「破滅三部作」と呼ばれる、『沈んだ世界』『燃える世界』『結晶世界』を読もうとしているのであればその前に読んでおくことをお勧めする。
私の場合は逆になってしまったが、先にこの作品を読んでおいた方が他の三作を読みにあたって読みやすかったのではないかと思う。
三部作の中で一番のお勧めは『結晶世界』である、一番現実味のない話だからである。また結晶と言うものに何か特別なもの美しいものというイメージがあるからかも知れない。
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狂風世界 (創元推理文庫 629-4) ペーパーバック – 1992/5/1
ダブルポイント 詳細
どこから吹いてくるのか、烈風は徐々に風速を強め、世界の諸都市は次々と崩壊への道をたどった。人々は抗すすべもなく食糧と飲料水をたずさえて地下壕での生活をはじめた。波浪は海岸地帯をなめ、河川は涸渇し、火災が頻発する。世界はいずこからともなく吹き募る東風の前に屈しようとしていた。作者の記念すべき長編処女作。
- 本の長さ257ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1992/5/1
- ISBN-104488629040
- ISBN-13978-4488629045
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1992/5/1)
- 発売日 : 1992/5/1
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 257ページ
- ISBN-10 : 4488629040
- ISBN-13 : 978-4488629045
- Amazon 売れ筋ランキング: - 488,006位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,730位創元推理文庫
- - 2,570位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- - 6,296位英米文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年9月16日に日本でレビュー済み
2014年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハリケーンって怖いんですね。なんかの紙面で紹介されていたので、読んでみたけど、いまいち感触がよく分からなかった。
2010年11月12日に日本でレビュー済み
先ごろ亡くなったJ・G・バラードの長編処女作とのこと。創元SF文庫の復刊フェアとういうことで、新本で入手したのだが、奥付けを見ると初版は1970年!
確かに、内容自体はパニックものとしては、ちょっと古臭さは否めないし、バラードらしさがあるかといえば、それもあまり感じられない。
内容としては、原因はよく分からないが、世界中を強風が吹きまくり、地上の建物も吹き飛ばされ、人類の生存さえ危ぶまれているという状況のもとで、大富豪の陰謀が計画されているという、自然災害パニックSFとなっている。
強風といっても、半端ではなく、時速何百マイルというとても有り得ないぐらいの設定。今だったら、環境問題、地球温暖化に絡めて、難しい科学議論を説明するところだけど、バラードは一切、その災害の原因とか、それを止めようとする人間の努力などが描こうとせず、むしろ、その状況で為す術もなく、往生している人類の有り様をリアルに描いている。
ただ、その中で、そういう理不尽とも言える自然の振る舞い対して、敢然と立ち向かう人間の存在(まるで風車に向かうドン・キホーテのように)とそれをあざ笑うかのような自然の暴威を対比させ、人間体自然という構造の無意味さのようなものを感じさせる。40年前の小説とは思えない。
確かに、内容自体はパニックものとしては、ちょっと古臭さは否めないし、バラードらしさがあるかといえば、それもあまり感じられない。
内容としては、原因はよく分からないが、世界中を強風が吹きまくり、地上の建物も吹き飛ばされ、人類の生存さえ危ぶまれているという状況のもとで、大富豪の陰謀が計画されているという、自然災害パニックSFとなっている。
強風といっても、半端ではなく、時速何百マイルというとても有り得ないぐらいの設定。今だったら、環境問題、地球温暖化に絡めて、難しい科学議論を説明するところだけど、バラードは一切、その災害の原因とか、それを止めようとする人間の努力などが描こうとせず、むしろ、その状況で為す術もなく、往生している人類の有り様をリアルに描いている。
ただ、その中で、そういう理不尽とも言える自然の振る舞い対して、敢然と立ち向かう人間の存在(まるで風車に向かうドン・キホーテのように)とそれをあざ笑うかのような自然の暴威を対比させ、人間体自然という構造の無意味さのようなものを感じさせる。40年前の小説とは思えない。
2016年7月23日に日本でレビュー済み
まさに地球温暖化の果て、このバラードの処女作は彼が真のSF作家であることを証明している。映画化作品も多く、世界のSFファンが魅了されている作家である。
2014年1月17日に日本でレビュー済み
一言で言えば、ひたすら狂った様に風が吹く話。何故地球がそんな目に遭わなければいけないのか、一応科学的な説明らしきものもほんの数行申し訳程度に述べられてはいるが、そんなものは所詮付け足し。それで何等かの対策を講じられる訳でもないし、物語がその原因の謎に収斂して行く訳でもない。原題からして"The Wind from Nowhere"である。悪役らしき人物も後半になって活躍して来るが、それも何だか大した野望が有る訳でも無いらしい。この本の眼目は、とにかく地上のあらゆるものが吹き飛ばされ、薙ぎ倒され、何時熄むのかも判らない、いやそもそも終わることが有るのかどうかさえ判らない、どんどん加速して行く黙示録的な終焉の世界の執拗な描写と、そこで翻弄されるちっぽけな人間達の苦闘に在る。バラードを有名にした「世界」もの三部作より先に書かれた彼の処女長編と云うことだが、他の三編が好きな読者であれば本作も間違い無く気に入る筈。これが絶版になっていることが実に惜しい。