ラヴクラフト全集の刊行は1989年の6巻で中断していたが、やっと
最終巻が出た。特に「夢書簡」や初期作品などファンが読みたくなる
ものがそろっている。これでラヴクラフト全集は30年過ぎて完結
したが、惜しむらくは「文学における超自然の恐怖」というラヴクラ
フトによる恐怖文学論が全集に含まれていない。こういう悔いを残し
ながらまた新しいラヴクラフトの選集が編まれるのだろう。
本書にはダンセイニ風の作品も含まれているが、ダンセイニを読んで
本書を読めば、ラヴクラフトの独自の地平の広さを知ることになると
思う。
ラヴクラフトはクトルー神話を遺すためにこの世に生まれでた人だ。
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ラヴクラフト全集7 (創元推理文庫) 文庫 – 2005/1/22
H・P・ラヴクラフト
(著),
大瀧 啓裕
(翻訳)
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- ISBN-104488523072
- ISBN-13978-4488523077
- 出版社東京創元社
- 発売日2005/1/22
- 言語日本語
- 本の長さ384ページ
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2005/1/22)
- 発売日 : 2005/1/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 384ページ
- ISBN-10 : 4488523072
- ISBN-13 : 978-4488523077
- Amazon 売れ筋ランキング: - 206,458位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 745位創元推理文庫
- - 1,056位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- - 1,670位英米文学研究
- カスタマーレビュー:
著者について
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H. P. ラヴクラフトは、1890 年にロードアイランド州プロビデンスで生まれ、人生のほとんどをそこで過ごしました。 彼はキャリアの早い段階で多くのエッセイや詩を書きましたが、1923年にパルプ雑誌の奇妙な物語が登場した後、徐々にホラーストーリーの執筆に集中し、フィクションのほとんどを寄稿しました. それにもかかわらず、彼のフィクションの比較的小規模なコーパス (3 つの短編小説と約 60 の短編小説) は、この分野でのその後の研究に幅広い影響を及ぼし、20 世紀アメリカの代表的な超自然フィクションの作家と見なされています。 H. P. ラヴクラフトは 1937 年にプロビデンスで亡くなりました。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年3月30日に日本でレビュー済み
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ここ最近ずっとハマっている、とある中国の対戦ゲームがこのクトゥルフ神話をモチーフにされているとの事だったので、読みたい話が入っているこれだけまず購入しました。
気になっていた『ファン・ロメロの変容』は特にとても良かったです。ロメロは可愛いし、主人公もロメロも何だか推しに似ていてちょっとニヤニヤしてしまいました。所々難しい表現がありますが、その他のお話も中々面白かったので、気になる方は是非オススメします。
気になっていた『ファン・ロメロの変容』は特にとても良かったです。ロメロは可愛いし、主人公もロメロも何だか推しに似ていてちょっとニヤニヤしてしまいました。所々難しい表現がありますが、その他のお話も中々面白かったので、気になる方は是非オススメします。
2013年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全集1~6は学生の時にそろえて読んでいて、7巻はなかなか出版されなかったと記憶。
その7巻を見つけ読んでみたけどなぜか移入できない。
文体が古いせいなのか? 自分の想像力が衰えたのか?
ラブクラフト死後、フォロワーによって拡張されていったクトゥルフ神話の原点を
再認識するために、じっくり腰をすえてもう一回読んでみるか。
その7巻を見つけ読んでみたけどなぜか移入できない。
文体が古いせいなのか? 自分の想像力が衰えたのか?
ラブクラフト死後、フォロワーによって拡張されていったクトゥルフ神話の原点を
再認識するために、じっくり腰をすえてもう一回読んでみるか。
2020年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
病みつきになり、7巻まで購入しました。
2011年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
確かに読みづらいです.
他の巻と比べても.
ただ「アーカム計画」を読むに当たり,元ネタを網羅したい人は読んでおいて損は無いと思います.
自分もそれが狙いで読んでます.
他の巻と比べても.
ただ「アーカム計画」を読むに当たり,元ネタを網羅したい人は読んでおいて損は無いと思います.
自分もそれが狙いで読んでます.
2011年2月2日に日本でレビュー済み
『ラヴクラフト全集5』のカスタマーレビューにも書きましたが、
僕は1読者として、この人の翻訳が悪いとはどうしても思えません。
悪い翻訳とは、物語の雰囲気を殺して、
それを無味乾燥なものにしてしまっているもののことを言うのだと思っているのですが、
そういう意味では大滝啓裕氏の翻訳は十分不気味で、
物語のおどろおどろしさ、うねくるようなリズムを表現しえていると思います。
しかしとは言っても、僕は原文を読んだことのない身です。
ただ全集1で訳者の大西氏が書かれている「原文のとっつきにくさ」
から判断して、おそらく原文もこれくらいはややこしいものなのだろうな、
と漠然と思うまでです。実際30年代のアメリカの小説というのはシンクレア・ルイスしかり、
こういうわかりにくいような晦渋なような、そういう文体が主流だったのではと思うのですが。
また、巻末の"コレクション自慢"がいやらしい、
というレビューにも反対の意見を述べさせていただきます。
というのも、コレクション自慢などどこにもなく、あるのはただ、
全集に収録されている小説がもともとどんな雑誌に掲載されていたか、
という写真資料に他ならないからです。読者にも有益なこの情報が、
どうして「自慢」などという歪んだ捉え方をされてしまうのか理解に苦しみます。
と、ここまで滔々とあまりにも意見が偏りすぎていると思われるレビューについての
個人的な反論を書かせていただきましたが、それでも僕の星の数はこのくらいです。
というのも単純に、収録されている作品がたいしておもしろくないからです。
事情はおそらく解説で大滝氏が書かれている、
「もともと選集だったはずが3巻を自分が翻訳した時点から『全集』という名前になった。」
ということがどうもその一因らしく、
最もおもしろい作品が1、2巻のほうに凝縮させられてしまって、
あとの巻はその残りをうまく配分していくしかなく、
さらにそうしてこの巻まで来てしまっては、もうおもしろい中身のある小説もネタ切れで、
一種の資料集めいたB面集的な存在になってしまったのだと思います。
しかしどんな作家の全集にもこの手の、「誰も読まないような巻」はつきものだと思うので、
まぁ、仕方ないかなぁとも思っています。
ともかくこれでラブクラフトの全小説が訳されたということで、素直にそれを喜びたいです。
でもほんとに、内容はあくまでこれまでの巻の『おまけ』程度に考えてください!
僕は1読者として、この人の翻訳が悪いとはどうしても思えません。
悪い翻訳とは、物語の雰囲気を殺して、
それを無味乾燥なものにしてしまっているもののことを言うのだと思っているのですが、
そういう意味では大滝啓裕氏の翻訳は十分不気味で、
物語のおどろおどろしさ、うねくるようなリズムを表現しえていると思います。
しかしとは言っても、僕は原文を読んだことのない身です。
ただ全集1で訳者の大西氏が書かれている「原文のとっつきにくさ」
から判断して、おそらく原文もこれくらいはややこしいものなのだろうな、
と漠然と思うまでです。実際30年代のアメリカの小説というのはシンクレア・ルイスしかり、
こういうわかりにくいような晦渋なような、そういう文体が主流だったのではと思うのですが。
また、巻末の"コレクション自慢"がいやらしい、
というレビューにも反対の意見を述べさせていただきます。
というのも、コレクション自慢などどこにもなく、あるのはただ、
全集に収録されている小説がもともとどんな雑誌に掲載されていたか、
という写真資料に他ならないからです。読者にも有益なこの情報が、
どうして「自慢」などという歪んだ捉え方をされてしまうのか理解に苦しみます。
と、ここまで滔々とあまりにも意見が偏りすぎていると思われるレビューについての
個人的な反論を書かせていただきましたが、それでも僕の星の数はこのくらいです。
というのも単純に、収録されている作品がたいしておもしろくないからです。
事情はおそらく解説で大滝氏が書かれている、
「もともと選集だったはずが3巻を自分が翻訳した時点から『全集』という名前になった。」
ということがどうもその一因らしく、
最もおもしろい作品が1、2巻のほうに凝縮させられてしまって、
あとの巻はその残りをうまく配分していくしかなく、
さらにそうしてこの巻まで来てしまっては、もうおもしろい中身のある小説もネタ切れで、
一種の資料集めいたB面集的な存在になってしまったのだと思います。
しかしどんな作家の全集にもこの手の、「誰も読まないような巻」はつきものだと思うので、
まぁ、仕方ないかなぁとも思っています。
ともかくこれでラブクラフトの全小説が訳されたということで、素直にそれを喜びたいです。
でもほんとに、内容はあくまでこれまでの巻の『おまけ』程度に考えてください!
2005年8月7日に日本でレビュー済み
16年ぶりに出た第7巻。
13の短篇と、初期作品が5篇。さらに友人知己に書き送った夢・妄想的想像が「夢書簡」と題してまとめられている。ハリー・フーディニ名義で代作した「ファラオとともに幽閉されて」など、貴重な作品が収められている。
私にとってもラヴクラフトを読むのは16年ぶりだった。初期作品や断片、書簡なども含まれているということで、あまり期待せずに読んだが、まあ、悪くはないだろう。クトゥルー神話も入っていないし、良作と呼べるものも見当たらない。しかし、ラヴクラフトの雰囲気は感じ取れる。出版には感謝する。
それにしても翻訳がひどい。原文に忠実な態度はわかるが、日本語としてどうか。
一般人にはつらい一冊だろう。
13の短篇と、初期作品が5篇。さらに友人知己に書き送った夢・妄想的想像が「夢書簡」と題してまとめられている。ハリー・フーディニ名義で代作した「ファラオとともに幽閉されて」など、貴重な作品が収められている。
私にとってもラヴクラフトを読むのは16年ぶりだった。初期作品や断片、書簡なども含まれているということで、あまり期待せずに読んだが、まあ、悪くはないだろう。クトゥルー神話も入っていないし、良作と呼べるものも見当たらない。しかし、ラヴクラフトの雰囲気は感じ取れる。出版には感謝する。
それにしても翻訳がひどい。原文に忠実な態度はわかるが、日本語としてどうか。
一般人にはつらい一冊だろう。
2020年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ラヴクラフトは紙の本でだいたい読んだのですが、内容がうろ覚えの物が多く、最近また読んでみたくなりました。kindleで読めるのが有難いです。この巻の話は一風変わった、ファンタジーっぽい不思議世界です。クトゥルフの異界の生物もおもしろいのですが、こちらの雰囲気も好きです。