コナンシリーズは、1932年から作者のハワードが母の死を悼んで30歳という若さで自殺する1936年までアメリカのパルプマガジン(大衆小説雑誌)に連載されたファンタジー小説の傑作です。
コナンが活躍する世界は、アトランティス大陸が海中に没してから8千年後、現存する歴史が始まる7千年前の間にあったハイボリア時代。国々が繁栄を謳歌するかたわら戦乱に明け暮れ、古の魔物や魔導師が力を振るう世界。
おのれの肉体と剣を武器に、主人公のコナンがある時は王として、ある時は傭兵部隊の隊長やならず者と立場を変え、軍隊や魔法に立ち向かいます。そこには必ずといっていいほど、エキゾチックな美女が登場し、血なまぐさい物語にエロティックな花を添えます。
荒々しい物語ですが、格調高く、美しい文章で、女性の心理なども丁寧で描かれるので、男性のみならず女性の読書にも適していると思います。
以前出版されていたハヤカワ文庫版、創元推理文庫版、共に絶版で入手困難とされていました。今回、新訳を含む決定版という事で新旧読者満足できる全集になると信じています。
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黒い海岸の女王<新訂版コナン全集1> (創元推理文庫) 文庫 – 2006/10/24
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2006/10/24
- ISBN-104488514111
- ISBN-13978-4488514112
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2006/10/24)
- 発売日 : 2006/10/24
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 368ページ
- ISBN-10 : 4488514111
- ISBN-13 : 978-4488514112
- Amazon 売れ筋ランキング: - 751,125位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2015年4月20日に日本でレビュー済み
あの蛮人コナンの、ハワード本人の原作のみを時系列順に全て収録しており、オリジナルコナンシリーズの決定版と言って良いだろう。
さらに未発表作品や構成のみしか書かれなかった未完成品等の資料、作者に関わる人々の手紙等が多数ありおまけも充実しているが、個人的にはあまり嬉しくはなかった。資料的な価値は高いのだろうがコナン研究家でもない自分にはそこまで価値を見出せなかったし、読み物として面白くはないものがほとんどだった。ハイボリア年代史は良かったが。
作者はマザコンだったので母の死に絶望し後追い自殺したと言う風説は間違いで、元々厭世的だった作者が死ぬきっかけになっただけ、との説は興味深かったし、コナンファンだがハワードの熱烈なファンでもあるという人ならば必見の内容だろう。
中身は約八十年前に書かれたとは思えない程今見ても素晴らしい。むしろ八十年前に書かれたからこそ当時の、男尊女卑は言い過ぎかも知れないが男女感や異民族への作中の描写が当時のアメリカの価値観や空気を感じさせて面白いし、それらが「力の世界」たる古代ファンタジーを上手く表現する要素になっていると思う。
主人公はまさに蛮人だが、剣一本己の力と知恵を頼みに世界を荒らし回るその生き様はまさに男の憧れにして理想の姿だ。男の理想がそう簡単に変わるわけもなく、だからこそ八十年たった今でも単純明快気分爽快、血わき肉躍る冒険が楽しめる。
決して善人ではないのに不快感を感じさせないのは悪漢ではあるが一本筋の通った、任侠というか野生というかまるでガキ大将のような純粋さ、硬派さがコナンにあるからだろうか。ここまで魅力的な主人公もそういないだろう。
収録作品は短編が多めだが中編長編もあり、冒険ものから泥棒強盗、海洋冒険に遺跡探索、西部劇風、開拓もの、クトゥルフもどき等々なんでもありの多彩さで飽きさせないし名作揃いでたまらない。思い出補正もあるかもしれないがいつまでも色褪せない傑作集であり、ヒロイックファンタジーの原点にして頂点といっても過言ではないと思う。
しかし既に早川書房版を全て持っている人は、おまけをのぞいて内容はほぼ同じだし、表紙が酷いのと魅力的な挿絵が無い分こちらの方が劣るかもしれない。文章自体新訳といっても過去の訳を出来るだけ準拠しているのであまり変わらない。曠野、都邑などは変えた方が読みやすくなったのでは?こういう漢字も古代が舞台であるコナンの雰囲気には相応しいとも言えるが、初見の人が訳が古臭くて読み難いと敬遠しそうなのが心配だ。
初見の人はハードゲイポルノ写真集のような表紙に面食らって敬遠されるかも知れないが、挿絵は一切ないので安心して購入して欲しい。
さらに未発表作品や構成のみしか書かれなかった未完成品等の資料、作者に関わる人々の手紙等が多数ありおまけも充実しているが、個人的にはあまり嬉しくはなかった。資料的な価値は高いのだろうがコナン研究家でもない自分にはそこまで価値を見出せなかったし、読み物として面白くはないものがほとんどだった。ハイボリア年代史は良かったが。
作者はマザコンだったので母の死に絶望し後追い自殺したと言う風説は間違いで、元々厭世的だった作者が死ぬきっかけになっただけ、との説は興味深かったし、コナンファンだがハワードの熱烈なファンでもあるという人ならば必見の内容だろう。
中身は約八十年前に書かれたとは思えない程今見ても素晴らしい。むしろ八十年前に書かれたからこそ当時の、男尊女卑は言い過ぎかも知れないが男女感や異民族への作中の描写が当時のアメリカの価値観や空気を感じさせて面白いし、それらが「力の世界」たる古代ファンタジーを上手く表現する要素になっていると思う。
主人公はまさに蛮人だが、剣一本己の力と知恵を頼みに世界を荒らし回るその生き様はまさに男の憧れにして理想の姿だ。男の理想がそう簡単に変わるわけもなく、だからこそ八十年たった今でも単純明快気分爽快、血わき肉躍る冒険が楽しめる。
決して善人ではないのに不快感を感じさせないのは悪漢ではあるが一本筋の通った、任侠というか野生というかまるでガキ大将のような純粋さ、硬派さがコナンにあるからだろうか。ここまで魅力的な主人公もそういないだろう。
収録作品は短編が多めだが中編長編もあり、冒険ものから泥棒強盗、海洋冒険に遺跡探索、西部劇風、開拓もの、クトゥルフもどき等々なんでもありの多彩さで飽きさせないし名作揃いでたまらない。思い出補正もあるかもしれないがいつまでも色褪せない傑作集であり、ヒロイックファンタジーの原点にして頂点といっても過言ではないと思う。
しかし既に早川書房版を全て持っている人は、おまけをのぞいて内容はほぼ同じだし、表紙が酷いのと魅力的な挿絵が無い分こちらの方が劣るかもしれない。文章自体新訳といっても過去の訳を出来るだけ準拠しているのであまり変わらない。曠野、都邑などは変えた方が読みやすくなったのでは?こういう漢字も古代が舞台であるコナンの雰囲気には相応しいとも言えるが、初見の人が訳が古臭くて読み難いと敬遠しそうなのが心配だ。
初見の人はハードゲイポルノ写真集のような表紙に面食らって敬遠されるかも知れないが、挿絵は一切ないので安心して購入して欲しい。
2009年9月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前の文庫版は、ディ・キャンプの巻に違和感がありました。
今回の編集、改訂は歓迎です。
武部イラストのイメージを大切に思っているので、
表紙の画像を見て躊躇しましたが、思い切って購入しました。
同じイラストで中にも挿絵が入っていたら、
直ぐブックオフに売りに行こうと思っていましたが、
中に挿絵は無く、安心しました。
イラスト、カバーデザインされた方に失礼とは思いますが、
表紙カバーは別カバーに替えて読ませていただきます。
今回の編集、改訂は歓迎です。
武部イラストのイメージを大切に思っているので、
表紙の画像を見て躊躇しましたが、思い切って購入しました。
同じイラストで中にも挿絵が入っていたら、
直ぐブックオフに売りに行こうと思っていましたが、
中に挿絵は無く、安心しました。
イラスト、カバーデザインされた方に失礼とは思いますが、
表紙カバーは別カバーに替えて読ませていただきます。
2006年11月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
早川文庫版は絶版、創元推理文庫版は中絶で、現在はコナンシリーズの全貌を知る事ができなかったが、今回の全集発売で作者ハワードの作品が総て読めるのは嬉しい限り。ヒロイックファンタジーは日本ではいまいち人気がないが、コアなファンはいます。未読の方は是非剣と魔法の世界にどっぷりと浸かってみて下さい。
2006年10月27日に日本でレビュー済み
いままで色々なところで、
剣と魔法の世界の原点として紹介されてきましたが
入手困難だったコナンシリーズがついに復刻。
しかも、ディキャンプ達の偽作を排した
真のオリジナル「コナン」です。
最悪の表紙にめげずに 是非手に取ってください。
原点であり到達点が此処に有ります。
表紙以外は星5つ
剣と魔法の世界の原点として紹介されてきましたが
入手困難だったコナンシリーズがついに復刻。
しかも、ディキャンプ達の偽作を排した
真のオリジナル「コナン」です。
最悪の表紙にめげずに 是非手に取ってください。
原点であり到達点が此処に有ります。
表紙以外は星5つ
2006年10月26日に日本でレビュー済み
1970年代初め、バローズの火星シリーズを読み終わってしまい、新しい英雄物語が読みたかったところへコナン・シリーズの翻訳が現れた。アトランティス没後の世界にコナンという男がいた。とにかく荒々しく無口の男であるが、物語を追うに連れ不思議にひかれた。ロバート・ハワードという作者も母親が亡くなった直後自殺(享年30)というマザコンの典型のようだが、想像力がけたたましい程に優れており、あたかも集合的無意識の中から神話を汲み出してきたかのごとく鬼気を感じさせる。今回再刊になって判ったことが、70年代の翻訳はハワード以外の作家の作品がいっぱい順不同で混じっていたとのことで唖然。今回の全集はすべてハワードのオリジナルを発表順に編集。それでもコナンの物語世界の魅力は変わらない。既に類似の物語はいっぱい出ているが、稀代の幻視家ハワードが短い一生をかけて書いた物語の魅力がここにある。ある意味でハードボイルドにも通じるものがあるかもしれない。
ただ今回の表紙絵のコナンのイメージは無視したい。
ただ今回の表紙絵のコナンのイメージは無視したい。
2015年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
旧早川、創元からのコナンシリーズを持っているオヤジです。
改訂版という事で正直購入を迷っていましたが、
遅ればせながら購入してみました。
評価としてはみなさんが書かれているように、この装丁画はコナンのイメージではないですね。
キンメリアの闘う野蛮人、野蛮でそしてどこかナイーブなコナンとは違うだろ、
とは言え内容はかなり充実しています。
ハワードの原典のみを忠実に翻訳搭載していることだけでも評価できると思います。
新訳の文体にも趣がありコナンの物語を初めて読んだ少年時代を思い出しました。
ヒロイックファンタジーといったジャンルがどうもゲーム(RPG)と混同されているようですが、
コナンこそ「剣と魔法の物語」の王道だと思います。
改訂版という事で正直購入を迷っていましたが、
遅ればせながら購入してみました。
評価としてはみなさんが書かれているように、この装丁画はコナンのイメージではないですね。
キンメリアの闘う野蛮人、野蛮でそしてどこかナイーブなコナンとは違うだろ、
とは言え内容はかなり充実しています。
ハワードの原典のみを忠実に翻訳搭載していることだけでも評価できると思います。
新訳の文体にも趣がありコナンの物語を初めて読んだ少年時代を思い出しました。
ヒロイックファンタジーといったジャンルがどうもゲーム(RPG)と混同されているようですが、
コナンこそ「剣と魔法の物語」の王道だと思います。