アメリカの民主党と共和党がごっちゃになる人に
分かりやすく特徴を示してくれる本、ではあると思います。
すごく詳しいわけではないので、とりあえず入門編て感じですが
興味のある人にはいいと思います。
民主党と共和党の映画・ドラマ等を取り出しての文化比較は
面白く読めました。

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民主党のアメリカ共和党のアメリカ 単行本 – 2008/8/1
冷泉 彰彦
(著)
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2008/8/1
- ISBN-104532260159
- ISBN-13978-4532260156
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登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2008/8/1)
- 発売日 : 2008/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 232ページ
- ISBN-10 : 4532260159
- ISBN-13 : 978-4532260156
- Amazon 売れ筋ランキング: - 803,400位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 353位アメリカのエリアスタディ
- - 4,995位政治入門
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年6月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
非常にわかりやすい素人向けのアメリカ説明書。民主党と共和党の間のバランスを
取って説明しようとしているためか、ところどころ曖昧さが目立ち、その点では
隔靴掻痒だが、同盟国としての日本が、アメリカとどのようにうまく対処すべきか
を知る上では、一般人にとっての一つの参考にはなるだろう。
取って説明しようとしているためか、ところどころ曖昧さが目立ち、その点では
隔靴掻痒だが、同盟国としての日本が、アメリカとどのようにうまく対処すべきか
を知る上では、一般人にとっての一つの参考にはなるだろう。
2013年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
民主党と共和党という相反する政党の志向性を解説してもらうことによって、アメリカ人の思考の原点が理解できる。実際にアメリカ本土を訪れ、アメリカ人と接する中で、日本人であれば間違いなく感じるであろう異質な感覚。政治、ビジネスで垣間見る独特なフィーリングも、本書で解説してある彼らの特異な思考プロセスに当てはめてみるとその理由や原点がどこにあるのかを実感することができます。
日本人の思考特性もこのように解説してもらえると多くの発見がありそうです。
日本人の思考特性もこのように解説してもらえると多くの発見がありそうです。
2008年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
おそらく本書の読者の相当数と同様、村上龍主催のメールマガジンJMMで毎土曜に配信される冷泉の「from911/USAレポート」を、私は愛読している。これは現地に永年住む著者が、米国社会の週毎のトピックスを「異邦人」としての視点から読み解き、その背景まで含めて日本人に向けてレポートするもの。彼の地の新聞の署名入りコラムにややテイストが似ているが、文体はあんなに気取っておらず、とても読みやすい。『USAカニバケツ』や『アメリカ横断TVガイド』の町山智浩をグッと「お上品」にして、話題も政治や大リーグといった米国社会を語る際の定石に寄せた感じ、と言ってもいいかもしれない。
対して本書は、そのレポートをより深く理解するための枠組を提示するもので、例えば民主党のDNAは「信ずること」、共和党のDNAは「懐疑」だというように(p42)、かなり抽象度の高い対比を繰り出して構造論的に米国政治を分析していく。
で、それが分かり易いかと問われれば、実はそんなこともない。
私見では政治であれ経済であれ文化であれ、そもそも異なる歴史的背景、社会的土壌の中から生まれたシステムを理解することは容易ではなく、それは外国語の習得に似ている。文法は導きの糸にはなるが、結局は自らその言語の「内側」に棲み込み、その言語のディテールや具体的な作動振りに馴染んでいくしか上達の道はない(蓮實重彦ならそれをマゾッホ的、と形容するかもしれない)。そして著者が本書で提供しようとしたのは、文法の方なのだと思う。
だから読者は本書を参考書として手元に置きつつ、冷泉の上記のレポートを読み解いていったり、ある程度その枠組を操れるようになれば、現実の出来事を自ら解釈するのが良いだろう(米下院での緊急経済安定化法案否決の構図などは、良い練習問題となる)。そうでなければ、本書における民主党カルチャーvs共和党カルチャーの二項対立図式は抽象的・羅列的で切実さに欠け、対立構図それ自体を支える「全体システム」のようなものに対する問題意識も希薄な内容と思えるかもしれない。
対して本書は、そのレポートをより深く理解するための枠組を提示するもので、例えば民主党のDNAは「信ずること」、共和党のDNAは「懐疑」だというように(p42)、かなり抽象度の高い対比を繰り出して構造論的に米国政治を分析していく。
で、それが分かり易いかと問われれば、実はそんなこともない。
私見では政治であれ経済であれ文化であれ、そもそも異なる歴史的背景、社会的土壌の中から生まれたシステムを理解することは容易ではなく、それは外国語の習得に似ている。文法は導きの糸にはなるが、結局は自らその言語の「内側」に棲み込み、その言語のディテールや具体的な作動振りに馴染んでいくしか上達の道はない(蓮實重彦ならそれをマゾッホ的、と形容するかもしれない)。そして著者が本書で提供しようとしたのは、文法の方なのだと思う。
だから読者は本書を参考書として手元に置きつつ、冷泉の上記のレポートを読み解いていったり、ある程度その枠組を操れるようになれば、現実の出来事を自ら解釈するのが良いだろう(米下院での緊急経済安定化法案否決の構図などは、良い練習問題となる)。そうでなければ、本書における民主党カルチャーvs共和党カルチャーの二項対立図式は抽象的・羅列的で切実さに欠け、対立構図それ自体を支える「全体システム」のようなものに対する問題意識も希薄な内容と思えるかもしれない。
2013年10月28日に日本でレビュー済み
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共和党が建国時のフェデラリストを、
民主党が州権主義者をそれぞれ淵源としていたことは、
今日の小さな政府vs.大きな政府という対立軸からは意外。
貿易にしても北部に支持基盤を持っていた共和党は保護貿易指向、
奴隷労働力によりコスト競争力のあった南部に地盤を持つ民主党は自由貿易指向であった。
一つの転機は大恐慌における共和党の無策に対するFDRのニュー・ディール政策である。
斯様な両党の対立軸の変遷を通観でき、非常に有益であったが、
若干民主党寄りであること、
民主党と中国の関係(特に同党へのチャイナ・マネーの還流)についての言及の薄さから星一つ減とした。
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共和党が建国時のフェデラリストを、
民主党が州権主義者をそれぞれ淵源としていたことは、
今日の小さな政府vs.大きな政府という対立軸からは意外。
貿易にしても北部に支持基盤を持っていた共和党は保護貿易指向、
奴隷労働力によりコスト競争力のあった南部に地盤を持つ民主党は自由貿易指向であった。
一つの転機は大恐慌における共和党の無策に対するFDRのニュー・ディール政策である。
斯様な両党の対立軸の変遷を通観でき、非常に有益であったが、
若干民主党寄りであること、
民主党と中国の関係(特に同党へのチャイナ・マネーの還流)についての言及の薄さから星一つ減とした。
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2010年11月14日に日本でレビュー済み
アメリカの二大政党のカルチャーと歴史を「対立軸」の変遷を中心に解き明かす、読みやすい本です。アメリカ政治史の初級編といえそうな内容です。
19世紀のアメリカは、
北部=連邦政府支持(共和主義=共和党)=大きな政府=商工業地域=保護貿易支持
南部=連邦政府否定(民主党)=小さな政府=綿花栽培地域(奴隷制支持)=自由貿易支持
という構図であり、そのため、共和党のリンカーンが奴隷解放を行い、反発する南部が連邦離脱を図ったわけです。
やがて、北部の工業が発達すると、資本家や経営者を主な支持母体とする共和党に対して、民主党は労働者を取り込み、労働争議にも関わってきます。そして国際連盟の提唱者ウィルソンのようにモンロー主義(孤立主義)から離脱をはかります。そうなると、
共和党=穏健な外交姿勢+反共イデオロギー(小さな政府)
民主党=積極的な外交姿勢+社会民主的政策(大きな政府)
といった構図となり、政府のあり方についていうと、まるっきり逆になってしまいました。
わかりやすい内容なのですが、ほとんど参考文献があがっておらず、発展的に勉強したい人への配慮に欠けています。
19世紀のアメリカは、
北部=連邦政府支持(共和主義=共和党)=大きな政府=商工業地域=保護貿易支持
南部=連邦政府否定(民主党)=小さな政府=綿花栽培地域(奴隷制支持)=自由貿易支持
という構図であり、そのため、共和党のリンカーンが奴隷解放を行い、反発する南部が連邦離脱を図ったわけです。
やがて、北部の工業が発達すると、資本家や経営者を主な支持母体とする共和党に対して、民主党は労働者を取り込み、労働争議にも関わってきます。そして国際連盟の提唱者ウィルソンのようにモンロー主義(孤立主義)から離脱をはかります。そうなると、
共和党=穏健な外交姿勢+反共イデオロギー(小さな政府)
民主党=積極的な外交姿勢+社会民主的政策(大きな政府)
といった構図となり、政府のあり方についていうと、まるっきり逆になってしまいました。
わかりやすい内容なのですが、ほとんど参考文献があがっておらず、発展的に勉強したい人への配慮に欠けています。
2014年10月11日に日本でレビュー済み
他のレビューにおいて紹介されていますが、この本を読むと米国の民主党と共和党の違いを大変明確に理解することができます。
多少のデフォルメはあるのだろうと思いますが、この本が与えてくれる両党についてのイメージをいったん受け入れた上で、読者は今後自分で少しずつ修正していけばよいのだろうと思います。
日本に二大政党体制が成立することを期待する議論がありますが、それに賛成するにせよ、反対するにせよ、米国の現状をよく理解しておくことが必要で、この本は新書というお手軽な形で可能にしてくれます。
多少のデフォルメはあるのだろうと思いますが、この本が与えてくれる両党についてのイメージをいったん受け入れた上で、読者は今後自分で少しずつ修正していけばよいのだろうと思います。
日本に二大政党体制が成立することを期待する議論がありますが、それに賛成するにせよ、反対するにせよ、米国の現状をよく理解しておくことが必要で、この本は新書というお手軽な形で可能にしてくれます。
2008年8月28日に日本でレビュー済み
アメリカというのは、日本人にとって最も近しい外国であるにもかかわらず、その政治のありようは、ひどくわかりにくい。例えば、そもそもなんで「銃規制」がそんなに問題なのか?なんでそんなに「武装の自由」にこだわるのか、というのは日本人としてはどうしても腑に落ちない。アメリカ政治は、本当にわかりにくい。
実は、銃規制などの「社会的価値観」がアメリカ人の「生き方」、個人のアイデンティティに深く関わってしまっていることが問題の根本なのだ、ということが本書を読むとわかる。他の国なら「どうでもいい」ような問題が、このあまりにも巨大で非常に多様な国では、国民一人ひとりの自己イメージ形成に深くかかわっているのだ。「なんて面倒な」と思わずにはいられないが、その「面倒さ」があの国の活力の元となっているところもある。なんとも複雑である。
本書のかなりの部分で「民主党的価値観」「共和党的価値観」を解説するためにハリウッド映画が用いてあるが、一種すぐれた映画評論にもなっている。こういう視点での映画評論は新鮮だったので面白く読んだ。説得的でもあったが、映画のような草の根の文化にまで政治的価値観が投影しているアメリカって・・とも感じた。「政治」が過剰なのである。
なお、両党の対立軸の変遷を解説した第4章はアメリカの歴史を理解するには非常に役に立つ。民主党=リベラル、共和党=保守と思いこんでいると、奴隷を解放したリンカーンは共和党の大統領だった、と聞いて混乱してしまうので。(私がそうでした。)
アメリカの「分かりにくい」部分を理解するために非常に役に立つ一冊です。
実は、銃規制などの「社会的価値観」がアメリカ人の「生き方」、個人のアイデンティティに深く関わってしまっていることが問題の根本なのだ、ということが本書を読むとわかる。他の国なら「どうでもいい」ような問題が、このあまりにも巨大で非常に多様な国では、国民一人ひとりの自己イメージ形成に深くかかわっているのだ。「なんて面倒な」と思わずにはいられないが、その「面倒さ」があの国の活力の元となっているところもある。なんとも複雑である。
本書のかなりの部分で「民主党的価値観」「共和党的価値観」を解説するためにハリウッド映画が用いてあるが、一種すぐれた映画評論にもなっている。こういう視点での映画評論は新鮮だったので面白く読んだ。説得的でもあったが、映画のような草の根の文化にまで政治的価値観が投影しているアメリカって・・とも感じた。「政治」が過剰なのである。
なお、両党の対立軸の変遷を解説した第4章はアメリカの歴史を理解するには非常に役に立つ。民主党=リベラル、共和党=保守と思いこんでいると、奴隷を解放したリンカーンは共和党の大統領だった、と聞いて混乱してしまうので。(私がそうでした。)
アメリカの「分かりにくい」部分を理解するために非常に役に立つ一冊です。