1976年に出た単行本の文庫化。
著者の代表作『大誘拐』の2年前に書かれた作品であり、ちょっと感じが似ている。といってもプロットや仕掛けがいっしょというのではなく、面白さという点で近しいものがあるのだ。めまぐるしい展開、次々と困難が解決されていくさま、ユーモア、魅力的な登場人物。上質の娯楽作品であり、読んでいて幸せな気持ちになれる。
ちょっと社会派ミステリに色気を出したようなところも。それとも巨悪を出すことで、日本国内での冒険活劇が可能になったのか。天藤作品は話が大きくなるほど面白いということか。
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炎の背景 (創元推理文庫 M て 1-7 天藤真推理小説全集 7) 文庫 – 2000/3/1
天藤 真
(著)
拉致され山荘に閉じ込められた初対面の「おっぺ」と「ピンクル」は、見知らぬ男の死体までしょいこむ破目に。前夜の記憶を辿りニュースを聴くに及んで、抜き差しならない罠だと悟った二人は、突如爆発した山荘をどうにか脱出、度重なる危難を凌ぎながら事件の真相に迫ろうとするが……。青春小説の清々しさを具えた、出色のサスペンス。
- 本の長さ401ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2000/3/1
- ISBN-104488408079
- ISBN-13978-4488408077
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2000/3/1)
- 発売日 : 2000/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 401ページ
- ISBN-10 : 4488408079
- ISBN-13 : 978-4488408077
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,148,982位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2006年10月28日に日本でレビュー済み
天藤氏は本当に一作々々趣向を凝らし、読者を楽しませてくれる。同じような構想の作品に出会った事がない。本作も若い見知らぬ二人が起きてみたら見慣れぬ場所で目を醒ました、というミステリ的にはありふれた設定なのだが、天藤氏にとっては新しい挑戦である。
おまけに目覚めた小屋にはやはり見知らぬ男が殺されて転がっていた。ワナに嵌められたのだ。更に小屋は爆発し、炎上する中、二人は命からがら逃げ出す。これが題名になっているのだが、個人的には天藤氏は題名の付け方が平凡に堕する傾向があるのが残念と思っている。作品の価値とは無関係で、見栄えの良い題名を付けても内容が伴わなければダメなのだが...。
この後、二人は真相を掴むため、苦難に合いながらも若さと智恵と勇気と運の強さで立ち向かって行く。サスペンス小説の典型的進行であり、作者の自家薬籠中のものである。「Boy meats girl」の趣きもあり、この辺が作者の新しい挑戦だろう。常に読者を楽しませてくれる作者の快作。
おまけに目覚めた小屋にはやはり見知らぬ男が殺されて転がっていた。ワナに嵌められたのだ。更に小屋は爆発し、炎上する中、二人は命からがら逃げ出す。これが題名になっているのだが、個人的には天藤氏は題名の付け方が平凡に堕する傾向があるのが残念と思っている。作品の価値とは無関係で、見栄えの良い題名を付けても内容が伴わなければダメなのだが...。
この後、二人は真相を掴むため、苦難に合いながらも若さと智恵と勇気と運の強さで立ち向かって行く。サスペンス小説の典型的進行であり、作者の自家薬籠中のものである。「Boy meats girl」の趣きもあり、この辺が作者の新しい挑戦だろう。常に読者を楽しませてくれる作者の快作。
2003年6月20日に日本でレビュー済み
ハラハラするサスペンス。逃げる、逃げる、逃げる!!かつて、こんなにスリリングなボーイ・ミーツ・ガールがあったでしょうか。とにかくキャラクターの造形がうまい!引き込まれる物語。ヒッチコックの映画を見てるような気分になった。これが、’70年代の作品とは、信じられぬほど古びぬ出来映えである。