無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
マインド・イーター[完全版] (創元SF文庫) (創元SF文庫) 文庫 – 2011/11/20
水見 稜
(著)
マインド・イーターとは、人間を完全に異質なものに変えてしまう害意をもった鉱物的存在であり、音楽であり、言語である。応戦の術はない。ハヤカワ文庫版未収録の2作品を収めた決定版! 創元SF文庫版著者あとがき=水見稜/作品解説=飛浩隆/作者解説=日下三蔵
- 本の長さ509ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2011/11/20
- ISBN-104488742017
- ISBN-13978-4488742010
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2011/11/20)
- 発売日 : 2011/11/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 509ページ
- ISBN-10 : 4488742017
- ISBN-13 : 978-4488742010
- Amazon 売れ筋ランキング: - 325,645位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 186位創元SF文庫
- - 1,699位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年3月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なかなか入手しにくい本が手に入り感謝です。内容も面白かったので幸せです。
2020年4月27日に日本でレビュー済み
本書は1982年~1984年にかけて主にSFマガジンに掲載された作品を集めたもので、以下の8編からなります。
「野生の夢」
「サック・フル・オブ・ドリームス」
「夢の浅瀬」
「おまえのしるし」
「緑の記憶」
「憎悪の谷」
「リトル・ジニー」
「迷宮」
M・E(マインド・イーター)という前宇宙の残滓、人間に悪意を持つ小天体、
(よく分からない謎の宇宙生命体??)と人類との戦い?? 相互理解?? を描いている作品集で、
ネットでSFの書評などを読んでいるとたまに出てきます。
知っている人は知っている、過去の名作(?)なのかもしれません。
途中で投げることなく最後まで読めましたので、
文章、内容、ともに一定レベル以上の作品だとは思います。
しかし読み終わって結局、マインドイーターって何だったの? という疑問は残ります。
【良く言えば】
M・Eの直接描写を避け、その周囲の様々な事象を描写することによって読者の好奇心や想像力を刺激して、
ある程度の判断を読者に委ねる手法でありますし、
【悪く言えば】
直接描写をせず、妙な理屈をこねくり回して読者を煙に巻く手法でもあります。
私はこういう白黒ハッキリさせない作品は読んでいてイライラするので評価は低くなりますが、
逆に色々考えさせられて面白い、という御仁もいらっしゃるでしょう。
神林長平さんの雪風シリーズなんかが好きな人は楽しめるかと思います。
「野生の夢」
「サック・フル・オブ・ドリームス」
「夢の浅瀬」
「おまえのしるし」
「緑の記憶」
「憎悪の谷」
「リトル・ジニー」
「迷宮」
M・E(マインド・イーター)という前宇宙の残滓、人間に悪意を持つ小天体、
(よく分からない謎の宇宙生命体??)と人類との戦い?? 相互理解?? を描いている作品集で、
ネットでSFの書評などを読んでいるとたまに出てきます。
知っている人は知っている、過去の名作(?)なのかもしれません。
途中で投げることなく最後まで読めましたので、
文章、内容、ともに一定レベル以上の作品だとは思います。
しかし読み終わって結局、マインドイーターって何だったの? という疑問は残ります。
【良く言えば】
M・Eの直接描写を避け、その周囲の様々な事象を描写することによって読者の好奇心や想像力を刺激して、
ある程度の判断を読者に委ねる手法でありますし、
【悪く言えば】
直接描写をせず、妙な理屈をこねくり回して読者を煙に巻く手法でもあります。
私はこういう白黒ハッキリさせない作品は読んでいてイライラするので評価は低くなりますが、
逆に色々考えさせられて面白い、という御仁もいらっしゃるでしょう。
神林長平さんの雪風シリーズなんかが好きな人は楽しめるかと思います。
2011年12月8日に日本でレビュー済み
出版当時に読んで感銘を受け、その後絶版状態になっていて今の人が読めないのが惜しいと感じていた本。
日本では70年代末から80年代にかけて一大SFブームが起こっていた。創元推理文庫とハヤカワSF文庫を筆頭として数多くのSFシリーズが出版された。朝日ソノラマ文庫などでジュブナイルSFとして今のライトノベルの原型が出来たのもこの頃であった。
そうした流れの中で、古くは小松左京や筒井康孝や星新一、それらに続いて堀晃、川又千秋、神林長平、大原まり子といった作家が出て来た。
彼らのような作家の中で寡作ゆえに埋もれてしまいがちだが、SFにとって「良い時代」であったために良作を産んだ作家がぽつぽつと存在した。
水見稜もその一人であろう。
正直あまり名前は知られておらず、知られていてもこの「マインド・イーター」と「夢魔の降る夜」ぐらいでは無いだろうか。1989年以降新作も書いていない。
だが、本書の解説にも書かれているが、当時のSFブームの中で日本のSF文学が到達した一つの完成形、と言える作品だと思う。
文章力や構成等、まだ荒削りなところは残っていたが、出版時に一読して「ああ、日本のSFが海外作品に並んだんだな」と感じたのを覚えている。当時、高千穂遥などが「日本のSFにも、海外作品に負けないすばらしいものが沢山あるんです」とわざわざ宣伝していた頃である。
SFと言うのは不思議なジャンルで、きちんとした設定が無いと話が破綻するが、設定に懲りすぎると嘘くさくなり後々残らないような話になりがちである。最低限の前提を”科学的な想像力を生かしたウソ”として設定し、それを基盤に話しを組み立てていく力を必要とする。クラークなどはそれが上手い作家の一人だと思う。
この本も、水見が必要とした”ウソ”はほんの僅かだ。科学的な構成よりもそこに生きる人間を浮き彫りにする事に力を割き、SFであってSFで無いスタイルを完成させている。彼以降、こうしたスタイルの作品が増えていった。
継続して新作を著していないのが惜しまれる作家である。
日本では70年代末から80年代にかけて一大SFブームが起こっていた。創元推理文庫とハヤカワSF文庫を筆頭として数多くのSFシリーズが出版された。朝日ソノラマ文庫などでジュブナイルSFとして今のライトノベルの原型が出来たのもこの頃であった。
そうした流れの中で、古くは小松左京や筒井康孝や星新一、それらに続いて堀晃、川又千秋、神林長平、大原まり子といった作家が出て来た。
彼らのような作家の中で寡作ゆえに埋もれてしまいがちだが、SFにとって「良い時代」であったために良作を産んだ作家がぽつぽつと存在した。
水見稜もその一人であろう。
正直あまり名前は知られておらず、知られていてもこの「マインド・イーター」と「夢魔の降る夜」ぐらいでは無いだろうか。1989年以降新作も書いていない。
だが、本書の解説にも書かれているが、当時のSFブームの中で日本のSF文学が到達した一つの完成形、と言える作品だと思う。
文章力や構成等、まだ荒削りなところは残っていたが、出版時に一読して「ああ、日本のSFが海外作品に並んだんだな」と感じたのを覚えている。当時、高千穂遥などが「日本のSFにも、海外作品に負けないすばらしいものが沢山あるんです」とわざわざ宣伝していた頃である。
SFと言うのは不思議なジャンルで、きちんとした設定が無いと話が破綻するが、設定に懲りすぎると嘘くさくなり後々残らないような話になりがちである。最低限の前提を”科学的な想像力を生かしたウソ”として設定し、それを基盤に話しを組み立てていく力を必要とする。クラークなどはそれが上手い作家の一人だと思う。
この本も、水見が必要とした”ウソ”はほんの僅かだ。科学的な構成よりもそこに生きる人間を浮き彫りにする事に力を割き、SFであってSFで無いスタイルを完成させている。彼以降、こうしたスタイルの作品が増えていった。
継続して新作を著していないのが惜しまれる作家である。
2002年9月16日に日本でレビュー済み
良くわからない敵。確実に人類の敵。宇宙から来る敵。
'80代はレムの「惑星ソラリス」的な理解不能の敵とどう対峙し直面するかというコンセプトが流行った時代でもありました。
それは未だ直面したことのない(日本ではね。オランダとかアメリカとか先達はいたわけですが)「バブル」に対するアナロジーだったのかもしれず、その崩壊とともに時代の急変がSFの方を押し流してしまった感はあります。
著者の勤勉な性格(いくつかの作品プロフィールやあとがきではお茶らけていますが)から、レムは勿論ディックや神林のような理解不能のままやっつけて仕上げてしまうこともせず、正攻法で敵の理解に挑む著者、もとい人類。やがて明らかになる敵の性質というか特徴。この辺がわかりやす過ぎて軽視されるのかも知れません。
助からないとわかっていても魅入られたようにアプローチし続けるパイロット達に、何となく(あっちはカネ目当ての賞金稼ぎなわけですが。カネでも運命でもないところが水見流か)F.ポールの「ゲイトウェイ」(「ヒーチー」シリーズ)を思い出してしまいました。あっちはシリーズ化してズルズル延長戦で決着を引き延ばしていますねぇ。
'80代はレムの「惑星ソラリス」的な理解不能の敵とどう対峙し直面するかというコンセプトが流行った時代でもありました。
それは未だ直面したことのない(日本ではね。オランダとかアメリカとか先達はいたわけですが)「バブル」に対するアナロジーだったのかもしれず、その崩壊とともに時代の急変がSFの方を押し流してしまった感はあります。
著者の勤勉な性格(いくつかの作品プロフィールやあとがきではお茶らけていますが)から、レムは勿論ディックや神林のような理解不能のままやっつけて仕上げてしまうこともせず、正攻法で敵の理解に挑む著者、もとい人類。やがて明らかになる敵の性質というか特徴。この辺がわかりやす過ぎて軽視されるのかも知れません。
助からないとわかっていても魅入られたようにアプローチし続けるパイロット達に、何となく(あっちはカネ目当ての賞金稼ぎなわけですが。カネでも運命でもないところが水見流か)F.ポールの「ゲイトウェイ」(「ヒーチー」シリーズ)を思い出してしまいました。あっちはシリーズ化してズルズル延長戦で決着を引き延ばしていますねぇ。