この本は、次世代の産業革命ともいえるリチウムイオン電池について、科学的な見地ではなく今後展開されるであろう大競争時代に日本企業がどのように挑むかについて、自動車産業をはじめ電機メーカー、素材メーカーさらには、原料メーカーにいたるまでのそれぞれのカテゴリーにおける戦略をわかりやすく書いている。さらには、アメリカ、中国、韓国それぞれの企業の戦略の予想なども書いている。非常に読みやすく、電池について知識がなくても理解しやすい内容である。
過去において半導体や液晶ディスプレイ、最近では、太陽光において日本企業は、技術で先行しながら成長期に国家とスクラムを組む韓国企業や中国企業に追い付かれ、さらに追い抜かれてきた。
経済のグローバル化がますます進むなか、世界における日本人の技術力と戦略的頭脳を示すことができる最後のチャンスかもしれない。
この国に生きる者として今後の競争を見守っていきたい、そんな思いを抱いた。
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電池覇権 ―次世代産業を制する戦略 単行本 – 2010/10/27
大久保 隆弘
(著)
電池の大型化とともに電気自動車、住宅用蓄電池などの巨大市場が誕生しつつある。
その現実にどう対応すべきか。最先端企業の丹念な取材を通してはっきり見えてきた次世代産業の姿。
その現実にどう対応すべきか。最先端企業の丹念な取材を通してはっきり見えてきた次世代産業の姿。
- 本の長さ193ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2010/10/27
- ISBN-104492761926
- ISBN-13978-4492761922
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商品の説明
出版社からのコメント
産業構造を根底からくつがえす大発明!
リチウムイオン電池の大型化とともに、電気自動車、グリーン発電用蓄電池、
住宅用蓄電池などの巨大市場が誕生しようとしている。その規模は近い将来に
10兆円を超える規模に達するとされる。
小型リチウムイオン電池は日本企業が開発し、携帯用電話、モバイルPCなど
への用途が膨らみ、急成長を続けている市場であるが、韓国のサムスンSDI、LG、
中国のBYDなどのメーカーが攻勢を強めるとともに、自動車用大型電池では、
自動車メーカーと提携を交えながら、量産化に向けた大型投資を行っている。
日本で商業化されたこの技術も20年を経て量産化の時期となって、韓国、中国
などに技術流出し、大きく競争優位性を失っている。世界規模での覇権争いが
いよいよ本格化するなかで、技術と戦略の最適な融合を実現した国と企業がこ
の産業をリードする。
日本は半導体、液晶デバイス、携帯電話、パソコンなどで、技術的な問題ではなく、
戦略的な過ちと日本特有の企業体質によって、敗れた経緯がある。日本はこの
恐るべき現実にどのように対応すべきか。トヨタ、日産、シャープなど最先端
企業の丹念な取材を通してはっきり見えてきた次世代産業の姿を明らかにする。
リチウムイオン電池の大型化とともに、電気自動車、グリーン発電用蓄電池、
住宅用蓄電池などの巨大市場が誕生しようとしている。その規模は近い将来に
10兆円を超える規模に達するとされる。
小型リチウムイオン電池は日本企業が開発し、携帯用電話、モバイルPCなど
への用途が膨らみ、急成長を続けている市場であるが、韓国のサムスンSDI、LG、
中国のBYDなどのメーカーが攻勢を強めるとともに、自動車用大型電池では、
自動車メーカーと提携を交えながら、量産化に向けた大型投資を行っている。
日本で商業化されたこの技術も20年を経て量産化の時期となって、韓国、中国
などに技術流出し、大きく競争優位性を失っている。世界規模での覇権争いが
いよいよ本格化するなかで、技術と戦略の最適な融合を実現した国と企業がこ
の産業をリードする。
日本は半導体、液晶デバイス、携帯電話、パソコンなどで、技術的な問題ではなく、
戦略的な過ちと日本特有の企業体質によって、敗れた経緯がある。日本はこの
恐るべき現実にどのように対応すべきか。トヨタ、日産、シャープなど最先端
企業の丹念な取材を通してはっきり見えてきた次世代産業の姿を明らかにする。
著者について
大久保 隆弘(おおくぼ たかひろ)
1954年11月生まれ。兵庫県出身。早稲田大学教育学部卒業、慶應義塾大学大学院
経営管理研究科修了。中外製薬株式会社経営企画室、経営コンサルタント等を経て、
2005年山口大学大学院技術経営研究科教授。2008年より立教大学大学院ビジネス
デザイン研究科教授。専攻は経営戦略、技術経営。
主な著書に、『「エンジンのないクルマ」が変える世界』(日本経済新聞出版
社、2009年)、『早朝会議革命』(日経BP社、2003年)、『リーダーは95歳』
(ダイヤモンド社、2006年)、『経済学が面白いほどわかる本』(中経出版、
2003年)、『最強の「ジャパンモデル」』(共著、ダイヤモンド社、2001年)、
『シャープの「ストック型」経営』(共著、ダイヤモンド社、2004年)、
『ヤマトは我なり!』(ダイヤモンド社、2003年)、『ケース・メソッド入門』
(共編著、慶應義塾大学出版会、2007年)、『MOTシリーズ企業化戦略』(共著、
オーム社、2007年)、『企業維新』(共著、ダイヤモンド社、2000年)など多数。
1954年11月生まれ。兵庫県出身。早稲田大学教育学部卒業、慶應義塾大学大学院
経営管理研究科修了。中外製薬株式会社経営企画室、経営コンサルタント等を経て、
2005年山口大学大学院技術経営研究科教授。2008年より立教大学大学院ビジネス
デザイン研究科教授。専攻は経営戦略、技術経営。
主な著書に、『「エンジンのないクルマ」が変える世界』(日本経済新聞出版
社、2009年)、『早朝会議革命』(日経BP社、2003年)、『リーダーは95歳』
(ダイヤモンド社、2006年)、『経済学が面白いほどわかる本』(中経出版、
2003年)、『最強の「ジャパンモデル」』(共著、ダイヤモンド社、2001年)、
『シャープの「ストック型」経営』(共著、ダイヤモンド社、2004年)、
『ヤマトは我なり!』(ダイヤモンド社、2003年)、『ケース・メソッド入門』
(共編著、慶應義塾大学出版会、2007年)、『MOTシリーズ企業化戦略』(共著、
オーム社、2007年)、『企業維新』(共著、ダイヤモンド社、2000年)など多数。
登録情報
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2010/10/27)
- 発売日 : 2010/10/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 193ページ
- ISBN-10 : 4492761926
- ISBN-13 : 978-4492761922
- Amazon 売れ筋ランキング: - 648,433位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 40,748位投資・金融・会社経営 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年10月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年11月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
半導体、パソコン、液晶テレビ…、
いつも同じように繰り返されたきた失敗を
経営戦略の面から分かりやすく教えてくれる。
そして、今唯一日本が競争優位にあるのが電池である。
同じ失敗をしないために、企業のみならず、政策にまで踏み込んだ内容で興味深い。
経営戦略が一通り出てくる為、電池産業に関係のない方でも大いに参考になる。
個人的には官僚や政治家こそ読んで欲しい。
企業だけの努力では、また韓国、中国、台湾にやられてしまうだろう。
電池によって、日本の活力を取り戻して欲しいと願うばかりである。
いつも同じように繰り返されたきた失敗を
経営戦略の面から分かりやすく教えてくれる。
そして、今唯一日本が競争優位にあるのが電池である。
同じ失敗をしないために、企業のみならず、政策にまで踏み込んだ内容で興味深い。
経営戦略が一通り出てくる為、電池産業に関係のない方でも大いに参考になる。
個人的には官僚や政治家こそ読んで欲しい。
企業だけの努力では、また韓国、中国、台湾にやられてしまうだろう。
電池によって、日本の活力を取り戻して欲しいと願うばかりである。
2011年4月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前、著者が書いた「エンジンのない車が変える未来」を読んで、電気自動車を取り巻く産業の未来予想図がとてもわかりやすく、かつ納得のできる内容に仕上がっていたので、本書も結構期待して読み始めた。
しかし、本書の副題が「次世代産業を制する戦略」となっているにも関わらず、目新しい戦略なるものには全く触れられておらず、しかも電池産業がなぜ次世代の産業をリードしていくのかについて、もっと深い考察が欲しかった。
本書のストーリーでさらなる深堀が必要だと感じた個所はまだある。電池産業が「すり合わせ型」から「モジュール型」へと変遷していくことを当然の流れとして話を進めているが、そもそもモジュール型へ移行するための筆者の考える条件とその条件への当てはめ論が全く欠如しているため、ロジカルさが全く感じられない。
一つだけ言えることは、本書の内容を鵜呑みにしてしまうと、逆に電池産業の未来について誤った予測をする可能性が高まるということだ!!
次回作に期待したい。
しかし、本書の副題が「次世代産業を制する戦略」となっているにも関わらず、目新しい戦略なるものには全く触れられておらず、しかも電池産業がなぜ次世代の産業をリードしていくのかについて、もっと深い考察が欲しかった。
本書のストーリーでさらなる深堀が必要だと感じた個所はまだある。電池産業が「すり合わせ型」から「モジュール型」へと変遷していくことを当然の流れとして話を進めているが、そもそもモジュール型へ移行するための筆者の考える条件とその条件への当てはめ論が全く欠如しているため、ロジカルさが全く感じられない。
一つだけ言えることは、本書の内容を鵜呑みにしてしまうと、逆に電池産業の未来について誤った予測をする可能性が高まるということだ!!
次回作に期待したい。
2013年6月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトル名から、各電池メーカの戦略本と思われたが、内容は技術的レベルが高く、それも分かり易く書かれていたので、電気技術者からその他専門家が見ても面白い内容だと思います。
2010年11月28日に日本でレビュー済み
最近でこそ一般に浸透してきている、高性能電池であるリチウムイオン電池(LiB)を中心として(ほぼ90%)語られているが、最新の公表情報までをかなり網羅的に語られており、今から電池の状況を概観したい方には大変お薦めである。
ビジネスの状況から課題や技術的な内容にも話題は及んでおり、最終的には筆者の考える、『国策』としての電池産業のあり方の主張に結び付けている。
日本国のコンセンサスを高めるためにも大変効果的な書籍であり、技術的には先陣を切っているにも関わらずに、韓国を始め米国にも政策的な後塵を拝している昨今の状況打破の一助となることを期待している。
電池の関連者からすれば、既知の情報が多く、極めて一般論的な情報の羅列とも言える部分も多いものの、大変読みやすくもう一度整理をする上では決して悪くない機会となるのではないか。
表現の粗さや誤字が目に付くが、極最近の情報を含んでいることを考慮して大目に見られる程度と思える。
ビジネスの状況から課題や技術的な内容にも話題は及んでおり、最終的には筆者の考える、『国策』としての電池産業のあり方の主張に結び付けている。
日本国のコンセンサスを高めるためにも大変効果的な書籍であり、技術的には先陣を切っているにも関わらずに、韓国を始め米国にも政策的な後塵を拝している昨今の状況打破の一助となることを期待している。
電池の関連者からすれば、既知の情報が多く、極めて一般論的な情報の羅列とも言える部分も多いものの、大変読みやすくもう一度整理をする上では決して悪くない機会となるのではないか。
表現の粗さや誤字が目に付くが、極最近の情報を含んでいることを考慮して大目に見られる程度と思える。
2010年11月21日に日本でレビュー済み
日本が先進国(経済大国)の地位を維持できるか、二流国に陥落するか。その最終決戦の場が電池覇権であることを、この本を読み痛感した。二次電池はまさに現代版産業革命の始まりであり、電気自動車が時代を変え、近い将来に先進国の顔ぶれを一変させるかも知れない。
半導体・PC・携帯電話・液晶パネル等で先駆的技術と最高品質を誇る日本が、ノウハウの流出と知財戦略の欠如に加え、標準化を逃したことで苦杯を舐め続けたことから、今度こそ学ばなくてはならない。負け続けた経験を最終決戦での戦略に結集できなければ、日本に未来はないことをこの本は示唆している。
最終決戦前夜とも言える環境下、未だ電気自動車に対する日本メーカーの姿勢は定まらず、特にトヨタがハイブリッドとの間で揺れている状況は、憂慮すべきである。電池メーカーが自社の生き残りのため、パートナーを海外に求めることで日本の戦略が誤った方向に進むことは絶対に避けなくてはならない。
「電池覇権」、まさに日本の将来を決する最終決戦(総力戦)の始まりである。この本から、日本人全体に危機感をリアルに共有してほしいと思う。
半導体・PC・携帯電話・液晶パネル等で先駆的技術と最高品質を誇る日本が、ノウハウの流出と知財戦略の欠如に加え、標準化を逃したことで苦杯を舐め続けたことから、今度こそ学ばなくてはならない。負け続けた経験を最終決戦での戦略に結集できなければ、日本に未来はないことをこの本は示唆している。
最終決戦前夜とも言える環境下、未だ電気自動車に対する日本メーカーの姿勢は定まらず、特にトヨタがハイブリッドとの間で揺れている状況は、憂慮すべきである。電池メーカーが自社の生き残りのため、パートナーを海外に求めることで日本の戦略が誤った方向に進むことは絶対に避けなくてはならない。
「電池覇権」、まさに日本の将来を決する最終決戦(総力戦)の始まりである。この本から、日本人全体に危機感をリアルに共有してほしいと思う。