私はこの本の原書を持っています。しかし、専門的な知識を持ち合わせないと理解出来ない部分が多々あります。この翻訳は、久しぶりに学生の気分にさせて頂ける、知識豊富な教授の授業を受けている、そんな印象です。
推薦する理由は主に3つあります。
第一に翻訳が正確であること。
例としては、原書の囲み記事の中に「Damascene conversion」という言葉があります。
この単語は、実は私にとって長いこと謎だったのですが、この翻訳本を読んではじめて、「ダマスカスに向かう道中でSt Paulが改心した」ということから、「根本的に考えを変えること」を指す単語として使われるようになったと知りました。
こういった英和辞典にも載っていない慣用表現が随所にあり、とても勉強になりました。
第二に用語の訳は、翻訳のために極力造語せずに既存のことばを使っていること。
例えば、「バリューチェーン」といわず「価値連鎖」といっていますが、これはポーターの本が訳されたときに使われた用語とききますが、漢字の方が意味を理解しやすく名訳だと思います。
カタカナ用語を使わないことで、字面が見やすいものになる効果もあります。
第三に二つ以上訳語がある場合、より妥当な表現を使っていることです。
たとえば業界分析といわず産業分析といっていることなど。
「業界」という言葉を使ってしまうと、語感的に違和感を受ける人がいるはずです。
そのほかにも色々ありますが、日本語でグラントの本を読めるという特典に感激しています。
本書を通じて「戦略経営論」の正当な考え方が日本でもたくさん学ばれることを期待し星を5つ付けさせて頂きました。
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グラント 現代戦略分析 単行本 – 2008/9/13
ロバート・M・グラント
(著),
加瀬公夫
(翻訳)
日本語版のもとになった第6版では、最新の情報、知識、考え方が取り込まれている。読者、とくにMBAの学生にたいして戦略の核となる原則および概念を説明するのと同時に、本書は、実践の場で現在起こっている経営的な問題や状況の実例を使って、戦略経営にかんして学問的に精緻かつ厳密な解説を行っている。
したがって対象となる読者は、MBA課程の学生以外、企業の戦略企画に従事する方々、経営者、経営コンサルタント、さらには一般に企業や公的組織体で働く職業人となる。
戦略にかんして、その都度、基本的な文献として参照する外、常備の参考書として手元に置いておくべき書籍である。
事業および全社戦略のレベルでの競争優位にかんして以下の点についても留意している。
・規格の標準化競争並びにインターネットに基礎を置く戦略の役割を含む技術および革新の考察
・資源(リソース)理論にもとづく競争優位の最新実例
・知識管理の役割を含む組織能力の展開と発展への統合的取り組み方
・全章での実例を使っての説明
・自習用の設問
したがって対象となる読者は、MBA課程の学生以外、企業の戦略企画に従事する方々、経営者、経営コンサルタント、さらには一般に企業や公的組織体で働く職業人となる。
戦略にかんして、その都度、基本的な文献として参照する外、常備の参考書として手元に置いておくべき書籍である。
事業および全社戦略のレベルでの競争優位にかんして以下の点についても留意している。
・規格の標準化競争並びにインターネットに基礎を置く戦略の役割を含む技術および革新の考察
・資源(リソース)理論にもとづく競争優位の最新実例
・知識管理の役割を含む組織能力の展開と発展への統合的取り組み方
・全章での実例を使っての説明
・自習用の設問
- ISBN-104502661406
- ISBN-13978-4502661402
- 出版社中央経済社
- 発売日2008/9/13
- 言語日本語
- 本の長さ685ページ
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商品の説明
著者からのコメント
著者ではなく翻訳者ですが、いままで和訳がないのを不思議に思っていました。世界中で読まれている戦略の教科書/参考書です。戦略思考の発展に沿って議論が展開されています。したがって,戦略思考の本流を形成する考えと、そうでない単なる思いつきとを見分けることができるようになるはずです。米国のある有名経営大学院では卒業しても常に身辺に持つべき本として本書を挙げています。
レビュー
ロバート・グラントの現代戦略分析は、学問的な厳密さと実務での重要事項への言及を組み合わせており、事業における成功の決定要因の探求、生き生きとした事例の準拠しての鍵要因の説明をしている、戦略の教科書として非常に希な例である。しかも、それを明解に行っているため、戦略のおもしろさが全的に満喫できるようになっている。洵に優れた本であるのでトップ経営大学院で標準的な教科書として採用されているのは不思議なことではない ー たとえば、ロンドン・ビジネス・スクールでも標準的教科書として使用されている。 --コスタ・マーキイダス(ロンドン・ビジネス・スクール)
著者について
著者ロバート・M・グラントは元・米ジョージタウン大学教授で、現在はイタリアのボッコーニ大学教授。戦略関係の学術誌としてもっとも評価の高いStrategic Mnagement Journal、Long Range Plannning等の編集委員を勤めている。
戦略的経営にかんする国際的な権威。
訳者加瀬公夫は英エコノミスト誌等でのランキングで常にトップに位置するスペインのIESE経営大学院で戦略を教えている。著書には、加瀬公夫・サエス-マルティネス フランシスコ・リケルメ エルナン著(高垣行男監訳)『欧州のMBA教授が見た 高業績CEOの意志決定 ~戦略判断2つの型~』.中央経済社(2006年) などがある。
戦略的経営にかんする国際的な権威。
訳者加瀬公夫は英エコノミスト誌等でのランキングで常にトップに位置するスペインのIESE経営大学院で戦略を教えている。著書には、加瀬公夫・サエス-マルティネス フランシスコ・リケルメ エルナン著(高垣行男監訳)『欧州のMBA教授が見た 高業績CEOの意志決定 ~戦略判断2つの型~』.中央経済社(2006年) などがある。
登録情報
- 出版社 : 中央経済社 (2008/9/13)
- 発売日 : 2008/9/13
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 685ページ
- ISBN-10 : 4502661406
- ISBN-13 : 978-4502661402
- Amazon 売れ筋ランキング: - 879,473位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,495位オペレーションズ (本)
- - 51,551位投資・金融・会社経営 (本)
- - 107,884位社会・政治 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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2011年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2011年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原著は大変すばらしい。
ただ、翻訳はいただけない。いたずらに片仮名を使うのではなく、極力漢字を当てはめようと努力しているかにみえる。この点は評価できる。
しかし、経営学や戦略経営学にかかわる訳語の多くは自己流のように見受けられる。この点きわめて残念。
ただ、翻訳はいただけない。いたずらに片仮名を使うのではなく、極力漢字を当てはめようと努力しているかにみえる。この点は評価できる。
しかし、経営学や戦略経営学にかかわる訳語の多くは自己流のように見受けられる。この点きわめて残念。
2008年9月29日に日本でレビュー済み
経営修士を取得したヨーロッパの経営大学院での戦略の教科書でした。これを読むと欧米では戦略とか、経営というのは情緒的なものではなく数字や、きちんとしたモデルに基づく意思決定、実践である事がよく分かります。
日本でよく読まれている受験参考書的な教科書やハウツーものとは一線を画す好い本です。
原文と参照してみましたが、関係代名詞が続く、ながい文もごまかさず、正統的に訳しているのでやや生硬なところもありますが、全体として正確な訳です。
日本でよく読まれている受験参考書的な教科書やハウツーものとは一線を画す好い本です。
原文と参照してみましたが、関係代名詞が続く、ながい文もごまかさず、正統的に訳しているのでやや生硬なところもありますが、全体として正確な訳です。