一つの物差しを基準にすると、解りにくかったものも見えてくる。
本書は、渋沢栄一の「論語と算盤」の教えを実践している経営者へのインタビューをまとめたものである。
「論語」の言葉を、単に道具として使用している人、その理念を活かそうとしている人、実践を目指す人、等。
３章、各４人、合計１２人と、巻末に、筆者も参加した鼎談によって構成されている。
個人的には、「３ 金融の未来をどう作っていくのか」がショックだった。
“高利貸し”と“銀行”。金融危機を含む大きな経済変動の中、渋沢栄一が目指した“銀行”の品位は、一部で保たれた観もあるが、懐疑的な感じが強い。
４人の話を読んで、現代における銀行の存在意義とは何かを、改めて考えさせられた。
一つ一つのインタビューは、完全に独立している。ある意味、どこから読んでも問題はない。
読みやすい内容なので、一気に読めてしまうが、読後の感想としては、一つのインタビューを読み終えたら、そこで自分の思索時間を作ることを薦める。
再読を始めたところである。
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出版社より
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| 渋沢栄一 100の訓言 | 渋沢栄一 100の金言 | 渋沢栄一『論語と算盤』と現代の経営 | 渋沢栄一 人生とお金の教室 | |
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| 価格 | ￥713 | ￥880 | ￥194 | ￥935 |
| 形態 | 日経ビジネス人文庫 | 日経ビジネス人文庫 | 単行本 | 日経ビジネス人文庫 |
| 著者 | 渋澤 健 | 渋澤 健 | 守屋 淳 (著), 渋沢栄一記念財団 (監修) | 香取 俊介 ,田中 渉 |
| 内容紹介 | 「満足は衰退の第一歩」「『他人をも利すること』を考えよ」――。企業500社を興した実業家・渋沢栄一。ドラッカーも影響された「日本資本主義の父」が残した黄金の知恵を、５代目子孫がいま鮮やかに蘇らせる。 | 成功や失敗は人生の泡に過ぎない! いかに生き、何のために働くのか? 混迷の時代こそ渋沢栄一に学ぼう。 『渋沢栄一 明日を生きる100の言葉』の文庫化。ロングセラー『渋沢栄一 100の訓言』の続編です。 | 「実業の父」渋沢栄一に惹かれ、その著書『論語と算盤』を自らの経営判断の拠り所とする経営者が増えている。13人の経営者や実業家に、渋沢が説く「道徳経済合一主義」とは何か、を聞いたインタビュー集。 | 実業家・渋沢栄一の生きた時代にタイムスリップした16歳の高校生が、現代に戻って「令和の渋沢」になる物語。夢をつかんだ少年のドラマに、『論語と算盤』など渋沢流マネジメント哲学のエッセンスを凝縮。新一 万円札の肖像になる渋沢栄一の魅力のすべてがわかる一冊である。 |
著者について
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