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超弦領域 年刊日本SF傑作選 (創元SF文庫) (創元SF文庫 ん 1-2) 文庫 – 2009/6/25
- 本の長さ528ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2009/6/25
- ISBN-104488734022
- ISBN-13978-4488734022
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2009/6/25)
- 発売日 : 2009/6/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 528ページ
- ISBN-10 : 4488734022
- ISBN-13 : 978-4488734022
- Amazon 売れ筋ランキング: - 833,789位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
SF翻訳家、書評家、アンソロジスト。
1961年2月2日、高知県高知市生まれ。高知市立追手前小学校、土佐中・高等学校を経て、京都大学文学部文学研究科卒(英語アメリカ文学専攻)。
1986年、マリオン・ジマー・ブラッドリー『惑星救出計画』でSF翻訳者デビュー。訳書は、バリントン・J・ベイリー『時間衝突』『ロボットの魂』(以上、創元SF文庫)、P・K・ディック『ザップ・ガン』、コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』『航路』など約100冊。共訳書に劉慈欣『三体』三部作、『円』『球状閃電』『超新星紀元』、『カート・ヴォネガット全短篇』全4巻(以上、早川書房)など。
編訳書に、シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』『輝く断片』(河出文庫)、コニー・ウィリス『最後のウィネベーゴ』(河出書房新社)、『マーブル・アーチの風』、(早川書房)など。
スタージョン「ニュースの時間です」、テッド・チャン「商人と錬金術師の門」、劉慈欣「流浪地球」(共訳)の翻訳により、第36回、第40回、第54回星雲賞海外短編部門を受賞。ベイリー『時間衝突』、劉慈欣『三体』『三体Ⅱ 黒暗森林』で星雲賞海外長編部門受賞。
〈小説奇想天外〉の翻訳SF時評「海外SF問題相談室」を皮切りに、各紙誌にコラム・書評を連載。〈本の雑誌〉新刊SF時評は1990年から(二度の中断をはさみ)継続中。
2004年3月に豊崎由美との共著『文学賞メッタ斬り!』を刊行。
2008年からアンソロジストとしても活動。創元SF文庫『年刊日本SF傑作選』(日下三蔵と共編)とその後継の『ベストSF』(竹書房文庫)、『不思議の扉』(角川文庫)の各シリーズや、『ゼロ年代日本SFベスト集成』全2巻、『時間SF傑作選 ここがウィネトカなら、きみはジュディ』などのSFアンソロジーを編纂。責任編集の河出文庫『NOVA 書き下ろし日本SFコレクション』全10巻で、第34回日本SF大賞特別賞、第45回星雲賞自由部門受賞。
著書に『20世紀SF1000』、『新編 SF翻訳講座』、『50代からのアイドル入門』、『現代SF観光局』など。
1995年4月に開設したウェブサイト(http://www.asahi-net.or.jp/~KX3M-AB/)の日記は、その一部が、『狂乱西葛西日記20世紀remix SF&ミステリ業界ワルモノ交遊録』にまとめられている。
ツイッターのアカウント(@nzm)は、http://twitter.com/nzm/
日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブ、日本SF作家クラブ会員。「ゲンロン 大森望 SF創作講座」主任講師。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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やはり、いい。SF的想像力が豊かな作家ならば、彼以外にもいるだろうが、彼のように書ける人はいない。今回も007シリーズのパスティシュかと思いきや、まともなSFに収めつつ、なお、それにとどまりきらない、何かを持つ作品だ。本当に、惜しい。未読の作品が残りわずかになっていくのが悲しい。
そのほか、円城塔の書き下ろし作品もある。相変わらず、数学オンチの私には何を言っているかよく分からないが、不思議な読後感のある作品になっている。詳しい読解が大森望氏の後記にあるので、そちらも参考に(私は、これを読んでもよく分からなかったが)。
Boichi氏の「全てはマグロのためだった」は短編のコミック。既読だったが、私はこの作品をきっかけにBoichi氏を読むようになった。
そのほか、どの作品もSFというジャンルにくくられながら、バリエーション豊かなものばかり。近年の日本SFの豊作ぶりの証拠のようなアンソロジーだ。
「やっぱ、小川一水はすげぇ、ちゃんと“エンターテーメント”してるわ」
というものでした。
他のはそれなりに面白いものもあったものの、
どれも狭いところに嵌まり込んでしまっている感じを受けましたねぇ。
結果、星4つは小川一水のある分、なければ2〜3つというところかな。
以下、個別作品の感想。
◎ノックス・マシン(法月綸太郎)
面白い話だと思う。かなり強引な設定のような気がするが、それくらいでないとタイムパラドックスは解決しないだろうから、いいと思う。むしろ、時間の流れの一方通行性とパラレルワールドを組み合わせることで、タイムパラドックスの解決と読者に対してスリル感を提供するのに成功している。
◎エイミーの敗北(林巧)
背筋がちょっぴり冷たくなるお話し。ホラーのようであるが、結末は恐怖とともにほっこりした感じを味わえる。
◎ONE PIECES(樺山三英)
フランケンシュタインの話。個人的にはあまり好きではない。そもそも原典のフランケンシュタインの話をよく知らないので、面白さを理解できなかった。
◎時空争奪(小林泰三)
アイデアとしては面白い。だけど途中の描写が美しくない個人的にはそれが残念。
◎土の枕(津原泰水)
本編はSFではないと思うが、物語として心に残る。作者によると、事実をベースにしたとのことで、芯が固いどっしりした読後感がある。
◎胡蝶蘭(藤野可織)
ホラーだ。ホラー以外の何物でもない。個人的にホラーは好きではないのだが、この作品はきれいなイメージがするので読後感は悪くなかった。日本のホラーだなって感じだ。
◎分数アパート(岸本佐知子)
日記調の作品。分数アパートについて触れられた下りからワクワクしながら読み進めたが、うまくかわされた感じだ。
◎眠り課(石川美南)
確かに、このようなアンソロジーに収録されてないと、なかなか短歌に触れることはないなあと思いつつ読んだ。自分にはよく分からなかった。新鮮ではあったけど。
◎幻の絵の先生(再草葉月)
星新一さんに関するノンフィクション。取材過程も分かって面白い。
◎全てはマグロのためだった(Boichi)
昔どこかで読んだことがあるようなマンガだった。きっと読んだのだろう。ストーリーは壮大であり、絵もそこそこ上手いと思う。
◎アキバ忍法帖(倉田英之)
この作品を一言で表現するなら「おバカ」だろう。決して悪い意味ではない。いい意味でのおバカだ。こういう作品は嫌いではない。続きも読みたい。
◎笑う闇(堀晃)
現実的なロボットSF。いつかは芸術(エンターテインメント)業界でもロボットが活躍する時代が来るだろう。そんな未来のひとつを描いている。
◎青い星まで飛んでいけ(小川一水)
恒星間を旅する未来の人類(ホモ・サピエンスの後の人種。ほぼ機械)が知的生命体とコンタクトする話。2008年に亡くなったアーサー・C・クラークを追悼する作品だ。広大な宇宙、悠久の時間の中で展開されるストーリーは、読者を夢中にさせる。面白かった。
◎ムーンシャイン(円城塔)
SFと数学って相性いいなと思う。数学の目に見える数字から目に見えない多次元空間や時間軸を取っ払ったり、自由な想像ができるからだ。逆に自由過ぎるからこそ、円城塔さんが書いてしまうと常人には理解できない物語ができてしまう。この作品はまだ常人が理解できる方だと思う。正確には、理解できなくても雰囲気を味わい易いから。小説というより詩のようなものと思って、感覚で読み進めるのがいいだろう。
◎From the Nothing, With Love.(伊藤計劃)
伊藤計劃さんの「ハーモニー」を彷彿とさせる物語。意識とは何ぞやを考えさせる。しかも哲学的なものではなく、見事なSFになっているのがいい。さらに、007とアガサ・クリスティの世界を感じさせる舞台設定も、両方好きな私にとって涙が出るくらいうれしい。楽しい。登場人物名で何となくトリックは想像できたのだが、怒濤のラストは伊藤計劃さんらしく当然ではあるが私の想像以上の世界を見せてくれた。やはり伊藤計劃はすごいね。