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デザイン・ルール―モジュール化パワー 単行本 – 2004/3/26
モジュール化研究の第一人者による、この分野の必読文献の待望の翻訳。モジュールかとは何かを詳細に記述し、それにより産業が進化していくプロセスを理論化しようとする壮大な試み。
- 本の長さ548ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2004/3/26
- ISBN-104492521453
- ISBN-13978-4492521458
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商品の説明
著者からのコメント
『デザイン・ルール』は、ハーバード・ビジネススクールの学長・副学長コンビ、ボールドウィン教授とクラーク教授という二人の碩学による「モジュール化」の奥義書である。
副題の「モジュール化パワー」は、20世紀後半に現れ、指数関数的に世界経済に浸透している新たな産業アーキテクチャの推進力 (Force)である。
大企業中心型の大量生産を前提にした既存の産業構造を一新し、まったく新たな天地を「創造」(Create)する。90年代にその威力に気付いた諸国は、ハイテクの最先端で生じる技術オプションに対応してイノベーションのスピードを急速に高め、国際競争力を磨いていった。その間、日本は、80年代の製造業での成功体験にひきずられ、「モジュール化」という地殻変動の推進力を見落とし、対応も大幅に遅れた。その結果、自動車など極度にインテグラル型産業を除いて、国際競争で地歩を失っていった。
「モジュール化」は、イノベーションの推進主体を、大企業中枢から、モジュールごとの非集権的で局所的な小集団に移す。このため、テクノロジー・ロードマップの最先端を体得しているスピンオフ・ベンチャーや大学発ベンチャーが主役となり得る。テクノロジーの進化に伴って、末端での微小変化が極めて莫大なオプション価値を創造する。それをいち早く見付け出した者が、大きな価値(Value)を手にする。しかし、中央集権的な大企業体制では、周辺で発生する新たな価値を評価するどころか、知覚することさえ難しい。
90年代、世界のイノベーションの中核となったベンチャー企業群、マイクロソフト、インテル、デル、シスコシステムズなどは、いずれも「モジュール化」のメリットを最大限取り入れ、圧倒的な競争力を磨いてきた。また、韓国・台湾の半導体・コンピュータ企業群も、国際モジュール分業に自らの活路を見出してきた。そして、今や中国がこれに続く。
「モジュール化」は、21世紀の競争力を構想するキーワードだ。現実の経済実態に目を転じると、産業分野ごとにモジュール化の浸透速度は異なるが、ディジタル情報通信技術の進展によって、モジュール化可能な領域は急速に深化・拡大している。
原書のカバーに天地創造のパロディが使われ、「創造」がキーワードになっているのには深い意味がある。モジュール化は、単に設計方法の変更にとどまらず、独立した連続的「進化」を促すことで、新たな価値を陸続と創造する。シリコンバレーを中核とするベンチャー企業群のクラスターは、その写像に過ぎないのである。モジュール化の「価値の地形図」の中では、大きな地殻変動が絶えず生じている。これによって、今まで海面下の土地が突然大きな価値を持つようになることもある。採算性から見送られたはずの第二、第三位以下の開発プロジェクトも、異分野でのイノベーションのおかげで、知らないうちに実験に値するよう「復活」していたりする。しかし、残念ながら経験主義的な大企業ではこうした「世界の逆転」現象は認識できない。
ワールドクラスの碩学たちの本書の評価も併せご紹介したい。
青木昌彦教授は、「モジュール化の持つイノベーションへの含みを、オプション理論を用いて説明した画期的教科書であり、また過去数十年にわたっておきたIT産業の革命的変化をも見事に叙述している」と言う。
藤本隆宏教授は、「製品アーキテクチャ論の本格的大著であり、経営戦略論を志す若手研究者や学生がいま一番読みたい本の一つと言える」とする。
國領二郎教授は、「21世紀の企業のあり方を理解するうえで決定的に重要な概念を提示し、具体的な例で説明している。金融分析で発達した理論を工学的な理解に適用するなと、斬新な切り口を提供しながら論理は緻密。知的刺激に溢れた書」と言う。(以上、東洋経済新報社のパンフレットより抜粋)
確かに、本書の内容は極めて深遠で広範であるものの、深い理論的考察に基づく複雑な分析はエッセンスに絞られ、初学者にも理解し易いように工夫されている。
訳者は、産業政策の「現場」にあって、ベンチャー、創業、中小企業のイノベーションの支援政策のあり方を求めて、自分なりに苦悶、苦闘してきた。
大変幸運なことに、青木先生、ボールドウィン先生から直接ご指導いただく光栄に接し、モジュール化ワールドの一端を垣間見た。日頃悩んでいたベンチャー経済の本質、あるいは90年代の日本産業の競争力低下という問題に対して、極めて明快な処方箋を示され、大いに啓発されるとともに強いショックを受けた。この「モジュール化パワー」の衝撃波こそが、邦訳への原動力となった。
この日本語版によって現代のビジネスを突き動かす推進力の本質を一人でも多くの読者の方にお伝えできることを願ってやまない。
副題の「モジュール化パワー」は、20世紀後半に現れ、指数関数的に世界経済に浸透している新たな産業アーキテクチャの推進力 (Force)である。
大企業中心型の大量生産を前提にした既存の産業構造を一新し、まったく新たな天地を「創造」(Create)する。90年代にその威力に気付いた諸国は、ハイテクの最先端で生じる技術オプションに対応してイノベーションのスピードを急速に高め、国際競争力を磨いていった。その間、日本は、80年代の製造業での成功体験にひきずられ、「モジュール化」という地殻変動の推進力を見落とし、対応も大幅に遅れた。その結果、自動車など極度にインテグラル型産業を除いて、国際競争で地歩を失っていった。
「モジュール化」は、イノベーションの推進主体を、大企業中枢から、モジュールごとの非集権的で局所的な小集団に移す。このため、テクノロジー・ロードマップの最先端を体得しているスピンオフ・ベンチャーや大学発ベンチャーが主役となり得る。テクノロジーの進化に伴って、末端での微小変化が極めて莫大なオプション価値を創造する。それをいち早く見付け出した者が、大きな価値(Value)を手にする。しかし、中央集権的な大企業体制では、周辺で発生する新たな価値を評価するどころか、知覚することさえ難しい。
90年代、世界のイノベーションの中核となったベンチャー企業群、マイクロソフト、インテル、デル、シスコシステムズなどは、いずれも「モジュール化」のメリットを最大限取り入れ、圧倒的な競争力を磨いてきた。また、韓国・台湾の半導体・コンピュータ企業群も、国際モジュール分業に自らの活路を見出してきた。そして、今や中国がこれに続く。
「モジュール化」は、21世紀の競争力を構想するキーワードだ。現実の経済実態に目を転じると、産業分野ごとにモジュール化の浸透速度は異なるが、ディジタル情報通信技術の進展によって、モジュール化可能な領域は急速に深化・拡大している。
原書のカバーに天地創造のパロディが使われ、「創造」がキーワードになっているのには深い意味がある。モジュール化は、単に設計方法の変更にとどまらず、独立した連続的「進化」を促すことで、新たな価値を陸続と創造する。シリコンバレーを中核とするベンチャー企業群のクラスターは、その写像に過ぎないのである。モジュール化の「価値の地形図」の中では、大きな地殻変動が絶えず生じている。これによって、今まで海面下の土地が突然大きな価値を持つようになることもある。採算性から見送られたはずの第二、第三位以下の開発プロジェクトも、異分野でのイノベーションのおかげで、知らないうちに実験に値するよう「復活」していたりする。しかし、残念ながら経験主義的な大企業ではこうした「世界の逆転」現象は認識できない。
ワールドクラスの碩学たちの本書の評価も併せご紹介したい。
青木昌彦教授は、「モジュール化の持つイノベーションへの含みを、オプション理論を用いて説明した画期的教科書であり、また過去数十年にわたっておきたIT産業の革命的変化をも見事に叙述している」と言う。
藤本隆宏教授は、「製品アーキテクチャ論の本格的大著であり、経営戦略論を志す若手研究者や学生がいま一番読みたい本の一つと言える」とする。
國領二郎教授は、「21世紀の企業のあり方を理解するうえで決定的に重要な概念を提示し、具体的な例で説明している。金融分析で発達した理論を工学的な理解に適用するなと、斬新な切り口を提供しながら論理は緻密。知的刺激に溢れた書」と言う。(以上、東洋経済新報社のパンフレットより抜粋)
確かに、本書の内容は極めて深遠で広範であるものの、深い理論的考察に基づく複雑な分析はエッセンスに絞られ、初学者にも理解し易いように工夫されている。
訳者は、産業政策の「現場」にあって、ベンチャー、創業、中小企業のイノベーションの支援政策のあり方を求めて、自分なりに苦悶、苦闘してきた。
大変幸運なことに、青木先生、ボールドウィン先生から直接ご指導いただく光栄に接し、モジュール化ワールドの一端を垣間見た。日頃悩んでいたベンチャー経済の本質、あるいは90年代の日本産業の競争力低下という問題に対して、極めて明快な処方箋を示され、大いに啓発されるとともに強いショックを受けた。この「モジュール化パワー」の衝撃波こそが、邦訳への原動力となった。
この日本語版によって現代のビジネスを突き動かす推進力の本質を一人でも多くの読者の方にお伝えできることを願ってやまない。
内容(「MARC」データベースより)
コンピュータ産業を事例に、ビジネスを動かす「推進力」の本質を解き明かす。ビジネスのダイナミズムを読み解くキー・コンセプトを紹介した、モジュール化研究の最高峰と称される話題作の翻訳。
登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2004/3/26)
- 発売日 : 2004/3/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 548ページ
- ISBN-10 : 4492521453
- ISBN-13 : 978-4492521458
- Amazon 売れ筋ランキング: - 470,980位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 282位情報・コンピュータ産業
- - 749位ビジネスとIT
- - 3,414位経済学・経済事情
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2004年8月25日に日本でレビュー済み
モジュール化設計の有効性やその進化速度の優位性については、ソフトウェア開発の経験から身をもって認識していたが、本書ではビジネススクールの学者がその起源をIBM360の開発に求め、「設計のモジュール化」が「分離」「交換」など6つのモジュール化オペレータで「設計オプション」を生み出し、「設計進化」という非集権的な価値探求プロセスが可能となることを綿密に論証していく。抽象的で難解な議論も多いが、訳者による下線強調や補足、日本の事情に関する訳注(苦言)が適切で助けになる。全2巻のうち上巻となる本書では1980年頃までが具体的に取り扱われているが、続巻が楽しみである。
2013年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
勉強しています。
ただし、大変に難しいです。
まだまだ修行がありません。
ただし、大変に難しいです。
まだまだ修行がありません。
2009年12月6日に日本でレビュー済み
コンピュータ、ソフトウェアを部品として設計するさいのよい指針の具体例を提示している。
指針だけを示されても、現実の具体例がないと、うさんくさいと感じることがしばしばだった。
IBMを中心に、UNIXの例も示しながら、部品設計の現場での話しが掲載されているので、そこから何を汲み取るかは読者の力量だと思いました。
自分が考えている設計指針、過去から提唱されてきた、いろいろな設計指針を本書に記載されている経験からすると、どういう価値があるのかを考えることができるよい題材だと思いました。
課題としては、技術的な側面が弱く、経済的側面が強いので、読み分ける必要があるような気がしました。
ライフサイクルコストと呼ばれる、製品寿命費用を考える際に、経済的側面が重要ですが、その大きな影響を与えるものに技術があるはずなのに、技術の具体的事例が希薄になっているような気もしました。機密事項がいろいろあるのでかけないのかもしれません。
指針だけを示されても、現実の具体例がないと、うさんくさいと感じることがしばしばだった。
IBMを中心に、UNIXの例も示しながら、部品設計の現場での話しが掲載されているので、そこから何を汲み取るかは読者の力量だと思いました。
自分が考えている設計指針、過去から提唱されてきた、いろいろな設計指針を本書に記載されている経験からすると、どういう価値があるのかを考えることができるよい題材だと思いました。
課題としては、技術的な側面が弱く、経済的側面が強いので、読み分ける必要があるような気がしました。
ライフサイクルコストと呼ばれる、製品寿命費用を考える際に、経済的側面が重要ですが、その大きな影響を与えるものに技術があるはずなのに、技術の具体的事例が希薄になっているような気もしました。機密事項がいろいろあるのでかけないのかもしれません。
2007年3月8日に日本でレビュー済み
少なくとも「モジュール化とはなんじゃ?」「設計をモジュール化するとなにがよいのか」「一旦設計がモジュール化されるとその後何が起こるのか」というテーマについては、門外漢の私でも本書で「なるほど!」と理解できました。ただ、論証を含む内容ですので、正直まどろっこしいところも多々あります(そんなに数式並べ立てなくっても言いたいことはわかったよ、みたいな。)。ということからは、はやり言葉の「モジュール化」のアウトラインを理解したい、という向きには他に適切な本があるのかもしれません(本書は高いし)。
まあ、「これからは何でもモジュール化でついてこれないやつらは消えるだけだあ。」などと抜かす間抜けな本に出っくわすくらいならば本書を飛ばし読みするほうがずっと有益と思いますが。
まあ、「これからは何でもモジュール化でついてこれないやつらは消えるだけだあ。」などと抜かす間抜けな本に出っくわすくらいならば本書を飛ばし読みするほうがずっと有益と思いますが。