研究会で報告された報告を、とりあえずまとめてみましたという1冊である。
このため、筆者によって(各章ごとに)分析の対象や言っていることが異なっており、
1冊の本としてまとまった主張とはなっていない。
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検証中小企業金融: 「根拠なき通説」の実証分析 単行本 – 2008/9/1
- ISBN-104532133602
- ISBN-13978-4532133603
- 版New
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2008/9/1
- 言語日本語
- 本の長さ236ページ
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登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2008/9/1)
- 発売日 : 2008/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 236ページ
- ISBN-10 : 4532133602
- ISBN-13 : 978-4532133603
- Amazon 売れ筋ランキング: - 776,373位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2008年12月27日に日本でレビュー済み
中小企業の実証研究に利用できるよいデータは余りないが,CRDや中小企業白書を利用することでかなりの成果を挙げている。
中小企業金融においても金融機関間の競争環境が強い要因となっていることが実証データでも伺え,世の中のリレバンの議論が「複数の金融機関が競争して中小企業にサービスをしている。」という至極当たり前の現実を踏まえていないことがよくわかる。
中小企業金融の非合理性が本来廃業すべき企業を延命させているということよりも,社会的に存在意義があり利益も上げている会社が後継者難等で廃業に至っており,この点に中小金融機関の活路がある,ということもうなずける。
中小企業金融においても金融機関間の競争環境が強い要因となっていることが実証データでも伺え,世の中のリレバンの議論が「複数の金融機関が競争して中小企業にサービスをしている。」という至極当たり前の現実を踏まえていないことがよくわかる。
中小企業金融の非合理性が本来廃業すべき企業を延命させているということよりも,社会的に存在意義があり利益も上げている会社が後継者難等で廃業に至っており,この点に中小金融機関の活路がある,ということもうなずける。
2008年11月23日に日本でレビュー済み
本書は、表題にあるとおり、中小企業金融にかかる通説について、最近整備されてきた統計資料(主にCRDと呼ばれる24万件にも上るデータなど)を詳細に分析することにより、通説とは異なる実像を浮かび上がらせたものである。
本書の構成は、「中小企業における淘汰は正常か」、「中小企業向け融資は適切に金利設定されているか」、「貸しはがしの影響は深刻だったのか」、「リレーションシップバンキングは中小企業金融の万能薬か」、「担保や保証人に依存した貸し出しはやめるべきか」、「政府による特別信用保証には効果があったのか」という、6つの通説について、実証分析を裏づけに反論を試みているが、なかなか興味深い結果が得られている。
多くの通説は、ミクロの個別の事例を取り上げて主張されてきたものに過ぎないことを明らかにしていくのは見事である。
詳細な分析を通じて得られた結論は、「日本の中小企業金融は効率的な面が多い」というものである。
なお、本書の最後に触れらているが、ぜひ次は「政府系金融機関による長期低金利での貸し出しは、民間金融機関による金利決定にどのように影響したか」という分析を行ってほしい。
通説では、政府系金融機関の存在が、金利決定に歪みをもたらしたというものであるが、本書の分析からいえば、どうやら異なる結論が得られそうな気がしてならない。
本書の構成は、「中小企業における淘汰は正常か」、「中小企業向け融資は適切に金利設定されているか」、「貸しはがしの影響は深刻だったのか」、「リレーションシップバンキングは中小企業金融の万能薬か」、「担保や保証人に依存した貸し出しはやめるべきか」、「政府による特別信用保証には効果があったのか」という、6つの通説について、実証分析を裏づけに反論を試みているが、なかなか興味深い結果が得られている。
多くの通説は、ミクロの個別の事例を取り上げて主張されてきたものに過ぎないことを明らかにしていくのは見事である。
詳細な分析を通じて得られた結論は、「日本の中小企業金融は効率的な面が多い」というものである。
なお、本書の最後に触れらているが、ぜひ次は「政府系金融機関による長期低金利での貸し出しは、民間金融機関による金利決定にどのように影響したか」という分析を行ってほしい。
通説では、政府系金融機関の存在が、金利決定に歪みをもたらしたというものであるが、本書の分析からいえば、どうやら異なる結論が得られそうな気がしてならない。