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市場対国家 上: 世界を作り変える歴史的攻防 単行本 – 1998/11/1
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- 本の長さ397ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日1998/11/1
- ISBN-104532162785
- ISBN-13978-4532162788
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
原題を"The Commanding Height"(管制高地)という。経済全体を支配する根幹を指す表現で、1922年、共産主義インターナショナル第4回大会において、かのレーニンが用いたのを嚆矢こうしとする。
管制高地を国家が握ることこそが最も重要だと、レーニンは言った。だが、今日、ソビエト連邦は消失し、ロシアの大地は市場経済の大波に晒さらされている。
20世紀とは管制高地をめぐる国家と市場の攻防の歴史だった。2人のスーパーライター(ヤーギンは英国ケンブリッジ・エネルギー研究所会長でピュリツァー賞受賞者。スタニスローは同研究所所長)が、この間の壮大なドラマに真っ向から取り組んだ成果が本書である。
国家から市場への時代のうねりを体現していたというモスクワ郊外の屋外市場を起点に、彼らの視点と足跡は現代を形成する世界のすべてに及んでいく。混合経済で戦後の疲弊から脱出したヨーロッパ諸国は、やがて市場を重視した連邦への道を突き進むことになった。建国の理念を大恐慌によって打ち砕かれたアメリカは、再び徹底した市場主義を取り戻し、いまや絶頂にある。そしてロシア・東欧は、中国は、インドは、そして日本は──。
膨大な文献と現地取材の積み重ねが、著者らの目指した野望を完遂させた。地域や歴史的段階別に構成された全13章の内容はそれぞれに充実し、互いに関連しあって、優れた歴史書を読むことの喜びを感じさせてくれる。
それでいて主要なプレーヤーは国家でも大企業でもない。この種の書物には珍しく、生身の人間たちの群像と彼らの思想、考え方に焦点が合わされていて、このことがまた、本書を深みのあるものに仕上げているようだ。
個人的には第9章「ルールにのっとったゲーム──中南米の新しい潮流」に強く引かれた。たとえばチリの項で、「なんとも皮肉なのは、国の役割を最小限にまで縮小すべきだとする経済理論に基づく政策を遂行するのに、軍事独裁政権の力を使ったことである」などという記述には、経済学以前に、社会の本質を見据える哲学が込められている。
本書は市場主義に向かう世界の現状を基本的に肯定しているが、それを絶対視する愚からは最も遠い位置にある。公正さが保たれるか、文化のアイデンティティーが維持できるかなど、市場経済への信認を決定する要件が最終章で挙げられているが、まったく同感だ。
どんなスタンスの読者にとっても、ものすごく面白い。ビジネスマン必読、と声を大にして叫びたい。
(ジャーナリスト 斎藤 貴男)
(日経ビジネス1999/1/25号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
-- 日経ビジネス
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (1998/11/1)
- 発売日 : 1998/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 397ページ
- ISBN-10 : 4532162785
- ISBN-13 : 978-4532162788
- Amazon 売れ筋ランキング: - 731,977位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この本の著者の片方、ダニエル・ヤーギンは、『石油の世紀』でピュリッツァー賞を受けたノンフィクション作家。この本は、20世紀に世界各地で繰り広げられた、経済を巡る国家と市場の戦いを、ドキュメンタリー風にまとめたものである。第二次世界大戦の混乱からの復興を果たすためには国家による統制がある程度必要だったのは事実だが、現代においては、国家の介入は最小限に抑えて、市場に任せてしまうのがとにかく正しいのである、という世界観で、世の中のすべての出来事を説明しつくそう、という感じの本。
南北アメリカ、ロシア、ヨーロッパ、アジア、アフリカなど、世界各地に目を向けており、扱っている時期もかなり長いので、簡単な20世紀世界史のハンドブックとして役立ちそうな気がする。感想の一つは、「勝ち組の歴史観による歴史書はつまらない」というもの。
1998/12/24
下巻では、ラテンアメリカ、ソ連、欧州、そしてアメリカ。確かに、「非効率」な国家運営は、世界でのきなみ、民営化されていった。政府はガバメントからガバナンスに移行した。
だが現在、左派政権が席巻するラテンアメリカでは、ふたたび管制高地がきずかれつつある。決してもとにもどることはないとはおもうが、著者らが予想した以上に、市場の経済的・環境的不公正が露呈してきていること、地域的に埋め込まれていた「金融危機」=恐慌がかつてのようにグローバルに発生しかねいない現状では、21世紀も、当面、市場対国家(福祉国家)との綱引きはつづきそうである。
この視点は、ニュー・ディール以来の「大きな政府」があまりにも効率を無視していたことへの世界的な反動から来たものだと思われる。政府の機構は年々複雑化・巨大化する傾向にあるので、それを抑える方向としてはやむを得なかったのではないか。ケインズ政策そのものの有効性を否定しているわけではないと考えられる。
さて、この立場からわが日本の構造改革について考えると、どう考えても第一に手を付けるべきことは郵政ではなく(すでに公社化されているのだから民営化の必要すらない)巨大な国債発行による財政赤字と膨らむ年金の未徴収額である。国債発行額を厳密に制限し、一度に償還できない巨額の国債を少しずつ減らしてゆくこと、そして年金の税方式への転換である。また税収として定率減税の廃止ではなく法人税の引き上げと所得税の累進強化が本筋であると思われる。
最後に、本書の終わりに述べられた「五つの基準」は大変妥当で参考になる。問題なのは、本書でも触れられているように、安定した投資以外のさまざまなデリバティブや為替相場の投機的な動きにどう対処するかであり、それが今後の国家の課題のひとつになるだろう。
実は上下巻のうち、上巻は購入直後に読んでいたのだが、恥ずかしながら下巻は読まずにそのままでいた。その間のこの本に対する感想は、「要するに市場は国家に勝ったのね」ということを言いたいのだろう、と思っていた。
最近ふと、下巻を取り出して私の大きな誤読に気づいた。筆者たちは社会主義の消滅から資本主義礼賛を唱えているのではない。市場と国家の関係は常に変化し見直されている。特に第13章信認の均衡、「五つの規準」がなんと素晴らしいことか。市場と国家の今後の関係を占ううえで、例えば、「公正さが保たれているか」要するに格差問題、「国のアイディンティティを維持できるか」つまり外資系ファンドに対する感情、「環境を保護できるか」「人口動態の問題を克服できるか」つまり高齢化に伴う年金と健康保険問題、を指摘している。
まさに2008年の日本の課題をここまで的確に占われているとは驚きである。この事実をとっても、この本は単なる一過性の経済本ではなく、節目節目で読み返すに足る書籍であることを感じた。
現在の日本もまさにその考え方の転機に差掛かっており、本書の示唆するところは多い。
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Commanding Heights is an appropriate title, reinforced by knowledgeable people from Harvard, Washington DC and around the world. Commanding heights are about to come tumbling down in country after country as human population exceeds carrying capacity and countries compete for resources and food. The authors did an excellent job, but need to follow-up in light of resource, water and food limits.