どの話もとてもロマンチックで楽しめました。よくいう夏への扉といい、この本に収録されている各話といい、どうして日本人ってこういう時空を超えた愛って好きなんでしょうね。触れると壊れるような儚さや、一瞬の煌めきが心を惹き付けるのでしょうか。
ストレス溢れる日常からちょっと離れたいときに読んでみてはいかがかと。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
時の娘 ロマンティック時間SF傑作選 (創元SF文庫) (創元SF文庫 ン 6-3) 文庫 – 2009/10/10
時間という絶対的な壁。これに挑もうとタイム・トラベルSFが書かれ始めて一世紀以上が過ぎた。このジャンルはことのほかロマンスと相性がよい。本邦初訳3編を含む名作9編。
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2009/10/10
- ISBN-104488715036
- ISBN-13978-4488715038
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2009/10/10)
- 発売日 : 2009/10/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 368ページ
- ISBN-10 : 4488715036
- ISBN-13 : 978-4488715038
- Amazon 売れ筋ランキング: - 473,326位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 243位創元SF文庫
- - 2,484位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年4月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
きょうから寝るまえの読書は、ロマンティック時間SF傑作選『時の娘』時間ものは大好物。楽しみだ。
1作目は、ウィリアム・M・リーの「チャリティのことづて」1700年にいる娘と、およそ250年後にいる少年の、時を超えたラブストーリーであった。さいごにほっとする仕掛けがしてあって、よい読み物であった。
2作目は、デーモン・ナイトの「むかしをいまに」ディックの『逆まわりの世界』の短篇版である。
3作目は、ジャック・フィニイの「台詞(セリフ)指導」映画界の話で、30年以上もむかしに出合った青年が中年男の俳優として、再会する。
4作目は、ウィルマー・H・シラスの「かえりみれば」30歳の主婦が催眠術で1週間のあいだ、15歳だったころに戻って、またもとの15年後の30歳の主婦に戻る話。
5作目は、バート・K・ファイラーの「時のいたみ」10年の歳月をかけて時間旅行したのだが、それがあまり役に立たなかった。つまらない話だった。
6作目は、ロバート・F・ヤングの「時が新しかったころ」22世紀にタイムマシンが発明されて、恐竜がいるころに行くと、火星人の姉弟がいて、誘拐されていたところを主人公が助ける。その火星人の姉がのちのち主人公の恋人になるハッピーエンド。ヤングらしいつくりの作品だった。
7作目は、チャールズ・L・ハーネスの「時の娘」母親を憎んでいる娘がいて、母親の恋人をとる。ところが、その恋人が自分の父親で、母親が自分自身だとわかるタイムパラドックスを扱ったもの。おもしろかった。
8作目は、C・L・ムーアの「出会いのとき巡りきて」タイムマシンでさまざまな時代に降り立つ主人公。その先々で、同一の女性に出合う。しかし、別れが待っている。さいごに深淵のなかでいっしょになる。
さいごの9作目は、ロバート・M・グリーン・ジュニアの「インキーに詫(わ)びる」いったい何を読んでいるのか皆目わからずにさいごまで読んだ。文学的ではあるが、SF的ではなかった。編者は秀作と書いているが、ぼくには秀作ではなかった。でも、わからずじまいっていうのが、ぼくには悔しいから、もう一度、読んでみる。いったい何を読んでいたのか、知りたいっていう気持ちからも。もう一度、読んだけれど、やっぱりわからない。男が二十年ぶりに故郷に帰って、当時付き合っていた女性に求婚する話だけれど、この男が幻覚をしょっちゅう見るせいで物語が明確さを欠くのだ。おもしろくなかった。描写は十分に文学的なのだけれど。
1作目は、ウィリアム・M・リーの「チャリティのことづて」1700年にいる娘と、およそ250年後にいる少年の、時を超えたラブストーリーであった。さいごにほっとする仕掛けがしてあって、よい読み物であった。
2作目は、デーモン・ナイトの「むかしをいまに」ディックの『逆まわりの世界』の短篇版である。
3作目は、ジャック・フィニイの「台詞(セリフ)指導」映画界の話で、30年以上もむかしに出合った青年が中年男の俳優として、再会する。
4作目は、ウィルマー・H・シラスの「かえりみれば」30歳の主婦が催眠術で1週間のあいだ、15歳だったころに戻って、またもとの15年後の30歳の主婦に戻る話。
5作目は、バート・K・ファイラーの「時のいたみ」10年の歳月をかけて時間旅行したのだが、それがあまり役に立たなかった。つまらない話だった。
6作目は、ロバート・F・ヤングの「時が新しかったころ」22世紀にタイムマシンが発明されて、恐竜がいるころに行くと、火星人の姉弟がいて、誘拐されていたところを主人公が助ける。その火星人の姉がのちのち主人公の恋人になるハッピーエンド。ヤングらしいつくりの作品だった。
7作目は、チャールズ・L・ハーネスの「時の娘」母親を憎んでいる娘がいて、母親の恋人をとる。ところが、その恋人が自分の父親で、母親が自分自身だとわかるタイムパラドックスを扱ったもの。おもしろかった。
8作目は、C・L・ムーアの「出会いのとき巡りきて」タイムマシンでさまざまな時代に降り立つ主人公。その先々で、同一の女性に出合う。しかし、別れが待っている。さいごに深淵のなかでいっしょになる。
さいごの9作目は、ロバート・M・グリーン・ジュニアの「インキーに詫(わ)びる」いったい何を読んでいるのか皆目わからずにさいごまで読んだ。文学的ではあるが、SF的ではなかった。編者は秀作と書いているが、ぼくには秀作ではなかった。でも、わからずじまいっていうのが、ぼくには悔しいから、もう一度、読んでみる。いったい何を読んでいたのか、知りたいっていう気持ちからも。もう一度、読んだけれど、やっぱりわからない。男が二十年ぶりに故郷に帰って、当時付き合っていた女性に求婚する話だけれど、この男が幻覚をしょっちゅう見るせいで物語が明確さを欠くのだ。おもしろくなかった。描写は十分に文学的なのだけれど。
2018年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイムトラベルものの短編を集めた本。時空ものがこんなにも前の年代から書かれていたことをこの本を読んで初めて知った。どの短編もテクニカルで工夫が凝らされていて面白い。とくにデーモン・ナイトの「いまをむかしに」が印象に残った。最初に読んだときは「???」という感じで意味がわからなかったのだが、なんだか変に気になる雰囲気があって、二度三度と読み返すうちに味わい深い読み心地に気づいた。よくこんなことを思いつくなと思った。ほかの短編も、やはり書かれた年代のせいで少し古めかしさが気になるものもあるけど、時のふしぎが絡んだあとに物語が着地する場所がそれぞれに面白くてよかった。
2017年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まあまあなストーリーの集成だが、本当にパッとしたのは、ロバート・ヤングだけ。「時が新しかったころ」は、本当に楽しめるSFタイムとラベル・ロマンスだ。ヒーローの性格が最高で、ヒロインの設定がとても魅力的に構成してある。何度も読み直したくなるような、爽やかな作品だ。竹宮惠子のマンガ「私を月まで連れてって」を連想させる。こちらがマンガより15年ほど前に書かれた。
2013年2月2日に日本でレビュー済み
少年と少女の淡い恋もあれば、大人の恋愛もあり、
ファンタジーに近いようなストーリーや冒険アクションのような物語もあります。
ほとんどがハッピーエンドのいい話なので、悲惨な結末が苦手な方はご安心を。
短・中編としてはどれもシナリオが上手いので、
読み始めは状況や世界観がつかめなくても、読み終わると「あーなるほど」とうなずいて楽しめると思います。
また、SFとしては非常に読みやすいです。
SFを読んだことのない方、特にSFに対して
「難しい科学の専門用語がでてきて、堅苦しくとっつきにくい」
というイメージを持っておられる方でも、この作品集は手に取りやすいという印象を持ちました。
一読して損はないでしょう。
収録作品は以下の通りです。
■『チャリティのことづて(原題:A Message from Charity)』(ウィリアム・M・リー/安野 玲 訳)
■『むかしをいまに(原題:Backward, O Time)』(デーモン・ナイト/浅倉 久志 訳)
■『台詞(せりふ)指導(原題:Double Take)』(ジャック・フィニィ/中村 融 訳)
■『かえりみれば(原題:Backward, Turn Backward)』(ウィルマー・H・シラス/中村 融・井上 知 訳)
■『時のいたみ(原題:Backtracked)』(バート・K・ファイラー/中村 融 訳)
■『時が新しかったころ(原題:When Time Was New)』(ロバート・F・ヤング/市田 泉 訳)
■『時の娘(原題:Child by Chronos)』(チャールズ・L・ハーネス/浅倉 久志 訳)
■『出会いのとき巡りきて(原題:Tryst in Time)』(C・L・ムーア/安野 玲 訳)
■『インキーに詫(わ)びる (原題:Apology to Inky)』(R・M・グリーン・ジュニア/中村 融 訳)
ファンタジーに近いようなストーリーや冒険アクションのような物語もあります。
ほとんどがハッピーエンドのいい話なので、悲惨な結末が苦手な方はご安心を。
短・中編としてはどれもシナリオが上手いので、
読み始めは状況や世界観がつかめなくても、読み終わると「あーなるほど」とうなずいて楽しめると思います。
また、SFとしては非常に読みやすいです。
SFを読んだことのない方、特にSFに対して
「難しい科学の専門用語がでてきて、堅苦しくとっつきにくい」
というイメージを持っておられる方でも、この作品集は手に取りやすいという印象を持ちました。
一読して損はないでしょう。
収録作品は以下の通りです。
■『チャリティのことづて(原題:A Message from Charity)』(ウィリアム・M・リー/安野 玲 訳)
■『むかしをいまに(原題:Backward, O Time)』(デーモン・ナイト/浅倉 久志 訳)
■『台詞(せりふ)指導(原題:Double Take)』(ジャック・フィニィ/中村 融 訳)
■『かえりみれば(原題:Backward, Turn Backward)』(ウィルマー・H・シラス/中村 融・井上 知 訳)
■『時のいたみ(原題:Backtracked)』(バート・K・ファイラー/中村 融 訳)
■『時が新しかったころ(原題:When Time Was New)』(ロバート・F・ヤング/市田 泉 訳)
■『時の娘(原題:Child by Chronos)』(チャールズ・L・ハーネス/浅倉 久志 訳)
■『出会いのとき巡りきて(原題:Tryst in Time)』(C・L・ムーア/安野 玲 訳)
■『インキーに詫(わ)びる (原題:Apology to Inky)』(R・M・グリーン・ジュニア/中村 融 訳)
2010年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
■内容紹介にある「時間SFはことのほかロマンスと相性がよい」だなんて魅力的な一文から、
私は、私のようなSF素人が思い描くような、いかにもあたりまえのロマンスを期待したのですが、この点、見込み違いでした。
アマゾンからのレビュー催促を受けて読み返してみても、ロマンティックな一冊だった、とは思えずにいます。
時間SFとして優れているのか、どうなのか、これもぴんと来ません。
テーマ別アンソロジーとしても、どうかすると、まとまりを欠いているようにさえ思えます。
SF的なセンスに富む人、古くから親しんでいる人にとっては、本書のラインナップからロマンスの滋味を汲み取れるのでしょうか。
そう思えば、なんだか悔しい気もしています。
■あとがきには、本書のセールスポイントを、こうまとめてありました。
・本邦初訳の作品
・初訳ではないが、埋もれていた作品
・入手困難だった作品
が、読めること。
選者曰く「相当にお買い得」とのこと。
■ですが、私にとっては、そのような付加価値は、SFに疎い自分を再確認してしょんぼりするだけでしたから、
件のあとがきや、他の人のレビューを読み返すにつれて「SF愛好家なら良さがわかるんだよ、相当に」と言われているような気持ちになり、
年の初めから、片想いの相手に失恋したみたいにしょんぼりしています。
私は、私のようなSF素人が思い描くような、いかにもあたりまえのロマンスを期待したのですが、この点、見込み違いでした。
アマゾンからのレビュー催促を受けて読み返してみても、ロマンティックな一冊だった、とは思えずにいます。
時間SFとして優れているのか、どうなのか、これもぴんと来ません。
テーマ別アンソロジーとしても、どうかすると、まとまりを欠いているようにさえ思えます。
SF的なセンスに富む人、古くから親しんでいる人にとっては、本書のラインナップからロマンスの滋味を汲み取れるのでしょうか。
そう思えば、なんだか悔しい気もしています。
■あとがきには、本書のセールスポイントを、こうまとめてありました。
・本邦初訳の作品
・初訳ではないが、埋もれていた作品
・入手困難だった作品
が、読めること。
選者曰く「相当にお買い得」とのこと。
■ですが、私にとっては、そのような付加価値は、SFに疎い自分を再確認してしょんぼりするだけでしたから、
件のあとがきや、他の人のレビューを読み返すにつれて「SF愛好家なら良さがわかるんだよ、相当に」と言われているような気持ちになり、
年の初めから、片想いの相手に失恋したみたいにしょんぼりしています。
2013年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズで
ロバート・F・ヤングの「たんぽぽ娘」に興味を持って
アマゾンの検索ワードに「たんぽぽ娘」と入力し
ここのページに来たあなたに注意です。
この書籍には「たんぽぽ娘」は収録されていません。
でも収録されている短編作品は傑作だらけです。
1960年代のSF作品とは思えない、使い回された感じもない短編集です。
「たんぽぽ娘」のようなSFと恋が組み合わさった作品を
読みたい方はぜひオススメします。
ロバート・F・ヤングの「たんぽぽ娘」に興味を持って
アマゾンの検索ワードに「たんぽぽ娘」と入力し
ここのページに来たあなたに注意です。
この書籍には「たんぽぽ娘」は収録されていません。
でも収録されている短編作品は傑作だらけです。
1960年代のSF作品とは思えない、使い回された感じもない短編集です。
「たんぽぽ娘」のようなSFと恋が組み合わさった作品を
読みたい方はぜひオススメします。
2009年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイム・トラベルを扱った作品を九篇収めたアンソロジー。カバー表紙に記された“ジャック・フィニイ”“ロバート・F・ヤング”の名前に惹かれて購入しました。
あまりに技巧が勝ち過ぎていてぴんとこない作品もあったなかで、私が気に入ったのは、時空を超えたラブ・ロマンスをストレートに歌い上げた作品。ロバート・F・ヤングの「時が新しかったころ」、C・L・ムーアの「出会いのとき巡りきて」の二篇がとてもよかった! 読んでいって目頭が自然熱くなったこういう作品こそ、タイム・トラベル・テーマ作品の王道じゃないかなあって、そう思いましたです。
ロバート・F・ヤングの短篇には、同じ作者のタイム・トラベル・ファンタジーの名品「たんぽぽ娘」に通じるテイストがあって、その文章にまず「あっ。いいなあ」と。こんなのです。
<立ったまま見おろしていると、少女は寝返りを打って横を向き、うなじで短く切りすぎたキンポウゲ色の髪が、火の光を受けて金赤色に染まった。カーペンターの頭の中はこんな連想でいっぱいになった。キンポウゲに覆われた春の牧場、温かく清らかな太陽が昇ってきて、露の宝石をちりばめた一日の到来を告げる・・・・・・。>p.179 市田泉訳
ロバート・F・ヤングの短篇集『たんぽぽ娘』(河出書房新社【奇想コレクション】シリーズより刊行予定)への期待がいや増す短篇。ヤングのタイム・トラベルものはやっぱり良いなあと、魅了されましたね。
【シャンブロウ】シリーズと、早川文庫の表紙カバーに描かれた松本零士のイラストが忘れられないC・L・ムーア。彼女の収録短篇は、人類の創成期から未来の果てにかけて、互いを探し求める男女の物語。時間の中を前に後ろに跳躍しながら、相手の女を訪ね求める主人公エリック・ロスナーのただひとすじの想い。弓弦から放たれた一矢が、女のスモークブルーの瞳めがけて飛んで行く・・・・・・。じんと震えが走ったラストまで、これもよかった。
余談ですが、タイム・トラベルのアンソロジーでは、以前新潮文庫から出ていた『タイム・トラベラー』が大変充実した内容です。時間SFがお好きな方で未読な方には強烈にプッシュ、おすすめいたします。
あまりに技巧が勝ち過ぎていてぴんとこない作品もあったなかで、私が気に入ったのは、時空を超えたラブ・ロマンスをストレートに歌い上げた作品。ロバート・F・ヤングの「時が新しかったころ」、C・L・ムーアの「出会いのとき巡りきて」の二篇がとてもよかった! 読んでいって目頭が自然熱くなったこういう作品こそ、タイム・トラベル・テーマ作品の王道じゃないかなあって、そう思いましたです。
ロバート・F・ヤングの短篇には、同じ作者のタイム・トラベル・ファンタジーの名品「たんぽぽ娘」に通じるテイストがあって、その文章にまず「あっ。いいなあ」と。こんなのです。
<立ったまま見おろしていると、少女は寝返りを打って横を向き、うなじで短く切りすぎたキンポウゲ色の髪が、火の光を受けて金赤色に染まった。カーペンターの頭の中はこんな連想でいっぱいになった。キンポウゲに覆われた春の牧場、温かく清らかな太陽が昇ってきて、露の宝石をちりばめた一日の到来を告げる・・・・・・。>p.179 市田泉訳
ロバート・F・ヤングの短篇集『たんぽぽ娘』(河出書房新社【奇想コレクション】シリーズより刊行予定)への期待がいや増す短篇。ヤングのタイム・トラベルものはやっぱり良いなあと、魅了されましたね。
【シャンブロウ】シリーズと、早川文庫の表紙カバーに描かれた松本零士のイラストが忘れられないC・L・ムーア。彼女の収録短篇は、人類の創成期から未来の果てにかけて、互いを探し求める男女の物語。時間の中を前に後ろに跳躍しながら、相手の女を訪ね求める主人公エリック・ロスナーのただひとすじの想い。弓弦から放たれた一矢が、女のスモークブルーの瞳めがけて飛んで行く・・・・・・。じんと震えが走ったラストまで、これもよかった。
余談ですが、タイム・トラベルのアンソロジーでは、以前新潮文庫から出ていた『タイム・トラベラー』が大変充実した内容です。時間SFがお好きな方で未読な方には強烈にプッシュ、おすすめいたします。