東海林さだおといえば「丸かじりシリーズ」「アサッテ君」などの長期連載人気シリーズを持つ大人気作家。凝った作風ではなく、気楽な内容のエッセイ・漫画を手がけるので、「さぞかしゆる~く仕事をしているのだろう」と思いきや、さにあらず。
掲載されるはずのない持ち込みを何年も続けた忍耐力・精神力。
常にネタを探し続け、自ら何かに挑戦する好奇心・行動力。
ノート600冊のネタ帳を付ける継続力etc...
企業が10年持たないと言われる時代に、35年以上最前線で生き続けてきた東海林さだおの仕事に対するストイックな姿勢に、ただただ感服するばかりです。と同時に、いかに普通の会社員が緩い仕事をしているか、身につまされる気分になりました。
下手な自己啓発本やビジネス本より、よっぽど実践的な仕事論が詰め込まれた1冊です。
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超優良企業さだお商事: ショージ君のイキイキ快適仕事術 単行本 – 2002/11/1
東海林 さだお
(著)
東海林さだおのアイデア発想術、好奇心を生む秘訣、「老い」と上手につきあう方法など、そのノウハウを初公開。仕事も人生も充実させる東海林流・生きるヒント。
- 本の長さ188ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2002/11/1
- ISBN-104492041869
- ISBN-13978-4492041864
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
人気漫画家・東海林さだおのアイデア発想術、好奇心を生む秘訣、「老い」と上手につき合う方法など、そのノウハウを初公開。仕事も人生も充実させる東海林流・生きるヒント。「さだお」商事の企業秘密を初公開!
登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2002/11/1)
- 発売日 : 2002/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 188ページ
- ISBN-10 : 4492041869
- ISBN-13 : 978-4492041864
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,016,810位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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2017年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2009年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
サラリーマンを主人公にしたユーモアとペーソスに溢れる漫画作品、また、料理ネタを中心としたエッセイで数十年間第一線で活躍し続ける東海林さだお。
本書は、そんな彼が初めて楽屋裏を公開した、大変貴重な一冊です。
構成は、エディターの藤原あつこがあるひとつのテーマで東海林さんに質問をし、それに逐一答えていくというもので、各章の末尾に彼女がその話を総括しています。この総括の部分は、東海林さんの話をサラリーマン向けの教訓に強引に敷衍した感じで、私には少し鼻につきました。
が、インタビューの内容そのものは実に充実したもので、長く東海林作品を愛読してきた方々にとっても、かなりの新発見があること請け合いです。
このように充実した本書ですが、白眉は何と言っても、最終章「悩み深し!人生の幕引きをどうする?」です。どんな栄光に彩られた人生にも、必ずやってくる終末「死」というものを真正面から見据え、自らの理想的な死に方を淡々と語ってゆく件には、戦慄すら覚えました。この一章を読むためだけでも、この本は「買い」だと思います。
本書は、そんな彼が初めて楽屋裏を公開した、大変貴重な一冊です。
構成は、エディターの藤原あつこがあるひとつのテーマで東海林さんに質問をし、それに逐一答えていくというもので、各章の末尾に彼女がその話を総括しています。この総括の部分は、東海林さんの話をサラリーマン向けの教訓に強引に敷衍した感じで、私には少し鼻につきました。
が、インタビューの内容そのものは実に充実したもので、長く東海林作品を愛読してきた方々にとっても、かなりの新発見があること請け合いです。
このように充実した本書ですが、白眉は何と言っても、最終章「悩み深し!人生の幕引きをどうする?」です。どんな栄光に彩られた人生にも、必ずやってくる終末「死」というものを真正面から見据え、自らの理想的な死に方を淡々と語ってゆく件には、戦慄すら覚えました。この一章を読むためだけでも、この本は「買い」だと思います。
2016年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
漫画家東海林さだおの自叙伝的な作品であるが、藤原あつこさんという女性記者がインタビューして東海林さんがそれに答えるというかたちで、漫画家を志して現在(2002年であった)に至るまでの漫画家としての人生を語るという形式をとっている。東海林さんがこれまでに書いてきた多くのエッセーと違った味が出るのはまず小学校時代に既に漫画家になろうと決めていたそういう時期から始まって36年にも及ぶ漫画家人生の全貌が一挙に語られていることである。これまでの彼のエッセーでは彼の生活の断片が面白おかしく誇張されたりデフォルメされたりして笑いを誘うのだが、ギャグ漫画の大天才東海林さだおの実像はそこに見え隠れしていても、前面に出てくる愚かしくも滑稽な人物像に読者の目は奪われて、読者はこれらの愚者どもを見下して安心して笑い転げることができるのだ。ところがここに彼の人生が一挙に語られてみると、彼にとって漫画は天命であったことがわかる。漫画家になること以外は彼には考えられなかった。デビュー以前に10年間の長く空しい売り込み活動の時期があった。いきなり「ショージ君」を引っさげて躍り出たくらいに僕は簡単に考えていたが、芽が出ないままにやけ酒飲んで暴れた時期が長かったと彼はここで語っている。
ところで彼はデビユーして間もなく6頁の漫画の連載を始めた。その頃の漫画の連載は2頁が普通だったのだが、編集者が彼の作風に合わせたのか、あるいは彼の方でそういう作品を作ってしまったのか、ともかくデビュー早々に雑誌の常識を破ってしまったことに僕は東海林さだおの天才を見るような気がしている。
彼によれば漫画とはユーモアを表現することなのだ。彼は生活のあらゆる場面において人間を観察する。そして面白い人間の姿を素描してコレクションに保存している。そうしたモデルの数は数千にも達するが、彼は必要に応じて膨大なコレクションの中から直ぐに今求められているモデルを取り出すことが出来るという。だから彼はユーモアに富んだあらすじさえ決まるとそれに適応したモデルを持ってきて漫画の中で動かせればよいだけなので、短時間で漫画を描き上げることが出来るわけである。幾つもの雑誌に連載漫画を載せ続けて、さぞかし多忙な毎日だろうと思いきや、締め切り間際に鉢巻して徹夜するようなことは皆無だと彼は言う。
それにしても36年間この優良企業を運営してきた原動力は何かと尋ねられると、東海林さんは仕事がなくなったらホームレスになるだろうと思うと恐ろしくてしようがなくて、それで必死に仕事をするのだという。また彼は半妻帯者、半独身者という独特の生活スタイルを守っているのだが、彼の中には平和な家族の団欒というものが創造とは相いれないものであるという考えがある。西荻窪に家族とは離れた仕事部屋を持ち半独身生活を確保しているのはそのためである。家庭の団欒をある程度否定するのはまた漫画を創造するにも現状、既存のものを破壊することが必要であるという東海林さんの確信にもつながっているのである。漫画とはユーモアの表現であるということは一見穏やかな思想のように思えるが、それは時代の先端を行くための破壊的生活態度があって初めて継続的に実現できるのであろう。
漫画家には歳をとってゆくにつれて、面白い漫画を描けなくなってゆく人が多い。東海林さんだとて多少その傾向はある。最近彼の漫画を見たことがない。まだ彼の新作漫画は発行されているのだろうか? しかしエッセーは新作が出ているので「さだお商事」の古くからの顧客である僕は今も同社との取引を続けさせてもらっている。東海林さんが新しい時代の波に乗り遅れないように涙ぐましいような努力を続けているのだ。彼より5歳若い僕が老け込むわけにはゆかない。
ところで彼はデビユーして間もなく6頁の漫画の連載を始めた。その頃の漫画の連載は2頁が普通だったのだが、編集者が彼の作風に合わせたのか、あるいは彼の方でそういう作品を作ってしまったのか、ともかくデビュー早々に雑誌の常識を破ってしまったことに僕は東海林さだおの天才を見るような気がしている。
彼によれば漫画とはユーモアを表現することなのだ。彼は生活のあらゆる場面において人間を観察する。そして面白い人間の姿を素描してコレクションに保存している。そうしたモデルの数は数千にも達するが、彼は必要に応じて膨大なコレクションの中から直ぐに今求められているモデルを取り出すことが出来るという。だから彼はユーモアに富んだあらすじさえ決まるとそれに適応したモデルを持ってきて漫画の中で動かせればよいだけなので、短時間で漫画を描き上げることが出来るわけである。幾つもの雑誌に連載漫画を載せ続けて、さぞかし多忙な毎日だろうと思いきや、締め切り間際に鉢巻して徹夜するようなことは皆無だと彼は言う。
それにしても36年間この優良企業を運営してきた原動力は何かと尋ねられると、東海林さんは仕事がなくなったらホームレスになるだろうと思うと恐ろしくてしようがなくて、それで必死に仕事をするのだという。また彼は半妻帯者、半独身者という独特の生活スタイルを守っているのだが、彼の中には平和な家族の団欒というものが創造とは相いれないものであるという考えがある。西荻窪に家族とは離れた仕事部屋を持ち半独身生活を確保しているのはそのためである。家庭の団欒をある程度否定するのはまた漫画を創造するにも現状、既存のものを破壊することが必要であるという東海林さんの確信にもつながっているのである。漫画とはユーモアの表現であるということは一見穏やかな思想のように思えるが、それは時代の先端を行くための破壊的生活態度があって初めて継続的に実現できるのであろう。
漫画家には歳をとってゆくにつれて、面白い漫画を描けなくなってゆく人が多い。東海林さんだとて多少その傾向はある。最近彼の漫画を見たことがない。まだ彼の新作漫画は発行されているのだろうか? しかしエッセーは新作が出ているので「さだお商事」の古くからの顧客である僕は今も同社との取引を続けさせてもらっている。東海林さんが新しい時代の波に乗り遅れないように涙ぐましいような努力を続けているのだ。彼より5歳若い僕が老け込むわけにはゆかない。
2014年11月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これは正に、東海林さだお氏ファンにとって必携の本です!
2002年発行と少し古いですが、当時65歳の著者が漫画家としての
仕事に対する思い、工夫、また私生活について等かなり詳しく語っ
ておられます。対談形式ですが、この方が言葉の間、空気が読めて
分かりやすく感じました。
発行元がビジネス書、経済書の専門出版社「東洋経済新報社」と
やはり「さだお商事」は只者ではない証拠です。ただこの本は現在
在庫切れのようです。私は図書館で偶然見つけ、興奮状態で読み、
即Amazonの古書店で買った次第です。
続編が出版されるのを期待しております。
2002年発行と少し古いですが、当時65歳の著者が漫画家としての
仕事に対する思い、工夫、また私生活について等かなり詳しく語っ
ておられます。対談形式ですが、この方が言葉の間、空気が読めて
分かりやすく感じました。
発行元がビジネス書、経済書の専門出版社「東洋経済新報社」と
やはり「さだお商事」は只者ではない証拠です。ただこの本は現在
在庫切れのようです。私は図書館で偶然見つけ、興奮状態で読み、
即Amazonの古書店で買った次第です。
続編が出版されるのを期待しております。
2003年1月9日に日本でレビュー済み
タイトルの通り、この本は、「東海林さだお」という漫画家を一企業に例えて、東海林氏が聞き手に答える形で、この「企業」をこれまで何十年もの間第一線で活躍させ続けられた”企業理念”などを明かすもの。ビジネス書籍、経済本を出している出版者ならではの面白い企画だ。(東海林さだお、をひっくり返してさだお商事だが、意味もちゃんと通っているタイトルもすごい。)
といってもいつもの通り難しくなく、読み進めば、そこにはとてつもなく優秀な一個人事業「さだお商事」の姿が浮かび上がってくる。
10年の雌伏、売れっ子になっての苦労、今まで変わらないたゆまぬ努力・・・とまたも一大立志伝のようだがそうではない。人にものを売る、人に楽しんでもらうにはどうすればいいか、と考えた時、当然ことがあらためてよくわかるのだ。
今は、「厳しい時代」にも拘らず、人間一人一人を見れば小粒になっている・・・という氏の感慨には同感。
厳しい時代だからこそもう一度見直す、取り戻すべき多くのものがあることを知る一冊。サラリーマン漫画の巨匠として知られる氏だが、サラリーマンはもちろん、これから社会に出る学生にも、主婦にも、是非読んで欲しい一冊!
といってもいつもの通り難しくなく、読み進めば、そこにはとてつもなく優秀な一個人事業「さだお商事」の姿が浮かび上がってくる。
10年の雌伏、売れっ子になっての苦労、今まで変わらないたゆまぬ努力・・・とまたも一大立志伝のようだがそうではない。人にものを売る、人に楽しんでもらうにはどうすればいいか、と考えた時、当然ことがあらためてよくわかるのだ。
今は、「厳しい時代」にも拘らず、人間一人一人を見れば小粒になっている・・・という氏の感慨には同感。
厳しい時代だからこそもう一度見直す、取り戻すべき多くのものがあることを知る一冊。サラリーマン漫画の巨匠として知られる氏だが、サラリーマンはもちろん、これから社会に出る学生にも、主婦にも、是非読んで欲しい一冊!
2003年1月13日に日本でレビュー済み
丸かじりシリーズなどのエッセイしか読んだことはないのですが、エッセイで受ける印象とは異なる、仕事に対して厳しい一面を見ました。何も考えてないようで(失礼!)、様々な試行錯誤の上で作品が出来上がっているんだなと分かっただけでも読んだ価値があったと思います。