無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
援助じゃアフリカは発展しない 単行本 – 2010/7/30
本書は劇薬である。
「援助は腐敗を助長させ、人々を貧困に陥れる。アフリカが貧しいのはまさに援助のせいだ」と
言い切る著者は、ザンビア出身、ハーバードで修士号、オックスフォードで博士号をとり、
世銀に2年、ゴールドマン・サックスで8年勤めた経験を持つ、女性エコノミスト。
「各国や国際機関がアフリカへの援助を、5年以内にやめる」というショック療法を提案するなど、
「アンチ・ボノ(U2)」としてマスコミで一躍注目を浴びる存在となり、
2009年5月発売のTIME誌では「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。
筆者の説を肯定するかどうかはともかく、手っ取り早く欧米での援助の論争の内容を知りたいむきには
お勧めできる知的読み物。また近年アフリカでますます存在感を増してきた中国にもかなりのページを割いている。
「援助は腐敗を助長させ、人々を貧困に陥れる。アフリカが貧しいのはまさに援助のせいだ」と
言い切る著者は、ザンビア出身、ハーバードで修士号、オックスフォードで博士号をとり、
世銀に2年、ゴールドマン・サックスで8年勤めた経験を持つ、女性エコノミスト。
「各国や国際機関がアフリカへの援助を、5年以内にやめる」というショック療法を提案するなど、
「アンチ・ボノ(U2)」としてマスコミで一躍注目を浴びる存在となり、
2009年5月発売のTIME誌では「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。
筆者の説を肯定するかどうかはともかく、手っ取り早く欧米での援助の論争の内容を知りたいむきには
お勧めできる知的読み物。また近年アフリカでますます存在感を増してきた中国にもかなりのページを割いている。
- ISBN-104492211888
- ISBN-13978-4492211885
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2010/7/30
- 言語日本語
- 寸法13.8 x 2.9 x 19.6 cm
- 本の長さ258ページ
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
ダンビサ・モヨ【著者】
ザンビアの首都ルサカに生まれ、ザンビアで教育を受ける。
1990年、大統領に対するクーデター未遂により大学が閉鎖されたのを機に渡米。
世界銀行に2年間勤務した後、ハーバード大学で修士号、オックスフォード大学で経済学博士号を取得。
その後ゴールドマン・サックスで8年間勤務し、「グローバル・エコノミスト&ストラテジスト」として活躍。
本書刊行後はTIME、Financial Times等数多くの活字メディアにインタビューなどで登場するだけでなく、
テレビ出演や講演もこなし、2009年5月のTIMEで「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。
小浜裕久【監訳者】
こはま・ひろひさ
1949年 川崎市に生まれる.
1972年 慶應義塾大学経済学部卒業.
1974年 同大学院経済学研究科修士課程修了.
1974~87年 国際開発センター研究員、主任研究員.
現在 静岡県立大学国際関係学部教授(開発経済学、国際経済学)
ザンビアの首都ルサカに生まれ、ザンビアで教育を受ける。
1990年、大統領に対するクーデター未遂により大学が閉鎖されたのを機に渡米。
世界銀行に2年間勤務した後、ハーバード大学で修士号、オックスフォード大学で経済学博士号を取得。
その後ゴールドマン・サックスで8年間勤務し、「グローバル・エコノミスト&ストラテジスト」として活躍。
本書刊行後はTIME、Financial Times等数多くの活字メディアにインタビューなどで登場するだけでなく、
テレビ出演や講演もこなし、2009年5月のTIMEで「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。
小浜裕久【監訳者】
こはま・ひろひさ
1949年 川崎市に生まれる.
1972年 慶應義塾大学経済学部卒業.
1974年 同大学院経済学研究科修士課程修了.
1974~87年 国際開発センター研究員、主任研究員.
現在 静岡県立大学国際関係学部教授(開発経済学、国際経済学)
登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2010/7/30)
- 発売日 : 2010/7/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 258ページ
- ISBN-10 : 4492211888
- ISBN-13 : 978-4492211885
- 寸法 : 13.8 x 2.9 x 19.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 221,150位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,364位社会・政治の法律
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
イメージ付きのレビュー
5 星
最貧から脱出する中国とアフリカ
読後感はキャンパスでガールフレンドからアフリカの現状についてちょっと詳しく話を聴いてみたという感覚に囚われるようなもので心地いい。この心地よさは、主体的な力、論理力から精神力までが伝わってくるからだろう。本当にそうだろうか、と考えてしまう記述もあるが、文章の鉄則である但し書きも適度に付されており、劇薬とか過激な書というわけでは決してない。現実を直視した書なのである。 アフリカ経済は援助によって、今まで発展の機会を喪失してきた。しかし、第7章で突然詳しく触れられたように、今や中国経済が世界経済の中で驀進するような発展を実現しているのに合う形で、アフリカにも経済発展の希望が生まれつつある。それを著者は、中国の投資「攻撃」である、多角的「攻撃」である、「征服」である、中国はアフリカの資源を「むさぼっている」とまで表現しつつも、それでも今日の食事、明日の希望のためには最も必要なものとして論究している。これは、世界経済全般に起こっている中国経済の位置付けとほとんど変わらない。確かにファンダメンタルズで貧困国の離陸が確実に起こっているということだろう。 確かにアフリカの悲惨はまだまだ終わっていない。希望を保てる一部の拠点が出来はじめたというくらいの初期段階で現在はあって、これからがアフリカ全体の発展に懸かっている。そして、その時の最終理想形態に、援助・被援助ではなく、自立した者同士の関係が目指されてあるのは、本書のようにはっきりと明快に意志表示される事でこそより一層良循環し始め確実になっていくだろう。
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年9月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
企業ではPDCAなどと言いますが、形式的に巨額の寄付を繰り返したところで、どんな効果があったか、なにを改善すべきか振り返りがなければ、栓をしてない湯船にお湯を張ろうとしているだけ。アフリカはこれから成長が見込まれる最後のフロンティア、地域の発展に貢献することが必要です。
2010年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すばらしい経歴を持った黒人女性エコノミストによって書かれた、アフリカ援助政策批判の書。世界中の国がミレニアム開発目標を宣言し、各国が協力して開発援助を行うことを定めた後においても、援助の是非については意見が分かれているが、本書の主張は題名からもわかるように、援助支持派のジェフリー・サックス氏らの意見とは異なり、反対派のウィリアム・イースタリー氏らの意見に近く、彼の意見をより具体的に掘り下げた感じである。
彼女があまりにも援助を批判し、突き放す感があるのは読んでいて決して心地よくは無いものの、かなりの部分で当たっているのではないかと感じる。アフリカを援助ではなく、自立へ、そして自由市場主義へと導こうとするその主張は、彼女がゴールドマン・サックスで働いていた感覚を反映しているのではないかと勘ぐってしまうが、本書で展開される開発政策の歴史的俯瞰とそれに続く力強い主張は読んで損は無いものと思う。
彼女があまりにも援助を批判し、突き放す感があるのは読んでいて決して心地よくは無いものの、かなりの部分で当たっているのではないかと感じる。アフリカを援助ではなく、自立へ、そして自由市場主義へと導こうとするその主張は、彼女がゴールドマン・サックスで働いていた感覚を反映しているのではないかと勘ぐってしまうが、本書で展開される開発政策の歴史的俯瞰とそれに続く力強い主張は読んで損は無いものと思う。
2012年4月9日に日本でレビュー済み
たとえば貧困家庭の問題を考えるとき、
資金援助をするのではなくて、十分な教育を援助するという手もある。
貧困の連鎖を断ち切るためにできる事のひとつだ。
ジェフリーサックスとは違うアプローチだけれども、対立するものではないと思う。
貧困を生む理由はいくつもあるからだ。
思想と文章に若さを感じた。
それにしても、翻訳が読みにくかった。
英語をそのままカタカナにされると理解するのに時間がかかる。
薄いわりに読むのに時間がかかったのは翻訳のせいだと思う。
資金援助をするのではなくて、十分な教育を援助するという手もある。
貧困の連鎖を断ち切るためにできる事のひとつだ。
ジェフリーサックスとは違うアプローチだけれども、対立するものではないと思う。
貧困を生む理由はいくつもあるからだ。
思想と文章に若さを感じた。
それにしても、翻訳が読みにくかった。
英語をそのままカタカナにされると理解するのに時間がかかる。
薄いわりに読むのに時間がかかったのは翻訳のせいだと思う。
2012年9月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アフリカ人の著者は、援助は結局アフリカの貧困脱出には
役に立たなかった。
汚職を助長し大量の援助金が無駄に。
今後は、外国直接投資、貿易、自由主義、移民からの送金、貯金、
マイクロファイナンス等で資金を調達し、ドナーからの援助に頼るには
もう辞めよう。
確かに、ジェフリーサックスのbig push論は、理想論過ぎて、
援助を増やしても結局貧困層の貧困の人には届かないで、
終わってしまうのではないかなと思う。
イースターの援助も必要だが、外からの援助だけでなく、
自分で発展しようという意思が大切という意見に近く、
現在の先進国からのドナーなんか、結局は汚職で官僚のポケットに
入るだけだから、援助がなくなってもアフリカ人は困らない。
アフリカ含め、発展途上国の汚職の多さには驚くが、
なぜ汚職と分かっているのに、その汚職した人を罰しないのか。
とっても、素人意見なのだが、そこがまず不思議。
中国は今ものすごい勢いでアフリカに進出していて、利害関係が一致しているから、
アフリカ人は中国の投資を好意的に見ている。
反面、ドナー国は見返りも求めず、援助し続けてきたから、レシピエントは
援助なれしてしまい、まぁ感謝の気持ちもない。
そんな税金の使い方はねぇ。
最終的には、ドナー国もWBも援助が終わるのが理想だと
思うから、その点から考えると援助を減らしてみるのもよいのかも。
おもしろくて、さくさく2日で読めました。
役に立たなかった。
汚職を助長し大量の援助金が無駄に。
今後は、外国直接投資、貿易、自由主義、移民からの送金、貯金、
マイクロファイナンス等で資金を調達し、ドナーからの援助に頼るには
もう辞めよう。
確かに、ジェフリーサックスのbig push論は、理想論過ぎて、
援助を増やしても結局貧困層の貧困の人には届かないで、
終わってしまうのではないかなと思う。
イースターの援助も必要だが、外からの援助だけでなく、
自分で発展しようという意思が大切という意見に近く、
現在の先進国からのドナーなんか、結局は汚職で官僚のポケットに
入るだけだから、援助がなくなってもアフリカ人は困らない。
アフリカ含め、発展途上国の汚職の多さには驚くが、
なぜ汚職と分かっているのに、その汚職した人を罰しないのか。
とっても、素人意見なのだが、そこがまず不思議。
中国は今ものすごい勢いでアフリカに進出していて、利害関係が一致しているから、
アフリカ人は中国の投資を好意的に見ている。
反面、ドナー国は見返りも求めず、援助し続けてきたから、レシピエントは
援助なれしてしまい、まぁ感謝の気持ちもない。
そんな税金の使い方はねぇ。
最終的には、ドナー国もWBも援助が終わるのが理想だと
思うから、その点から考えると援助を減らしてみるのもよいのかも。
おもしろくて、さくさく2日で読めました。
2019年7月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数値や根拠を持って論じていて、しかも著者が支援されている側のアフリカ出身であるから、とても説得力があり、やっと事実が知れたと感じた。
2011年3月8日に日本でレビュー済み
アフリカ人著者による、援助を受ける側からの本格的な援助批判本です。
ODAなど援助の負の側面についてはすでに様々な指摘がありますが、
他の本で典型的に指摘するような、大規模インフラプロジェクトによる
「自然環境の破壊」「住民の生活環境の破壊」という視点とは
ポイントが異なります。
援助資金の大量流入が、汚職による政府のガバナンス能力低下や
民間投資意欲の減退、自国通貨高による物価上昇・輸出不振を招く、
という指摘には説得力があります。
その上で、単に援助額を増やせば問題は解決するという単純な提言を
している経済学者ジェフリー・サックスやミュージシャンのボノなど
を批判しています。
時間のない人は、本書xiiiページからの「序文」をまず読めば、
著者の議論の方向性が分かると思います。また、訳者あとがきに、
著者とサックス等との意見の違いが明確に整理されており、親切な
編集だと思います。
一方で、援助が果たした正の側面についての検討が少なく、
バランスの悪さも感じさせます。
著者は、アジア諸国は援助に頼らずに民間活力で発展を成し遂げたと
していますが、同時に日本をはじめとする諸外国からの大量の援助が
あったことも事実であり、アフリカが発展しなかった理由を援助の
負の側面にだけ求めるのは論理的ではないと思います。
「同じく大量の援助を受けたアジアとアフリカがなぜ一方では発展し、
もう一方では発展しなかったのか」というのが問われるべきではない
でしょうか。
また、著者は経済成長面で「アフリカがよくなる兆しが見え始めている」
(3ページ)、HIV/AIDS罹患率低下など「社会指標が顕著に改善している国
もある」(4ページ)と本書冒頭で指摘しているのに、これらの現象と援助の
効果との関連を議論しないのはアンフェアとの印象を受けます。
援助に代わる処方箋として、本書は債券市場の活用による資金導入、
中国からのインフラ投資・貿易の増加、マイクロファイナンス・国際送金の
活性化などを挙げています。そして、援助に頼ることを止めることで
汚職が減少するとも指摘しています。債券市場の活用というのは
投資銀行出身の著者ならではで、目新しさを感じさせます。
ただ、中国からの直接投資では中国から連れてこられた労働者が主な
担い手のため、アフリカ人の雇用が創出されていないこと、マイクロ
ファイナンスは他からの借金の返済に使われたり無謀な消費を誘発する
という批判に触れながらも、それに対して説得力のある反論を示せて
いないとも思いました。
この問題に興味のある方は、訳者あとがきでも紹介されている
ウィリアム・イースタリー「 傲慢な援助 」「 エコノミスト 南の貧困と闘う 」と
併せて読むことをお勧めします。
ODAなど援助の負の側面についてはすでに様々な指摘がありますが、
他の本で典型的に指摘するような、大規模インフラプロジェクトによる
「自然環境の破壊」「住民の生活環境の破壊」という視点とは
ポイントが異なります。
援助資金の大量流入が、汚職による政府のガバナンス能力低下や
民間投資意欲の減退、自国通貨高による物価上昇・輸出不振を招く、
という指摘には説得力があります。
その上で、単に援助額を増やせば問題は解決するという単純な提言を
している経済学者ジェフリー・サックスやミュージシャンのボノなど
を批判しています。
時間のない人は、本書xiiiページからの「序文」をまず読めば、
著者の議論の方向性が分かると思います。また、訳者あとがきに、
著者とサックス等との意見の違いが明確に整理されており、親切な
編集だと思います。
一方で、援助が果たした正の側面についての検討が少なく、
バランスの悪さも感じさせます。
著者は、アジア諸国は援助に頼らずに民間活力で発展を成し遂げたと
していますが、同時に日本をはじめとする諸外国からの大量の援助が
あったことも事実であり、アフリカが発展しなかった理由を援助の
負の側面にだけ求めるのは論理的ではないと思います。
「同じく大量の援助を受けたアジアとアフリカがなぜ一方では発展し、
もう一方では発展しなかったのか」というのが問われるべきではない
でしょうか。
また、著者は経済成長面で「アフリカがよくなる兆しが見え始めている」
(3ページ)、HIV/AIDS罹患率低下など「社会指標が顕著に改善している国
もある」(4ページ)と本書冒頭で指摘しているのに、これらの現象と援助の
効果との関連を議論しないのはアンフェアとの印象を受けます。
援助に代わる処方箋として、本書は債券市場の活用による資金導入、
中国からのインフラ投資・貿易の増加、マイクロファイナンス・国際送金の
活性化などを挙げています。そして、援助に頼ることを止めることで
汚職が減少するとも指摘しています。債券市場の活用というのは
投資銀行出身の著者ならではで、目新しさを感じさせます。
ただ、中国からの直接投資では中国から連れてこられた労働者が主な
担い手のため、アフリカ人の雇用が創出されていないこと、マイクロ
ファイナンスは他からの借金の返済に使われたり無謀な消費を誘発する
という批判に触れながらも、それに対して説得力のある反論を示せて
いないとも思いました。
この問題に興味のある方は、訳者あとがきでも紹介されている
ウィリアム・イースタリー「 傲慢な援助 」「 エコノミスト 南の貧困と闘う 」と
併せて読むことをお勧めします。
2010年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読後感はキャンパスでガールフレンドからアフリカの現状についてちょっと詳しく話を聴いてみたという感覚に囚われるようなもので心地いい。この心地よさは、主体的な力、論理力から精神力までが伝わってくるからだろう。本当にそうだろうか、と考えてしまう記述もあるが、文章の鉄則である但し書きも適度に付されており、劇薬とか過激な書というわけでは決してない。現実を直視した書なのである。
アフリカ経済は援助によって、今まで発展の機会を喪失してきた。しかし、第7章で突然詳しく触れられたように、今や中国経済が世界経済の中で驀進するような発展を実現しているのに合う形で、アフリカにも経済発展の希望が生まれつつある。それを著者は、中国の投資「攻撃」である、多角的「攻撃」である、「征服」である、中国はアフリカの資源を「むさぼっている」とまで表現しつつも、それでも今日の食事、明日の希望のためには最も必要なものとして論究している。これは、世界経済全般に起こっている中国経済の位置付けとほとんど変わらない。確かにファンダメンタルズで貧困国の離陸が確実に起こっているということだろう。
確かにアフリカの悲惨はまだまだ終わっていない。希望を保てる一部の拠点が出来はじめたというくらいの初期段階で現在はあって、これからがアフリカ全体の発展に懸かっている。そして、その時の最終理想形態に、援助・被援助ではなく、自立した者同士の関係が目指されてあるのは、本書のようにはっきりと明快に意志表示される事でこそより一層良循環し始め確実になっていくだろう。
アフリカ経済は援助によって、今まで発展の機会を喪失してきた。しかし、第7章で突然詳しく触れられたように、今や中国経済が世界経済の中で驀進するような発展を実現しているのに合う形で、アフリカにも経済発展の希望が生まれつつある。それを著者は、中国の投資「攻撃」である、多角的「攻撃」である、「征服」である、中国はアフリカの資源を「むさぼっている」とまで表現しつつも、それでも今日の食事、明日の希望のためには最も必要なものとして論究している。これは、世界経済全般に起こっている中国経済の位置付けとほとんど変わらない。確かにファンダメンタルズで貧困国の離陸が確実に起こっているということだろう。
確かにアフリカの悲惨はまだまだ終わっていない。希望を保てる一部の拠点が出来はじめたというくらいの初期段階で現在はあって、これからがアフリカ全体の発展に懸かっている。そして、その時の最終理想形態に、援助・被援助ではなく、自立した者同士の関係が目指されてあるのは、本書のようにはっきりと明快に意志表示される事でこそより一層良循環し始め確実になっていくだろう。
読後感はキャンパスでガールフレンドからアフリカの現状についてちょっと詳しく話を聴いてみたという感覚に囚われるようなもので心地いい。この心地よさは、主体的な力、論理力から精神力までが伝わってくるからだろう。本当にそうだろうか、と考えてしまう記述もあるが、文章の鉄則である但し書きも適度に付されており、劇薬とか過激な書というわけでは決してない。現実を直視した書なのである。
アフリカ経済は援助によって、今まで発展の機会を喪失してきた。しかし、第7章で突然詳しく触れられたように、今や中国経済が世界経済の中で驀進するような発展を実現しているのに合う形で、アフリカにも経済発展の希望が生まれつつある。それを著者は、中国の投資「攻撃」である、多角的「攻撃」である、「征服」である、中国はアフリカの資源を「むさぼっている」とまで表現しつつも、それでも今日の食事、明日の希望のためには最も必要なものとして論究している。これは、世界経済全般に起こっている中国経済の位置付けとほとんど変わらない。確かにファンダメンタルズで貧困国の離陸が確実に起こっているということだろう。
確かにアフリカの悲惨はまだまだ終わっていない。希望を保てる一部の拠点が出来はじめたというくらいの初期段階で現在はあって、これからがアフリカ全体の発展に懸かっている。そして、その時の最終理想形態に、援助・被援助ではなく、自立した者同士の関係が目指されてあるのは、本書のようにはっきりと明快に意志表示される事でこそより一層良循環し始め確実になっていくだろう。
アフリカ経済は援助によって、今まで発展の機会を喪失してきた。しかし、第7章で突然詳しく触れられたように、今や中国経済が世界経済の中で驀進するような発展を実現しているのに合う形で、アフリカにも経済発展の希望が生まれつつある。それを著者は、中国の投資「攻撃」である、多角的「攻撃」である、「征服」である、中国はアフリカの資源を「むさぼっている」とまで表現しつつも、それでも今日の食事、明日の希望のためには最も必要なものとして論究している。これは、世界経済全般に起こっている中国経済の位置付けとほとんど変わらない。確かにファンダメンタルズで貧困国の離陸が確実に起こっているということだろう。
確かにアフリカの悲惨はまだまだ終わっていない。希望を保てる一部の拠点が出来はじめたというくらいの初期段階で現在はあって、これからがアフリカ全体の発展に懸かっている。そして、その時の最終理想形態に、援助・被援助ではなく、自立した者同士の関係が目指されてあるのは、本書のようにはっきりと明快に意志表示される事でこそより一層良循環し始め確実になっていくだろう。
このレビューの画像
2020年11月29日に日本でレビュー済み
アフリカ、特にサハラ砂漠以南のアフリカが西側先進国からの援助では発展しない理由について説明を試みる一冊。
議論はところどころ雑な上に恣意的であるものの、条件の有無にかかわらず、無償援助では援助の受け手が起業して内部留保を再投資して雇用を増やすようなインセンティブを生まないので、ここの国の発展にはつながらないという結論には頷けるものがあった。
2020年の今一読して、この本の議論にはいくつか大きな欠点があることに嫌でも気づく。
その中でも致命的なのは、2008年のリーマンショックの直前に出版されているために、その後の不景気を反映していないのと、リーマンショック以降に本格的にアメリカの覇権に挑戦し始めた中国が債務の名において紐付き援助を実施することに邁進した結果、そこかしこで「債務の罠」と呼ばれる状況が生まれてしまったことである。
アフリカで言えば、それは(サハラ以南ではないものの)ジブチの対中国債務に顕著であり、おそらくはついこの間(2020年11月)、透明性を問わない中国からの債務をたくさん抱えつつも西側諸国からの債務に対する利子の支払い期限の延長を要望したらヨーロッパから拒否されてにデフォルトに陥ったザンビアもその例に含まれていくのだと思われる。
債務の罠は、中国への債務により費用が調達されたインフラ投資の成果が使い物にならず、債務国の発展につながらず、債務だけが残り、利子も払えなくなり、結果的に国有財産を担保代わりに差し出すことになり、債務国はますます貧しくなるという状況へとつながっていく。
この状況をどうにかするには、債務を肩代わりし、すでになされたインフラ投資をどうにかして債務国の住民を利するものへと作りかえ、さらには二度と債務の罠にはまりこむような状況を避けられる程度に賢く、汚職で蓄財しない程度に高いモラルを持った指導層を養成するのに労を厭わない国の助けが必要になるのだが、そんな馬鹿みたいにお人よしな国は歴史上、高度経済成長期からバブル崩壊前の間に繁栄を極めた日本くらいしか存在しないので、色んな意味でこれからが大変だろうなと思わせられる読書となった。
サハラ以南アフリカの現状を理解するためのスタートとして良い一冊なのではないだろうか。
議論はところどころ雑な上に恣意的であるものの、条件の有無にかかわらず、無償援助では援助の受け手が起業して内部留保を再投資して雇用を増やすようなインセンティブを生まないので、ここの国の発展にはつながらないという結論には頷けるものがあった。
2020年の今一読して、この本の議論にはいくつか大きな欠点があることに嫌でも気づく。
その中でも致命的なのは、2008年のリーマンショックの直前に出版されているために、その後の不景気を反映していないのと、リーマンショック以降に本格的にアメリカの覇権に挑戦し始めた中国が債務の名において紐付き援助を実施することに邁進した結果、そこかしこで「債務の罠」と呼ばれる状況が生まれてしまったことである。
アフリカで言えば、それは(サハラ以南ではないものの)ジブチの対中国債務に顕著であり、おそらくはついこの間(2020年11月)、透明性を問わない中国からの債務をたくさん抱えつつも西側諸国からの債務に対する利子の支払い期限の延長を要望したらヨーロッパから拒否されてにデフォルトに陥ったザンビアもその例に含まれていくのだと思われる。
債務の罠は、中国への債務により費用が調達されたインフラ投資の成果が使い物にならず、債務国の発展につながらず、債務だけが残り、利子も払えなくなり、結果的に国有財産を担保代わりに差し出すことになり、債務国はますます貧しくなるという状況へとつながっていく。
この状況をどうにかするには、債務を肩代わりし、すでになされたインフラ投資をどうにかして債務国の住民を利するものへと作りかえ、さらには二度と債務の罠にはまりこむような状況を避けられる程度に賢く、汚職で蓄財しない程度に高いモラルを持った指導層を養成するのに労を厭わない国の助けが必要になるのだが、そんな馬鹿みたいにお人よしな国は歴史上、高度経済成長期からバブル崩壊前の間に繁栄を極めた日本くらいしか存在しないので、色んな意味でこれからが大変だろうなと思わせられる読書となった。
サハラ以南アフリカの現状を理解するためのスタートとして良い一冊なのではないだろうか。