僕が今更レビューするまでもなく、いろんな方がレビューされているように名作、というか素晴らしい作品が収められています。
サンリオ文庫も持っているのですが、この「時間のかかる彫刻」は書店で見て、思わず買ってしまい家に帰ってたしかめてみると「スタージョンは健在なり」の題名違いであることに気がつきました。
これまでのスタージョン作品の少なさの反動で、スタージョンと書いてあると思わず買ってしまう悲しい性ですね(^^;)
ここ数年でスタージョン作品が多数発売、再発売されているのはほんとうに喜ばしい限りです。
この短編集に関して最後に収められている「自殺」という作品ですが、この作品に関しては無視されているのか、レビューされたのを読んだことがないのでひとことだけ書きたいと思います。
内容は自殺しようとした男が、崖を飛び降りてから再び完全に生還するまでの一夜の出来事です。
この作品は僕にとっては最初に読んだときからもの凄く印象的で忘れられないものになっています。
こんな言い方は不謹慎かもしれませんが、この作品は、万策尽き果てて、これから自殺しようと考えている人に読ませたいと読むたびにいつも思います。
長いこと生きているとほんとうにいろんなことがありますが、個人的なことをいえば、僕はこの作品に何度も助けられている、と思っています。追い詰められると、この作品のことが必ず思い出されるのです。
詳しい内容は書きませんが、一読していただいたらその意味がわかると思います。
大げさに言うと、スタージョンの人間に対する深い愛情を感じます。
なにかの偶然でこの僕のレビューを読んでしまった方、ぜひこの本を手にとってこの作品を読んで欲しいと思います。
まだスタージョンを読んだことのない方、新しい世界が広がると思います。
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時間のかかる彫刻 (創元SF文庫) 文庫 – 2004/12/11
シオドア・スタージョン
(著),
大村 美根子
(翻訳)
- 本の長さ347ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2004/12/11
- ISBN-104488619029
- ISBN-13978-4488619022
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2004/12/11)
- 発売日 : 2004/12/11
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 347ページ
- ISBN-10 : 4488619029
- ISBN-13 : 978-4488619022
- Amazon 売れ筋ランキング: - 283,457位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 139位創元SF文庫
- - 1,475位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- - 2,325位英米文学研究
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これ、男尊女卑が凄いです…時代もあるんでしょうが、徹底的に女性が男性に都合が良い存在でしか描かれていなくてゾッとしてしまい、話に入り込めなかった…
これ、傑作と思う人いるのかな?いたらかなりお年の男性限定な気がする…
有名な表題作も、ただの支離滅裂で統合失調の人の話聞いてるみたいな気分になってしまった…
これ、傑作と思う人いるのかな?いたらかなりお年の男性限定な気がする…
有名な表題作も、ただの支離滅裂で統合失調の人の話聞いてるみたいな気分になってしまった…
2016年2月11日に日本でレビュー済み
スタージョンの作品は作者の意図を考えたい人には不向きな作品です。
この作品は最後のオチがない、作者はこの中で何が言いたかったのかわからない、とすぐに言ってしまう人にはつまらない作品ばかりでしょう。読書そのものを楽しむのではなく、本代の元を取ろうと何とかして内容に自分に合う意味を探そうとする人には向きません。
仕事したくない、生きていく意味がない、と漫然とした不安を抱えているときに、「ここに、そしてイーゼルに」を読むと、何となく明日も一日生きてみようかな、という気分になる。
教えるのもつらい、学ぶのもつらい、学校にも行きたくない気持ちになったとき(子も教師も)「箱」を読み終わったとき、明日一日だけは学校に行ってみようかな、と思う。
人を愛するのが怖くなったとき「人の心が見抜けた女」を読むと、もう一度他人とかかわりを持ってみてもいいのかなという気になる。
これら全て「なんとなくそんな気分になる」というのが重要。そこにスタージョンの技量があるのだと思う。そして彼の作品を読んで感ずるのは(ものすごく恥ずかしいけど言いますよ)この世の中に存在しているものすべてへの愛。たとえそれが少数派でも、宇宙のかなたの生き物でも、無生物でも。「たとえ世界を失っても」なんて読んだ日には・・・。
この作品集が合わなかったから、と敬遠するのではなく、今手に入りやすい短編集も出ているので他の作品も手に取っていただきたいと一人のファンとしては思います。
この作品は最後のオチがない、作者はこの中で何が言いたかったのかわからない、とすぐに言ってしまう人にはつまらない作品ばかりでしょう。読書そのものを楽しむのではなく、本代の元を取ろうと何とかして内容に自分に合う意味を探そうとする人には向きません。
仕事したくない、生きていく意味がない、と漫然とした不安を抱えているときに、「ここに、そしてイーゼルに」を読むと、何となく明日も一日生きてみようかな、という気分になる。
教えるのもつらい、学ぶのもつらい、学校にも行きたくない気持ちになったとき(子も教師も)「箱」を読み終わったとき、明日一日だけは学校に行ってみようかな、と思う。
人を愛するのが怖くなったとき「人の心が見抜けた女」を読むと、もう一度他人とかかわりを持ってみてもいいのかなという気になる。
これら全て「なんとなくそんな気分になる」というのが重要。そこにスタージョンの技量があるのだと思う。そして彼の作品を読んで感ずるのは(ものすごく恥ずかしいけど言いますよ)この世の中に存在しているものすべてへの愛。たとえそれが少数派でも、宇宙のかなたの生き物でも、無生物でも。「たとえ世界を失っても」なんて読んだ日には・・・。
この作品集が合わなかったから、と敬遠するのではなく、今手に入りやすい短編集も出ているので他の作品も手に取っていただきたいと一人のファンとしては思います。
2011年4月13日に日本でレビュー済み
1983年にサンリオSF文庫から出た『スタージョン健在なり』の改題・文庫化。
Theodore Sturgeonの『Sturgeon is alive and well…』(1971年)の翻訳。
短編12篇が収録されている。
1969-71年に執筆されたものが中心(1篇だけ1954年)で、円熟期の作品集といえよう。
表題作「時間のかかる彫刻」は、1970年のネビュラ賞ノヴェレット部門、1971年のヒューゴー賞ショートストーリー部門をダブル受賞したもの。
ただ、スタージョンはかなり好みの分かれる作家と思う。私も昔は好きで良く読んでいたのだが、今回、10年ぶりくらいに手に取ったところ、なんだか肌合いが合わず、読み進めるのにけっこう苦労させられた。むむむむむ。
Theodore Sturgeonの『Sturgeon is alive and well…』(1971年)の翻訳。
短編12篇が収録されている。
1969-71年に執筆されたものが中心(1篇だけ1954年)で、円熟期の作品集といえよう。
表題作「時間のかかる彫刻」は、1970年のネビュラ賞ノヴェレット部門、1971年のヒューゴー賞ショートストーリー部門をダブル受賞したもの。
ただ、スタージョンはかなり好みの分かれる作家と思う。私も昔は好きで良く読んでいたのだが、今回、10年ぶりくらいに手に取ったところ、なんだか肌合いが合わず、読み進めるのにけっこう苦労させられた。むむむむむ。
2005年2月20日に日本でレビュー済み
本書は1971年にサンリオSF文庫から刊行された『スタージョンは健在なり』(原題:Sturgeon Is Alive and Well)の全訳です。サンリオ文庫が廃刊になって以来、長きに渡って入手困難な状態にあったのを、この度めでたく創元社から復刊となりました。
ここに収められた12篇はいずれも70年代、作者円熟期の作品ばかりであり、その鮮やかな手腕は読む者をして唸らさずにはおきません。かつてSF作家ディレイニーはスタージョンを「SF界最高の短篇作家」と賞賛したとか。
そのディレイニーの言葉に嘘偽りはなく、スタージョンの真骨頂はなんといっても、その磨きぬかれた宝石のような短篇にあります。まさに、こういうのを「珠玉の短篇」というのですね。
ヒユーゴー/ネビュラ両賞受賞の表題作を含む本書はスタージョン入門をしても最適です。昔からのスタージョンのファンはもちろんのこと、初めてこの作家にふれる方にも自信をもってオススメできる一冊です。
ここに収められた12篇はいずれも70年代、作者円熟期の作品ばかりであり、その鮮やかな手腕は読む者をして唸らさずにはおきません。かつてSF作家ディレイニーはスタージョンを「SF界最高の短篇作家」と賞賛したとか。
そのディレイニーの言葉に嘘偽りはなく、スタージョンの真骨頂はなんといっても、その磨きぬかれた宝石のような短篇にあります。まさに、こういうのを「珠玉の短篇」というのですね。
ヒユーゴー/ネビュラ両賞受賞の表題作を含む本書はスタージョン入門をしても最適です。昔からのスタージョンのファンはもちろんのこと、初めてこの作家にふれる方にも自信をもってオススメできる一冊です。
2005年3月9日に日本でレビュー済み
長らく手に入らなず、表題作は傑作としての噂だけを聞いてました。
で、ようやく読めるんだと手にとったのですが・・・・
あれ??
いや、その・・・期待はずれ・・・個人的には・・・
期待が高かったからでしょうか?
ヴィンテージのワインの保存状態がよくなったような印象。
いや、表題作以外でいい作品ありましたよ。
でも・・・・玉石混合?
「茶色い靴」「箱」なんて、読んだ後にじんわりと味わいの広がる
作品です。
「革新的科学技術の発見」という同じテーマを扱いながらも、
違ったタイプの作品が読めるのは、なかなか面白かったです。
当たり外れのあるオードブルの盛り合わせって感じでした。
で、ようやく読めるんだと手にとったのですが・・・・
あれ??
いや、その・・・期待はずれ・・・個人的には・・・
期待が高かったからでしょうか?
ヴィンテージのワインの保存状態がよくなったような印象。
いや、表題作以外でいい作品ありましたよ。
でも・・・・玉石混合?
「茶色い靴」「箱」なんて、読んだ後にじんわりと味わいの広がる
作品です。
「革新的科学技術の発見」という同じテーマを扱いながらも、
違ったタイプの作品が読めるのは、なかなか面白かったです。
当たり外れのあるオードブルの盛り合わせって感じでした。