の背後に思いもよらない真相が隠されている『意外な遺骸』、論理的思考の盲点を突く『病人に刃物』が傑作と言える(評者が最も感心したのは『意外な遺骸』)が、他の5作も水準の高い良作である。
2017年6月4日に日本でレビュー済み
他の方のレビューでも書かれていますが、この巻は巻末の解説が最悪です。
一般に推理物で、本文を読む前にあとがきを読んだ人が楽しみを半減させられてしまったとしたら、まあ自業自得と言えないこともない。また、発表の時系列を遡って読んだ場合も、まあ仕方無いと思うことにしよう。
しかし、三巻物の第2巻で、第3巻のネタをばらしてしまうとは!!
言語道断・前代未聞の暴挙、悪行!
このあとがきを書いた田中芳樹っちゅう人は、自分も作家なんでしょ? 一体何のつもりでこんなことを? 嫌がらせか? 作者に恨みでも有るのか?
作品の方は、独特の味わいを持った好短編揃い。
なのに最後の最後で巻末解説が、読後感を台無しにする。
出版社の方でもこの解説をそのまま載せてしまったというのが、本当に理解に苦しむ。第3巻のマイナス広告になってしまうだろうに…。
こんな風に書くと、未読の方にはかえって「どんな解説なんだろう」と興味をわかせてしまうかもしれませんが、第3巻を読む気がある方は、くれぐれも解説だけは読まないよう! 絶対後悔すると断言できます!
一般に推理物で、本文を読む前にあとがきを読んだ人が楽しみを半減させられてしまったとしたら、まあ自業自得と言えないこともない。また、発表の時系列を遡って読んだ場合も、まあ仕方無いと思うことにしよう。
しかし、三巻物の第2巻で、第3巻のネタをばらしてしまうとは!!
言語道断・前代未聞の暴挙、悪行!
このあとがきを書いた田中芳樹っちゅう人は、自分も作家なんでしょ? 一体何のつもりでこんなことを? 嫌がらせか? 作者に恨みでも有るのか?
作品の方は、独特の味わいを持った好短編揃い。
なのに最後の最後で巻末解説が、読後感を台無しにする。
出版社の方でもこの解説をそのまま載せてしまったというのが、本当に理解に苦しむ。第3巻のマイナス広告になってしまうだろうに…。
こんな風に書くと、未読の方にはかえって「どんな解説なんだろう」と興味をわかせてしまうかもしれませんが、第3巻を読む気がある方は、くれぐれも解説だけは読まないよう! 絶対後悔すると断言できます!
2003年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一夜にして忽然と消えてしまった家…、手鞠歌の通りに、撃たれ、煮られ、焼かれていた死体…、探偵役である亜愛一郎はもちろんですが、事件の謎の方もとても魅力的な作品です。 さらにシリーズを通して文章のいたる所で思わずニヤリとしてしまう作者の泡坂妻夫氏の遊び心もこのシリーズの楽しいところです。巧みな言葉遊びや、再読してみて初めて気付くような些細な法則?めいたもの、あれ?と思わず前の作品を読み返したくなる登場人物(笑)などが各作品にさり気なく紛れていて、これを見つけるのもこのシリーズの一つの愉しみだったりします。もう20年以上も前の作品なのですが、初めて読んだ時、そんなに昔の作品であった事に驚かされました。
個人的には「転倒」が一番好きなのでレビューに書きましたが、三部作どれも良作、名作揃いのシリーズです。「逃亡」に収録されている「歯痛の思い出」なんかも面白いですよ!
個人的には「転倒」が一番好きなのでレビューに書きましたが、三部作どれも良作、名作揃いのシリーズです。「逃亡」に収録されている「歯痛の思い出」なんかも面白いですよ!