コカ・コーラなどの近代企業（大量生産、大量流通を統合・実現させている企業）成立の背景が
明快に述べられている良書です。
近代企業成立の前提としては、大量生産を実現しうる技術が挙げられますが、
大規模な市場へのリーチがなければ大量生産による競争優位を実現させられません。
（そもそもの前提となる鉄道、通信などのインフラの整備は上巻にて触れられています）
そこで、大量生産の技術により優位性を確立できる業界にある企業は、大規模な市場の開拓を進め、
その過程として、大規模な販売機能、大規模な購買機能を設立します。
これらが大規模な生産の流通先拡大につながり、大量生産の効率化が実現します。
このような歴史的背景からは、先行者優位が確立される理由や、
大企業の優位性（規模の経済性）の本質的な内容などが理解できます。
現代ビジネスの重要な部分を占める大企業の成立過程、背景を学ぶことにより、
経営学的な理解が深まること間違いなしだと思います。
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