『会社を建て直す仕事』という現実感のある言葉がタイトルに使われていて目にとまり、また、知人からの薦めで、読んでみました。
事業再生の書籍の多くが、これまでのビジネス書にあるような一般的な内容を再編集したようなものか、特殊な個別ケースでの個人的な武勇伝であったりすると思います。この本では、2つの実際のケースに沿って、『会社を建て直す仕事』のポイントやコツが分かりやすく解説されていて、ターンアラウンドだけでなく、さまざまな組織の中での課題解決に役立つ内容です。
特に、課題解決の実践では、自分ひとりで頑張ろうとして、結果、燃え尽きてしまう人たちもいますが、P.152「課題解決ガバナンスの動かし方」の解説は、ひとりで頑張らずに課題を解決し、会社を建て直すための「基本エンジン」という位置づけがされていて、とても共感しました。
最後になりますが、説明責任を果たせないミドル・マネジメントへの対処方法についてのページがあったら、もっとよかったです。

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会社を立て直す仕事-不振企業を蘇らせるターンアラウンド- (B&Tブックス) 単行本 – 2016/2/25
小森 哲郎
(著)
不振企業を立て直すのに重要なのは、「目指すべき着地点はどこなのか」を見極めること。次に「そこに向っての攻め方」を明らかにすること。本書は、一般的な経営論でなく、実践を通じた具体的な不振企業立て直しのノウハウを事例を引き合いに出しながら、優良企業へ生まれ変わらせるための方法論を解説していく。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社日刊工業新聞社
- 発売日2016/2/25
- ISBN-104526075299
- ISBN-13978-4526075292
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登録情報
- 出版社 : 日刊工業新聞社 (2016/2/25)
- 発売日 : 2016/2/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4526075299
- ISBN-13 : 978-4526075292
- Amazon 売れ筋ランキング: - 395,742位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2016年3月15日に日本でレビュー済み
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2018年10月16日に日本でレビュー済み
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アスキー、カネボウと大企業を建て直してこられた一見企業再生のプロフェッショナル。
しかしながら、それはあくまで二社の成果に限った話である。
とても至極まっとうなことをわかりやすく書いてあるものの、現場における執念が足りていなかったように感じる。
しかしながら、それはあくまで二社の成果に限った話である。
とても至極まっとうなことをわかりやすく書いてあるものの、現場における執念が足りていなかったように感じる。
2016年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は私の経営の師匠でもあるので、若干バイアスがかかっている可能性がある前提でレビューを書く。
よい組織とは、課題解決を早くし続ける組織ということに尽きる。そして、それが自律的に回る組織を作るのがターンアラウンドマネジャーの仕事だ。ターンアラウンドマネジャーというより、経営者の仕事と言っても良いのかもしれない。課題を課題として認識する風土(風通しが良くないと、一般社員は会社の悪口を飲み会でしか言わない)、課題を分析し対策を考える能力(残念ながら途上国ではこれが結構弱いので課題解決と人材育成が重要になる)、対策を最後までやり抜く仕組み(会議は課題解決のモニターのためにある側面が大きい)を作り上げていくこと。同時に、それを遂行することのできる人材を育てること。
それを実際に作り上げるための方法論について、本書ほど明確に書いている本は存在しない。大抵の本は事例ベースでものを語っているので、どこまでが個別解でどこまでが一般解であるのかが分からなかったりする。例えば、良くも悪くも三枝匡さんの本は物語ベースなので、それを読んだとしても今自分が直面している企業の経営改革プランを作ることはできない。不振企業の経営者になりたい人は、まずは本書を熟読して、経営改善のフレームワークを頭に入れたうえで、各種の本を読んでいき事例理解を積み重ねるというのが最高の方法なのではないかと思う。
よい組織とは、課題解決を早くし続ける組織ということに尽きる。そして、それが自律的に回る組織を作るのがターンアラウンドマネジャーの仕事だ。ターンアラウンドマネジャーというより、経営者の仕事と言っても良いのかもしれない。課題を課題として認識する風土(風通しが良くないと、一般社員は会社の悪口を飲み会でしか言わない)、課題を分析し対策を考える能力(残念ながら途上国ではこれが結構弱いので課題解決と人材育成が重要になる)、対策を最後までやり抜く仕組み(会議は課題解決のモニターのためにある側面が大きい)を作り上げていくこと。同時に、それを遂行することのできる人材を育てること。
それを実際に作り上げるための方法論について、本書ほど明確に書いている本は存在しない。大抵の本は事例ベースでものを語っているので、どこまでが個別解でどこまでが一般解であるのかが分からなかったりする。例えば、良くも悪くも三枝匡さんの本は物語ベースなので、それを読んだとしても今自分が直面している企業の経営改革プランを作ることはできない。不振企業の経営者になりたい人は、まずは本書を熟読して、経営改善のフレームワークを頭に入れたうえで、各種の本を読んでいき事例理解を積み重ねるというのが最高の方法なのではないかと思う。