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陽気な容疑者たち (創元推理文庫 M て 1-2 天藤真推理小説全集 2) 文庫 – 1995/2/1
天藤 真
(著)
伯父の経理事務所に勤める主人公は、顧客の鉄工所経営者が会社解散を決意し、従業員と対立しているのに巻き込まれた上、蔵の中で経営者が急死するという事件に遭遇する。「推理小説には持ちこみ難いユーモアや機智を、それとは目立たぬ程度に配分しつつ、綿密な密室事件を作り上げている」と、大下宇陀児が激賞した著者の長編第一作である。
- 本の長さ282ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1995/2/1
- ISBN-104488408028
- ISBN-13978-4488408022
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1995/2/1)
- 発売日 : 1995/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 282ページ
- ISBN-10 : 4488408028
- ISBN-13 : 978-4488408022
- Amazon 売れ筋ランキング: - 492,250位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Very nice
2012年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ユーモアあふれる社会性のある、ミステリーです。鉄壁な蜜室の謎を巡る独特の味わいを遺憾なく発揮した本格的推理本。第8回乱歩賞の次席にとどまったが、選考委員に絶賛されて作品化された類を見ない傑作、お勧めです。
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2019年3月21日に日本でレビュー済み
組合紛争が続く会社の経営者が密室で死に・・・というお話。
密室トリックはあまりいい出来ではないし、本格ミステリとしてもイマイチな感じ。ただ、これが長篇処女作だったのでしょうがないかも。
労働争議の内容が障害者雇用枠を拡げて、その分健常者を雇わないという事を企業が組合潰しでやる所に、この頃の障害者への偏見や差別意識が伺えて興味深かったです。実際に著者がそういう体験をしたか、話を聞いた事かもしれませんが、ここは著者の差別に対する批判に思えて、短篇集でも立場の弱い方への優しい視線を感じたのと同じ様な優しさを感じて印象が良かったです。
作中カーの「ユダの窓」のトリックに触れている所があるので未読の方はご注意を。
上にも書きましたが、ミステリとしてはまだ今一つですが、デビュー作なのでしょうがないかも。
この後傑作を書く著者の習作。お暇ならどうぞ。
密室トリックはあまりいい出来ではないし、本格ミステリとしてもイマイチな感じ。ただ、これが長篇処女作だったのでしょうがないかも。
労働争議の内容が障害者雇用枠を拡げて、その分健常者を雇わないという事を企業が組合潰しでやる所に、この頃の障害者への偏見や差別意識が伺えて興味深かったです。実際に著者がそういう体験をしたか、話を聞いた事かもしれませんが、ここは著者の差別に対する批判に思えて、短篇集でも立場の弱い方への優しい視線を感じたのと同じ様な優しさを感じて印象が良かったです。
作中カーの「ユダの窓」のトリックに触れている所があるので未読の方はご注意を。
上にも書きましたが、ミステリとしてはまだ今一つですが、デビュー作なのでしょうがないかも。
この後傑作を書く著者の習作。お暇ならどうぞ。
2013年5月1日に日本でレビュー済み
ちりばめられた仄かなユーモアが楽しめる良質なミステリだと思います。この「仄かな」というのが、日本の作品には意外と少ないように思いますが、本書はイギリスの小説によくあるような、真面目な顔(語り)で喜劇的な状況が語られていきます。
それだけかと思うと、トリックは?がつくものの、例えば一読目はただのお笑いに見えた、被害者の関係者の陽気な様子に別な意味が与えられる点、頼まれた買い物を背負って山道を歩くことになった状況に主人公の性格が色濃く反映されていることが後の行動に大きく説得力を持たせるなど、とてもよくできた物語だと思います。
傷痍軍人がでてくるなど、若干時代が古くなっているかもしれませんが、却って10年、20年前の作品よりも、クラシックと割り切って読みやすいかもしれません。
ほっこりしたい人におすすめの作品です。
それだけかと思うと、トリックは?がつくものの、例えば一読目はただのお笑いに見えた、被害者の関係者の陽気な様子に別な意味が与えられる点、頼まれた買い物を背負って山道を歩くことになった状況に主人公の性格が色濃く反映されていることが後の行動に大きく説得力を持たせるなど、とてもよくできた物語だと思います。
傷痍軍人がでてくるなど、若干時代が古くなっているかもしれませんが、却って10年、20年前の作品よりも、クラシックと割り切って読みやすいかもしれません。
ほっこりしたい人におすすめの作品です。
2007年7月14日に日本でレビュー済み
1963年に東都書房から出た単行本の復刊・文庫化。
昭和37年度の乱歩賞の最終候補作に残った作品。著者の長編デビュー作でもある。
作風は当初から確立されていたようで、ユーモアのある味わい、人を食ったような展開、幸せで優しい結末はいかにも天藤調。
ミステリとしてはいささか不満が残る。プロットは良いが、トリックがいまいち。
昭和37年度の乱歩賞の最終候補作に残った作品。著者の長編デビュー作でもある。
作風は当初から確立されていたようで、ユーモアのある味わい、人を食ったような展開、幸せで優しい結末はいかにも天藤調。
ミステリとしてはいささか不満が残る。プロットは良いが、トリックがいまいち。