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ポオ小説全集 2 (創元推理文庫 522-2) 文庫 – 1974/6/28

4.1 5つ星のうち4.1 30個の評価
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アメリカ最大の文豪であり、怪奇と幻想、狂気と理性の中に美を追求したポオ。彼は類なき短編の名手である。推理小説を創造し、怪奇小説・SF・ユーモア小説の分野にも幾多の傑作を残した彼の小説世界を全四巻に完全収録した待望の全集!

【収録作品】
ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語
沈黙
ジューリアス・ロドマンの日記
群集の人
煙に巻く
チビのフランス人は、なぜ手に吊繃帯をしているのか?
「エドガー・ポオその生涯と作品」シャルル・ボオドレエル
全巻にハリー・クラークの口絵一葉を付した。
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  1. 本の長さ
    446ページ
  2. 言語
    日本語
  3. 出版社
    東京創元社
  4. 発売日
    1974/6/28
  5. ISBN-10
    4488522025
  6. ISBN-13
    978-4488522025
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 東京創元社 (1974/6/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1974/6/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 446ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4488522025
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4488522025
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 30個の評価

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上位レビュー、対象国： 日本

翔太
5つ星のうち5.0 訳者によるかも
2022年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少々古臭い文章に感じますが、内容はおもしろいです。
字は小さめです。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
 レポート
あ
5つ星のうち5.0 長編も短編もあるから丁度良い
2022年6月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルにも書いた通り長編も短編もあるので、その時の気分によって読めるのでオススメです。
役に立った
 レポート
ライノ・ホーン
5つ星のうち3.0 なぜか唐突に終わる2篇の冒険譚
2015年4月27日に日本でレビュー済み
　「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」。
　ポオ唯一の長篇だが、とても変なストーリーだ。終わり方も唐突で、まるでアイディアが尽きたので書き続けるのを諦めた、という感じだ。
　19世紀初めの帆船時代の海洋冒険譚だが、ポオだから当然、明るくも楽しくもないプロットになる。密航しようともぐり込んだ帆船で起こる反乱と奪還、難破漂流する船上での究極の飢餓と異常な行動、助けられた船での南極探検行、南極近くの島での凶悪な蛮人との出会い、命からがら脱出して、さらに南に向かう小舟の前方に待ちかまえる、南極海とは思えぬ怪異･･･ グロテスクで異常な事件が次々に起こる。
　
　この異常な旅を語るピムはアメリカに生還したはずだが、ピムの自殺によって原稿が中断してしまう設定なので、生還の経緯は不明のまま。ただ、突然のように古代エジプト文明の陰が示唆されて物語がいきなり終わってしまう。なんとも中途半端だし、物語の合間に長々と訳の分からない注釈説明が入るし、どうにもわかりにくい小説だ。
　全体に冗長で緊張感がない。ポオの短篇に見られる硬質で詩的な感覚や切れ味、そして心の深奥に達する恐怖などはこの長篇にはない。末尾の象徴的な表現だけが少しおもしろく感じられるくらいで、これは失敗作だろう。

　「ジューリアス・ロドマンの日記」。
　1790年代に敢行された北部ロッキー山脈周辺の未踏地探検の物語。中篇といった方がいい長さがある。スー族との対決があったり、熊に襲われたり、楽しくロマンチックな典型的冒険談で、少年向け探検物語のようにおもしろく読める（恐怖、怪異は描かれない）。
　文中に挙げられている資料をはじめ、すべてがフィクションだろうが（一種の伝奇小説的な作りだと思う）、ピムの南極探検譚と異なり、質的には博物誌レベルに見える。なんでこんなに迫真的な探検記が書けるのか不思議。
　しかし、この探検記も最後が尻切れトンボだ。序文で掲載雑誌の編集者が、ロッキー山脈を初めて横断したアメリカ人の日誌と紹介している（という形で書いている）のに、物語は山脈にたどり着く以前で終わってしまっている。

　「チビのフランス人は、なぜ手に吊繃帯をしているのか？」。
　おもしろい小咄なのだが、オチが最初からばればれなので、笑うに笑えない。しかし、構成・登場人物の性格設定・文章はポオらしく見事なものと思った。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
 レポート
Amazon カスタマー
5つ星のうち5.0 ちょっとぼろかったです(笑)。
2016年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
格安で買えました。ブックオフにもポオはないので。ただ、文学性が高くて、全然理解出来てません(笑)。読み手を選ぶなあ(笑)。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
 レポート
R由乃介
5つ星のうち5.0 ポオの長編冒険小説
2003年12月10日に日本でレビュー済み
■収録作品
　ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語
　沈黙
　ジューリアス・ロドマンの日記
　群衆の人
　煙に巻く
　チビのフランス人は、なぜ手に吊繃帯をしているのか？
　エドガー・ポオその生涯と作品　ボードレール著
ポオが書いた一番長い小説「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」が収録されています。話も長いけどタイトルも長い。
とはいっても，他作品に比べると長いというだけで，他5作を一緒に収録しても450P程度しかないので，途中で力尽きることはないでしょう。むしろ，短いくらいです。お話の最後は，わざとなのか，飽きたのか。もうちょっと，書いてほしかった。
ストーリーは，ピム少年ができ心で，親に黙って友達の船に乗り込むところから始まります。船での叛乱，漂流生活，南の島での原住民との戦闘，そして未知の大陸へ。
こうやって書くと，割とありがちな冒険小説の題目ですが，そこはポオということで。
ピムの話ばかり書いてしまいましたが，僕のお気に入りは，「群衆の人」。
29人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
 レポート
魑魅魍魎
5つ星のうち1.0 梱包最悪
2023年4月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は以前に持っていて、間違って処分して
しまったので新たに買い直したものです。
人間の想像力の限界に挑んだ、ポーの天才ぶりが
全編にほとばしっています。人類の宝です。
ただ梱包は最悪でした。
役に立った
 レポート
amazou@karakuchi
5つ星のうち5.0 一篇の短篇小説のための、なんとも長い前口上（長篇小説）
2020年3月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ポオの長篇小説「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」を読みました。

まず、作品名が長すぎでは？　だらだらと切れ味が悪いタイトルのように感じました。
本文が266頁もあり、短篇小説が好きな読者には長すぎでした。

このピムの冒険は、271頁の「地図」一枚が簡潔に語ってくれています。
その「地図」のタイトルは、「ゴードン・ピムの漂流径路」。＜ピムの漂流＞で十分では？

「最後の二、三章」は、ピムの自殺事件（266頁）のため紛失、となっています。
結末が欠落していて、読後の後味が、すっきりしません。ぐずぐず引きずってます。

都合が悪くなるとすぐ、登場人物を死なせて終わらせるのは、三文小説の常とう手段。
なぜピムは自殺したくなったのでしょう？
ポウは「ノート」という形で、何か弁解がましく説明を付けて、終わらせています。

「ノート」の最後の一行は、特に謎です。
「余は刻みこめり、そは丘のなかに、さらに、遺骸への余の復讐は岩のなかに」（270頁）

文章の意味が想像できませんでした。
「そ」って何なんでしょうか？　「遺骸への余の復讐」？　復讐？
ただ、沈黙が残りました。

続くのは、「沈黙」という、たった5頁の短篇小説。
これだ！　ポウの魅力。長篇小説の後の、短篇小説。
この短篇のための、なんという長い長い前奏曲。
長い饒舌がやんだ後の、無音。

読者の疑問への、超短い答えがありました。
「余」が岩肌のなかに刻みこんだのは、
「余」の怒りと復讐を現す「沈黙」という文字。
沈黙の呪い。

本書巻頭の「口絵」が「沈黙」の一葉である理由が分かりました。

「そして彼らは呪いにしばられて、＜静寂（傍点あり）＞になった」（278頁）
沈黙による静寂（平和？）

《備考》
一方、めっぽう、良かったのは、短篇小説「群集の人」（1840年）です。
なにがなんだか、良くわからない話なのですけれど、面白いと思いました。

ロンドンの街の群集の中を目的もなさそうに歩き回る一人の老人。
頼まれたわけでもないのに、その老人を尾行する探偵のような「私」の話。ただそれだけ。

舞台は、当時世界最大の都市ロンドン。
1840年頃のロンドンの人口は75万人で、ニューヨークより多かったそうです。

その頃のロンドンにあった「D＊＊ホテル」（390頁、392頁）や
「D＊＊コーヒー店」（380頁）は、2020年の現在でも健在？

「群集の人」が世に出てからおよそ150年ほど経ったころ、
ニューヨークを舞台としたポール・オースターの『ガラスの街』（1985年）が書かれました。
「群集の人」によく似た小説だと思いました。

「群集の人」は、エピグラフにもガッテンしました。
「ただ一人あることに堪えないという、この大いなる不幸。　　　ラ・ブリュイエル」

結末の言葉にも納得。
ポウは、読者をほったらかしたまま終わらせるような、無責任なことはしません。

「この老人こそ、深い罪の象徴、罪の精神（こころ）というものなのだ」（393頁）
「あの老人は一人でいるに堪えられない。いわゆる＜群集の人（傍点あり）＞なのだ。後を尾けてもなにになろう。彼自身についても、彼の行為についても、所詮（しょせん）知ることはできないのだ」（393頁）

「ただ一人あることに堪えないという、この大いなる不幸」
だれしも、ただ一人消え去るのみの運命だとしても、つらい。
愛する人よ、この大いなる不幸ものの幸運を祈ってください。

＜「ナンタケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」のあらすじ＞

著者ピムは、合衆国に戻り、1938年、この冒険譚を書く（8頁）
高校生のピム、二歳先輩のオーガスタスと一緒にピムの船エーリアル号に乗り込み遭難。
捕鯨船ペンギン号に助けられる（19頁）
6月の中旬、二人でグランプス号（82頁）の貨物室に潜り込む。
6月20日、ナンタケット島を出帆（60頁）
船の中の反乱と暴動（63頁）　
7月2日、オーガスタス、船内を自由に歩けるようになる。
8月1日、オーガスタス死去（160頁）。
飢餓、転覆（166頁）。難破漂流。
8月7日、ジェイン・ガイ号に救われる（168頁）
10月18日、ケルゲーレン島に錨をおろす（174頁）
1828年1月19日、百十人の野蛮人に遭遇。船内を見せる（206頁）
原住民（蛮人）との戦闘（237頁）
ピムの自殺事件（266頁）
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