最近流行の狭小住宅.
この本は,まだ流行っていなかったときに狭小住宅建築を実現した
クライアントと建築家と施工業者のドキュメント.
一番面白かったのは,渋谷円山のラブホ街に土地買っちゃった若夫婦が,
ものすごくかっこいい狭小住宅を完成させるまでのストーリー.
本当にありえない家が完成するのが凄い.
表紙はただのCGかと思ったら,この家の設計図.
建てた場所や設計図もさることながら,施工業者は沖縄の業者.
そして完成した家は何か有名らしい建築賞を受賞.
色々ありえません.でもかっこいい!
あと意外だったのは,建築家に設計を依頼するのってすごく敷居が高そうだけど,
案外話を聞いてくれて一緒に悩んでくれるらしい.
この本を読む前は,家を建てるって自分には現実味の無い話だったけど,
読んだ後は,かっこいい家を自分も建てれるかも?って思ってしまう本です.
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ありえない家: トーキョー狭小住宅物語 単行本 – 2004/9/1
細野 透
(著)
ダブルポイント 詳細
10坪もない東京都心の土地に自分らしい一戸建て。悪条件もトラブルも、建て主のパワーと建築家のスピリットで乗り越えた「非常識の家づくりの人間ドラマ」を暖かな筆致で描き出す。自分でも建てたくなるルポ。
- 本の長さ467ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2004/9/1
- ISBN-10453216480X
- ISBN-13978-4532164805
商品の説明
メディア掲載レビューほか
ありえない家
副題は「トーキョー狭小住宅物語」。20坪に満たない土地の上に、建築家、工務店、建て主らが様々な知恵を結集して築くのが狭小住宅だ。数年前から都市部でブームとなっているこうした住まいを、ジャーナリストであり建築家でもある著者は、愛情を込めて「非常識の宝庫」だと言う。
副題は「トーキョー狭小住宅物語」。20坪に満たない土地の上に、建築家、工務店、建て主らが様々な知恵を結集して築くのが狭小住宅だ。数年前から都市部でブームとなっているこうした住まいを、ジャーナリストであり建築家でもある著者は、愛情を込めて「非常識の宝庫」だと言う。
ラブホテル街の真ん中、たった9坪の駐車場など、あり得ない場所にマイホームを求める“非常識”、横へと広げるのが普通である間取りの発想を、上下に伸ばすことに転換して大いに楽しんでしまう“非常識”。3つの事例を子細に追いながら、狭小住宅に見え隠れする新たな住まいの可能性を解読していく。建築家の探し方、建築費の相場、資産価値などの現実問題についても詳しく解説している。
(日経ビジネス 2004/10/11 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
抜粋
読者へ
家の中では傘をささない。これが世間の「常識」だ。しかし、建築家の安藤忠雄は違っていた。デビュー作、「住吉の長屋」では、雨が降ると、手前の部屋から向こうの部屋へ、傘をささないと移動できないのだ。
敷地は大阪の下町。間口が狭く奥行きが長い、ウナギの寝床のような形だ。広さは一七・四坪、建坪は一〇・二坪しかない。この細長い敷地に二階建ての鉄筋コンクリート造の箱を挿入。その箱を三等分して、真ん中の庭をはさんで、手前と奧とに居室を配置した。手前の部屋と奥の部屋との間は、吹き抜けの庭なので、雨の日には傘をさす。
安藤忠雄がテーマにしたのは、堅い言葉でいうと、「真に豊かな生活空間の実現」だ。建て込んだ下町で、家族のプライバシーを確保しながら、すべての部屋に十分な通風と採光を確保するためには、傘をさす不便さがあってもいいと判断。クライアントもそれを受け入れた。竣工は一九七六年。
狭小住宅の元祖、「住吉の長屋」は一九七九年の日本建築学会作品賞を受賞。彼の名前を強烈に印象付けた。後に、世界のアンドーに変身する安藤忠雄の原点は、紛れもなく「非常識への挑戦」から始まった。
建築探偵、藤森照信が設計した東京・国分寺市の自邸、「タンポポハウス」の屋根にはタンポポが植えられている。彼はまた、作家の赤瀬川原平のために、住宅を設計し屋根にニラを植えて、「ニラハウス」と命名した。
世間の常識では、庭付きの戸建て住宅で暮らす場合には、ガーデニングは屋根のてっぺんではなく、平たい庭で楽しむものだ。屋根はペンペン草のために空けておく。
ただ、二人は、地面の上をじっと眺めることだけを目的に、路上観察学会の設立に動いた非常識の人だ。観察者の立場に徹するのなら、考古学者にとって化石を埋めるのが禁じ手であるように、地面に決して手を加えてはいけない。だから、草花を植えるなら、観察の邪魔にならない屋根がいい。
二人が本当にそう考えたのかどうかは、今ではつまびらかではない。しかし、建物の屋上に植物を植えて、都市熱を和らげようとする屋上緑化が急速に普及しつつある現在、「タンポポハウス」と「ニラハウス」は、時代を先取りしたパイオニアと目されるようになっている。社会の価値観がくるりと一回転して、非常識が常識に変化してしまったのだ。
東京、大阪、名古屋などの大都会を中心に、二〇〇〇年ころから、都心の小さな土地に家を建てて住む、「狭小住宅」が小さなブームになっている。建築家の間では、土地の広さが一五坪(四九・五平方メートル)から二〇坪(六六平方メートル)以下のものを、狭小住宅と呼ぶことが多い。実感として、これ以下の広さだと設計作業にかなり神経を使うのに、これ以上だと作業が急に楽になるというのだ。
狭小住宅は非常識の宝庫だ。なぜなら、発想を横から縦に変えないと、建築家は住宅を設計できないからだ。クライアントも事情は同じだ。階段の上がり下がりを、苦にするのではなく、逆に楽しいと感じられなければ、階数の多い狭小住宅を住みこなすことは不可能だ。
建築家が住宅を設計するとき、普通は間取りを中心に考える。一階の東側に台所と食堂を持ってきて、南側が居間で、北側に浴室とトイレを配置。二階には、寝室と子供部屋を置く、といった具合だ。
しかし、狭小住宅の場合には、土地が狭いので、間取りを中心にした発想では、すぐに行き詰まってしまう。横には余地がないとなると、残るのは上と下しかない。生活空間を縦に伸ばして、断面構成に工夫をこらすのだ。地下一階、地上三階くらいを縦に積んで、階段をドーンっと通して、さあ後はどうすればいいのか。実は、ここから先がやっかいだ。
発想を横から縦に変える。言葉でいうと簡単だが、実際にやるとなると、とても難しい。なにしろ、日本人は長い間、平屋か二階家で暮らしてきた。超高層マンションといっても、住戸単位で見ると、やはり平屋か二階建て(メゾネット)だ。横の生活がすっかり身体に染み込んでいるのだ。
発想を変えるためには、建築家だけではなく、クライアントも、建設会社や工務店も、常識を捨てて、非常識になる必要がある。
渋谷の円山町にあるラブホテル街を、華やかなラスベガスだと感じる非常識。一家族が住むのさえ狭い敷地に、賃貸用の住戸を併設しようと考える非常識。建物の設計に一年三カ月もの時間をかける非常識。一億五千万円の見積りを、六一〇〇万円まで下げさせようと粘る非常識。わざわざ沖縄から出かけてきて、東京で工事をしようとする非常識。
立場の違いを乗り越えて、三者が心をしっかり合わせたとき、これらの非常識が初めてひとつに結実する。それが「非常識の家」だ。
優れた狭小住宅を作ろうとするとき、その最大の推進力になるのは、クライアントの強い意欲とパワー、建築家の熱いスピリットとアイデアだ。しかし、精神論だけでは家づくりは進まない。だから、お金に関する話もたっぷりと盛り込んだ。「非常識の家」づくりは、お金との厳しい闘いでもある。
末尾には、狭小住宅を深く理解するための五〇のキーワードを用意した。その半分は、建築家の探し方、土地の探し方、建築費の相場、設計のポイントなど、狭小住宅づくりにすぐ役立つ項目だ。残りの半分は、ブームの火付け役、狭小住宅に名住宅が多い理由、狭小住宅の資産価値など、ジャーナリスティックな項目を集めた。
以下、狭小住宅の新時代を見事に切り開き、住宅ジャーナリズムに強いインパクトを与えた、三軒の「非常識の家」に焦点を合わせる。
家の中では傘をささない。これが世間の「常識」だ。しかし、建築家の安藤忠雄は違っていた。デビュー作、「住吉の長屋」では、雨が降ると、手前の部屋から向こうの部屋へ、傘をささないと移動できないのだ。
敷地は大阪の下町。間口が狭く奥行きが長い、ウナギの寝床のような形だ。広さは一七・四坪、建坪は一〇・二坪しかない。この細長い敷地に二階建ての鉄筋コンクリート造の箱を挿入。その箱を三等分して、真ん中の庭をはさんで、手前と奧とに居室を配置した。手前の部屋と奥の部屋との間は、吹き抜けの庭なので、雨の日には傘をさす。
安藤忠雄がテーマにしたのは、堅い言葉でいうと、「真に豊かな生活空間の実現」だ。建て込んだ下町で、家族のプライバシーを確保しながら、すべての部屋に十分な通風と採光を確保するためには、傘をさす不便さがあってもいいと判断。クライアントもそれを受け入れた。竣工は一九七六年。
狭小住宅の元祖、「住吉の長屋」は一九七九年の日本建築学会作品賞を受賞。彼の名前を強烈に印象付けた。後に、世界のアンドーに変身する安藤忠雄の原点は、紛れもなく「非常識への挑戦」から始まった。
建築探偵、藤森照信が設計した東京・国分寺市の自邸、「タンポポハウス」の屋根にはタンポポが植えられている。彼はまた、作家の赤瀬川原平のために、住宅を設計し屋根にニラを植えて、「ニラハウス」と命名した。
世間の常識では、庭付きの戸建て住宅で暮らす場合には、ガーデニングは屋根のてっぺんではなく、平たい庭で楽しむものだ。屋根はペンペン草のために空けておく。
ただ、二人は、地面の上をじっと眺めることだけを目的に、路上観察学会の設立に動いた非常識の人だ。観察者の立場に徹するのなら、考古学者にとって化石を埋めるのが禁じ手であるように、地面に決して手を加えてはいけない。だから、草花を植えるなら、観察の邪魔にならない屋根がいい。
二人が本当にそう考えたのかどうかは、今ではつまびらかではない。しかし、建物の屋上に植物を植えて、都市熱を和らげようとする屋上緑化が急速に普及しつつある現在、「タンポポハウス」と「ニラハウス」は、時代を先取りしたパイオニアと目されるようになっている。社会の価値観がくるりと一回転して、非常識が常識に変化してしまったのだ。
東京、大阪、名古屋などの大都会を中心に、二〇〇〇年ころから、都心の小さな土地に家を建てて住む、「狭小住宅」が小さなブームになっている。建築家の間では、土地の広さが一五坪(四九・五平方メートル)から二〇坪(六六平方メートル)以下のものを、狭小住宅と呼ぶことが多い。実感として、これ以下の広さだと設計作業にかなり神経を使うのに、これ以上だと作業が急に楽になるというのだ。
狭小住宅は非常識の宝庫だ。なぜなら、発想を横から縦に変えないと、建築家は住宅を設計できないからだ。クライアントも事情は同じだ。階段の上がり下がりを、苦にするのではなく、逆に楽しいと感じられなければ、階数の多い狭小住宅を住みこなすことは不可能だ。
建築家が住宅を設計するとき、普通は間取りを中心に考える。一階の東側に台所と食堂を持ってきて、南側が居間で、北側に浴室とトイレを配置。二階には、寝室と子供部屋を置く、といった具合だ。
しかし、狭小住宅の場合には、土地が狭いので、間取りを中心にした発想では、すぐに行き詰まってしまう。横には余地がないとなると、残るのは上と下しかない。生活空間を縦に伸ばして、断面構成に工夫をこらすのだ。地下一階、地上三階くらいを縦に積んで、階段をドーンっと通して、さあ後はどうすればいいのか。実は、ここから先がやっかいだ。
発想を横から縦に変える。言葉でいうと簡単だが、実際にやるとなると、とても難しい。なにしろ、日本人は長い間、平屋か二階家で暮らしてきた。超高層マンションといっても、住戸単位で見ると、やはり平屋か二階建て(メゾネット)だ。横の生活がすっかり身体に染み込んでいるのだ。
発想を変えるためには、建築家だけではなく、クライアントも、建設会社や工務店も、常識を捨てて、非常識になる必要がある。
渋谷の円山町にあるラブホテル街を、華やかなラスベガスだと感じる非常識。一家族が住むのさえ狭い敷地に、賃貸用の住戸を併設しようと考える非常識。建物の設計に一年三カ月もの時間をかける非常識。一億五千万円の見積りを、六一〇〇万円まで下げさせようと粘る非常識。わざわざ沖縄から出かけてきて、東京で工事をしようとする非常識。
立場の違いを乗り越えて、三者が心をしっかり合わせたとき、これらの非常識が初めてひとつに結実する。それが「非常識の家」だ。
優れた狭小住宅を作ろうとするとき、その最大の推進力になるのは、クライアントの強い意欲とパワー、建築家の熱いスピリットとアイデアだ。しかし、精神論だけでは家づくりは進まない。だから、お金に関する話もたっぷりと盛り込んだ。「非常識の家」づくりは、お金との厳しい闘いでもある。
末尾には、狭小住宅を深く理解するための五〇のキーワードを用意した。その半分は、建築家の探し方、土地の探し方、建築費の相場、設計のポイントなど、狭小住宅づくりにすぐ役立つ項目だ。残りの半分は、ブームの火付け役、狭小住宅に名住宅が多い理由、狭小住宅の資産価値など、ジャーナリスティックな項目を集めた。
以下、狭小住宅の新時代を見事に切り開き、住宅ジャーナリズムに強いインパクトを与えた、三軒の「非常識の家」に焦点を合わせる。
登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2004/9/1)
- 発売日 : 2004/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 467ページ
- ISBN-10 : 453216480X
- ISBN-13 : 978-4532164805
- Amazon 売れ筋ランキング: - 600,366位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,112位住宅建築
- - 81,686位暮らし・健康・子育て (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年8月21日に日本でレビュー済み
なんとなく古本屋さんの棚から手にとった一冊ですが、思いもかけない面白い本でした。
改築2回、新築1回、計3回の家創り経験ありのマムはとっても反省しました。毎週毎週行われる建築家との話し合いや、床、壁紙、ドア、コンセントの位置・・・決めかねて、頭フラフラ。そんなの甘い甘い。
まさに果てしない闘いなのです。
注文主と建築家と工務店のね。
この本は20坪に満たない狭小住宅を建てることにおこる様々な事象、その対処、それらによっておこる摩擦を丁寧な取材で綴ったドキュメントです。・・・が、まるで小説みたいにはいりこめます。
現在、家は3ヶ月~6ヵ月で完成します。
なのにこの本に出てくる家ときたら狭小ゆえにクリアしないといけないことだらけで工期が1年・2年もかかるじゃないですか!
お金はどうするのよとハラハラします。
でも建築家はお金の工面まで考え、工務店の現場監督さんは工期の遅れに責任を感じノイローゼになり建築賞をとるほどの住宅を建てたにもかかわらず、工務店を去ったりと、もうっ、親切・誠意・責任・熱意、テンコモリなのです。
家をたてることに労力を惜しまない人々の物語りといえばわかりやすいかしらん。
渋谷円山のラブホテル街に土地を買った若夫婦が、アバンギャルドな狭小住宅を完成させるまでのストーリーは小説さながらです。
以外なのは優秀な建築家さんたちって敷居がたかくないし、よろず相談やさんみたいに相談事にのって解決策を考えてくれることです。
改築2回、新築1回、計3回の家創り経験ありのマムはとっても反省しました。毎週毎週行われる建築家との話し合いや、床、壁紙、ドア、コンセントの位置・・・決めかねて、頭フラフラ。そんなの甘い甘い。
まさに果てしない闘いなのです。
注文主と建築家と工務店のね。
この本は20坪に満たない狭小住宅を建てることにおこる様々な事象、その対処、それらによっておこる摩擦を丁寧な取材で綴ったドキュメントです。・・・が、まるで小説みたいにはいりこめます。
現在、家は3ヶ月~6ヵ月で完成します。
なのにこの本に出てくる家ときたら狭小ゆえにクリアしないといけないことだらけで工期が1年・2年もかかるじゃないですか!
お金はどうするのよとハラハラします。
でも建築家はお金の工面まで考え、工務店の現場監督さんは工期の遅れに責任を感じノイローゼになり建築賞をとるほどの住宅を建てたにもかかわらず、工務店を去ったりと、もうっ、親切・誠意・責任・熱意、テンコモリなのです。
家をたてることに労力を惜しまない人々の物語りといえばわかりやすいかしらん。
渋谷円山のラブホテル街に土地を買った若夫婦が、アバンギャルドな狭小住宅を完成させるまでのストーリーは小説さながらです。
以外なのは優秀な建築家さんたちって敷居がたかくないし、よろず相談やさんみたいに相談事にのって解決策を考えてくれることです。
2004年9月21日に日本でレビュー済み
家づくりのドキュメント本は数々ありますが、
そのほとんどは、(ちょっと有名人の)施主か建築家、つまり当事者が書いたもの。
それはそれでおもしろいけれど、内容はどうしたって主観的にならざるをえません。
この本の特徴は、ジャーナリストによる多角的な取材によって、
名作住宅誕生のドラマが、そこに関わったさまざまな立場の人たちの声を通して、深く掘り下げられているところ。
設計の経緯はもちろん、建築コストや資金繰りといった、
これまであまり語られなかった内実までレポートされ、また分析されています。
これから家を建てる人、家づくりなんて夢の夢だと思っている人、どちらにもおすすめ。
建築家を目指す学生さんにもおすすめ。
TV番組「プロジェクトX」が好きな人にもおすすめです。
そのほとんどは、(ちょっと有名人の)施主か建築家、つまり当事者が書いたもの。
それはそれでおもしろいけれど、内容はどうしたって主観的にならざるをえません。
この本の特徴は、ジャーナリストによる多角的な取材によって、
名作住宅誕生のドラマが、そこに関わったさまざまな立場の人たちの声を通して、深く掘り下げられているところ。
設計の経緯はもちろん、建築コストや資金繰りといった、
これまであまり語られなかった内実までレポートされ、また分析されています。
これから家を建てる人、家づくりなんて夢の夢だと思っている人、どちらにもおすすめ。
建築家を目指す学生さんにもおすすめ。
TV番組「プロジェクトX」が好きな人にもおすすめです。
2004年12月28日に日本でレビュー済み
この本で取り上げられた3軒の狭小住宅は、一般的な住宅と完全に異なります。そこには、建て主、建築家、建設会社が、あらゆる知恵とそれに関わる労力を惜しみなく注ぎ込んでゆく有様が、克明に描写されております。ある種のルポルタージュを読む感動が伝わってくるのです。いわゆる、普通の人たちが
自分の思いの具現化をそれぞれの形で、実現した結果が、このような家を作り上げた訳ですが、見えない思いを形にする建築家の才能とひらめきにただ驚くばかりです。
自分の思いの具現化をそれぞれの形で、実現した結果が、このような家を作り上げた訳ですが、見えない思いを形にする建築家の才能とひらめきにただ驚くばかりです。