本書は大筋、財務省が増税の論拠としている言説をまとめたものと見ていい。
数箇所、財務省の本音が透けて見える記述がある。
31p、もしも景気が回復して金利が上昇したならば、国債の利払いも増え『景気回復の過程で発生する「痛み」に他ならない』と述べている部分。
121p、『経済成長によって財政再建 ができるとは限らない』と述べ、その根拠を『成長率が金利を下回る回数が多くなると、財政が破綻の危機に直面』すると述べた部分。
景気回復→税収増→財政改善という発想はなく、それどころか、景気回復局面での金融政策の難しさに直面するくらいなら永遠に不況でいい、という本音が思わず漏れてしまったようだ。
また、100%自国通貨建てで国債を発行している日本と、自前で通貨を発行できず金利も決められない特殊な条件のギリシャをひき比べ、「次は日本だ」と言い切る見識のなさは呆れ返る。
99pでは、97年の消費税増税の直後に日本の景気が急速に悪化したことで、増税が悪者扱いされている、と著者は嘆いてみせる。しかし、この消費税増税のタイミングが最悪だったことは、今となっては明らかだろう。国内は大災害(阪神淡路大震災)の直後であり、海外の金融危機(アジア通貨危機)の直前なのである。
2011年の現在も、国内の大災害、そして海外の金融危機という条件に加え、国内では財務省の影響力が増大し増税に動こうとしている。この3つが揃えば、2020年を待つ必要などなく、すみやかに日本は破滅に向かうだろう。
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2020年、日本が破綻する日 新書 – 2010/8/1
小黒 一正
(著)
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日本に残された時間は少ない。このままでは十年以内に財政は破綻する。世に蔓延る楽観論はどこが誤っているのか。日本財政を蝕む危機の本質をわかりやすく解説し、社会保障の抜本改革など具体的な解決策を提示する。
- 本の長さ263ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2010/8/1
- 寸法11 x 1.5 x 17.4 cm
- ISBN-104532260922
- ISBN-13978-4532260927
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登録情報
- 出版社 : 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版; New版 (2010/8/1)
- 発売日 : 2010/8/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 263ページ
- ISBN-10 : 4532260922
- ISBN-13 : 978-4532260927
- 寸法 : 11 x 1.5 x 17.4 cm
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- - 215位財政学
- - 62,668位投資・金融・会社経営 (本)
- - 67,399位新書
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年10月11日に日本でレビュー済み
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2012年8月23日に日本でレビュー済み
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本書の主張を要約すると
1−'@国の借金が2020年まで、に家計貯蓄を食いつぶす。
'A国債の増加が民間部門の必要資金を圧迫(クルディング・アウト)
→成長を抑制する公債残高
'B不況だから安定している日本財政
×景気が回復すれば、財政再建はしやすい←金利が成長率を上回る可能性
↓
増税は避けられない
2−'@バランス・シート国は約280兆円の債務超過
'A国が売却できる資産は限られているので、純債務(ネット)でみるのは間違い
3−'@日本の財政は負担がバランスしていない、「低福祉・超低負担」
'Aポール・コグリン氏の発言
"国内投資家が日本国債のほとんどを引き受けている限りは、いまのギリシャのような状態
にはならない。ただし、日本も構図はギリシャと同じだ。債務残高が積みあがる一方で、高齢化
により、貯蓄率は今後下がる。国債の国内消化も次第に難しくなるだろう。リスクは年々高まっ
てくる。デフレの今はリスクが見えにくいかもしれないが、いったん金利が上がり出すと、金利
負担で財政は苦境に陥る。財政問題は、解決の手立てを打つのが難しいときに深刻さを増す”
'B政府投資(成長要因)を社会保障予算が圧迫する。
4−'@増税が不可避であるから一人あたりGDP成長率を低下させるか?
−'A格差是正と成長の間トレードオフは「神話」に過ぎず、ある程度の格差是正は一人あたりGDP
成長率を高める可能性がある。
ジニ係数:所得格差を表す指標のひとつで、社会を構成する人々がどの人も等しい場合に0
ある一人の人に所得が集中している場合を1の値をとる。数字が小さい程所得格差が
少ない
−'B社会保障(対GDP比)は経済成長を安定化させる。
−'C世代間格差が日本の場合(社会保障の賦課方式)は大きい。
(評価)
・1−'@は民間企業部門の資金を勘定にいれていないので片手落ち←「日本のソブリンリスク」の方が
優れた分析
・その他の主張は概ね同感。
・4−'Aの根拠が統計的に充分証明されているとは思わない。資産家と貧困者の教育の問題、世代間
格差では若者の消費が落ち込むという定性的な説明はある程度わかるのだが。
・全体として論旨が飛んでおり、また分析が不十分との感想をもった。
1−'@国の借金が2020年まで、に家計貯蓄を食いつぶす。
'A国債の増加が民間部門の必要資金を圧迫(クルディング・アウト)
→成長を抑制する公債残高
'B不況だから安定している日本財政
×景気が回復すれば、財政再建はしやすい←金利が成長率を上回る可能性
↓
増税は避けられない
2−'@バランス・シート国は約280兆円の債務超過
'A国が売却できる資産は限られているので、純債務(ネット)でみるのは間違い
3−'@日本の財政は負担がバランスしていない、「低福祉・超低負担」
'Aポール・コグリン氏の発言
"国内投資家が日本国債のほとんどを引き受けている限りは、いまのギリシャのような状態
にはならない。ただし、日本も構図はギリシャと同じだ。債務残高が積みあがる一方で、高齢化
により、貯蓄率は今後下がる。国債の国内消化も次第に難しくなるだろう。リスクは年々高まっ
てくる。デフレの今はリスクが見えにくいかもしれないが、いったん金利が上がり出すと、金利
負担で財政は苦境に陥る。財政問題は、解決の手立てを打つのが難しいときに深刻さを増す”
'B政府投資(成長要因)を社会保障予算が圧迫する。
4−'@増税が不可避であるから一人あたりGDP成長率を低下させるか?
−'A格差是正と成長の間トレードオフは「神話」に過ぎず、ある程度の格差是正は一人あたりGDP
成長率を高める可能性がある。
ジニ係数:所得格差を表す指標のひとつで、社会を構成する人々がどの人も等しい場合に0
ある一人の人に所得が集中している場合を1の値をとる。数字が小さい程所得格差が
少ない
−'B社会保障(対GDP比)は経済成長を安定化させる。
−'C世代間格差が日本の場合(社会保障の賦課方式)は大きい。
(評価)
・1−'@は民間企業部門の資金を勘定にいれていないので片手落ち←「日本のソブリンリスク」の方が
優れた分析
・その他の主張は概ね同感。
・4−'Aの根拠が統計的に充分証明されているとは思わない。資産家と貧困者の教育の問題、世代間
格差では若者の消費が落ち込むという定性的な説明はある程度わかるのだが。
・全体として論旨が飛んでおり、また分析が不十分との感想をもった。
2016年3月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本経済の未来はは厳しい。その現実を具体的に例証してくれる。そしてその処方箋も示してくれている。
だが、政治は、現実を直視せずに、目先の政権維持のためにの施策を実施している。
政治に必要なものは、10年、20年のスパンで、日本を成熟した豊かな社会に変革して行くためのビジョンであり、
具体的な施策、国民に対する説得である。現在の政治には、その点が欠如している。
負担が先送りされる現役世代にぜひとも読んで頂きたい本である。
だが、政治は、現実を直視せずに、目先の政権維持のためにの施策を実施している。
政治に必要なものは、10年、20年のスパンで、日本を成熟した豊かな社会に変革して行くためのビジョンであり、
具体的な施策、国民に対する説得である。現在の政治には、その点が欠如している。
負担が先送りされる現役世代にぜひとも読んで頂きたい本である。
2010年11月22日に日本でレビュー済み
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「2020年までに政府の借金が家計貯蓄を食いつぶす」
これっておかしいよね?いつから銀行では家計貯蓄分、企業貯蓄分とか分けて貯蓄を管理するようになったの?
前提条件がおかしいので、危機を煽っているようにしか思えなかった。
個人的には読む価値なし
これっておかしいよね?いつから銀行では家計貯蓄分、企業貯蓄分とか分けて貯蓄を管理するようになったの?
前提条件がおかしいので、危機を煽っているようにしか思えなかった。
個人的には読む価値なし
2015年4月4日に日本でレビュー済み
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データを含み、内容がしっかりしている。世代会計から、増税の必要性を説く点で、人気が盛り上がりにくいのか。
2011年1月3日に日本でレビュー済み
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日本がどうして危機的なのかを、財政に関わる現状の数字で理解するのに役立つ。
途中何点か経済理論的な話があるが、数字と図で、日本という一家がいかにお金がないかをイメージできる。
最終章はその問題提起に対する解決策の議論であるが、こればっかりは政治家の質によるところが大きいので、あまり期待できないが。。。
途中何点か経済理論的な話があるが、数字と図で、日本という一家がいかにお金がないかをイメージできる。
最終章はその問題提起に対する解決策の議論であるが、こればっかりは政治家の質によるところが大きいので、あまり期待できないが。。。
2020年5月31日に日本でレビュー済み
こんな頭の悪い集団によって、日本人が貧乏にさせられてしまったということがよくわかります。
日本のGDPは20~30年横ばい。
隣の国は10年でGDP3倍。
いや~、〇鹿ですね、財務省。
こんな人でも、いまだ偉そうに相変わらずな記事を書いてるんですよね。
そりゃ日本だけ経済成長してないわけだわ。
#MMT
#奇跡の経済教室
日本のGDPは20~30年横ばい。
隣の国は10年でGDP3倍。
いや~、〇鹿ですね、財務省。
こんな人でも、いまだ偉そうに相変わらずな記事を書いてるんですよね。
そりゃ日本だけ経済成長してないわけだわ。
#MMT
#奇跡の経済教室
2011年10月13日に日本でレビュー済み
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素晴らしい分析と提言に満ちている良書である。
パブリクマインドあふれる著者の根底にあるのは、公正、公平、フェアといった価値観への限りない信頼であり、アカデミシャンとして、また一人の人間としての矜持から生まれる責任感である。
しかし著者の提言が実現される可能性はゼロである。
もう日本は、ポイントオブノーリターンを過ぎた。
破綻前に将来を的確に、科学的記述で予測した人もいたという希望を、破綻後の将来の人々に与えることができる。
この点こそが本書の存在意義だ。
このような形でしか「良きもの」を人間は継承していくことができない。
合掌
パブリクマインドあふれる著者の根底にあるのは、公正、公平、フェアといった価値観への限りない信頼であり、アカデミシャンとして、また一人の人間としての矜持から生まれる責任感である。
しかし著者の提言が実現される可能性はゼロである。
もう日本は、ポイントオブノーリターンを過ぎた。
破綻前に将来を的確に、科学的記述で予測した人もいたという希望を、破綻後の将来の人々に与えることができる。
この点こそが本書の存在意義だ。
このような形でしか「良きもの」を人間は継承していくことができない。
合掌