ゾティークもの、ヒュペルボレオスものの陰に隠れがちなスミスのアヴェロワーニュものを全て収録した短編集。
ヒュペルボレオスものは神話風、ゾティークものは説話風とするならば、アヴェロワーニュものは御伽噺風と云ったところで、何処かユーモラスな雰囲気や市井の人々の人間臭いやり取りなどが、前の二シリーズと異なる特徴を感じさせる。
本来ゾティークものの一作となる筈だった作品ほかクトゥルー神話二作を含む附録の六本も中々貴重。特に「分裂症の造物主」は噴き出す事間違いなし。
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アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚 (創元推理文庫) 文庫 – 2011/12/21
クラーク・アシュトン・スミス
(著),
大瀧 啓裕
(翻訳)
アヴェロワーニュ,怪物像をつくる者,アゼダラクの聖性 他
- 本の長さ424ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2011/12/21
- ISBN-104488541046
- ISBN-13978-4488541040
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2011/12/21)
- 発売日 : 2011/12/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 424ページ
- ISBN-10 : 4488541046
- ISBN-13 : 978-4488541040
- Amazon 売れ筋ランキング: - 856,085位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2022年4月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フランス中南部に位置する土地、アヴェロワーニュ。キリスト教が浸透する一方、その裏では異教の神々に面妖な怪物、土着の信仰や魔術・妖術が人々の生活を脅かし、または潤していた。
本書はそのアヴェロワーニュを舞台に、妖術師が術を行使し、人獣を襲う怪物が現れ、人々がそれを退治しようとする話が集められた連作短編集である。ヒュペルボレオスより後という時代設定のため、スミスは時に事態解決のキーアイテムとして、ヒュペルボレオス時代の魔道士エイボンが残した書物や遺品を登場させることもあった。
グロテスクながらも詩的な描写。欲望と愛欲こそが人を生き生きとさせることを感じさせる表現。、必ずしもヒロイックな結末を迎えるとは限らない、スミス流のユーモアが効いた物語。町の人々から蔑まれた妖術師が死体を寄り集めて作り上げた巨人を使って彼らに復讐しようとする『イルゥルニュ城の巨像』や彗星から訪れたと思しき怪物が人獣を襲いまわる『アヴェロワーニュの獣』など12篇の他、クトゥルフ神話の影響を強く感じる妖術師もの6篇、計18篇を収録。
アヴェロワーニュが舞台の作品の特徴は他の2作品とは異なり、作品の多くが中世・近世(12~18世紀)を時代背景としているために日本発ファンタジーに慣れ親しんでいる人からすれば比較的受け入れやすいこと、そしてそれが何年の出来事なのかが明記されているので、実際の出来事や実在の人物と、絡めようと思えばできることだ。クトゥルフ神話×ファンタジーの小説またはシナリオの創作を考えている人は、本書と『クトゥルフ・ダークエイジ』が良き参考書となるはずである。
本書はそのアヴェロワーニュを舞台に、妖術師が術を行使し、人獣を襲う怪物が現れ、人々がそれを退治しようとする話が集められた連作短編集である。ヒュペルボレオスより後という時代設定のため、スミスは時に事態解決のキーアイテムとして、ヒュペルボレオス時代の魔道士エイボンが残した書物や遺品を登場させることもあった。
グロテスクながらも詩的な描写。欲望と愛欲こそが人を生き生きとさせることを感じさせる表現。、必ずしもヒロイックな結末を迎えるとは限らない、スミス流のユーモアが効いた物語。町の人々から蔑まれた妖術師が死体を寄り集めて作り上げた巨人を使って彼らに復讐しようとする『イルゥルニュ城の巨像』や彗星から訪れたと思しき怪物が人獣を襲いまわる『アヴェロワーニュの獣』など12篇の他、クトゥルフ神話の影響を強く感じる妖術師もの6篇、計18篇を収録。
アヴェロワーニュが舞台の作品の特徴は他の2作品とは異なり、作品の多くが中世・近世(12~18世紀)を時代背景としているために日本発ファンタジーに慣れ親しんでいる人からすれば比較的受け入れやすいこと、そしてそれが何年の出来事なのかが明記されているので、実際の出来事や実在の人物と、絡めようと思えばできることだ。クトゥルフ神話×ファンタジーの小説またはシナリオの創作を考えている人は、本書と『クトゥルフ・ダークエイジ』が良き参考書となるはずである。
2014年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
訳者はCAスミスの訳本を何冊か出しているが、いずれも訳文が硬すぎていただけない。
魔術師の帝国やイルーニュの巨人をワクワクしながら読んだ時と厭世の感がある。
こういう訳し方はしちゃいけない見本であり、原書を損ないかねないこの訳者に訳してもらいたくなかった。
魔術師の帝国やイルーニュの巨人をワクワクしながら読んだ時と厭世の感がある。
こういう訳し方はしちゃいけない見本であり、原書を損ないかねないこの訳者に訳してもらいたくなかった。
2020年6月6日に日本でレビュー済み
『アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚』です。
クラーク・アシュトン・スミスの中では最も、中世フランスをモデルとしているであろう異世界のアヴェロワーニュ物が好きだったので、期待して読みました。が……あれ……大抵の話の内容を既に知っているから、という部分は差し引いて考えなければならないのは分かっているのですが、なんか、かつて井辻訳『イルーニュの巨人』を読んだ時のようなワクワクが少なめだったような。
ゾティークやヒュペルボレオスの時は訳者の文章の巧みさに舌鼓を打つことができたのですが、今回はあんまそのへん楽しめなかったかな。飽きたのではないとは思うのですが、何故だろう。
あと、作品ごとに西暦年が設定されているのはちょっと驚きでした。原文からこうだったのか。だとするとこれはアヴェロワーニュ年代記という立ち位置になるのでしょうけど、それだと縦の長さは発生するけど横幅が無くなるんですよね。
それと、一冊丸々アヴェロワーニュだと思っていたら、後半はその他の短編集でした。そちらはそちらで面白いのですが、すみません、私個人的にアヴェロワーニュに対する期待が大きすぎました。
評価は★4。つまらないわけではないです。アヴェロワーニュものの保存版として、機会があるごとに読み返したいです。
クラーク・アシュトン・スミスの中では最も、中世フランスをモデルとしているであろう異世界のアヴェロワーニュ物が好きだったので、期待して読みました。が……あれ……大抵の話の内容を既に知っているから、という部分は差し引いて考えなければならないのは分かっているのですが、なんか、かつて井辻訳『イルーニュの巨人』を読んだ時のようなワクワクが少なめだったような。
ゾティークやヒュペルボレオスの時は訳者の文章の巧みさに舌鼓を打つことができたのですが、今回はあんまそのへん楽しめなかったかな。飽きたのではないとは思うのですが、何故だろう。
あと、作品ごとに西暦年が設定されているのはちょっと驚きでした。原文からこうだったのか。だとするとこれはアヴェロワーニュ年代記という立ち位置になるのでしょうけど、それだと縦の長さは発生するけど横幅が無くなるんですよね。
それと、一冊丸々アヴェロワーニュだと思っていたら、後半はその他の短編集でした。そちらはそちらで面白いのですが、すみません、私個人的にアヴェロワーニュに対する期待が大きすぎました。
評価は★4。つまらないわけではないです。アヴェロワーニュものの保存版として、機会があるごとに読み返したいです。