組織マネジメントとして、「場」という概念に着目し、
会議をはじめ、コミュニケーションの場の作り方と場での実践の仕方、
そして場に特有のマイナス要因などを明らかにし、
本来日本企業が持ち合わせていた、個人プレーではなく、集団でフォローしあう
仕事の方法について、書かれています。
同書を読むと、アメリカ的個人主義がいいいとか悪いとかではなく、
アメリカと日本では、まず前提としてスタイルが違うことをあげており、
そのうえで、チームワークを作りだす場が、近年減ってしまっていることを
示唆している。
私も仕事柄、営業会議のコンサルティングや、営業会議をベースにした
コンサルティングを多くやりますが、
この「場づくり」が仕組みとして機能してしまえば、
かなり業績は向上することをわたしも体感しています。
マネジメント手法であまり語られていない点にメスを入れている名著です。
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場の論理とマネジメント 単行本 – 2005/12/1
伊丹 敬之
(著)
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効果的な「場」づくり、「場」のかじ取りが、企業の競争力の源泉になるーー。経営学における「場」の研究の先駆けとされる著者が、『場のマネジメント』の議論をさらに一歩前進させる。
【目次】
序 章 空間は情報に満ちている
第1部 場の論理とメカニズム
第1章 場の論理
第2章 経営組織の中の場
第3章 場のメカニズム
第2部 場のマネジメント
第4章 場のマネジメントとは
第5章 場の生成のマネジメント
第6章 場のかじ取りのマネジメント
第7章 場における情報蓄積
第3部 場のパラダイム
第8章 マネジメントのパラダイム転換
第9章 場の中のマネジャー
終 章 経営を超えて、ダイコトミーを超えて
【目次】
序 章 空間は情報に満ちている
第1部 場の論理とメカニズム
第1章 場の論理
第2章 経営組織の中の場
第3章 場のメカニズム
第2部 場のマネジメント
第4章 場のマネジメントとは
第5章 場の生成のマネジメント
第6章 場のかじ取りのマネジメント
第7章 場における情報蓄積
第3部 場のパラダイム
第8章 マネジメントのパラダイム転換
第9章 場の中のマネジャー
終 章 経営を超えて、ダイコトミーを超えて
- 本の長さ411ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2005/12/1
- ISBN-104492521585
- ISBN-13978-4492521588
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登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2005/12/1)
- 発売日 : 2005/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 411ページ
- ISBN-10 : 4492521585
- ISBN-13 : 978-4492521588
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- - 19,256位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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伊丹 敬之 (いたみ ひろゆき)
一橋大学 名誉教授
1945年生まれ、1967年一橋大学商学部卒業、
1972年カーネギー・メロン大学経営大学院博士 課程修了。
1975年、1982年スタンフォード大学ビジネススクール客員准教授。
1978年、1982年日経図書文化賞受賞。
2005年紫綬褒章受章、2009年宮中講書始の儀 進講者。
2017年9月~2023年9月、国際大学学長。
2023年文化功労者。
IT戦略本部など政府関係委員を多数歴任し、東芝 社外取締役など数社の社外役員も歴任。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年1月25日に日本でレビュー済み
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2018年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年現在、『ティール』や『ホラクラシー』といった組織論が流行りつつあるなか、実質、同じことが書いてある日本発の先行文献と感じた。
本書の定義によれば、"「場」とは、人々がそこに参加し、意識・無意識のうちに相互に観察し、コミュニケーションを行い、相互に理解し、相互に働きかけ合い、相互に心理的刺激をする、その状況の枠組みのことである。"とあり、従来なかなか見えてこなかった経営の重要な変数だ、としている。上場企業のアニュアルレポートには組織図こそ出てくるが、「場」についての記載や考察は少なく、同じような組織図の会社でも千差万別になるのは「場」が機能しているかどうか、だと論じている。そして、何より、組織は生命体のようなもので、人間どうしの生々しいやりとりで感情と情報がセットで流通してこそ、いろんなものごとが起きるという哲学には共感した。
本書ではメールやクラウドといったコモディティ化したITツールすら論考に入っておらず、VR空間で集ったらどうか、といったトピックは対象外、読者が勝手に考察するための土台をくれるのみだ。よって、リモートワーク、テレワークでも伊丹が論ずる「場」を機能させられるか、どうかなど21世紀の働き方をつくるには自分で考えるしかないな、と思わされた。
本書の定義によれば、"「場」とは、人々がそこに参加し、意識・無意識のうちに相互に観察し、コミュニケーションを行い、相互に理解し、相互に働きかけ合い、相互に心理的刺激をする、その状況の枠組みのことである。"とあり、従来なかなか見えてこなかった経営の重要な変数だ、としている。上場企業のアニュアルレポートには組織図こそ出てくるが、「場」についての記載や考察は少なく、同じような組織図の会社でも千差万別になるのは「場」が機能しているかどうか、だと論じている。そして、何より、組織は生命体のようなもので、人間どうしの生々しいやりとりで感情と情報がセットで流通してこそ、いろんなものごとが起きるという哲学には共感した。
本書ではメールやクラウドといったコモディティ化したITツールすら論考に入っておらず、VR空間で集ったらどうか、といったトピックは対象外、読者が勝手に考察するための土台をくれるのみだ。よって、リモートワーク、テレワークでも伊丹が論ずる「場」を機能させられるか、どうかなど21世紀の働き方をつくるには自分で考えるしかないな、と思わされた。
2014年1月5日に日本でレビュー済み
取引先の方から借りて読んだもの。個人的能力不足ゆえ理解するにはハードルが高く、本書の要点をどの程度伝えられるか甚だ不安だがまとめてみた。
本書のテーマを一言でいえば、「仕事の現場には、情報と感情が流れている。それをどのようにマネジメントしていくか」というものである。その舞台を組織の「場」という切り口から考察したものであるが、今後のマネジメントに大切なことが少し見えてくる。
本書でいうところ「場」とは、「人々がそこに参加し、意識・無意識のうちに相互に観察し、コミュニケーションを行い、相互に理解し働きかけ合い、心理的に刺激する、その状況の枠組み」としている。
そのうえで、場を考える上で大切なこととして、(1)ヨコの相互作用、(2) 情報と感情の相互作用、(3)自己組織化を掲げている。
すなわち、「組織の現場において、人々の間には情報や感情が絶えず流れており、それがお互いに影響しあって「場」を形成している。そして、この中で生まれてくる共通理解や心理的共振が(何らかの形で)形成される」というものである。
こうした論理の背景には、人々の本質的な欲求(自由への欲求、他社との信頼への欲求、他社との情報共有への欲求)があり、こうしたヒューリスティックなアプローチは、他者との関係を重んじる日本的経営(?)にもフィットしやすいと感じる。
このような「場」を生成させ、舵取りしていくことにより、組織的な「情報の共有と蓄積・新しいアイデア・判断基準の共有・相互理解・意思統一・価値観の共有・個々人の能力アップ・共有された計画」を高まっていくという考察である。
そのような「場」をどのように生成させ、舵取りをしていく仕組みや方法が企業の事例を交えて述べられている。それは、物理的な空間の設計であったり、人々が接触するためのきっかけづくりであったり、ITによる情報の流れを効率化であったりする。
また、舵取りについては、場が生成される要素(アジェンダ(目的)、言葉や意味の共通解釈、情報の共有伝達方法、連帯欲求)をどのようにコントロールしていくかというものであるが、こちらは具体性にやや欠ける。個人的には、様々な価値観や意見を集約し合意形成させるためのスキル(ファシリテーションやプロセスマネジメントなど)とともに一定のEQ能力などが舵取りする人間には必要と考える。
こうした考察を踏まえた上で、組織における「場」の考え方として以下を掲げている。
■組織】情報(および感情)の相互作用の束
■【マネジメント】方向を示し、土壌を整え、承認すること
■【経営行動の焦点】場の生成と舵取り
■【マネージャーの役割】流れを見ながら舵を取る。部下に任せ、時には自ら決断する。
■【メンバーの役割】仕事の細部は自分でつくる。想定外の事象は周囲と相談しながら自らが動く。
経営やマネジメント方法は組織によっても異なるし、これという解もないが、ビジネスを取り巻く環境を考えると従来のパラダイムだけでは舵取りが難しくなっていることも事実である。そうした中で、あらためて組織の中の「場」というものに焦点を当てて考えてみることによって、日本的経営の長所を再認識できるかもしれない。
本書を読んでいて「場」という概念は決して新しいものではなく、多かれ少なかれ昔から日本的経営に内包されてきたものであり、それが欧米の経営論理の流行り廃りで見えなくなっているのかもしれない。
また、皮肉にも欧米でもイノベーションやアイデアを生み出す企業(GoogleやIDEOなど)の多くは、こうしたことを強く意識したマネジメントを行っているようにも感じる。
本書のテーマを一言でいえば、「仕事の現場には、情報と感情が流れている。それをどのようにマネジメントしていくか」というものである。その舞台を組織の「場」という切り口から考察したものであるが、今後のマネジメントに大切なことが少し見えてくる。
本書でいうところ「場」とは、「人々がそこに参加し、意識・無意識のうちに相互に観察し、コミュニケーションを行い、相互に理解し働きかけ合い、心理的に刺激する、その状況の枠組み」としている。
そのうえで、場を考える上で大切なこととして、(1)ヨコの相互作用、(2) 情報と感情の相互作用、(3)自己組織化を掲げている。
すなわち、「組織の現場において、人々の間には情報や感情が絶えず流れており、それがお互いに影響しあって「場」を形成している。そして、この中で生まれてくる共通理解や心理的共振が(何らかの形で)形成される」というものである。
こうした論理の背景には、人々の本質的な欲求(自由への欲求、他社との信頼への欲求、他社との情報共有への欲求)があり、こうしたヒューリスティックなアプローチは、他者との関係を重んじる日本的経営(?)にもフィットしやすいと感じる。
このような「場」を生成させ、舵取りしていくことにより、組織的な「情報の共有と蓄積・新しいアイデア・判断基準の共有・相互理解・意思統一・価値観の共有・個々人の能力アップ・共有された計画」を高まっていくという考察である。
そのような「場」をどのように生成させ、舵取りをしていく仕組みや方法が企業の事例を交えて述べられている。それは、物理的な空間の設計であったり、人々が接触するためのきっかけづくりであったり、ITによる情報の流れを効率化であったりする。
また、舵取りについては、場が生成される要素(アジェンダ(目的)、言葉や意味の共通解釈、情報の共有伝達方法、連帯欲求)をどのようにコントロールしていくかというものであるが、こちらは具体性にやや欠ける。個人的には、様々な価値観や意見を集約し合意形成させるためのスキル(ファシリテーションやプロセスマネジメントなど)とともに一定のEQ能力などが舵取りする人間には必要と考える。
こうした考察を踏まえた上で、組織における「場」の考え方として以下を掲げている。
■組織】情報(および感情)の相互作用の束
■【マネジメント】方向を示し、土壌を整え、承認すること
■【経営行動の焦点】場の生成と舵取り
■【マネージャーの役割】流れを見ながら舵を取る。部下に任せ、時には自ら決断する。
■【メンバーの役割】仕事の細部は自分でつくる。想定外の事象は周囲と相談しながら自らが動く。
経営やマネジメント方法は組織によっても異なるし、これという解もないが、ビジネスを取り巻く環境を考えると従来のパラダイムだけでは舵取りが難しくなっていることも事実である。そうした中で、あらためて組織の中の「場」というものに焦点を当てて考えてみることによって、日本的経営の長所を再認識できるかもしれない。
本書を読んでいて「場」という概念は決して新しいものではなく、多かれ少なかれ昔から日本的経営に内包されてきたものであり、それが欧米の経営論理の流行り廃りで見えなくなっているのかもしれない。
また、皮肉にも欧米でもイノベーションやアイデアを生み出す企業(GoogleやIDEOなど)の多くは、こうしたことを強く意識したマネジメントを行っているようにも感じる。
2017年12月11日に日本でレビュー済み
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アメリカのビジネススクールで大学院教育を受け、博士号をとり、教えもした筆者が、日本に帰り、日本企業の現実をいいところも悪いところも詳細に知るにつれ、日米のマネジメント・スタイルには大きな「違い」があることを感じるようになっていた。その「違い」とは――。
スポーツに例えるなら、アメリカ型の経営はアメリカンフットボールのゲームマネジメントに似ている。分業が徹底され、各プレーヤーはそれぞれのポジションのスペシャリストで、そのスペシャリストたちがクォーターバックの指令のもとに、詳しく作られたプランに従って行動する。一方、日本の経営はラグビーやサッカーに似て、明確な司令塔が存在しないまま、選手が互いのプレーを見ながら、全体の流れを作っていく。
アメリカのビジネススクールの教えとは大きくかけ離れた、ラグビーやサッカーに似た日本の経営はなぜ機能するのか? 著者が抱き続けたこの疑問を氷解してくれたのが「場」の概念だった。
清水博氏が提唱したバイオホロニック(生命関係学)の概念をベースに、本書の著者である伊丹敬之氏がこれを経営論として展開、さらに同学(一橋大学)の野中郁次郎・西口敏弘教授らもそれぞれ独自の観点から論じるようになった、というのが経営学における「場の理論」の流れとなる。
「場の理論」に基づく伊丹氏の経営論は、経営学の教科書などでこれまで常識的に受け入れられてきた「ヒエラルキーパラダイム」から、「場のパラダイム」へのパラダイム転換を提唱するもの。組織を階層(ヒエラルキー)と考え、そのヒエラルキーの中でのタテの命令系統を中心に中央集権的なマネジメントを行おうとする「ヒエラルキーパラダイム」一辺倒から、組織を情報的相互作用の束と見る「場のパラダイム」へとマネジメントのあり方の重心を移動しようという主張であり、それは別の言葉でいえば「日本的経営」の普遍化への挑戦だといえよう。
「場の理論」の、伊丹氏によるマネジメント論への展開、さらには野中氏らによる知識創造理論への展開は、ともに理論として精緻であるばかりでなく、実践性にもきわめて富むもの。評者としては、両氏によって紡ぎ出された日本発のこの珠玉の理論が、日本のビジネスの現場に広く普及・浸透し、それにより、少しでも多くのビジネスパーソンが毎日をいきいきとした職場で働くことができるようになることを願ってやまない。「場の理論」はそれを十分可能にする、潜在力に満ちた概念だと確信する。
スポーツに例えるなら、アメリカ型の経営はアメリカンフットボールのゲームマネジメントに似ている。分業が徹底され、各プレーヤーはそれぞれのポジションのスペシャリストで、そのスペシャリストたちがクォーターバックの指令のもとに、詳しく作られたプランに従って行動する。一方、日本の経営はラグビーやサッカーに似て、明確な司令塔が存在しないまま、選手が互いのプレーを見ながら、全体の流れを作っていく。
アメリカのビジネススクールの教えとは大きくかけ離れた、ラグビーやサッカーに似た日本の経営はなぜ機能するのか? 著者が抱き続けたこの疑問を氷解してくれたのが「場」の概念だった。
清水博氏が提唱したバイオホロニック(生命関係学)の概念をベースに、本書の著者である伊丹敬之氏がこれを経営論として展開、さらに同学(一橋大学)の野中郁次郎・西口敏弘教授らもそれぞれ独自の観点から論じるようになった、というのが経営学における「場の理論」の流れとなる。
「場の理論」に基づく伊丹氏の経営論は、経営学の教科書などでこれまで常識的に受け入れられてきた「ヒエラルキーパラダイム」から、「場のパラダイム」へのパラダイム転換を提唱するもの。組織を階層(ヒエラルキー)と考え、そのヒエラルキーの中でのタテの命令系統を中心に中央集権的なマネジメントを行おうとする「ヒエラルキーパラダイム」一辺倒から、組織を情報的相互作用の束と見る「場のパラダイム」へとマネジメントのあり方の重心を移動しようという主張であり、それは別の言葉でいえば「日本的経営」の普遍化への挑戦だといえよう。
「場の理論」の、伊丹氏によるマネジメント論への展開、さらには野中氏らによる知識創造理論への展開は、ともに理論として精緻であるばかりでなく、実践性にもきわめて富むもの。評者としては、両氏によって紡ぎ出された日本発のこの珠玉の理論が、日本のビジネスの現場に広く普及・浸透し、それにより、少しでも多くのビジネスパーソンが毎日をいきいきとした職場で働くことができるようになることを願ってやまない。「場の理論」はそれを十分可能にする、潜在力に満ちた概念だと確信する。
2016年3月5日に日本でレビュー済み
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あらゆる理論を見てきましたが、特にその中でも光輝く書籍だと思います。リーダーは必読です。
2014年8月24日に日本でレビュー済み
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管理職として場を意図的に生み出すことが大切な仕事だとわかりました。
2011年3月23日に日本でレビュー済み
従来の流行りであった欧米型・プロジェクトマネジメントを問い直す作品。
場の論理とマネジメントでは少しイメージしづらかった「場」の実践面が補われています。
1度読んだだけでは、その論理の深さが分かりづらいのが難点ですが、何度も読み直すことで比較的軽視されがちだった日常業務での日本型経営の良さとは何だったかが改めて見えて来るでしょう。
1度さらっと読んでしまった方。少し時間をおいて何度も読み返すことをお勧めします。その時々によって見えて来るものが違うでしょう。
場の論理とマネジメントでは少しイメージしづらかった「場」の実践面が補われています。
1度読んだだけでは、その論理の深さが分かりづらいのが難点ですが、何度も読み直すことで比較的軽視されがちだった日常業務での日本型経営の良さとは何だったかが改めて見えて来るでしょう。
1度さらっと読んでしまった方。少し時間をおいて何度も読み返すことをお勧めします。その時々によって見えて来るものが違うでしょう。