寝る前に1作ずつ読んだ。
最初はこちらもムキになって答えを考えたけど、だんだん彼らから距離を置いて見守っている感じになっていった。
やっぱり柳広司ってセンスいいな~って思う。
エンディングも余韻があって良かった。
ちょっと寂しかったけど。
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百万のマルコ (創元推理文庫) (創元推理文庫 M や 3-4) 文庫 – 2007/3/22
柳 広司
(著)
- 本の長さ290ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2007/3/22
- ISBN-104488463045
- ISBN-13978-4488463045
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2007/3/22)
- 発売日 : 2007/3/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 290ページ
- ISBN-10 : 4488463045
- ISBN-13 : 978-4488463045
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,175,984位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,442位創元推理文庫
- - 6,082位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1967年三重県生まれ。神戸大学法学部卒業。2001年『黄金の灰』でデビュー。同年『贋作「坊ちゃん」殺人事件』で第12回朝日新人文学賞受賞。08年に刊行した『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『パルテノン』(ISBN-10:4408550078)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年3月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
牢に繋がれたマルコ・ポーロが、同房の囚人達に語る冒険話を集めた短編集である。「黄金の国ジパング」の紹介者として知られるマルコ・ポーロが、まるでほら吹き男爵ミュンヒハウゼンのように見えてくる奇抜な発想の小説であるが、語りの面白さで飽きさせない。
マルコ・ポーロの語りはいつもオチのついていないところで終わるので、同房の囚人達が話のオチはどこなのかを探す羽目になるわけだが、実にそのオチが良くできている。しかも、短篇ながら伏線がしっかり張られていて、どの作品にもブレがない。
もっとも、オチは推理小説の謎解きというよりは、限りなく一休さんとんち話に近い。とんち話のオチというのは、よく言えばコロンブスの卵、悪く言えばかなりバカバカしく「なぁんだ」と思うモノなので、ジョーカー・ゲームのような小説を期待する人には向かない。一方、バカバカしいオチのとんち話を笑って楽しめる人には、この本はきっと楽しい時間を提供してくれるだろう。いずれにしても、1話ずつ気楽に読むのがこの本の最良の楽しみ方ではなかろうか。
シリアスで技巧を尽くした柳広司の作品が好きだが、こういう肩の力の抜けた作品も悪くない。
マルコ・ポーロの語りはいつもオチのついていないところで終わるので、同房の囚人達が話のオチはどこなのかを探す羽目になるわけだが、実にそのオチが良くできている。しかも、短篇ながら伏線がしっかり張られていて、どの作品にもブレがない。
もっとも、オチは推理小説の謎解きというよりは、限りなく一休さんとんち話に近い。とんち話のオチというのは、よく言えばコロンブスの卵、悪く言えばかなりバカバカしく「なぁんだ」と思うモノなので、ジョーカー・ゲームのような小説を期待する人には向かない。一方、バカバカしいオチのとんち話を笑って楽しめる人には、この本はきっと楽しい時間を提供してくれるだろう。いずれにしても、1話ずつ気楽に読むのがこの本の最良の楽しみ方ではなかろうか。
シリアスで技巧を尽くした柳広司の作品が好きだが、こういう肩の力の抜けた作品も悪くない。
2015年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を夫が探していて注文しました。ありがとうございました。
2018年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ジョーカーゲームを読んで著者のファンになってこの本が2作目になりますが面白かったです!
2014年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
後半は少しマンネリ化したかな。アイデアは秀逸。マルコのイメージがちょっと違和感あり。
2008年1月3日に日本でレビュー済み
ミステリというよりも、とんち=頓智の世界♪
マルコ・ポーロが、足利義満ならぬチンギス・ハーンの命令(ワガママもあり!)によって生じてしまう様々な難問を、ひらりひらりと上手く交わしていく...
お見事!!と声をかけたくなるくらいです。
更にお茶目な設定なのは、それを語る場所が、捕虜として収容された牢屋の中ということ。
すっかり悲観的な他の捕虜達が放つ「ほら吹き野郎」との言葉や視線をものとはせずに、明るく話す様子は、読んでいても楽しいものです。
そして、話の途中でマルコ・ポーロが「さて、私がどうしたかおわかりですか?」と聞く場面では、捕虜達と同様に一瞬考え込んでしまったりします。
そしてその後に語られる解決方法に膝を打ったりする読者は、あながち私だけではないでしょう〜。
ちょっと気分が晴れない時に読む本として、意外にオススメかもしれません(笑)
マルコ・ポーロが、足利義満ならぬチンギス・ハーンの命令(ワガママもあり!)によって生じてしまう様々な難問を、ひらりひらりと上手く交わしていく...
お見事!!と声をかけたくなるくらいです。
更にお茶目な設定なのは、それを語る場所が、捕虜として収容された牢屋の中ということ。
すっかり悲観的な他の捕虜達が放つ「ほら吹き野郎」との言葉や視線をものとはせずに、明るく話す様子は、読んでいても楽しいものです。
そして、話の途中でマルコ・ポーロが「さて、私がどうしたかおわかりですか?」と聞く場面では、捕虜達と同様に一瞬考え込んでしまったりします。
そしてその後に語られる解決方法に膝を打ったりする読者は、あながち私だけではないでしょう〜。
ちょっと気分が晴れない時に読む本として、意外にオススメかもしれません(笑)
2011年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「はじまりの島」、「新世界」、「ザビエルの首」、「シートン(探偵)動物記」に続いて本作を読んだ。歴史上の人物の事蹟とミステリ的趣向・作者の思惟を巧みに組合わせた本シリーズは高水準にあると思う。本作の対象はマルコ・ポーロ。ジェノヴァの牢獄で、老境のマルコ・ポーロが同房の仲間に東方見聞中の<ホラ話>を語って聴かせるという体裁の連作短編集。シリーズの中では底抜けに楽しい作品である。
本作の特徴は、マルコの主張に一見矛盾があり、仲間がその解釈に首を捻った後、最後に真相が明かされるという形式にある。チェスタトン的逆説とアシモフ「黒後家蜘蛛の会」の味を組み合わせた感がある。二律背反論理を扱ったものも多い。
例えば冒頭のタイトル作では、黄金の国ジパングが登場するが、マルコは「黄金を捨てる事によって莫大な黄金を手に入れた」と言う。次作「賭博に負けなし」では、大ハーン・フビライとの「勝てる筈のない賭けに勝って財宝と栄誉を手に入れた」と言う。これらの逆説的言辞を解き明かすのだが、手掛かりは全て語りの中に含まれており、作者はフェアー・プレーで闘っている。だが、そのアイデアは一休さんの<トンチ話>と紙一重なので、短編集となったのは"むべなるかな"という印象を受けた。しかし、そのアイデアの活かし方が巧みなのである。特に「色は匂へど」は笑えた。逆に「輝く月の王女」、「ナヤンの乱」には滋味を感じた。各編の舞台の地名の付け方にも笑いを誘うものがある。
マルコの<ホラ話>が総じて明るく陽気なので些末事は気にならず、刑人の暇潰しのためにマルコが語るという形式が、重層的に読者への語りとなる趣向は気が利いていると思った。読者に夢を与える爽快短編集と言えよう。
本作の特徴は、マルコの主張に一見矛盾があり、仲間がその解釈に首を捻った後、最後に真相が明かされるという形式にある。チェスタトン的逆説とアシモフ「黒後家蜘蛛の会」の味を組み合わせた感がある。二律背反論理を扱ったものも多い。
例えば冒頭のタイトル作では、黄金の国ジパングが登場するが、マルコは「黄金を捨てる事によって莫大な黄金を手に入れた」と言う。次作「賭博に負けなし」では、大ハーン・フビライとの「勝てる筈のない賭けに勝って財宝と栄誉を手に入れた」と言う。これらの逆説的言辞を解き明かすのだが、手掛かりは全て語りの中に含まれており、作者はフェアー・プレーで闘っている。だが、そのアイデアは一休さんの<トンチ話>と紙一重なので、短編集となったのは"むべなるかな"という印象を受けた。しかし、そのアイデアの活かし方が巧みなのである。特に「色は匂へど」は笑えた。逆に「輝く月の王女」、「ナヤンの乱」には滋味を感じた。各編の舞台の地名の付け方にも笑いを誘うものがある。
マルコの<ホラ話>が総じて明るく陽気なので些末事は気にならず、刑人の暇潰しのためにマルコが語るという形式が、重層的に読者への語りとなる趣向は気が利いていると思った。読者に夢を与える爽快短編集と言えよう。
2023年11月8日に日本でレビュー済み
短編をまとめたものだから、毎回冒頭はくどいのは仕方ないとして。。内容もくどい