40年前に書かれた作品だが、非常に具体的な映像が浮かんでくる。
まだ実現できていない技術もあるが、AIやドローンはようやく実現し、進化しつつある。
ただ、そのドローンだが、作品中では日本の合同会社が研究開発していることになっている。当時の日本の元気良さからすればそのように書かれても違和感はなかったかもしれない。今の日本の技術者や工学系の学生諸君にこの作品を読んでいただき、また日本を世界の最先端に引き上げてほしいものだ。
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未来の二つの顔 (創元SF文庫) (創元推理文庫 663-5) 文庫 – 1994/11/1
ジェイムズ P.ホーガン
(著),
山高 昭
(翻訳)
人工知能を研究しているダイアー博士は研究中止命令の内示を受けて愕然とする。月面の工事現場で、コンピューターが勝手に下した誤った判断のために、大事故が起きたのだ。人工知能に仕事を任せる事の是非をめぐって論議がわき起こる。そのときダイアーが提案した実験とは……。ハードSFの第一人者ホーガンの待望の巨編!
- 本の長さ511ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1994/11/1
- ISBN-104488663052
- ISBN-13978-4488663056
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1994/11/1)
- 発売日 : 1994/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 511ページ
- ISBN-10 : 4488663052
- ISBN-13 : 978-4488663056
- Amazon 売れ筋ランキング: - 124,624位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 67位創元SF文庫
- - 451位創元推理文庫
- - 638位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1941年、英国ロンドン生まれ。コンピュータ・セールスマンだったが、1977年に一気に書き上げた長編『星を継ぐもの』でデビュー。同書は日本に翻訳紹介されると同時に爆発的な人気を博し、翌年の星雲賞を受賞。さらに『創世記機械』『内なる宇宙』でも同賞を受賞した。『造物主(ライフメーカー)の掟』『時間泥棒』など、最新科学技術に挑戦する作品を矢つぎばやに発表し、現代ハードSFの旗手として幅広い読者を獲得した。また『未来の二つの顔』『未来からのホットライン』『星を継ぐもの』は星野之宣によって漫画化されている。2010年没。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年9月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年8月19日に日本でレビュー済み
1979年に発表された、2028年の未来社会を舞台に機械の反乱をテーマに描いた作品です。
月面掘削工事における機械の誤作動を発端に人工知能の安全性に対する疑義が持ち上がり、人工知能が将来的に人類にとって脅威になるのか、はたまた心強い味方であり続けるか(=未来の二つの顔)を賭けて、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するスペースコロニーのような宇宙空間上に造営された巨大な人口居住地『ヤヌス』を舞台にして壮大な実験が試行されることになります。ヤヌスを支配する人工知能『スパルタクス』に対し、研究者と軍人たちはさまざまな攻撃を仕掛けることで、自主学習によって急成長するスパルタクスの行き着く姿を見届けようと試みます。
当時の人工知能研究者の協力を得て綴られた本作は、ディープラーニングに該当する概念や飛行型ロボット「ドローン」が登場するなど部分的に現在の科学ともリンクする先見性を持ち、そのテーマは発表当時よりも、シンギュラリティなどが話題となる現在のほうがより現実感を伴って楽しめるのかもしれません。
一方で、作品内での主人公であり人工知能研究の先駆者であるダイアーを中心とした主に科学者と軍人からなる登場人物たちや彼らの関係性の描写については、ダイアーが万能すぎる点も相まって全体的に平板で魅力に乏しく、かつ冗長に感じる部分も多く、SFというメインディッシュに対して盛られた付け合わせのパセリのような印象を受けてしまいました。また作品のストーリーとして致し方ない部分ではありますが、人工知能の危機そのものが本作の場合マッチポンプ的なものであるため、危機に対処するキャラクターたちへの感情移入が生まれにくいという点も挙げられます。
総評としては、『星を継ぐもの』などで著名な作者の代表作のひとつにも挙げられる本作は、SF作品としての先見性に秀で、思考実験としての面白さとその結末に興味を抱かせる強みを持つ反面、主に人物描写を中心とした小説としての魅力の弱さや冗長さを感じさせる作品でもあり、本書のテーマやSF作品全般、または著者の作品にとくに興味をもつ読者が当たるべき著書だと言えそうです。
月面掘削工事における機械の誤作動を発端に人工知能の安全性に対する疑義が持ち上がり、人工知能が将来的に人類にとって脅威になるのか、はたまた心強い味方であり続けるか(=未来の二つの顔)を賭けて、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するスペースコロニーのような宇宙空間上に造営された巨大な人口居住地『ヤヌス』を舞台にして壮大な実験が試行されることになります。ヤヌスを支配する人工知能『スパルタクス』に対し、研究者と軍人たちはさまざまな攻撃を仕掛けることで、自主学習によって急成長するスパルタクスの行き着く姿を見届けようと試みます。
当時の人工知能研究者の協力を得て綴られた本作は、ディープラーニングに該当する概念や飛行型ロボット「ドローン」が登場するなど部分的に現在の科学ともリンクする先見性を持ち、そのテーマは発表当時よりも、シンギュラリティなどが話題となる現在のほうがより現実感を伴って楽しめるのかもしれません。
一方で、作品内での主人公であり人工知能研究の先駆者であるダイアーを中心とした主に科学者と軍人からなる登場人物たちや彼らの関係性の描写については、ダイアーが万能すぎる点も相まって全体的に平板で魅力に乏しく、かつ冗長に感じる部分も多く、SFというメインディッシュに対して盛られた付け合わせのパセリのような印象を受けてしまいました。また作品のストーリーとして致し方ない部分ではありますが、人工知能の危機そのものが本作の場合マッチポンプ的なものであるため、危機に対処するキャラクターたちへの感情移入が生まれにくいという点も挙げられます。
総評としては、『星を継ぐもの』などで著名な作者の代表作のひとつにも挙げられる本作は、SF作品としての先見性に秀で、思考実験としての面白さとその結末に興味を抱かせる強みを持つ反面、主に人物描写を中心とした小説としての魅力の弱さや冗長さを感じさせる作品でもあり、本書のテーマやSF作品全般、または著者の作品にとくに興味をもつ読者が当たるべき著書だと言えそうです。
2018年3月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
AIが普通に利用される今だからこそ、リアリティを感じて、すごくスリリングで面白かったです。40年近く前に描かれたと思えない素晴らしい作品です。
2017年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
AI対人類という単純な二項対立でいずれかが勝利するという話で終わらないところが作者らしい作品でした。
相手が何を考えているのかを推量するほかない状況において、論理的思考を共通言語とした信頼を築くということは、対人間であっても同様のことのように思えます。
後半のテンポよく進むストーリーにどんどんと引き寄せられました。
相手が何を考えているのかを推量するほかない状況において、論理的思考を共通言語とした信頼を築くということは、対人間であっても同様のことのように思えます。
後半のテンポよく進むストーリーにどんどんと引き寄せられました。
2016年12月18日に日本でレビュー済み
自己防衛本能を持ったコンピュータが、自分を守るために、人を抹殺するような方向に進化したとき、人類はそのコンピュータの機能を停止させることができるか?これを確認するために、宇宙植民地を使って実験をする。
20年以上も前に書かれたSFだが、コンピュータが人類を超えるシンギュラリティの可能性が本当になった現在こそ読まれるべきSFであろう。
20年以上も前に書かれたSFだが、コンピュータが人類を超えるシンギュラリティの可能性が本当になった現在こそ読まれるべきSFであろう。
2015年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ホーガン一流の引き付ける仮想技術で近未来に現れそうで実現出来そうにない人工知能の進化と人類をも達観する魅力
2020年10月23日に日本でレビュー済み
古典的なAI-SF作品です。
この作品は、書かれた時代が重要です。AI研究に使われていたコンピュータの代表は、DEC社のPDP-10という汎用大型コンピュータであり、開発に使われていた言語の代表はLISPでした。
この作品には、この時代の"AI開発の精神"が反映されています。
この作品は、書かれた時代が重要です。AI研究に使われていたコンピュータの代表は、DEC社のPDP-10という汎用大型コンピュータであり、開発に使われていた言語の代表はLISPでした。
この作品には、この時代の"AI開発の精神"が反映されています。
2012年6月2日に日本でレビュー済み
本書の出版年は日本語版で1983年であり、発表は1970年代後半。
はるか昔のことで、とうに30年が過ぎている。
学生時代に熱狂的に迎え入れられたハードSFの第一人者が
このジェームズ・P・ホーガン。
マイコンなる言葉が新鮮で、今思えば8ビットCPUでもそこそこ
遊べる時代。NECの88は出ていただろうか?
コンピュータが知性を持つのか。
知性を持たせるために、どういう「プログラム」を
挿入すればいいのか。
「命令に従う」だけでは全く無意味であり、命令を
コンピュータが制御できる余地をいかに残すのか。
その知性とはどういう振る舞いをするのか。
知性が発達していく過程はどうか。
そんな時代に「人工知能」を扱った本書はまたまたよく読まれて
いた記憶がある。
さて、現在から見直すと…やはり「古びた」印象を受けてしまう。
ここの描写が古臭く感じるのではなく、「人工知能」がかくも容易に
生み出され、即現場で応用されるという設定自体が、現実味を欠く。
ホーガンが作家になる前に関わっていた仕事と関連が深いだけに
頭をひねる。
またコンピュータをプログラミングする際に、実行するか否かの
選択権をある程度コンピュータに留保していくやり方も、今では疑問。
ホーガンらしくリアリィティをもたせてはいるが、もう少し詳しい説明が
ないと「感覚的に了解」できても、その後の物語の悲劇を生むには
あまりに浅薄な印象を受ける。
この時代の雰囲気がよく出ており、時はまさにバブル前夜で、
かなりの「明るさ」を持った時代だったな…と懐かしく思う。
だからこそホーガンは「ハッピーエンド」にしたのだろうが、
終局の状況では、たかが数人の科学者の「思い」でもってこの危険な
コンピュータを「人類の味方」とするが、まずありえない結末。
「コンピュータの知性」の進化が、当初の推測を裏切って
「コンピュータが暴走」した後ではなおさら。
百万分の1でも一億分の1でも「人類を全て滅ぼす可能性のある機械」を
そのままにしていく選択などありえない。
時代の息吹を感じられるとは言え、この作品は忘れ去られるだろう。
ホーガンへの思いは大きいが、現在ではそういう評価しかありえまい。
なんにせよ歴史を感じる一作。
懐かしい作品 人には勧めない(☆2つ)が…
個人的には☆は5つ
はるか昔のことで、とうに30年が過ぎている。
学生時代に熱狂的に迎え入れられたハードSFの第一人者が
このジェームズ・P・ホーガン。
マイコンなる言葉が新鮮で、今思えば8ビットCPUでもそこそこ
遊べる時代。NECの88は出ていただろうか?
コンピュータが知性を持つのか。
知性を持たせるために、どういう「プログラム」を
挿入すればいいのか。
「命令に従う」だけでは全く無意味であり、命令を
コンピュータが制御できる余地をいかに残すのか。
その知性とはどういう振る舞いをするのか。
知性が発達していく過程はどうか。
そんな時代に「人工知能」を扱った本書はまたまたよく読まれて
いた記憶がある。
さて、現在から見直すと…やはり「古びた」印象を受けてしまう。
ここの描写が古臭く感じるのではなく、「人工知能」がかくも容易に
生み出され、即現場で応用されるという設定自体が、現実味を欠く。
ホーガンが作家になる前に関わっていた仕事と関連が深いだけに
頭をひねる。
またコンピュータをプログラミングする際に、実行するか否かの
選択権をある程度コンピュータに留保していくやり方も、今では疑問。
ホーガンらしくリアリィティをもたせてはいるが、もう少し詳しい説明が
ないと「感覚的に了解」できても、その後の物語の悲劇を生むには
あまりに浅薄な印象を受ける。
この時代の雰囲気がよく出ており、時はまさにバブル前夜で、
かなりの「明るさ」を持った時代だったな…と懐かしく思う。
だからこそホーガンは「ハッピーエンド」にしたのだろうが、
終局の状況では、たかが数人の科学者の「思い」でもってこの危険な
コンピュータを「人類の味方」とするが、まずありえない結末。
「コンピュータの知性」の進化が、当初の推測を裏切って
「コンピュータが暴走」した後ではなおさら。
百万分の1でも一億分の1でも「人類を全て滅ぼす可能性のある機械」を
そのままにしていく選択などありえない。
時代の息吹を感じられるとは言え、この作品は忘れ去られるだろう。
ホーガンへの思いは大きいが、現在ではそういう評価しかありえまい。
なんにせよ歴史を感じる一作。
懐かしい作品 人には勧めない(☆2つ)が…
個人的には☆は5つ