グローバル企業で成功するために海外へ積極的に展開していく際に発生する海外子会社をいかに本社からマネジメントするか．．．というところに興味を持っていたので本著を購入しましたが、ここでは、いかに本社自体をマネジメントするか？という本社の組織改革が述べられていて、自分の期待感とかなりズレてしまいました。
本社組織についてはバブル期に大きく拡大したのですが、バブル崩壊で縮小し、最近ではリーマンショックでさらなる効率化、スリム化が行われましたが、そのあとアベノミクス効果でまた再び一部で機能強化されたのですが、昨今の中国および世界経済の鈍化で、またもやスリム化の波が押し寄せてきています。
本書のベースとなっている考え方は、本社機能を「コーポレートセンター機能」と「サービスセンター機能」という二つのカテゴリに分けて、それぞれの分野で機能を再編することで明確の機能を維持させつつ、効率化・スリム化を実現しよう、というストーリーになっています。
多くの日系企業では子会社に対する本社の統制が弱く、持ち株会社として子会社に独立経営をさせ配当によって売上をあげている場合が多いが、子会社事業（カンパニー）の商材や勤務形態、従業員プロファイルがバラバラであればこそ持ち株会社のよさがあるのに、実際は商材の拡大をＭ＆Ａによって実現しているので、子会社間で同じような業務が発生しており、ここで本社からの「サービスセンター」としての機能の充実が重要とされる。
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