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地球最後の野良猫 (創元SF文庫 ) (創元SF文庫 フ 10-1) 文庫 – 2010/6/10
猫が致死性のインフルエンザを媒介するとして、一部の企業に厳密に管理される世界。ジェイドは庭に迷い込んだ一匹の猫に出会った。猫への愛に溢れたみずみずしい近未来SF。
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2010/6/10
- ISBN-104488736017
- ISBN-13978-4488736019
登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2010/6/10)
- 発売日 : 2010/6/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 304ページ
- ISBN-10 : 4488736017
- ISBN-13 : 978-4488736019
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,552,517位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年7月11日に日本でレビュー済み
猫好きならカバーを見るだけで買いそうです。中身も猫の描写はなかなか可愛いのですが、物語の展開自体は現実を反映してハードです。「夏への扉」のような本格SFを期待するとがっかりするでしょうが、「とてもありそうなお話」として読む分にはいいでしょう。豚インフルエンザでどれほど騒ぎ人権を蹂躙したか忘れないためにも。
2010年6月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は、猫好き&SF好きなので。タイトルに釣られて、真っ先に購入したのではありますが。
…金持ちは拝金主義、警察は暴力的。大人は子供を騙す。猫好き以外は冷酷。女は感情的で、男は直情的。
あまりにキャラクターがステレオタイプで、どれだけ価値観が幼いんだと思ったら、作家はこれでも50代…。
後書きによると、本人は「欺瞞的なハッピーエンドはよろしくない」とのたまったそうですが。欺瞞を持ち出さないとハッピーエンドがかけない程度の技量だとも言えるでしょうし、実際に読んだ感想もその程度です。
物語として魅せる部分はほとんどありませんし、終わり方も打ち切り漫画レベルですので。表紙目当てにコレクション以上の価値はないと思います。
…金持ちは拝金主義、警察は暴力的。大人は子供を騙す。猫好き以外は冷酷。女は感情的で、男は直情的。
あまりにキャラクターがステレオタイプで、どれだけ価値観が幼いんだと思ったら、作家はこれでも50代…。
後書きによると、本人は「欺瞞的なハッピーエンドはよろしくない」とのたまったそうですが。欺瞞を持ち出さないとハッピーエンドがかけない程度の技量だとも言えるでしょうし、実際に読んだ感想もその程度です。
物語として魅せる部分はほとんどありませんし、終わり方も打ち切り漫画レベルですので。表紙目当てにコレクション以上の価値はないと思います。
2010年8月29日に日本でレビュー済み
本業の他にも脚本家・作詞家・大学教師と多彩な方面で活躍を続けるイギリスのベテラン児童書作家ブレイクの日本では2冊目となる翻訳書です。本書は近未来SF小説の体裁を取ってはいますが、本質は動物への深い愛情が無力だった少女を逞しく変えて行く成長物語です。
人間に死をもたらす猫インフルエンザの爆発的な流行により裕福な家庭でしか猫が飼えなくなった近未来の社会で、ある日少女ジェイドは自宅の庭に迷い込んだ雌の三毛猫フィーラと出会う。母の反対を押し切って隠れて猫を飼う事を決意したジェイドだったが、やがてクラスメートの少年クリスに秘密を知られたのがきっかけとなって彼女に大きな試練が襲い掛かるのだった。
物語の興味は、乱暴な組織コンプロット(地域保護局)の家宅捜索に遭ってショック死で母を喪ったジェイドが家を飛び出し、人間としては冷たいが頼りになる少年クリスとキャリーに入れた雌猫フィーラと共にスリリングな逃避行を続けながら、敵のコンパー(保護局員)や逆に味方となる自由猫連盟のメンバーと遭遇して行く冒険ドラマの行方になります。著者は「欺瞞的なハッピーエンドはよろしくない」と本作に込めた考えを述べられていますが、リアリティーは感じられる物の中途半端で消化不良の感が残る結末になっていて、モヤモヤし何としても続編が読みたい気持ちになります。それでも本書の読み所として、最初は泣き虫だった少女ジェイドが可愛く魅力たっぷりの雌猫フィーラの命を守ろうと心を鬼にして命懸けで戦う姿に心打たれ、少女が人間的成長を遂げた事を実感し大きな感動を覚えます。感情を表に出さないシャイな少年クリスも厳しい試練や優しい人々との関わりの中で人間らしい成長振りを見せる嬉しいラストには未来への明るい希望が湧き上がりますので、著者には本書のリベンジも兼ねてジェイドとクリスが再会して活躍する真実の完結編を何時か必ず書き上げて頂きたいと願います。
人間に死をもたらす猫インフルエンザの爆発的な流行により裕福な家庭でしか猫が飼えなくなった近未来の社会で、ある日少女ジェイドは自宅の庭に迷い込んだ雌の三毛猫フィーラと出会う。母の反対を押し切って隠れて猫を飼う事を決意したジェイドだったが、やがてクラスメートの少年クリスに秘密を知られたのがきっかけとなって彼女に大きな試練が襲い掛かるのだった。
物語の興味は、乱暴な組織コンプロット(地域保護局)の家宅捜索に遭ってショック死で母を喪ったジェイドが家を飛び出し、人間としては冷たいが頼りになる少年クリスとキャリーに入れた雌猫フィーラと共にスリリングな逃避行を続けながら、敵のコンパー(保護局員)や逆に味方となる自由猫連盟のメンバーと遭遇して行く冒険ドラマの行方になります。著者は「欺瞞的なハッピーエンドはよろしくない」と本作に込めた考えを述べられていますが、リアリティーは感じられる物の中途半端で消化不良の感が残る結末になっていて、モヤモヤし何としても続編が読みたい気持ちになります。それでも本書の読み所として、最初は泣き虫だった少女ジェイドが可愛く魅力たっぷりの雌猫フィーラの命を守ろうと心を鬼にして命懸けで戦う姿に心打たれ、少女が人間的成長を遂げた事を実感し大きな感動を覚えます。感情を表に出さないシャイな少年クリスも厳しい試練や優しい人々との関わりの中で人間らしい成長振りを見せる嬉しいラストには未来への明るい希望が湧き上がりますので、著者には本書のリベンジも兼ねてジェイドとクリスが再会して活躍する真実の完結編を何時か必ず書き上げて頂きたいと願います。
2010年6月26日に日本でレビュー済み
SFは苦手だが、タイトルとイラストにひかれて読んだ。
しかしSFといっても、こむずかしい背景や造語などほとんどなく、ただ「今とは違う」だけで抵抗なく読めた。
むしろ、猫に限らず動物が、致死性の病気を媒介することがわかれば、いくらでもこういう事態になりうると思った。
なんといっても、猫が(特殊な能力など持たず)ふつうの猫らしくていい。少女の猫に対する一生懸命さも、動物好きには「うん、うん」と素直にうなずけて先に進める。
ただ、“お子ちゃま的”要素は多く、その点でYAだからと目をつむれるかどうかは別問題。人それぞれで感じ方は違うだろう。
最後の逃亡シーンは活き活きしていて、エンディングもいい。
☆5つにしたのは、自分が猫好きなので、ちょっぴりオマケ。
しかしSFといっても、こむずかしい背景や造語などほとんどなく、ただ「今とは違う」だけで抵抗なく読めた。
むしろ、猫に限らず動物が、致死性の病気を媒介することがわかれば、いくらでもこういう事態になりうると思った。
なんといっても、猫が(特殊な能力など持たず)ふつうの猫らしくていい。少女の猫に対する一生懸命さも、動物好きには「うん、うん」と素直にうなずけて先に進める。
ただ、“お子ちゃま的”要素は多く、その点でYAだからと目をつむれるかどうかは別問題。人それぞれで感じ方は違うだろう。
最後の逃亡シーンは活き活きしていて、エンディングもいい。
☆5つにしたのは、自分が猫好きなので、ちょっぴりオマケ。
2010年8月7日に日本でレビュー済み
題名と表紙で勘違いしそうになるところでしたが、崩壊寸前の世界が舞台ではなく、遠未来でもありません。普通の女の子が野良猫に出会うところから話が初まります。ただし、この社会では猫が致死性の病気を媒介するとして、企業に管理されているので 役所に猫が殺されてしまう。女の子は猫を隠して飼い初めるが・・・ 後のストーリー展開は皆さまが想像するとおりに進んでいきます。話は女の子から見た視点で一人称で語られ、私には多少まどろっこしかったですね。他の評にあるようにステロタイプの男の子とのやりとりの部分とか。でも、そこがいいんです。イライラしますが。主人公が猫が自然に生きているのを羨ましがるシーンがありますが、私も同感です。