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アリとキリギリスの日本経済入門 単行本 – 2003/12/5
- 本の長さ95ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2003/12/5
- ISBN-104492394192
- ISBN-13978-4492394199
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商品の説明
商品説明
複雑にみえる経済も、本書にかかれば明快である。たとえばデフレは、金融危機を起こした昆虫村が「こうしてみると、村じゅう、お金を手離したくない人ばかりです」という状況になり、「だれもがお金を手離したくないので、世の中にお金が出まわりません。こうして知らず知らずのうちに、みんながお金には稀少価値があると信じるようになっていたというわけです」となる。
ほかに、貸し渋る銀行の背景やインフレ目標の議論などのアウトラインも一目瞭然である。世の経済談義についていけないという人には役立つはずだ。また、基本的なお金の流れもわかりやすいので、経済のしくみに疎いという人には参考になるだろう。
ただ、なによりも日本の十数年の経験を瞬時に見渡せるのが便利である。そこで、各分野で失われた信用の大きさや、日本人がもはや将来を担保にできる「アリ」ではいられないことに思いをめぐらせることができそうだ。カラフルな絵が楽しいので、息抜きに眺めるのもいい。(棚上 勉)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2003/12/5)
- 発売日 : 2003/12/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 95ページ
- ISBN-10 : 4492394192
- ISBN-13 : 978-4492394199
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,165,234位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
どい たけろう
慶應義塾大学経済学部教授。専門は財政学、公共経済学、政治経済学。
1970年生。1993年大阪大学経済学部卒業。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。慶應義塾大学経済学部専任講師、同准教授、カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員などを経て、2009年4月から現職。『地方債改革の経済学』(日本経済新聞出版社、2007年)で第50回日経・経済図書文化賞、第29回サントリー学芸賞を受賞。2008~2009年に読売新聞読書委員。
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トップレビュー
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次に、モノが良く売れるようになると企業が設備投資を拡大する。すると設備投資の拡大に必要な土地の需要が高まり、地価が上昇する。地価の上昇傾向が続くと、土地の使用価値以上に地価が上がるようになる「バブル」が発生する。
バブルが弾けて、土地への行っていた企業が左前になり、倒産する。銀行が貸し付けを回収できなくなり、怖くなってさらに企業への貸し渋りをするようになる。銀行の貸し渋りで企業の資金繰りが悪くなり、さらに倒産が増え、失業が増加する。その結果景気が悪くなり、みな不安になって消費を控えるようになる。モノが売れなくなって、物価が下がり、デフレがおきる。価格を下げても売り上げは増加しないので、企業の収益は縮小し、さらに企業が倒産し、失業が増え、賃金の切り下げも始まるという「デフレスパイラル」に陥る。
これを解決するために、政府は公共投資を増やすが、その恩恵は地方や過疎地域にしかもたらされないので、景気は回復せず、財政破綻が拡大するだけで、公共投資による景気回復は失敗する。
ここに至って政府はやっと物価の上昇率を政策目標とするインフレターゲットを設定し、市場への通貨供給を徹底的に増やしていく。将来的にもインフレが継続すると予測するようになって、人々は消費を増やすようになり、景気が良くなって、デフレスパイラルからの脱却が実現する。
金融緩和による景気回復を唱えるオーソドックスな経済学者の日本経済再生シナリオが一般的にどういうものかが簡潔に解かって良い。
最後の解説を読むと、こうした主張をする経済学者は、「規制緩和をすれば、新しい産業が発展し、正社員になれない若年労働者も正社員になれるようになる」と能天気に考えていることもよく解かって、また興味深い。
昆虫もキャラクター化されて親しみ易く、その意味では大人の絵本。
絵本といっても、さすがに子供向けとは言えませんが、中学生くらいであれば
理解できる内容。ある程度知識のある人も、経済活動をマクロな視点から
俯瞰するにはちょうどいいのではないでしょうか。
バブルの崩壊に始まり、今の若者の就職難に至るまでの
ここ最近の日本の事例がうまく取り上げられ、かつ、それぞれを
物語的に関連付けしてよくまとめられています。
偉い大学の先生が書いている本は、結局、何とかかんとかっていう理論の本になってしまって、実際の世の中の現状に結び付けにくくて、今ひとつ理解できません。結局、私が知りたいことは、これから景気が良くなって、株価が上がるかどうかにつきますからね。
その点、この本はリアルの経済に則って書いてあるので、自分の生活に置き換えて考えてみれば、非常にイメージしやすくて、よくわかりました。「こういう状況になれば、景気はよくなって、株が上がるんだな」っていう勘所がつかめた気がします。そういう意味では今年はチャンスかなって、本格的に株を始める後押しをしてくれた本です。