まずなにより、こういう微妙で難しいテーマを研究し本を書いたというだけで、この著者を尊敬してしまう。
読んでいて何度も、いわゆる<新新宗教>のトンデモ宗旨にぶっとんで笑ってしまったが、著者はまるで<新新宗教>百科事典を書いているかのように冷静沈着にそれを紹介し解説していく。著者の慈愛に満ち、そして真摯な探究心に感心させられた。
刺激的な批判などは期待できないが、それを補って余りある十分な知識が得られる。
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ポストモダンの新宗教: 現代日本の精神状況の底流 単行本 – 2001/9/25
島薗 進
(著)
- 本の長さ270ページ
- 言語日本語
- 出版社東京堂出版
- 発売日2001/9/25
- ISBN-104490204477
- ISBN-13978-4490204476
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
70年代以降に発展期をもった「新新宗教」について、その信仰世界、ナショナリズム、日本文化論など混迷し多様化する問題点などを論述。現代日本の精神状況を読み解く。
登録情報
- 出版社 : 東京堂出版 (2001/9/25)
- 発売日 : 2001/9/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 270ページ
- ISBN-10 : 4490204477
- ISBN-13 : 978-4490204476
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,078,068位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 205位その他の新興宗教関連書籍
- - 4,163位宗教入門 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年1月27日に日本でレビュー済み
宗教に関する発言は、ともすれば擁護と非難の応酬に陥るので、慎重に慎重を期していても、なかなか難しい問題である。しかし個々人には、信仰という態度においてだけでなく、現代社会を読み解く鍵としての必要性が高いのではないだろうか。
本作を記した島薗進氏は東京大学で比較宗教運動論を専門とする教授である。そうは言っても、先に述べたように微妙な宗教問題である。「氏の立場は?」と思われるだろう。小生には、「研究対象として冷めた視点」と写った。
本書の構成は(1)戦後日本の宗教運動のタイプ・性格分類、(2)各タイプの活発な時期と社会状況の考察、(3)これらの世界的相互影響(関連)などなど盛り沢山の、見逃せない提言に溢れている。参考資料こそ、絞られているものの、調査した教団の一次資料を用いて考察している。したがって、広義の批判にも耐えうるだろう。
微妙な問題であるので、氏の立場と思われる部分を引用して、小生が推薦する理由としたい。
『…社会の周辺に生起している特殊な現象として見るのではなく、社会の全体的な変動に深く関わるものであることを示したいからである。もう一つは、…(中略)…世界の宗教や文化の動向に照らし合わせてとらえる視座を獲得したいからである。』(同書より)
本作を記した島薗進氏は東京大学で比較宗教運動論を専門とする教授である。そうは言っても、先に述べたように微妙な宗教問題である。「氏の立場は?」と思われるだろう。小生には、「研究対象として冷めた視点」と写った。
本書の構成は(1)戦後日本の宗教運動のタイプ・性格分類、(2)各タイプの活発な時期と社会状況の考察、(3)これらの世界的相互影響(関連)などなど盛り沢山の、見逃せない提言に溢れている。参考資料こそ、絞られているものの、調査した教団の一次資料を用いて考察している。したがって、広義の批判にも耐えうるだろう。
微妙な問題であるので、氏の立場と思われる部分を引用して、小生が推薦する理由としたい。
『…社会の周辺に生起している特殊な現象として見るのではなく、社会の全体的な変動に深く関わるものであることを示したいからである。もう一つは、…(中略)…世界の宗教や文化の動向に照らし合わせてとらえる視座を獲得したいからである。』(同書より)
2002年6月10日に日本でレビュー済み
この著者の、研究者としての洞察力はもちろんだが、人間として自己を省みる姿勢に脱帽する。宗教の研究書には、分析にこだわり過ぎ、あまり血の通っていない文章が多いように感じるが、人間の心と幸福、魂を直接扱う「宗教」の研究者である著者の文章には、永年の研究の成果が、知識や情報量としてのみでなく、心の深い部分で「気づき」として現れている。参考文献としてはもちろんだが、読み物としても十分に楽しめ、ある種の安心感さえ覚える。宗教研究者/宗教信者を問わず、現代の宗教現象の理解を深めたい方には今一番お薦めの本である。