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不思議島 (創元推理文庫) 文庫 – 2006/5/27
多島 斗志之
(著)
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2006/5/27
- ISBN-104488460011
- ISBN-13978-4488460013
この商品を見た後にお客様が購入した商品
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2006/5/27)
- 発売日 : 2006/5/27
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4488460011
- ISBN-13 : 978-4488460013
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,081,977位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,238位創元推理文庫
- - 5,708位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
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イメージ付きのレビュー
4 星
流離う真実と重い過去を引き摺って
最初のうちは「恋愛冒険もの?」と戸惑ってしまうところもあると思いますが後半になるとあのことはこう繋がってくるのか、とミステリ仕立てになり最後にはいたたまれない真実が明らかになります。どんな目的があろうと無闇に人の過去や秘密を探ろうとしてはいけないな、ということを感じました。場面切り替えが早く、無駄を省いた形となる話なのでちょっとした伏線も探り易いのでは?また、短い間にさらっとさまざまな知識なども混ぜ込んであって納得させられます。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年6月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミステリーとしての質の高さばかりではなく、全編を流れるリリシズムと上品なエロティシズムが本書を第一級のエンターテイメントにしている。惜しくも作者が新作を書かなくなった今、その代表作と目されている「黒百合」と同様に増刷されることを期待したい。
2011年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「症例A」が私には面白かっただけに、この中途半端な長さの推理物は是非に!とは
お勧めできません。結構面白い設定なので、逆に謎解きで「物足りなさ」を感じます。
主人公と医師との恋愛関係から、昔の事件の真相が明らかになる。この設定はなるほどです。
しかし、謎解きではあまりにも簡略化しすぎで、苦い味が残ります。
最後の場面で、これほど主人公を利用した人間が平気でいるのがちと不可解。
また中途から同級生も関与するが、謎解きのためにとりあえず登場したとか思えない存在。
この本が「本格ミステリ(って一体どんなのか知らんが)」とは思えないし、
「事件にかかわる恋愛を描いた」とも思えない。
といって、全く面白くないかと言うとそうでもなく、結構面白い。
ただ、謎解きをした人間の描き方には首を傾げます。どんな精神構造の人が、これだけ矛盾した
行動を取れるのでしょう?
この著者の短編集によく似た、全編「中途半端」な印象の作品です。
ただ好みの人にはかなり面白いかも。
個人的には一気に読み通せたので、星は三つ。
お勧めできません。結構面白い設定なので、逆に謎解きで「物足りなさ」を感じます。
主人公と医師との恋愛関係から、昔の事件の真相が明らかになる。この設定はなるほどです。
しかし、謎解きではあまりにも簡略化しすぎで、苦い味が残ります。
最後の場面で、これほど主人公を利用した人間が平気でいるのがちと不可解。
また中途から同級生も関与するが、謎解きのためにとりあえず登場したとか思えない存在。
この本が「本格ミステリ(って一体どんなのか知らんが)」とは思えないし、
「事件にかかわる恋愛を描いた」とも思えない。
といって、全く面白くないかと言うとそうでもなく、結構面白い。
ただ、謎解きをした人間の描き方には首を傾げます。どんな精神構造の人が、これだけ矛盾した
行動を取れるのでしょう?
この著者の短編集によく似た、全編「中途半端」な印象の作品です。
ただ好みの人にはかなり面白いかも。
個人的には一気に読み通せたので、星は三つ。
2007年1月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一つ出来事であっても、立場の違う人々にとってはそれぞれに意味合いが違ったものとなり得ます。
人も同じで、見る者によって全く違った存在となります。それが、どんなに近しい人であっても。
自分自身であっても、時間が経てば・・・、情報が加われば・・・、状況は刻々と変化します。出来事の周りに位置する人々への見方が変わった場合は更に全体像も自ずと・・・。常に流動的とは言えないでしょうか。
ほんの数日間の話ですが、スピーディに展開していきます。その中で、人もどんどん変化していきます。単なる謎解きの面白さだけではありません。大変な秀作です。
人も同じで、見る者によって全く違った存在となります。それが、どんなに近しい人であっても。
自分自身であっても、時間が経てば・・・、情報が加われば・・・、状況は刻々と変化します。出来事の周りに位置する人々への見方が変わった場合は更に全体像も自ずと・・・。常に流動的とは言えないでしょうか。
ほんの数日間の話ですが、スピーディに展開していきます。その中で、人もどんどん変化していきます。単なる謎解きの面白さだけではありません。大変な秀作です。
2021年7月11日に日本でレビュー済み
何故この本を取り上げたかと言いますと、深い意味はないのですが、最近読み終えたという事と、取り上げ易そうだったというだけです。
読んだきっかけは、10年くらい前に、友人に薦められた、同じ作者の多島斗志之さんの、症例Aという小説が大変面白かったので、古本屋で同じ作者の本で、100円だったので買ってみました。
この二冊しか多島斗志之さんの本は読んでないです。
何年か積読状態で、買ってからしばらく読んでなかったけど、ようやく最近小説を読んでなくかったという事と、営業自粛で時間があったので、読んでみました。
感じとしては、火サス見たいな感じでした。
2時間ドラマと言いますか。
トリックがとても良かったです。
症例Aも面白かったですけど、やっぱり文章の感じは似てますね。
ストーリーは全然違いますけどね。
本当に物語を書く人って頭いいというか、才能がすごいと思います。
でも、2021年6月時点でのAmazonレビューでは、症例Aの方が良いというコメントや、一歩及ばずみたいな意見がチラチラあります。
結構みんな辛辣ですね。
内容はと言いますと、カテゴリはミステリです。
文章の感じとか、タイトルから、怖いところがあったらやだなーと思ってビビって読んでましたが、全然そんなところはないので安心してください笑
舞台は瀬戸内海のたくさんの島がある中の一つの島で、主人公は20代の女性です。
物語の最初に、主人公が小さい頃に誘拐事件にあった、と言う事だけ明かされますが、その後しばらくその事件に関しての言及はなく、中盤までは、登場人物の性格や、生い立ちなどに費やされます。
登場人物もそんなに多くなくて、キャラクターのそれぞれの個性がちゃんと確立されていて、しかも、それが全てストーリーに絡んできて無駄がないです。
それぞれのキャラクターについては、主人公視点で性格や生い立ちを説明しています。
後半、誘拐の謎が解明されてくると、そのキャラクター達の性格の見方が違ってくる、と言うところが非常に面白かったです。
視野を広げると、色々なものが見えくるのですね。
最後のトリックも二転三転して、なるほどここで終わりね、と思ったら、また続きがあったりして飽きなかったです。
ほんとに物語書く人って凄いなと思いますね。
読んだきっかけは、10年くらい前に、友人に薦められた、同じ作者の多島斗志之さんの、症例Aという小説が大変面白かったので、古本屋で同じ作者の本で、100円だったので買ってみました。
この二冊しか多島斗志之さんの本は読んでないです。
何年か積読状態で、買ってからしばらく読んでなかったけど、ようやく最近小説を読んでなくかったという事と、営業自粛で時間があったので、読んでみました。
感じとしては、火サス見たいな感じでした。
2時間ドラマと言いますか。
トリックがとても良かったです。
症例Aも面白かったですけど、やっぱり文章の感じは似てますね。
ストーリーは全然違いますけどね。
本当に物語を書く人って頭いいというか、才能がすごいと思います。
でも、2021年6月時点でのAmazonレビューでは、症例Aの方が良いというコメントや、一歩及ばずみたいな意見がチラチラあります。
結構みんな辛辣ですね。
内容はと言いますと、カテゴリはミステリです。
文章の感じとか、タイトルから、怖いところがあったらやだなーと思ってビビって読んでましたが、全然そんなところはないので安心してください笑
舞台は瀬戸内海のたくさんの島がある中の一つの島で、主人公は20代の女性です。
物語の最初に、主人公が小さい頃に誘拐事件にあった、と言う事だけ明かされますが、その後しばらくその事件に関しての言及はなく、中盤までは、登場人物の性格や、生い立ちなどに費やされます。
登場人物もそんなに多くなくて、キャラクターのそれぞれの個性がちゃんと確立されていて、しかも、それが全てストーリーに絡んできて無駄がないです。
それぞれのキャラクターについては、主人公視点で性格や生い立ちを説明しています。
後半、誘拐の謎が解明されてくると、そのキャラクター達の性格の見方が違ってくる、と言うところが非常に面白かったです。
視野を広げると、色々なものが見えくるのですね。
最後のトリックも二転三転して、なるほどここで終わりね、と思ったら、また続きがあったりして飽きなかったです。
ほんとに物語書く人って凄いなと思いますね。
2012年11月1日に日本でレビュー済み
最後まで読んだ後だとそれなりに楽しめたといえるが、誘拐事件の謎が明かされるまでは
旅情ミステリレベルの退屈な作品で、平均すると評価は星三つが妥当だろう
後々のことを考慮した人物描写が素晴らしいだけに、この退屈さはとても惜しい
もう少し構成を変えてこの作品を書いていれば傑作といえる出来になったのではないだろうか
とにもかくにも惜しい作品だ
旅情ミステリレベルの退屈な作品で、平均すると評価は星三つが妥当だろう
後々のことを考慮した人物描写が素晴らしいだけに、この退屈さはとても惜しい
もう少し構成を変えてこの作品を書いていれば傑作といえる出来になったのではないだろうか
とにもかくにも惜しい作品だ
2011年1月21日に日本でレビュー済み
瀬戸内海の島々を舞台に、自らが被害者となった15年前の誘拐事件の謎を追うヒロイン、という話のミステリ。多島の瀬戸内海ものの他2作(読了済み)と比べると船の上のシーンが少なめ、その分だけ関係者の心理描写が多め、という感じか。
さて、本作ではヒロインがとっっても純粋な性格として描かれているのだが、これが作者の仕掛けた引っ掛けなのかどうなのか、というあたりが読んでいて気になって仕方なかった。結局それが、最終的などんでん返しの一端にからむといえばからむのであったが、うーん、なかなか大掛かりな仕掛け。
この仕掛けはなかなか良いのだが、読んでいてミステリなんだか恋愛小説なんだか分からなくなってくるような流れはちょっと勘弁して欲しいところ。あと、満員電車の中で読んでいて恥ずかしくなるような描写が目立つのも何だかなあ、という感じ。別にそのこと自体は特に伏線にもなっていなかったしね(続編があるなら別ですが…)。
それから、終盤に明らかになる15年前の謎ですが、これ自体はなかなかに面白い。歴史的伝承に絡めてあるのも説得力あってグッド。しかしまあ、言い方を変えると、この謎に解明以外の部分はまあまあ普通のミステリ小説、というところでしょうか。西村京太郎の中期以降のトラベルものの香りがそこはかとなくするのも、個人的には気になりました。私としては、多島作品ならばガル3号シリーズの方を勧めますね。
さて、本作ではヒロインがとっっても純粋な性格として描かれているのだが、これが作者の仕掛けた引っ掛けなのかどうなのか、というあたりが読んでいて気になって仕方なかった。結局それが、最終的などんでん返しの一端にからむといえばからむのであったが、うーん、なかなか大掛かりな仕掛け。
この仕掛けはなかなか良いのだが、読んでいてミステリなんだか恋愛小説なんだか分からなくなってくるような流れはちょっと勘弁して欲しいところ。あと、満員電車の中で読んでいて恥ずかしくなるような描写が目立つのも何だかなあ、という感じ。別にそのこと自体は特に伏線にもなっていなかったしね(続編があるなら別ですが…)。
それから、終盤に明らかになる15年前の謎ですが、これ自体はなかなかに面白い。歴史的伝承に絡めてあるのも説得力あってグッド。しかしまあ、言い方を変えると、この謎に解明以外の部分はまあまあ普通のミステリ小説、というところでしょうか。西村京太郎の中期以降のトラベルものの香りがそこはかとなくするのも、個人的には気になりました。私としては、多島作品ならばガル3号シリーズの方を勧めますね。
2007年3月28日に日本でレビュー済み
「フシギ島、という島の名前、聞いたことはありますか?」
二之浦(にのうら)ゆり子を呼び止めた青年は、さりげない会話の後でこんな事を聞いてきました。一ヶ月前に島の診療所に赴任してきた、里見という若い医師のようです。
まだ西瀬戸自動車道ができるより前の時代です。今治(いまばり)から来島(くるしま)海峡を渡るフェリーの中で、ゆり子はこの青年から不意に声をかけられ、なんとなく話が弾みました。
フシギ島の話とはその会話の中で出た話です。
400年前の戦国時代の事です。村上水軍はこのあたりを支配し、ここを通る船から「帆別銭(ほべつせん)」、「艪別銭(ろべつせん)」という一種の通行税を徴収していました。帆別銭とは帆の大きさで、艪別銭とは艪(ろ)の数でそれぞれ徴収金額を定めていました。これによって村上水軍の庇護を受けるという意味もあります。
むろん、そんなものを支払わずにすめば、その方がいいと考えるものもいる。その一隻が、ある霧の夜に来島海峡を通り抜けようとしたそうです。
さいわい座礁もせずに無事にこの海域を抜けたのはいいのですが、夜が明けるにしたがって驚いたことに、海峡の前で通過したはずの小島、村上水軍が根拠の一つにしていた島が目の前にあるではありませんか。
たちまちのうちに船は捕まり、船頭も水夫もみな首をはねられました。たった一人、飯炊きの少年だけが命を助けられます。彼がこのことを記録に残したのだそうな。それが、不思議な島、伏木島(ふしぎとう)として今に伝わる伝説となったらしい。
鏡を通り抜けたように、と青年は言います。
これが始まりでした。ここから瀬戸内海の暗流と、狭い島の社会の中でおきた15年前の事件が甦ります。
青年は何者なのか。目的は何か。
ゆり子の家族は仮面をかぶっているのか。だれが、どんな仮面を。なんのために。
謎は解けるのか。悪夢は晴れるのか。
人間の多面性と、海に生きる人々の思い、海を使った人々の思いをちょっと感じられて、面白かった。
二之浦(にのうら)ゆり子を呼び止めた青年は、さりげない会話の後でこんな事を聞いてきました。一ヶ月前に島の診療所に赴任してきた、里見という若い医師のようです。
まだ西瀬戸自動車道ができるより前の時代です。今治(いまばり)から来島(くるしま)海峡を渡るフェリーの中で、ゆり子はこの青年から不意に声をかけられ、なんとなく話が弾みました。
フシギ島の話とはその会話の中で出た話です。
400年前の戦国時代の事です。村上水軍はこのあたりを支配し、ここを通る船から「帆別銭(ほべつせん)」、「艪別銭(ろべつせん)」という一種の通行税を徴収していました。帆別銭とは帆の大きさで、艪別銭とは艪(ろ)の数でそれぞれ徴収金額を定めていました。これによって村上水軍の庇護を受けるという意味もあります。
むろん、そんなものを支払わずにすめば、その方がいいと考えるものもいる。その一隻が、ある霧の夜に来島海峡を通り抜けようとしたそうです。
さいわい座礁もせずに無事にこの海域を抜けたのはいいのですが、夜が明けるにしたがって驚いたことに、海峡の前で通過したはずの小島、村上水軍が根拠の一つにしていた島が目の前にあるではありませんか。
たちまちのうちに船は捕まり、船頭も水夫もみな首をはねられました。たった一人、飯炊きの少年だけが命を助けられます。彼がこのことを記録に残したのだそうな。それが、不思議な島、伏木島(ふしぎとう)として今に伝わる伝説となったらしい。
鏡を通り抜けたように、と青年は言います。
これが始まりでした。ここから瀬戸内海の暗流と、狭い島の社会の中でおきた15年前の事件が甦ります。
青年は何者なのか。目的は何か。
ゆり子の家族は仮面をかぶっているのか。だれが、どんな仮面を。なんのために。
謎は解けるのか。悪夢は晴れるのか。
人間の多面性と、海に生きる人々の思い、海を使った人々の思いをちょっと感じられて、面白かった。
2007年7月10日に日本でレビュー済み
かつて村上水軍が支配した瀬戸内海の島々を舞台に、400年前に起きた怪奇現象と、15年前に起きたヒロインの誘拐事件を絡めて描いた作品。
だが、400年前の現象は無理に怪奇現象と考えないで、素直に解釈すれば本編の解決以外には考えられないから少しも謎ではない。また、いくら漁場の縄張りがあるからと言って、地元の漁師がこの事を知らないと言うのは不自然過ぎる。そして、15年前の誘拐事件の全容が次第に明らかになるに連れ、この事件が400年前の状況を真似た事はすぐに分かる。ヒロインの家族の状況から犯人も容易に分かる。「不思議島」という題名の割には謎が全く無いのである。これなら、ヒロインをサイコ・キラーに仕立てた伝奇サスペンス小説にした方が良かったと思う。その意味でも、本作をハッピー・エンドの結末にしたのは取って付けたようで頂けない。
「不思議島」と言う題名に惹かれて本書を手に取ったが、肩透かしを食った。
だが、400年前の現象は無理に怪奇現象と考えないで、素直に解釈すれば本編の解決以外には考えられないから少しも謎ではない。また、いくら漁場の縄張りがあるからと言って、地元の漁師がこの事を知らないと言うのは不自然過ぎる。そして、15年前の誘拐事件の全容が次第に明らかになるに連れ、この事件が400年前の状況を真似た事はすぐに分かる。ヒロインの家族の状況から犯人も容易に分かる。「不思議島」という題名の割には謎が全く無いのである。これなら、ヒロインをサイコ・キラーに仕立てた伝奇サスペンス小説にした方が良かったと思う。その意味でも、本作をハッピー・エンドの結末にしたのは取って付けたようで頂けない。
「不思議島」と言う題名に惹かれて本書を手に取ったが、肩透かしを食った。