美術史研究家のアンリララマンの著作、
セザンヌやモネの画集もある、
大型の本なので、絵の全体と細部を
くっきりとみることができる、
マネについて書かれた本を読むときに
参照できる、
面白かったものは、
皿に乗ったハムの絵、珍しい題材だし、
踊り子」を書いたドガがこの絵が好きで、
所有したという、
それにテーブルクロスの折り目をみると、
奥に行くほど広がっている、
遠近法が無視されている、
肖像画も多数、ドレフュス事件で知られる
エミール・ゾラ、ゾラの書斎には、オランピア
とならんで、江戸の相撲取りとウグイスの
浮世絵がかかっている
それから、政治家のクレマンソー
有名なバルコンでは、それぞれが違う方向を
むいた紳士と2人の婦人が描かれ、このころ
のパリでの人々の疎外感が表されるといわれ
ることがある、
そして、たしかに画家の視点は、空中に、つまり
空虚の上にある、
フォーリーベルジェールのバーには、妙なところ
がある
前面の給仕女性の肩の上方に鏡がある
ようだが、この女性と話しているはずの紳士は
鏡に映ってないのだ、
つまり、マネの絵では、画家の眼は、視点という
ただの点に還元されて、それは、空中だけでなく、時空
を超えて自由に移動するし、また、実際の人物や
後景はデフォルメされ、時に削除されるのである、
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