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80対20の法則を覆す ロングテールの法則 単行本 – 2006/2/24
- 本の長さ207ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2006/2/24
- ISBN-104492555501
- ISBN-13978-4492555507
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商品の説明
抜粋
あなたは、顧客を切り捨てている。
こう書くとかなりびっくりされるだろう。しかしこれまでのマーケティングの根底にある考え方は、まさに顧客の「切り捨て」である。
“パレートの法則”と呼ばれる有名な理論がある。80:20の法則とも呼ばれ、「売上の8割は2割の優良顧客が生み出す」という考え方の基礎になっている。この理論を元に、現代のマーケティングは、優良顧客を優遇しリピーター化していく仕組みを作り上げてきた。
優良顧客を優遇するのが大切なのは当然だ。ではなぜ8割の普通の顧客は「切り捨てられている」のだろうか?
それはコミュニケーションにはコストがかかるからである。
20世紀が終わるまで、企業と顧客のコミュニケーションは、従量制コストのコミュニケーションの時代であった。対人営業、電話、DM、そしてテレビCMに代表されるマスコミュニケーション・・・どれも対象となる顧客が増えれば増えるだけ、コストがほぼ比例して増加するコミュニケーション方法である。
営業マンの人件費や通信費、そして広告費等の経営資源には限りがある。限りのある経営資源をできるだけ効率的に配分し、コストに対して利益を最大化したいというのは経営者の当然の思いだ。ここに8割の普通の顧客を「切り捨て」、2割の優良顧客に集中するという現代マーケティングの基本戦略が誕生したのである。
コミュニケーションコスト”ゼロ”の時代
しかしそれも、インターネットの登場と破壊的な普及によりすべてが変わった。ブロードバンド時代におけるインターネットの「e」コミュニケーションは従量制コストではない。
正確には、確かに通信量が増えればサーバやネットワークの増強といった形でのコスト増加はある。しかしムーアの法則をはるかに超えるスピードで進む通信インフラの高速化と低価格化は、同等のコストでさらに大量のコミュニケーションを行うことを可能にした。インターネット、そしてブロードバンドの普及により、コミュニケーションコストは限りなく無料に近づいてきているのだ。
このような状況で生まれたのが「e」マーケティングである。
eマーケティングを単純にインターネットを使ったマーケティング方法と捉えている人がほとんどであるが、eマーケティングには前述のような劇的なパラダイムの変革がある。
「コミュニケーションコスト"ゼロ"」の世界においては、もはや「切り捨てる」マーケティングは必要でなくなったのだ。eマーケティングは10割すべての顧客を対象にし、そして顧客を「創造」する新時代のマーケティングである。
“ロングテールの法則”
“ロングテール”という言葉をご存知だろうか?2004年暮れくらいから米国を中心に話題になってきているキーワードである。このキーワードが意味するのは、「逆パレートの法則」と言っていいだろう。
インターネット書店のアマゾンでは、陳列できる本の数は事実上無限である。しかしこれまでのリアル店舗における書店では、80:20の法則により2割の売れる本が8割の売上を作ることから、いかに売れる本で陳列棚を満たすかが経営の要諦となっていた。
しかしアマゾンにおいては、陳列できる本の数が無限に近いため、80:20の法則が適用できない状況が発生している。年に数冊しか売れないような「売れない本」の量があまりに多いため、なんと「売れない本」の売上が「売れる本」の売上を上回ってしまっているのである。(米Wired誌2004.12.10出 同誌編集長クリス・アンダーソン氏による推計)
本書は、この「ロングテール」現象を、マーケティング戦略、すなわち「ロングテール戦略」として取り込むための方法についてまとめた世界初の書である。
ロングテール自体はただの現象に過ぎないが、その本質を理解すれば、これまでのマーケティングの問題点と、これからの採るべき戦略が見えてくるはずだ。そして「勘」と「センス」が支配してきた従来のマーケティングに対し、あくまで論理的で再現可能なマーケティング戦略を創り、売上をコントロール可能なものとすることが、この本の真の狙いである。
本書の構成だが、まず1章では、これまでのマーケティングが本質的に抱える問題点と、「ロングテール現象」が発生するに至った背景について詳しく述べる。
次に2章では、「ロングテール戦略」を用いるにあたって必要な考え方と、なぜロングテール戦略で論理的に売上が上げられるのか?について説明していく。この章を読めば、そもそも「売上を上げる」ということについて、本質的な理解をして頂くことができるだろう。
3章では、「ロングテール戦略」を実行するための具体的戦術について、個々のマーケティングタスク別に解説する。また、ロングテール戦略はITと密接に関係するため、今後の技術動向をよく理解しておくことが重要となる。このため、将来のロングテール戦略を考える上で重要なIT・マーケティング上の最新情報についても言及する。
そして4章では、ロングテール戦略についてさらに具体的に理解して頂くために、実際にロングテール型のビジネス、あるいはマーケティング戦略を行っている企業の事例インタビューを掲載した。ロングテール論以外にもビジネス上のヒントが数多く得られることと思う。
本書を最後まで読んでいただければ、「ロングテール戦略」をあなたのビジネスでも応用するための青写真が描けるはずだ。明日からでも使えるテクニックもある。ぜひ実戦で活用し、成果を挙げていただきたい。
著者について
Yoshihiro Sugaya
エンプレックス(株)取締役兼最高ソフトウエア開発責任者。
1969年静岡県生まれ。
13歳でBASICと機械語によるプログラミングを独学でマスターし、以後現在まで技術専門誌に寄稿多数。
明治大学法学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア(株))に入社し鉄道会社基幹システム構築等を経て、1996年12月エンプレックス(株)を設立、取締役に就任。
その後大手プリンタメーカーでのオンデマンドプリンティングシステム構築、大手自動車メーカーでのインターネット対応カーナビ向けコンテンツ開発等のプロジェクトを行った後、「eMplex CRM」の開発責任者に就任。
現在はエンプレックス(株)最高ソフトウエア開発責任者として、同社のパッケージソフト開発全体を統括。
登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2006/2/24)
- 発売日 : 2006/2/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 207ページ
- ISBN-10 : 4492555501
- ISBN-13 : 978-4492555507
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,035,367位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 892位セールス・営業 (本)
- - 1,029位マーケティング・セールス一般関連書籍
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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80対20の法則というパレートの法則が成り立たなくなっている
ことを説明しているのですが、それは一部分。
話のメインは、WEBマーケティングを使った売れる仕組みを作ると言う
内容です。
ただ、この『営業の個人の資質に頼らない売れる仕組みを作る』内容が
非常に面白かったので、タイトルと内容に差が感じられたのが残念でした。
いが、それ以降は、ロングテールというキーワードと著者お勧めのeコ
マースの間に齟齬をきたしている。そもそも80:20の山があってこその
ロングテールなのだが、著者の想定する市場(想定というより、もはや理
想としているが)はそうではなく、むしろフラットな市場と言うべきもの
だ。8割の方が売上が大きいならもうテールじゃないだろう。80:20が崩
れたならその時点でロングテールも崩れるのだ。
顧客も商品も絞り込むなと言っている一方、ネット広告の表示先の工夫や、
データベースの活用で絞り込みを行うよう示唆していたり、優良顧客を
追いかけると他の客の切り捨てにつながると批判しておきながら、メルマガ
の連続性、サイトの工夫、データベースの活用などでリピーターを囲い込む
方法を説いていたりと、論の矛盾も感じられる。(優良顧客はリピーター
ではないのか?)
いずれ、「メールを100万通出せ」「データベースを活用しろ」「ネットの
中で目立て」と、ただeコマースを勧めるだけの本なので、それにふさわ
しいタイトルを冠するべきだ。
の間の論理的なブリッジがちょっと弱い感じもしますが、
それはさておき、営業革新、マーケティング革新の今日的な
刷新を提言した、優れた経営書です。
一見、アマゾンなど、ネット経済、Web2.0に独特な
マーケティング現象、手法な感じを持ちますが、著者は、リアル
なビジネス、従来のビジネスにも、システム化、IT化によって、
十分に売上げを上げることができる、と提言します。
本書のすごいところは、単に、今日的な理論を振り回すこと
なく、実際にWebマーケティングなどを日常業務で駆使して
いないとわからないような、些細なところまで、実によく分析し、
考えて活動しているところです。
ここには、大いに感心します。
販売、営業、在庫管理など、特に中小企業のプロセス革新
におおいに参考になり、啓発される本書の内容は、一読して
損はありません。
「ロングテールの法則」に特化した内容の濃いものではありません。
物事を手早く整理する頭のいい著者だと思いますが
断定調の書き方が続くと少々辟易します。
『ウェブ進化論』を読む事で、著者がいかに誤った認識で「ロングテール」を用いているのかが分かります。
例えば、Amazonの「売れない80%」の商品の売上比率が過半を超えるというのは、後に「三分の一」の誤りであったと「ロングテール」の提唱者が自ら訂正しており、「ロングテール」はネットビジネスでしか成立しえない事を言っています。
菅谷氏はアクセンチュアのSE出身という事なので、あまり過剰な期待をするのも可愛そうだが、もう少し正しい知識を身に着けてから書いていただきたい。
書籍中に登場する幾つかの事例企業(ロングテールを体現する企業)が紹介されているが、内容は全くロングテールを体現できていない所に自己破綻をきたしています。
知識レベルの低い読者にとってはミスリードを行う罪作りな本です。
「ロングテール」に興味のある人は、『ウェブ進化論』を読むべきです。
以後、流行語に便乗する誤認に基づいて書かれた本がなくなる事を望みます。
ロングテールの法則というと、一見ネットビジネスしか適用しないように思え、リアルビジネスに携わっている人にはこの本は関係ないように思えるかもしれません。
それが意外にも、リアル関係者にもためになる本なんです。
特に、営業とマーケティングの関係についての章を読むと、これからまだまだ改善しないとダメだなぁと危機感を覚えました。
というわけで、ロングテールの法則の本というよりも、ネット時代のビジネス教科書であり、今後活用していきたい良書です。
こう言ったことをあえて議論から避けて話が進んでいる点が、今ひとつではないか、と感じました。